GT悟空はヒーローガールの片割れとして転生するようです   作:のぞむ

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決戦の前触れ

「う~ん!…いつもより早く起きちゃったかな…」

 

ある日の早朝、自室のベッドの上で眠っていたましろが目を覚まして起き上がる。

洗面所で顔を洗うために部屋を出るましろはある人物の部屋が目に入る。

 

その部屋とは、クウの自室だ。

 

(クウちゃん、まだ寝てるのかな…?)

 

いつもならソラやましろ達より早く起き、修行をしているクウがもしかしたらまだ眠っているかもしれない。

気になったましろはドアをノックすることを忘れてしまい、部屋を覗き込んでしまう。

 

「まだ寝てる…」

 

クウはベッドの上で眠っていた。

ましろはクウの元に近づいて彼女の寝顔を見る。

 

「クウちゃんの寝顔…可愛い…」

 

ましろは思わず呟いてしまう。

 

「…って、私何言っちゃってるの!?」

 

我に返ったましろはもう一度クウの寝顔を見る。

 

(私、やっぱり変だよ…最近クウちゃんを見るとドキドキして、クウちゃんの顔がまともに見れない…)

 

ここ最近のましろはクウの顔を見てしまうと胸がドキドキし、顔は赤く染まってしまうのだ。

かれこれソラシド学園襲撃事件からこの状態が続いている。

 

(クウちゃん…///)

 

胸の高鳴りを抑えきれないましろは無意識にクウの顔に自身の顔を近づけていく。

 

「ん…ましろ…?」

 

「あっ…!」

 

そうしているとクウが目を覚ましてしまった。

 

「どうしたんだ?顔が近ぇけど…」

 

「えっと!これはその…」

 

ましろはなんとか誤魔化さそうする。

 

「そ、そう!クウちゃんの顔に埃がついてたから取ってたんだよ!うん!」

 

「…そうだったんか!ありがとなましろ!」

 

「ど、どういたしまして…ホッ」

 

なんとか誤魔化すことが出来たましろは安堵の溜息を吐く。

 

「そ、それじゃあ、顔を洗ってくるね!」

 

「おう!」

 

ましろは慌てながらクウの自室を出て洗面所に向かい始める。

 

(私、本当にどうしちゃったんだろ…)

 

ましろは自分の心の中で渦巻く感情がわからないでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日の午後、クウ、ソラ、ましろ、ツバサはヨヨからお使いを頼まれて街に出かけていた。

 

「おばあちゃんのおつかいが終わったらプリホリのカフェで何か食べていこっか!」

 

「いいですね」

 

「あそこのスイーツは絶品です!」

 

「よーし!そんじゃあ早くおつかいを済ませっぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見つけたのねん!」

 

道を歩いていると目の前にカバトンが現れる。

 

「お前は!」

 

「カバトン!」

 

「わりぃけど、エルは一緒に来てねぇぞ」

 

「…今回はプリンセスに用はないのねん」

 

「えっ?」

 

「それでは、何の用ですか?」

 

「用があんのは…クウ、ソラ、お前らなのねん!」

 

カバトンはクウとソラを指さし、そう口にする。

 

「オラとソラ?」

 

「どういう事です?」

 

「…俺がプリンセスを攫おうとしたあの日、お前らが邪魔をしなけりゃこんな事にはならなかったのねん。ハッキリ言って、お前ら姉妹は俺の疫病神だ…けどよ、今となっちゃそんな事はどうでもいいのねん。俺は…お前らに勝ちてぇのねん!俺と勝負しろ!」

 

カバトンはそう言ってクウとソラに勝負を申し込む。

 

「カバトン…」

 

「嫌とは言わせないのねん。もしお前らが勝ったら、プリンセス・エルには二度と手を出さないのねん!」

 

「そんな事、信じられるわけ…」

 

「その言葉に嘘はありませんね?」

 

「ああ!」

 

「…わかりました!受けて立ちます!いいよね?クウ」

 

「ああ!反対する理由はねぇからな…けんどカバトン、オラから1つ条件を出させてもらうぞ」

 

「構わないのねん。言ってみろ」

 

「オラとソラ、それぞれ1対1で勝負すんだ。でなきゃフェアじゃねぇ」

 

「1対1とは甘い奴なのねん…それでいいのねん」

 

カバトンはクウの条件を吞む。

 

「勝負は3日後!俺の奥の手でお前らに勝つのねん!」

 

