GT悟空はヒーローガールの片割れとして転生するようです 作:のぞむ
二人とも、誕生日おめでとう!
※2025/09/26に挿絵を追加しました。
「ス―…ハー…行きます!」
「来い!ソラ!」
何やらクウとソラの間に並々ならぬ緊張感が漂っているようだクウの側にいるましろとソラの側にいるスイも汗を垂らしている。
次の瞬間、ソラは持っていたボールをクウとましろがいる場所に叩き落してきた。
実はクウ達がやっているのはビーチバレーで、それぞれペアとなって対戦していたのだ。
「ハッ!!」
ソラのスパイクは凄まじい威力であったがクウがそれを軽々と止めてしまう。
「ダリャッ!!」
すかさずクウは宙に浮いたボールをソラとスイがいるコートに向かってスパイクをする。その威力は先程ソラが放ったものと同等、もしくはそれ以上であった。
ソラとスイはすぐにボールを弾こうとするが間に合わず、ボールが砂浜に落ちてしまった。
「この試合、クウちゃんましろんペアの勝ち!」
審判をしていたあげはの宣言で試合は幕を閉じた。
「やりー!オラ達の勝ちだ!」
「やったねクウちゃん!」
クウとましろはハイタッチをする。
「負けちゃったね…」
「はい…流石クウとましろさんです」
少し悔しそうにするソラとスイだったがその表情は全力を出し切って悔いがないようにも見える。
「それはそうと…やり過ぎですよっ!!」
するとツバサの叫び声が響き渡る。
よく見るとコート周りの砂浜がデコボコになっており、如何にも歩きにくそうである。
「砂浜が凄い事になってる…」
「アハハ…」
「わりぃわりぃ!つい熱くなっちまって…」
「すみません…」
ビーチバレーをしていた四人は申し訳なさそうにする。
それからスイカ割りをしたり砂遊びをしていた一同。それからしばらくしてクウ、ソラ、ましろ、スイの四人がパラソルの下で休憩をしていた。ツバサとあげはは砂遊びをしているエルとカカロットの側についているようだ。
「海…スカイランドの湖とはまた違った美しさがありますね」
「ソラ、海も結構良いもんだったろ?」
「うん」
「夏休みの最後にみんなで来られて良かったね…」
「そうだね。凄く楽しかったな…」
「…あぁっ!!」
のんびりしていた四人であったが突如ソラが声を上げて叫ぶ。
「ど、どうしたのソラさん?」
「私、泳ぎの練習の事をすっかり忘れていました!」
「あ~…そういやそんな事もしてたな」
「フフッ、それならもう大丈夫じゃないかな?」
「どうしてですか?」
「だって海、楽しかったでしょ?」
「…はい!とても楽しかったです!」
「だったら大丈夫。きっと泳げるようになってるよ」
「それは…そうでしょうか?」
ましろの言葉を聞いてもソラはまだ不安のようだ。
「なーに、でぇ丈夫さ!」
するとクウがソラに語り掛けてきた。
「今日ここでした遊びは絶対おめぇの糧になってる筈だ。それに浮き輪を使っちゃいたけどよ、ちゃんと海の中を泳いでたじゃねぇか」
「あ…」
「そん時の感覚を思い出せばきっと泳げるようになるさ」
「そうだね。クウちゃんの言う通りだと思うよ」
「クウ…ましろさん…」
「…じゃあソラさん、さっそく試してみる?」
最後にスイがソラに確認する。ソラはしばらく目を瞑って考え込む。
「…私、やってみます!」
考えた結果、ソラは海まで移動して泳ごうと試みる。
「ソラ!
「クウちゃんの言う通りだよ!」
「ソラさんなら大丈夫!自信を持つんだ!」
「…行きます!」
クウ、ましろ、スイの応援を聞いたソラは海の中に入り、泳ぎの体制に入る。
「くっ…!」
しかしバランスを崩しかけ、今にも溺れそうになっていた。
「ソラちゃん!」
「ソラさん!」
それを見たましろとスイがすぐにソラの元へ駆け寄ろうとするがそれをクウが止める。
「もう少しやらせてみようぜ」
クウの言葉で二人はソラの元へ行かず、もう少しだけ見守る事にする。
(こんな事でどうするの、ソラ・ハレワタール!私を信じてくれてるみんなの為にも…絶対に泳いでみせる!!)
