GT悟空はヒーローガールの片割れとして転生するようです 作:のぞむ
「やれ!ランボーグ!」
「ランボーグー!!」
自販機のランボーグはペットボトルの形をした無数のミサイルをクウ達に向けて放つ。
「クウ!」
「ああ!」
「えっ?えっ!?」
クウとソラはそれぞれ左右にミサイルを避けていく。
その際クウはましろを抱きかかえていた。俗に言うお姫様抱っこで。
「ソラ!オラはましろを安全なとこに連れていく!オメェの強さをあいつらに見せてやれ!」
「うん!」
クウはましろを抱っこしたまま舞空術で宙を浮かぶ。
「そ…空を飛んでる~!?」
「ましろ!しっかり掴まってろよ!」
そのままクウはましろを連れて飛んでいった。
「ギャハハハ!邪魔な奴が1人逃げていったのねん!」
「…クウは逃げたわけではありません」
「ハン!そんな言い訳誰にだって出来るのねん。お前の姉貴はTUEEE俺に恐れをなして…」
「クウは戦いが大好きですが、弱い者いじめは好きではありません」
「な、なにぃ…!」
ソラの挑発とも呼べる発言にカバトンは表情を変えてしまう。
「ハッキリ言いますが、あなたの気は大して強くありません!それではクウはおろか、私に勝つことも出来ません!これ以上悪い事をせず、エルちゃんの事を諦めるのなら見逃してあげます!」
「こ、こいつ~!言わせておけばいい気になりやがってぇ~!ランボーグ!さっさと片付けるのねん!」
「ランボーグー!」
ランボーグはソラに向かって無数のミサイルを放っていく。
「…仕方ありません!」
ソラは変身時に使用するミラージュペンとスカイトーンというアクセサリーを取り出す。
「ヒーローの出番です!」
「スカイミラージュ!トーンコネクト!」
「ひろがるチェンジ!スカイ!」
「きらめきHOP!」
「さわやかSTEP!」
「はればれJUMP!」
「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」
キュアスカイへと変身したソラはミサイルを次々と宙へ蹴り上げていく。
「あ、あわわ…!」
「さぁ、かかってきなさい!」
その頃、クウとましろは街中にあるビルの上でソラが戻って来るのを待っていた。
「クウちゃん。ソラちゃんと一緒に戦わなくて良かったの?」
「ああ、今のソラなら1人でも余裕で勝てるはずだ!」
「そっか…それにしても、クウちゃんは空も飛べるんだね…」
「ああ、舞空術っちゅう技で飛んでんだ!ソラも舞空術を使えっぞ」
「…そういえばソラちゃん、こっちの世界に落ちてきた時に宙を浮かんでたよ」
ましろは昨日、ソラとエルがこちらの世界に落ちてきた時にソラが浮かんでいた事を思い出す。
「…ソラちゃんとクウちゃんは凄いね。強いだけじゃなくて、空も飛べるんだもん…とてもじゃないけど私には出来そうにないよ…」
「何言ってんだ?オメェも頑張れば空を飛べるようになっぞ」
「む、無理だよ!私なんか、何の取り柄もないし…」
ましろは自分を卑下し、俯いてしまう。
「ましろ」
「ひゃっ!?」
クウはましろの顔を両手で持ち、向き合うようにする。
「難しい事はよくわかんねぇけどよ、自分の事を悪く言うのは良くねぇぞ。ましろにはましろだけの良さもあるさ」
「で、でも…」
「それによ、取り柄とかそういうんは自分で見つけるもんだとオラは思うぞ」
「…私にも、見つけられるのかな?」
「そりゃあましろ
「クウちゃん…」
「クウ~!ましろさ~ん!」
クウとましろの元へスカイが飛んでやって来る。
クウ達の元へたどり着いたスカイは変身を解除する。
「おう!もう勝っちまったのか?」
「うん!ランボーグはしっかり浄化したよ!」
「そっか!」
「ソラちゃん、よく私達のいる所がわかったね」
「ランボーグを倒した後、すぐにましろさんとクウの気を探しましたから!」
「キ?キって何?」
まだ気について知らなかったましろは気の事をクウ達に聞く。
「はい!気というのは…クウ、説明をお願いしても良い?」
「えっ!?え~っと…気っちゅうんは、簡単に言えば生命エネルギーじゃねぇか?」
「生命エネルギー?」
「ああ。気は誰にでもあって、その人間の気を頼りに居場所を探したりするんだ。舞空術も気をコントロールできるようになれば使う事が出来んだ!」
「え~っと…つまり、人間の中にある隠された力って事で良いのかな?」
「ああ、そういう事で良いと思うぞ」
「…クウちゃん、ソラちゃん、ちょっと良いかな?」
「はい?」
「なんだ?」
「…来てほしい所があるの」
「ここは…?」
「なんかの店みてぇだな」
ましろに連れられてやって来たのは『プリティホリック』というお店であった。
リップ等の商品を見る限り恐らくメイク用品を取り扱っているお店なのだろう。
「えっと…あっ!良かった~!まだあったよ!」
ましろが手に取ったのは可愛らしいデザインの手帳であった。
「それって、手帳か?」
「ソラちゃん!これ、ヒーロー手帳の代わりにならないかな?」
「えっ!?」
「これ、発売前から気になってた手帳で、買う為にお小遣いを貯めてたんだ。でも、今この手帳が必要なのはソラちゃんだと思うの。だからプレゼントさせて!」
「む、無理です!受け取るわけにはいきません!」
「何でだ?ましろがプレゼントしてぇって言ってんだから受け取れば良いじゃねぇか」
「クウは少し遠慮しようよ!…ましろさん、どうしてですか?」
「…」
ましろの脳裏には昨日の事が浮かび上がっていた…
クウがヒーローのように空から降り立ったこと、ソラがキュアスカイに変身した事、2人が息を合わせてランボーグを圧倒した事を。
そして今日、クウが自分を安全なところに避難させ、常にそばにいてくれた事を。
「…本物のヒーローを見ちゃったから、かな?」
ましろはクウとソラを交互に見ながらそう口にする。
「ましろさん…」
ソラはましろから手帳を受け取る。
「…ありがとうございます。この手帳、大切に使わせてもらいます!」
「うん!クウちゃんも何か欲しい物とかないかな?」
「オラか?オラ別に欲しいもんは…」
その時クウのお腹からぐぅ~!という音が聞こえてきた。
あまりに大きな音だった為、周りにいた客達は一斉にクウ達がいる所に振り向く。
「腹減ったぁ~…とりえぇず飯食わせてくんねぇか…?」
「…うん!お安い御用だよ!」
「私、ハンバーガーを食べてみたいです!」
「う~ん…さっきのお店はカバトンが襲っちゃったから、他のお店を探さないといけないね…」
「よーし!そんならさっさとハンバーガー屋を探しにいこうぜ!」
クウはそう言ってプリティホリックから出ていった。
「あ、待ってクウ!」
ソラもすぐさまプリティホリックを出てクウを追いかけていく。
「…フフッ!」
ましろは微笑みながら店を出て、クウ達と一緒にハンバーガー屋を探し始めた。
なおハンバーガー屋は見つかったものの、案の定クウがハンバーガーを沢山食べてしまい、ましろの財布がすっからかんになってしまったとのことである…
次回も楽しみに待っていてください!