GT悟空はヒーローガールの片割れとして転生するようです   作:のぞむ

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今回はバリバリ原作と違う展開にしました!

…まぁその分メチャクチャ難産でしたが(汗)。


ライバルとの共闘

「カ、カバトン?」

 

プリズムは呆然としながら宙に浮かぶカバトンを見る。当のカバトンは下降して地面に着地した。

 

「久しぶりなのねん、プリキュア!」

 

カバトンはプリキュア達を見てそう口にする。

 

「カバトンって、クウが話してた…?」

 

どうやらスイは以前クウからカバトンの事を聞いていたようだ。

 

「お、おいカバトン!どういうつもりだよ!?」

 

「ん?…誰かと思えば、弱虫モンダーじゃねぇか」

 

「だ、誰が弱虫だと!?」

 

「そりゃそうなのねん。俺達の中じゃお前が一番の腰抜けでYOEEE奴なんだしよ」

 

「てめぇ!バカにすんのもいい加減にしやがれっ!!」

 

バッタモンダーはカバトンに殴り掛かるがカバトンはすらりとバッタモンダーのパンチを避ける。

 

「なにっ!?」

 

啞然とするバッタモンダーを無視し、カバトンはプリキュア達の所へ行く。

 

「えるっ…!」

 

「うぅ~!」

 

「カバトン!何しにここへ来たんだ!」

 

警戒するエルとカカロットを守るように前に出たウィングはカバトンにここへ来た理由を訊ねる。

 

「フンッ!愚問なのねん」

 

そう言ってカバトンはクウボーグとバッタモンダーを見る。

 

 

 

 

 

 

「俺は、お前らに手を貸しに来たのねん!」

 

カバトンは指の関節を鳴らしながらそう告げる。

 

「あ、あんたが私達に手を貸すって、どういう風の吹き回しなわけ?」

 

バタフライは警戒しながらカバトンに問う。

和解したとはいえ、それまでエルを執拗に狙い、プリキュア達の敵だったカバトンをまだ信用出来ずにいるのだ。

 

「勘違いすんなよ?俺のライバルがあの弱虫野郎に良いように使われるのが気に食わないだけなのねん」

 

「よ、よくあのランボーグがクウちゃんだってわかったね…」

 

プリズムは少し驚きながらそう口にする。

 

「そりゃ、あのランボーグの動きや仕草を見ればわかるのねん」

 

カバトンはあっさりそう答える。

 

「そうなんだ…凄いね…」

 

そんな事を口にするプリズムの目から光が消えていく。

 

「お、おい、お前なんか怖いのねん…」

 

プリズムから出る不穏なオーラを感じ取ったのか、カバトンは少し怯んでいる。

 

「…でも、ありがとう。カバトンが来てくれて凄く心強いよ!」

 

「えぇ…大丈夫なのかな?」

 

「大丈夫だよバタフライ。カバトンはもう悪い人じゃないよ」

 

「ハッ!お前の甘っちょろいとこは相変わらずなのねん…足を引っ張んなよ?キュアプリズム!」

 

「!…うん!」

 

カバトンから名前で呼ばれたプリズムは嬉しそうにする。

これまでカバトンから脇役呼ばわりされていたプリズムであったが、今回初めてカバトンから名前で呼ばれたのだ。嬉しいのも無理はないだろう。

 

「そんじゃあ、ちゃっちゃとあのランボーグをぶちのめして、クウを助け出すのねん!」

 

「うん!」

 

「ダメです!!」

 

闘いに行こうとする一同をソラが前に出て止める。

 

「ス、スカイ…?」

 

「お願い…クウを、傷つけないでください…!」

 

そう言って仲間達を止めるスカイの目から涙が零れ落ちていた。

 

「スカイ…」

 

「じゃあさ!ランボーグを浄化して、すぐにミックスパレットの力で傷を治せば…」

 

「だめっ!」

 

バタフライがそう提案するも、エルがそれに反対する。

 

「プリンセス…?」

 

「だめっ!だめぇっ!!」

 

「ちぇ、バレてんのかよ…」

 

バッタモンダーはガッカリした素振りを見せる。

 

「どういう事、バッタモンダー…?」

 

プリズムはバッタモンダーを睨む。

 

