GT悟空はヒーローガールの片割れとして転生するようです   作:のぞむ

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修行中に休憩しているクウのイラストを描いてみました!

【挿絵表示】


今回から新章『スカイランドと新たなる刺客編』に入ります。
それでは本編をどうぞ!


スカイランドと新たなる刺客編
ファーストシューズ★


カバトンとの戦いに勝利し、クウ達は平穏な日々を送っていた。

 

クウの方は相も変わらず修行を続けており、今日は庭に座って頭の中でイメージトレーニングをしていた。

 

「…ウ…ク…クウ!」

 

イメージトレーニングをしているとソラの呼び声が聞こえ、クウはトレーニングをやめてソラの方を見る。

 

「どうしたんだソラ?」

 

「早く来て!エルちゃんが!」

 

「エルがどうかしたんか?」

 

「とにかく来て!」

 

「あ、ああ」

 

ソラに連れられ、クウがやってきたのは虹ヶ丘家のリビングだった。リビングではエルがソファに掴まり立ちをしており、それをましろとツバサが見守っていた。

 

「オメェら、何してんだ?」

 

「「「シーッ!」」」

 

状況を理解していないクウはましろ達に話しかけるがソラ、ましろ、ツバサが静かにするようにサインを送る。

 

「え~るぅ…」

 

ソファに掴まっていたエルはそこからしっかりとした足取りで歩き始めた。

 

「「「おぉ…!」」」

 

それを見守っていたソラ、ましろ、ツバサの3人は思わず声を漏らすのだった。

 

「もしかして、オラをここに呼んだのって…」

 

「うん!エルちゃんが歩きそうだったからクウにも見せたかったんだよ!」

 

「そっか…赤ん坊の成長って早ぇんだな」

 

エルの成長にクウは嬉しそうにしていた。

 

「…」

 

そんな中、エルの歩く姿を見ていたカカロットは不機嫌になっていた。するとカカロットの中に対抗心が芽生えたらしく、エルが掴まり立ちをしていたソファまでハイハイで移動してソファを掴む。

 

「カカロットちゃん?」

 

「もしかして…」

 

「ん~…!」

 

カカロットはソファを使って掴まり立ちをしようとする。しかしエルより脚力が強くなかったらしく、すぐに倒れそうになる。

 

「「おっと!」」

 

すぐさまクウ達がカカロットの元まで移動し、クウとましろが先に辿り着いてカカロットを支える。

 

「ハハッ、カカロットにはまだ早かったみてぇだな」

 

「カカロットちゃん、大丈夫?」

 

「あう…」

 

カカロットは歩けなかった事がショックだったらしく、落ち込んでしまう。

 

「えるぅ!」

 

いつの間にかカカロットのそばまで来ていたエルがカカロットに話しかける。

 

「ん~!」

 

カカロットはすぐにそっぽを向いてしまった。

 

「カカロットちゃん、エルちゃんはカカロットちゃんと仲良くしたいんだよ?」

 

「そうです!仲良くしないとメッ!ですよ?」

 

ましろとソラがそう言って宥めるがカカロットはそっぽを向いたままだった。

 

「ちょっといいかしら?」

 

そこにヨヨがリビングに入って来くる。

 

「あっ、ヨヨのばあちゃん!」

 

「える?」

 

ヨヨの方に見るために首を動かしたエルだったが、それでバランスが崩したのか尻餅をついてしまった。

 

「プリンセス!大丈夫ですか!?」

 

「える!」

 

ツバサが心配そうにエルに聞くがエルは平気そうに返事をする。

 

「フフッ、あんよが出来るようになったのね。凄いわエルちゃん」

 

「えるぅ~!」

 

ヨヨから褒められたエルは嬉しそうに声を出す。

 

「それじゃあお祝いに、ファーストシューズを買いに行かなくちゃね」

 

『ファーストシューズ?』

 

「なんだそれ?」

 

「ファーストシューズっていうのはね、この世界にある素敵な習わしなのよ。よちよち歩きが出来るようになった記念に赤ちゃんに靴をプレゼントするの」

 

ヨヨはクウ達にファーストシューズという習わしについて説明する。

 

「プリンセスが履く初めての靴…!」

 

「す…素晴らしいです!さっそく買いに行きましょう!」

 

「はい!一刻も早くプリンセスにピッタリの靴を選んであげましょう!」

 

ソラとツバサはエルの初めての靴をプレゼント出来ることに大興奮していた。

 

「2人とも、やる気満々みてぇだな!」

 

「そうみたいだね」

 

「クウ!ましろさん!早く行きましょう!」

 

「急がないとプリンセスの靴が売り切れてしまいます!」

 