次の瞬間ソラは体勢を立て直し、クロールを始める。
最初はぎこちない進みであったが徐々にスピードが増し始める。
「ハァァァァァァーーーーーッ!!」
「ソラちゃん…!」
「泳げてる…泳げてるよ!」
「やったな、ソラ」
こうしてソラは海の中を泳げるようになった。
少しするとソラが泳いでクウ達の元へ戻ってきた。
「泳げた…私、泳げました!」
砂浜へ上がったソラは嬉しそうにしていた。
「ソラさん!」
少しするとエルとカカロットを抱っこしているツバサとあげはが駆け寄ってくる。
「泳げるようになったんですね!」
「やったじゃんソラちゃん!」
「はい!」
二人はどうやらソラが泳いだところを見ていたようだ。
「よーし!休憩はこんくらいにしてオラ達も泳ごうぜ!」
「うん!」
クウの言葉にましろが同意する。
「呑気なものだな、プリキュア共!」
そこへ最近聞き馴染んだ声が聞こえてくる。
「ミノトン!」
「海は心身を鍛える神聖な場!そこで鍛えもせずに遊び惚けるとは何事か!!」
「ミノトン、おめぇ結構頭でっかちなんだな。何も鍛えるだけが強くなる方法じゃねぇんだぞ」
「フン!貴様は随分甘い考えを持っている様だ。ならば我が正しい事を証明するのみ!来たれ!アンダーグ・エナジー!」
「ランボーグ!」
ミノトンは浮き輪にアンダーグ・エナジーを注ぎ込み、ランボーグへと変えてしまう。
「エルちゃん!カカロットちゃん!行くよ!」
スイはエルとカカロットを連れて近くの木々に隠れる
「おめぇら!行くぞ!」
『うん(はい)!』
「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」
「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」
「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」
「アゲてひろがるワンダホー!キュアバタフライ!」
『レディ・ゴォー!!』
『ひろがるスカイ!プリキュア!!』
「ランボーグゥー!」
ソラ達がプリキュアに変身を終えたタイミング、ランボーグが先制攻撃を仕掛ける。その攻撃をクウ達は軽々と避ける。
「ダリャーッ!!」
「ハァーッ!!」
クウとスカイがランボーグに攻撃するが体が浮き輪で出来ているランボーグは攻撃を吸収してしまう。
「ハッハッハッ!我がランボーグにそのような軟な攻撃は効かんぞ!」
「なんの!」
スカイはランボーグの元へ飛んでいき、ランボーグに付いている栓を掴む。
「浮き輪なんですから空気を抜いてしまえばいいんです!」
そう言ってスカイは栓を抜く。これによりランボーグの体から空気が抜けていった。しかしスカイは空気が抜けて宙に浮かんだランボーグから離れられず掴まっている様だ。
「ランボー…グゥー!!」
「わわっ!?」
するとランボーグは足でスカイを拘束し、海の中に飛び込もうとしていた。
「スカイ!」
すぐさまクウがスカイ救出に向かい、ランボーグの足を無理矢理こじ開けてスカイを助け出す。
「ランッ!!」
「うわっ!?」
「クウ!!」
しかしランボーグがタダではやられんと言わんばかりに今度はクウを拘束してしまった。海が近かった事もあり、クウはランボーグに海底まで引きずり込まれてしまった。
「クウちゃん!」
プリキュア達はすぐさま海底の中に入っていった。
(この~!…ダメだ、全然抜けらんねぇ)
海底にランボーグもろとも引きずり込まれたクウは脱出を試みていたが海底の中にいるせいか思う様に身体に力が入らないようだ。
少しするとプリキュア達がこちらまで泳いで向かってくるのが見えた。しかしプリズム以外の三人はランボーグに吹っ飛ばされ、地上に打ち上げられてしまった。残ったプリズムがクウを助け出そうとするもランボーグの手に叩き落とされてしまい海底の岩場にぶつかってしまう。
「ごぼっ!?(プリズム!…やべぇ!もう息が…!)」
とうとうクウは息が切れかかってしまい、苦しそうに藻掻いていた。
それを見たランボーグはクウを離し、スカイ達が打ち上げられた地上へと戻っていった。
(しめた!あいつもうオラが持たねぇって判断したんだな!よし!プリズム連れて早く地上に戻らねぇと…)
クウは少し苦しそうにしながらもプリズムの元へ向かっていく。
(プリズム!おいプリズム!)