「あ~怖い怖い…今話すから落ち着きなよ。今のクウ・ハレワタールはね、アンダーグ・エナジーによって生かされているんだ。つまりアンダーグ・エナジーを浄化すればどうなるか…わかるよね?」

 

バッタモンダーの嫌らしい喋り方と笑みを見て、この場にいる全員は最悪の可能性を思い浮かべた。

 

「あんた…マジで最低!そんな事して楽しいの!?」

 

「ああ、とっても楽しいよ!ヒャハハッ!!」

 

バッタモンダーは高笑いをし、絶望に打ちひしがれているスカイを見る。

 

「さぁ、どうするソラ・ハレワタール?このまま大好きなお姉ちゃんに倒されるか、お姉ちゃんにトドメを刺すか、好きな方を選びなよ?」

 

バッタモンダーの言葉にスカイは地面に座り込み、完全に心が折れそうになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「狼狽えるんじゃねぇ!キュアスカイ!!」

 

そこへカバトンが大声で叫び、ここにいる全員が驚いてしまう。

 

「お前はヒーローになりたいんじゃなかったのか!?このままクウの奴がランボーグにされたままで良いってのか!?」

 

「でも、このままランボーグを浄化したらクウが…」

 

「それは可能性の話だろうが!やってもねぇのにそのまま決めつけるんじゃないのねん!」

 

「ちょっとカバトン!少しはスカイの気持ちも考えて…」

 

「待ってください」

 

カバトンの物言いに一言言おうとしたバタフライであったがスイに止められてしまう。

 

「いいか!この状況で一番苦しんでんのは誰なのねん!?お前の姉貴だろうが!けどお前はそんな姉貴を見捨てようとしてるYOEEE奴…ただの脇役なのねん!それともなんだ?お前の目指してるヒーローってのは大事な姉貴も救えねぇYOEEE奴なのねん!?」

 

「違うっ!!」

 

カバトンの言葉をスカイは声を荒げて否定する。

 

「私が憧れたのは、クウとシャララ隊長のような沢山の人を助けて、笑顔にするヒーローです!決して逃げず、最後まで闘う!私は、そんなヒーローになりたいんです!」

 

スカイは今日までクウとシャララのようなヒーローになる為に血の滲むような努力をしてきた。しかし今日、憧れのヒーローの一人であり、最愛の姉はバッタモンダーのしもべにされている。その事実を前に、スカイの心は折れる寸前まできていたが、カバトンの叱咤によりスカイは見失いかけていた『ヒーロー像』を思い出したのだ。

 

「…それでいいのねん」

 

「え?」

 

「俺がライバルと認めたのは、どうしようもねぇ程甘くてお人好し。けど俺を救ってくれた、ヒーローのお前とクウなのねん」

 

「カバトン…さん」

 

「今更さん付けなんて違和感しかねぇって。カバトンでいいのねん…それで、お前はこれから何をするのねん?」

 

 

 

 

 

『…ソラ。おめぇは今でもヒーローになりてぇんだよな?』

 

『えっ?…も、もちろんだよ!』

 

『そっか…ならでぇじょうぶだ!』

 

『いいか?その気持ちを忘れんな。それさえ忘れなかったら何があってもおめぇは負けねぇ!覚えとけ』

 

 

 

 

 

スカイの脳裏に過っているのは、最後にクウと交わした会話である。

 

「…皆さん、クウを助けましょう!」

 

「スカイ…!」

 

立ち上がったスカイに仲間達は歓喜し、プリズムは嬉しそうに笑みを浮かべた。

 

「…それでこそスカイだよ」

 

スイも笑みを浮かばてそう呟く。

 

「カバトン。あなたの力を貸してください!」

 

「へっ!元々そのつもりでここへ来たのねん!…いくぞ、プリキュア!」

 

『はい(うん)!』

 

プリキュア達はクウボーグを見る。

 

「みんな…頑張って!」

 

「がんばえ!」

 

「あう!」

 

先程の攻撃で負傷したスイはエルとカカロットと一緒に物陰に隠れていた。

 

「い、いいのかな~?もしこのまま闘ったらクウ・ハレワタールは『大丈夫です』…は?」

 

「クウは私達の攻撃で死ぬような軟な人ではありません。私はクウを信じています!」

 

「クソ!後悔すんなよ…やれ、クウボーグ!!」

 

「ランボーグー!!」

 

クウボーグは界王拳を発動し、スカイ達の元へ向かっていく。

 

