GT悟空はヒーローガールの片割れとして転生するようです 作:のぞむ
お手数ですがそちらから読む事をオススメします。
桃太郎を元にした人形劇をしていたクウ達はいよいよ鬼の住処である鬼ヶ島へと近づいてきていた。
「あれが鬼ヶ島かワン」
「嫌な感じです…まるでアンダーグ帝国…」
「えるたろうさん…僕はあなたの為なら、どんな敵が相手でも闘って戦ってみせます…」
「私も…みんなを悲しませるような人達に、負けてなんていられないから…」
「私は…強く、誇り高いヒーローにならなくては…クウとシャララ隊長のように…!」
ソラ、ましろ、ツバサの三人は自分の思いが強くなり、物語と脱線した事を言い始めてしまう。
「えるぅ~!!」
「うわぁ~ん!!」
そんな三人のピリピリした空気を感じ取ったのか、人形劇を見ていたエルとカカロットは泣き出してしまった。
「エルちゃん!カカロットちゃん!」
あげはとクウが二人に駆け寄り、クウがカカロットを、あげはがエルを抱っこしてあやす。
「でぇじょうぶだぞ~。よしよ~し!」
「…不安な気持ちって、赤ちゃんには不思議と伝わっちゃうんだよね」
「ごめんね、エルちゃん、カカロットちゃん…」
「笑顔になってもらおうと思ったのに…」
「自分の心を抑えられず…未熟でした…」
ソラ、ましろ、ツバサは申し訳なさそうにする。
「えるたろうとかかたろうは大丈夫!ね?」
「えるぅ…える!」
「…あう!」
あげはからそう言われたエルとカカロット。エルは笑顔になり、カカロットは涙を拭って声を出す。
「よしおめぇ達!人形劇の続きをやっぞ!」
「「うん!」」
「はい!」
こうして人形劇を再開したクウ達。ついに鬼達との戦いが始まろうとしていた。
「まずは私とクウイヌから行きますワン!」
「おうワン!」
クウイヌとソライヌのパンチが鬼に当たる。
しかしその際、勢い余って幕が崩れてしまった。
「あちゃ~。やっちまった…」
「み、未熟です…つい力が入ってしまって…」
「だ、大丈夫ですよ!プリンセス!カカロットちゃん!」
ツバサは二人ににそう言うとエルが立ち上がり、クウ達の元まで歩いていく。
「エル?どうしたんだ?」
「そら…ましお…くう…ちゅばさ…あげは…かかろ…える!」
エルはクウ達の名前を呼ぶ。
「エル。おめぇ今…」
「エルちゃん…ましろって…!」
「プリンセスが…僕の名前を!」
「エ、エルちゃん…!」
エルから名前を呼ばれ、一同は嬉しそうにしていた。
しかし、これだけでは終わらなかった。
「うぅ…!」
「カカロット?」
カカロットは近くにあった机に掴まっていた。
するとカカロットは立ち上がり、ゆっくりとクウ達の元へ歩いていった。
「…あう!」
「カカロットちゃん…!」
「カカロットちゃんが…歩きました!」
「凄いよ!カカロットちゃん!」
ソラ、ツバサ、あげはは嬉しそうに声を上げる。
「あっ…」
カカロットはバランスを崩して倒れそうになるがましろがすぐにカカロットを支えた。
「…カカロットちゃん。頑張ったね…っ!」
ましろは涙を流しながらカカロットを抱きしめる。
「あう~…」
カカロットはましろの顔まで手を伸ばし、彼女の涙を拭う。
「…ありがとう、カカロットちゃん」
そんなカカロットにましろは礼を言う。
「…エルちゃんを励ますつもりだったのに、逆に励まされちゃったね」
「そうみてぇだな…」
あげはとクウはエルとカカロットの成長を見ながら会話をしていた。
「みんな。良いかしら?」
そこへヨヨがやってくる。
「ばあちゃん?どうしたんだ?」
「スカイランドのシャララ隊長達から通信が入ったの」
「シャララ隊長からですか?」
クウ達はヨヨの自室へ移動してシャララ達青の護衛隊と通信をする事になった。
『スカイランドの事は任せてくれ!皆希望を胸に、前に向かって進もうと頑張っている。こちらの事は心配するな』
『ソラ!クウ!私達は私達のやるべき事をする。そっちもプリンセスの事を頼んだよ!』
「おう!」
「はい!」
クウとソラが返事をするとましろ達も頷いた。
『君達なら王様達を救えると信じている。頼んだぞ、ヒーロー達』
シャララがそう言うと一同は頷いた。
『キュー!キュー!』
シャララ達との通信を終えると外から沢山の鳥達の鳴き声が聞こえてきた。
「なんだそいつら?」
「僕の鳥友達です!」
ツバサは鳥形態になって鳥達の話を聞く。
「皆さん!公園に怪しい男が現れたそうです!」
「もしかして…!」
「行ってみようぜ!」
家を出たクウ達は公園にやってくる。
「やぁ。待っていたよ」
案の定そこにいたのはバッタモンダーだった。
「バッタモンダー!やはりあなたでしたか!」
「わりぃけんど、エルはおめぇなんかには渡さねぇぞ」