そう言ってカバトンはこの場から去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おつかいを終えて虹ヶ丘家に帰ってきたクウ達は今後の事を相談していた。

 

「クウちゃん、ソラちゃん、本当に大丈夫かな…」

 

「はい。これは私達で決めた事です!」

 

「でも…あいつの言葉を信じてもいいんでしょうか?少なくとも、僕は信じられません…」

 

ツバサはカバトンの言う事を信じられないようだ。

 

「カバトンの目はいつになく真剣でした…奥の手というのもハッタリではない筈です。どんな奥の手なのかはわかりませんが、それでも勝つのが…」

 

「ヒーロー…だろ?」

 

ソラの言葉にクウはそう口にする。

 

「そうだね…こうなったら、クウちゃんとソラちゃんを応援しよ!」

 

「そうですね…僕も応援します!」

 

ましろとツバサは2人をサポートすると決意する。

 

「そうと決まったらソラ!さっそく修行を始めっぞ!」

 

「うん!」

 

「あっ!それなら私に良い考えがあるよ!」

 

「「良い考え?」」

 

ましろの言葉にクウとソラは揃って声を漏らす。

 

「それはね…山に籠って修行だよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、クウ達は修行場となる山にやってきていた。

ソラ、ましろ、ツバサ、あげは、エルはあげはの車でやってきたが荷物が多かったため、クウがカカロットを連れて舞空術でやってきたのであった。

 

「さてと!そんじゃあ最初にどんな修行をすっかな…」

 

「それなんだけど、この山に滝行が出来そうなパワースポットがあるらしいよ!」

 

あげはは持っていたスマホに滝の写真を表示してクウ達に見せる。

 

「よく見つけましたね…」

 

「ごめんねあげはちゃん、学校のレポートで忙しいのに…」

 

ましろは申し訳なさそうにあげはに話しかける。

 

「大丈夫だって!ほら、私って超優秀だし!」

 

しかしあげはは気にする素振りを見せず元気に振舞う。

 

 

こうして一同はパワースポットである滝までやってくる。

その間にクウは道着に、ソラはジャージに着替えていた。

 

「あれ?先客がいるね」

 

「ホントだ」

 

滝の方では1人の老人が滝に打たれながら目を瞑っていた。

 

「…タダ者じゃないです。一言で言えば、無の境地…!」

 

ソラはお爺さんを見て息を呑む。

 

「いや、あれって…」

 

一方クウは老人のやっている事に違和感を感じていた。

 

するとお爺さんは不敵の笑みを浮かべる。

 

「う~ん…肩凝り解消!」

 

「…え?」

 

そう言ってお爺さんは滝から離れ、どこかに去っていった。

 

「あ、あげはちゃん、ここってどんなパワースポットなの?」

 

疑問に思ったましろはあげはに聞く。

 

「えっと…あっ!ここってよく見たら、肩凝り解消のパワースポットだった!」

 

「えぇっ!?」

 

あげはによるとこの滝は肩凝り解消のパワースポットだったらしい。

 

「まったく、しっかりしてくださいよ…」

 

ツバサは呆れてしまい、そう口にする。

 

「ごめんごめん…」

 

「さっきは自分の事を超優秀とか言ってましたけど、本当は学校が忙しくて余裕がなかったんじゃないですか?」

 

「そうなの、あげはちゃん?」

 

「そ、それは…」

 

「まぁいいじゃねぇか。あげはもあげはなりにオラとソラの為に頑張ってくれたんだしさ」

 

「クウの言う通りです!あげはさん、気を落とさないでください!」

 

「う~!ありがとうごクウちゃん、ソラちゃん!」

 

クウとソラからの気遣いにあげはが感激してしまう。

 

「…ハァ、僕がこの辺の鳥達に良い修行場がないか聞いてきます!」

 

そう言ってツバサは鳥の姿になり、舞空術で宙を浮かぶ。

 

「ツバサくん、鳥と話せるの?」

 

「僕も鳥ですから…ここは任せてください」

 

「じゃあ、私はみんなのご飯を準備しておくね!」

 

ましろは全員分の料理を作ると言う。

 

「では、私は滝に打たれて精神統一をします!」

 

「そんじゃあ、オラもそうすっかな!」

 

「えっと、私は…」

 

「「「学校のレポート!」」」

 

「は、はい!」

 

あげははソラ、ましろ、ツバサの3人に言い寄られ、慌てて返事をする。

 

「ハハッ…頑張れよあげは」

 

そんなあげはにクウはエールを送るのであった。




次回も楽しみに待っていてください!
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