「ランボーグー!」

 

「「ハァーッ!!」」

 

クウボーグが放つ拳をスカイ、プリズム、ウィング、バタフライが受け止める。しかしクウボーグはもう片方ので三人を攻撃しようとする。

 

「カバトン!」

 

「おう!」

 

そこへカバトンがやってきてクウボーグに強烈なパンチをお見舞いする。それにより吹っ飛ばされたクウボーグであったが倒れずに持ちこたえてしまう。

 

「おいおい…俺の全力のパンチを喰らっても倒れねぇのかよ…!」

 

「ランボーグ!」

 

すかさずクウボーグは猛スピードで一同に迫ってくる。

 

「速い!」

 

一同は避けれずにクウボーグの攻撃が当たろうとしていた。

 

「二つの色を一つに!ホワイト!イエロー!速さの力、アゲてこ!」

 

間一髪のところでバタフライがミックスパレットで仲間全員の速さを上げる。これによりクウボーグの攻撃に即座に反応し、攻撃を避けることが出来たのだ。

 

「ありがとうございます!バタフライ!」

 

「フフッ!みんな!パワーアップにはパワーアップだよ!」

 

バタフライはミックスパレットで次なる強化をはかる。

 

「二つの色を一つに!レッド!ホワイト!元気の力、アゲてこ!」

 

ミックスパレットの効果で全員のパワーが強化された。

 

「ハァーッ!!」

 

「ヤァーッ!!」

 

「オリャーッ!!」

 

スカイ!ウィング、カバトンの三人がクウボーグに攻撃を仕掛ける。

 

「タァーッ!!」

 

防御をしようとするクウボーグにプリズムは光弾を放って怯ませる。これによりスカイ達の攻撃が当たり、クウボーグは地面に倒れる。

 

「ラ…ン…ボーグ!」

 

しかし、満身創痍になりながらもクウボーグはまだ立ち上がる。

 

「キュアスカイ!手を貸すのねん!」

 

「はい!」

 

スカイとカバトンはそれそれ異なる構えをし、両手にエネルギーを溜めていく。

 

「か~…め~…は~…め~…」

 

「喰らうのねん!カバトン…」

 

 

 

「波ぁぁーーーーーっ!!」

 

「砲ぉぉーーーーーっ!!」

 

 

 

二人はそれぞれの技をクウボーグに向かって放つ。それに対抗しようとクウボーグはかめはめ波の構えをしようとする。

 

「ランッ!?」

 

しかしどういう訳か、クウボーグは思う様に体を動かせなくなったようだ。

 

「どうしたクウボーグ!?…まさか、クウ・ハレワタールが抵抗してんのか!?」

 

まさかのアクシデントに困惑するバッタモンダー。クウボーグは動けない間にかめはめ波とカバトン砲に呑み込まれてしまった。これによりクウボーグは完全に戦闘不能になっていた。

 

「プリズム!」

 

「うん!」

 

スカイとプリズムの二人は浄化技の準備に入る。

 

 

 

 

 

 

 

 

「スカイブルー!」

 

「プリズムホワイト!」

 

「プリキュア!アップ・ドラフト・シャイニング!!」

 

「スミキッタ~…」

 

クウボーグは浄化され、壊された場所は元通りになり、クウボーグがいた場所からクウが現れた。

 

「二つの色を一つに!イエロー!ブルー!癒しの力、アゲてこ!」

 

バタフライはすぐさまクウに癒しの力を放った。

 

「ミラーパッド!OK!」

 

ウィングは持っていたミラーパッドにキラキラエナジーをチャージした。今回の分でスカイランドの国王と王妃の呪いを解く為の薬を作る事が出来る量のキラキラエナジーを溜める事が出来たのだった。

 

「う、嘘だろ…ありえねぇ…!」

 

クウボーグが浄化され、バッタモンダーは動揺を隠せていない様だ。バッタモンダーは怯えながらその場から逃げようとする。

 

 

 

 

「動かないでっ!!」

 

「ヒッ!?」

 

そこへプリズムの怒号が響き、バッタモンダーは怯んで動けなくなった。

 

「そこから一ミリでも動いたら、絶対に許さない!!」

 

「…クソッ!せっかくバケモノ女をランボーグにしたってのに…何で勝てねぇんだよ!?ふざけんじゃねぇ!!」

 