「フッフッフッ、僕の狙いは…君達だよ!カモン!アンダーグ・エナジー!」
バッタモンダーは手に持っていた鬼の人形にアンダーグ・エナジーを注ぎ込んでランボーグにする。
「ランボーグー!」
「いくぞみんな!」
クウの掛け声を聞いたソラ、ましろ、ツバサはプリキュアに変身した。
まずはクウとスカイがランボーグに向かっていく。
「ランボーグー!」
ランボーグは手に持った金棒で二人に攻撃しようとする。
「スカイ!」
「うん!」
二人はすぐに攻撃を躱して二手に分かれ、ランボーグを錯乱する。
「ウィング!」
「はい!」
混乱しているランボーグにプリズムは光弾を、ウィングは気弾を放つ。
二人の攻撃を喰らったランボーグは地面に膝をついてしまう。
「へ、へぇ~!弱いのにやるじゃないか。じゃあこれはどうかな…ランボーグ!」
「ランボーグー!!」
ランボーグは大量のエネルギー弾をクウ達の頭上に作っていた。エネルギー弾はすぐにクウ達がいる場所に降り注いだ。エネルギー弾は公園のあちこちに当たっており。そこにあった遊具も砕け散っていた。
「みんな!」
「えるぅ!」
「あう!」
隠れていたあげは、エル、カカロットは声を上げてしまう。
「あぁ…滅茶苦茶だ…これじゃあまるでスカイランドのようじゃないか…王と王妃も倒れてしまって…あぁっ!弱いって、なんて可哀想なんだ!」
バッタモンダーはわざとらしくそう口にする
「ん…?」
そんな中バッタモンダーはクウ達が立っていた場所を見る。
なんとクウ達は倒れておらず、その場に立っていた。
「なにぃ!?」
「へっへ~!堪えちゃったもんね!」
「あ、ありえねぇ…あの攻撃を喰らってまともに立ってるなんて…!?」
「あんな攻撃で倒れるほどオラ達は弱くねぇぞ」
「クウの言う通りです。それにスカイランドも弱くありません!みんな希望を胸に、前に進もうと頑張っています!それは私達も同じこと…だから、前に向かって進むだけです!」
スカイはハッキリそう言い、バッタモンダーとランボーグを見る。
「…すかいー!ぷりずむー!くうー!うぃんぐー!」
エルは応援するように四人の名前を呼ぶ。
「フ、フン!良い事を教えてあげよう。どんな希望があろうと、強さの前では何の意味もないって事をさ」
「言っとくけどさ。オラ達からしたらおめぇもおめぇのランボーグも大して強くねぇぞ?カバトンを見習って修行し直した方が良いんじゃねぇか?」
「あんな裏切り者を見習えだと!?どこまでも俺をコケにしやがってぇ~!やれ、ランボーグ!!」
クウの一言がバッタモンダーの怒りに触れたのか、バッタモンダーはランボーグに攻撃命令を出した。
「ヤァーッ!」
プリズムが光弾をランボーグに放った。
「フン!そんな攻撃じゃランボーグは…」
「きらめけ!」
「ランッ!?」
ランボーグの近くまで来ると光弾が光り輝き、ランボーグはその光で周りが見えなくなった。
「ハァーッ!!」
その隙にウィングがランボーグの金棒を蹴り飛ばした。
「ダリャーッ!!」
「ハァーッ!!」
クウとスカイがランボーグに攻撃を連続で加えていく。ランボーグがよろめいたところでクウとスカイは同時に同じ構えを取った。
「「か~…め~…は~…め~…波ァーーーーッ!!」」
二人はランボーグにかめはめ波を放った。
これにより大ダメージを受けたランボーグは動かなくなった。
「スカイブルー!」
「プリズムホワイト!」
「「プリキュア!アップ・ドラフト・シャイニング!!」」
「スミキッタ~…」
ランボーグは浄化され、周りにキラキラエナジーが出てくる。
「ミラーパッド!OK!」
スカイがミラーパッドにキラキラエナジーを集め、ゲージを少し溜めることが出来た。
ランボーグが倒された事で破壊された公園も元通りになった。
「ありえねぇ!こんな弱い奴らに負けるなんて!ぜってぇ俺の前に跪かせてやるからな~!…おっと、僕としたことが…君達の奮闘ぶり、とても素晴らしかったよ!また会おう。バッタモンモン」
そう言ってバッタモンダーは撤退していった。
戦いが終わった夕暮れ時。クウ達は虹ヶ丘家に帰ろうとしていた。
「ありがとう、エルちゃん、カカロットちゃん」
「私はエルちゃんとカカロットちゃんに元気をもらってばかりです」
「だってさ!良かったおめぇ達!」
「えるぅ~!」
「…ん」
クウからそう言われたエルは嬉しそうに笑い、カカロットは照れくさそうにしていた。
「えう…えう…」
「もしかして、歩きたいの?」
「える!」
エルは地面に下ろしてもらう。すると何やら歌い始めた。
「これって確か…」
「えるたろうとかかたろうの歌だね!」
クウの疑問にあげはが答える。
一同はそんなエルを優しく見守りながら帰っていった。