ソラとツバサは早く靴屋に向かいたいらしく、エルとカカロットを連れて玄関に行っていた。

 

「よーし!そんじゃあ行くか!」

 

「うん!」

 

クウとましろも2人についていった。

 

(そういえばヨヨのばあちゃん、オラ達になんか用があったんじゃなかったっけ…まっ、いっか!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クウ達はエルのファーストシューズを買うために街の靴屋にやってきた。

 

「あう…?」

 

初めて来る靴屋に興味津々なのか、カカロット店内を不思議そうに見渡していた。

 

「ここは靴屋さんって言ってね、靴がたくさん置いてあるお店だよ」

 

「あ~…」

 

カカロットは店内に置いてある靴に向かって手を伸ばす。

 

「フフッ、カカロットちゃんもいつか初めての靴を買いに来ようね?」

 

「ん…」

 

「エルちゃん!これなんかどうですか?とっても頑丈そうで防御力も高そうです!」

 

ましろとカカロットがそういったやり取りをしているとソラがやたら頑丈そうな靴を持ってくる。

 

「おっ!これなら怪我をする心配もねぇかもな!」

 

「える!」

 

ソラが選んだ靴はお気に召さなかったようでエルは首を横に振る。

 

「えぇっ!?」

 

「あちゃ~!エルは気に入らねぇみてぇだな~…」

 

「じゃあこれなんてどうかな?ピカピカ光って綺麗だよ!」

 

「える!」

 

ましろも自分が良いと思った靴を見せてみるがエルはソラの時と同じように首を横に振る。

 

 

それからソラとましろが色々な靴をエルに見せるがどれも同じ反応だった。

 

「うぅ…どれも気に入ってくれないよ~…」

 

「エルちゃん!好き嫌いはメッ!ですよ?」

 

「いえ、プリンセスは悪くありません。足りてないんですよ、お2人のセンスが」

 

「「えぇっ!?」」

 

「大きく出たな~!ツバサはどんな靴が良いと思うんだ?」

 

「よくぞ聞いてくれました!」

 

ツバサが自信満々にクウ達に見せたのはやたら豪華そうな靴だった。

 

「フフフ…エルちゃんはスカイランドのプリンセス…キラキラ輝く一番星、国民のアイドルです。そんじゃそこらデザインでは満足しません。さぁ!お受け取りください!プリンセス!」

 

「える!」

 

「えぇ~!?」

 

ツバサが自信満々に持ってきた靴もエルのお気に召さなかったようだ。

 

 

 

 

あれからこの店の靴をすべて見せたが結局どれもエルの好みではなかったようだ。

 

「どれもダメだったみてぇだな…」

 

「他の店を探しましょうか…」

 

「そうだね…」

 

「せっかくのファーストシューズです、妥協は許されません!こうなったら、エルちゃんの欲しい靴が見つかるまで、この世界の靴屋さんを全て見て回りましょう!」

 

「終わる頃にはエルちゃん大人になっちゃうよ~!」

 

ソラの発言にましろは思わず叫んでしまう。

 

「これ、お願いします」

 

「える?…える!えるぅ~!」

 

するとエルは年配の女性が買おうとしている靴に目が留まる。それが気に入ったのか、エルは靴に向かって手を伸ばす。

 

「プリンセス、あれは人のですよ?」

 

「べつのにしよ!ね?」

 

「え~るぅ~!」

 

「どえらい可愛い赤ちゃん達やな~」

 

すると靴を買おうとしていた女性がクウ達に気づいたらしく、こちらにやってきていた。

 

「もしかして、この靴気に入ったんか?」

 

「える!」

 

「そっか…じゃあこれ、あげるわ」

 

「えっ?」

 

女性はそう言って靴をクウに渡す。

 

「でもいいんか?その靴…」

 

「遠慮せんでええんよ。まだお会計済ませる前やしな」

 

「わぁ~!ありがとうございます!」

 

ソラは嬉しそうにお礼を言う。

 

「こない気に入ってもらえて、靴も喜んどるわ。逆におおきに」

 

「ヒーローです!ヒーロー発見です!靴の気持ちまで考える優しさ、それがヒーロー!」

 

「なんでやねん」

 

手帳に女性の事を書きながらソラはそう口にする。

思わずツバサが関西弁でツッコミを入れてしまう。

 

「あの!本当に良いんですか?これって、誰かにプレゼントする靴なんじゃ…」

 

ましろが女性にそう聞くと女性はどこか寂しそうな表情をする。

 

「これで良かったんや…」

 

「え…?」

 

そう言いながら女性は店を後にした。

 

「なんか訳アリみてぇだな」

 

「私もそう思うよ…」

 

クウとましろはそう言いながら店の外をジッと見ていた。




次回も楽しみに待っていてください!
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