「…クウちゃんはバケモノじゃないよ」

 

「なに…?」

 

「確かにクウちゃんは凄く強いよ。でも、ただそれだけだよ。クウちゃんはとっても優しい、私とソラちゃんのヒーロー…それと」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私が…恋した人だよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ま、ましろさん…?」

 

「えっ?…そうだったの?」

 

「やっぱり…」

 

「プリズムってば…大胆だね~!」

 

突然の愛の告白に思わずプリズムを本名を呼ぶスカイ。呆然とするスイ。なんとなくプリズムの想いに勘づいていた為、そこまで大きなリアクションをしないウィング。大胆なプリズムにニヤニヤするバタフライ。

 

「える?」

 

「あう?」

 

赤ちゃん組の二人はどういう事かわからず首を傾げる。

 

「ん?でもクウとキュアプリズムって女同士じゃ…」

 

「恋に女同士とか関係ないんだからね!」

 

「わ、わりぃ…」

 

バタフライに詰められたカバトンは思わず謝罪をする。

 

「今度、私のクウちゃん(・・・・・・・)をバケモノ呼ばわりしたら…絶対に許さないよ?

 

「ヒ、ヒィィーーー!!」

 

プリズムの放つ圧にバッタモンダーはとうとう悲鳴を上げてしまった。

 

そんなバッタモンダーは放って、プリズムはクウのそばに集まっている仲間達の元へ戻る。

 

「上手く…いったよね?」

 

「大丈夫です…クウは絶対に死にません…!」

 

「クウちゃん…」

 

プリズムは目を覚まさないクウを強く抱きしめる。

 

「お願いクウちゃん…目を覚まして…私達を置いていかないで…!」

 

そう口にするプリズムの抱きしめる力は段々強くなっていき、ギュウ~!という音が聞こえてくる。

 

 

 

 

 

 

「イテテテテテッ!!」

 

「えっ…?」

 

そこへ聞き馴染んだクウの声が聞こえてきた。プリズムはクウを離し、彼女に目を向ける。

 

「何だよプリズム…あんまし強く抱きしめねぇでくれよ…」

 

クウは困ったような顔で笑みを浮かべる。

 

「っ…クウちゃん!!」

 

「クウ!!」

 

スカイとプリズムは目に涙を浮かべながらクウに抱き着く。

 

「な、なんだよおめぇら?」

 

「なんだよじゃないよ!私達、凄く心配してたんだよ!?」

 

「そうだよ!クウちゃんがいなくなって、私達みんな不安だったんだよ!?」

 

「スカイ…プリズム…」

 

泣きながら話す二人を見たクウは二人の頭に優しく手を置き、優しく撫でる。

 

「安心しろ。オラはもうでぇじょうぶだ。よく頑張ったな、おめぇ達」

 

「「…うん!」」

 

笑みを浮かべるクウを見て、スカイとプリズムの不安は消える。

 

「よぉクウ」

 

「おっ、久しぶりだなカバトン!以前よりずっと強くなってるみてぇだな」

 

「当然なのねん。あれからも俺はひたすら修行してたんだからな。その内また勝負を挑ませてもらうのねん!」

 

「ああ、楽しみにしてっぞ!…あ」

 

立ち上がろうとするクウであったが体に力が入らず、座り込んでしまう。

 

「無茶したらダメですよ!クウさんはさっきまでランボーグにされてたんですから!」

 

「ハハッ、わりぃ…」

 

ウィングから注意され、クウは苦笑いを浮かべる。

 

「…それで、あいつはどうしよっか?」

 

「うっ…!」

 

スイはこの場からコッソリ逃げようとするバッタモンダーを指差し、彼をどうするかスカイ達に聞く。

 

「…今のバッタモンダーと闘う意味はもうありません。帰りましょう」

 

そう言ってスカイはクウを抱っこしてこの場を去ろうとする。

 

「ト、トドメを刺さなくて良いのか?じゃないとまた来るぞ!またお前の嫌がる事をしてやる!それでも良いのか!?ソラ・ハレワタール!」

 

「構いません」

 

「は…?」

 

「何をされても負けないくらい、強くなりますから」

 

そう言ってスカイは舞空術でこの場から飛び去っていき、仲間達もこの場から飛び去っていく。

一人残されたバッタモンダーはただ項垂れているだけだった。

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