クウは目を閉じたプリズムを揺するが反応がなかった。
(やべぇな、さっきの攻撃でほとんど酸素が残ってねぇんだ!このままじゃ死んじまうぞ…そうだ!こういう時は確か…)
クウは自身の顔をプリズムに近づけ…
自身の唇をプリズムの唇につけたのであった。
「くぅ…!」
一方地上ではスカイ、ウィング、バタフライがランボーグに拘束されており、身動きが取れずにいた。
「ここまでだプリキュアよ!大人しく海の藻屑になるが良い!」
「みんな!」
スイがプリキュア達を助けようと木々の中から出てこようとする。
「いけません!!」
「っ!」
しかしスカイの叫びでスイは動きを止める。
「スイさんはエルちゃんとカカロットちゃんを守ってください!」
「でも、それじゃスカイ達が!」
「僕達なら大丈夫です!」
「これくらいでやられる私達じゃないしね!」
「その意気や良し!ランボーグ!」
「ランボー…」
ランボーグが決着をつけようとしたその時、何かが水しぶきを起こしてこちらに向かってきていた。
「みんなを離せぇぇーーーー!!」
向かっていたのはクウとクウにお姫様抱っこされているプリズムだった。プリズムは何故か頬を赤らめていた。
「クウ!プリズム!」
クウ達が無事だった事に安堵するスカイ達。
「ダリャーーーッ!!」
「ランッ!?」
クウは超スピードでランボーグに接近し、そこから頭突きを喰らわせた。それによりスカイ達は解放された。
「ありがとうクウ!おかげで助かったよ!」
「へへっ!ちっとばかし危なかったけどな。そんじゃスカイ、プリズム!後はおめぇらに任せたぞ!」
「うん!」
「…」
「プリズム?どうしたんですか?」
「う、ううん!何でもないよ!」
「そ、そうですか…それじゃあ行きましょう!」
「うん!」
「スカイブルー!」
「プリズムホワイト!」
「プリキュア!アップ・ドラフト・シャイニング!!」
「スミキッタ~…」
二人の浄化技によりランボーグは浄化され、元の浮き輪に戻った。
「くっ、またしても敗れるとは…クウ・ハレワタールの考えも間違っていないのか?…ミノトントン」
ミノトンは独り言を言いながら撤退していった。
あれから夕方になり、他の面々がパラソルの下で休憩している中クウとましろが一緒に砂浜を歩いていた。しかし二人は会話らしい会話をしておらず、ましろもどこか悶々としているようだった。
「ク、クウちゃん…」
「悪かったな、ましろ」
「え?」
「あん時はおめぇを助けようと必死で気づかなかったけどさ、あれってファーストキスって奴だろ?」
ファーストキスと言ってはいるが実際にあの時クウがましろにしていたのは人工呼吸だ。
「えっと…そうなるのかな?」
二人が恋人同士になってしばらく経つがやった事といえば手を繋いだくらいでそれ以上の事はまだしていなかったのだ。
「正直に言うとね、こういう形でファーストキスになっちゃったのは少し不本意だったよ…でもね」
ましろはクウの前に移動する。
「嫌じゃなかったよ…///」
そう口にするましろの顔は赤く染まっており、笑みを浮かべる表情もどこか妖艶な雰囲気があった。
「それに私、嬉しかったよ。クウちゃんが私を助ける為にしてくれた事だったから…」
「ましろ…」
「クウちゃん…」
するとましろはクウに近づき、彼女の頬にキスをした。
「今日はほっぺにしたけど、今度はちゃんと唇に…だよ?」
そう口にするましろの表情を見たクウは胸の鼓動が高まる感覚を感じていた。その感覚は前世で妻がいたクウにとって覚えがある物だった。
「な、なんか暑くなってきちまったな!そろそろみんなのとこに戻ろうぜ!」
「フフッ、そうだね」
どこか慌てた様子のクウと一緒にましろはソラ達の元へと戻っていった。
今回ちょこっと恋愛描写を入れてみましたがこれで大丈夫でしょうか…?