GT悟空はヒーローガールの片割れとして転生するようです 作:のぞむ
異なるプリキュア
出入口が消えた精神と時の部屋から脱出することが出来たクウ、ソラ、スイの三人は舞空術で辺りを見渡していた。
あちこちが極寒の雪原だったり、灼熱の砂漠だったり、何もない荒野だったり、どこかちぐはぐした土地にいるようだ。
一旦探索をやめ、三人は荒野に降り立つ事にした様だ。
「何か変な所だな…」
「うん…なんだか、色んな土地が無理矢理繋げられたような…そんな感じがする」
「…!クウ、スイさん!ましろさん達の気を感じます!」
「…本当だ!あの城からか…他にも知らない気を感じるけど…」
「…よし!考えるのは後だ!今はましろ達と合流すっぞ!」
「「うん!」」
三人はましろ達と合流する為に城の方へ向かっていった。
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時はクウ達が精神と時の部屋を出る前まで遡る。ある小さな島にましろとカカロットが二人きりでいたのだが、突然海からウェーブのかかった紫髪の少女が現れた。
「えっと…」
「だえ?」
「…なんだ、まなつじゃなかったのね。それじゃ」
「ちょ、ちょっと待って!」
「なによ?これでも私急いでるんだけど」
「せ、せっかく他の人に会えたんだから、一緒に行動しないかな?」
「失礼ね、私は人間じゃないわよ」
そう言って少女は自身の脚を見せてきた。いや、脚ではなく魚の尾びれの様な物なのだが。
「さかな!」
「魚じゃない!私は人魚よ!…あら?その赤ちゃん、尻尾が生えてるじゃない。尻尾が生えてる人間もいるのね…」
「えっとね、信じられないかもしれないけど…カカロットちゃんはサイヤ人っていう宇宙人なんだ」
「宇宙人…ああ、地球とは違う星にいるかもしれないっていうアレね。みのりから聞いた事があるわ…じゃない!早くまなつと合流しないと!」
「あっ!」
そう言って少女は泳いでその場から離れていったので、ましろもカカロットを連れて舞空術で追いかけていった。
「待って待って!」
「嘘っ!?追いかけてきたの?…って、空を飛んでる!?」
「これは舞空術っていう空を飛ぶことが出来る技なんだよ!…じゃなくて!あなたにも会いたい人がいるんだよね?私にも会いたい友達がいるの。だから一緒に行動しようよ。そうすればお互い会いたい友達と合流出来るかもしれないよ!」
「…それもそうね。これからよろしく、人間」
「私はましろ、虹ヶ丘ましろだよ。この子はカカロットちゃん。あなたの名前は?」
「…私はローラ・アポロドーロス・ヒュギーヌス・ラメールよ」
「えっと…とっても長くて良い名前だね!」
「当然でしょ?だって私、人魚だもの!」
「(人魚は関係あるのかな?)…これからよろしくね、ローラちゃん!」
こうしてましろ、カカロット、ローラの三人が行動を共にする事となった。
「!…ローラちゃん!近くで誰かが闘ってるよ!」
するとましろは誰かが闘っている気を感じ取ったようだ。
「何言ってんのよ?誰も闘ってないじゃない?…あれって…」
しばらく進んでいると、小島で金髪の少女が怪物達と闘っている様子が見えてきた。少女の側には耳が長い不思議な小動物の姿もあった。
「嘘でしょ!?本当に闘ってるじゃない!よくわかったわね?」
「説明は後で良いかな!?急いであの子に加勢しないと!ローラちゃん、カカロットちゃんをお願い!」
「あ、待ちなさいよー!!」
ローラにカカロットを預け、ましろは猛スピードで少女の元へ飛んでいった。ローラもスピードを上げてましろを追いかけていった。
「スカイミラージュ!トーンコネクト!」
「プリキュア!トロピカルチェンジ!」
ましろがキュアプリズムに変身しようとする中、ローラもパクトのような物を出し、同時に光に包まれた。
「なんだ…?」
「プカ…?」
「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」
「ゆらめくオーシャン!キュアラメール!」
なんと、ローラまでもがプリキュアに変身したのだ。
「「「プリキュア!?」」」
「ぷいきゅあ!」
プリズム、ラメール、金髪の少女が揃って驚いていた。金髪の少女の驚き様を見るに、恐らく彼女もプリキュアなのだろう。
「もしかして、あなたも?」
「あ、ああ。私はキュアフィナーレだ」
『プリキュアァーーーー!!』
するとキュアフィナーレと闘っていた怪物達がプリズムとラメールを見るなり襲い掛かってきた。
「ハァーー!!」
怪物達の動きを即座に見切ったプリズムは攻撃を避け、怪物達に連続エネルギー弾を撃ち込んだ。これにより怪物達の大半が消滅した。
「あ、あの怪物達を一瞬で…」
「あ、あなた、見かけによらず強いのね…」
「アハハ…クウちゃんやソラちゃんと比べたらまだまだだよ」
「誰よそれ?」
『プリキュアァーーーー!!』
「話は後だ!まずは奴らを!」
「うん(えぇ)!」
それから三人は力を合わせ、全ての怪物達を撃退することが出来たのだった。
それからましろ達はそれぞれの探し人と合流する為に遠くにある城を目指していたのだが、どういう訳か一行は灼熱の砂漠の中を歩いていた。ちなみにローラは人間にも変身できるらしく、現在は人間の脚でましろ達と一緒に歩いていた。
「何でこんな暑い砂漠を歩いて行かないといけないのよ…!」
「あう~…」
「カカロットちゃん、大丈夫?それにプーカも…」
ましろは抱いているカカロットとあの小動物に大丈夫か訊いていた。
「プカ…」
「プーカ?」
「プカプカ言ってるからプーカだよ」
どうやらましろは小動物をプーカと名付けたようだ。
「それにしても…カカロットと言ったか?本当に宇宙人が存在していたとはな…」
ましろ達と一緒に居る黒髪の少女がカカロットと彼に生えている尻尾を見ながらそう言っていた。この少女こそがキュアフィナーレの正体、菓彩あまねだ。
「ねぇましろ、あなたどうやってあそこまで強くなったの?さっきの怪物達もほとんどあなたが倒しちゃったじゃない」
「…私ね、元々運動があまり得意じゃなかったんだ…でも、クウちゃんが私を鍛えてくれたんだ」
「さっきも言ってたが、そのクウというのは何者なんだ?」
「えっとね…」
ましろは二人にクウの事やソラ達の事を話した。
「前世の記憶を持つ元サイヤ人の女の子ね…ま、とんでもない子だって事はわかったわ」
「…ましろ、つかぬ事を訊くが…君とクウは恋人同士なんじゃないのか?」
「えぇっ!?どうしてわかったんですか!?」
「クウの事を話す君の表情を見ればわかるよ…品田の奴も早くゆいに告白すれば良いのにな」
「あまねさん?」
「いや、何でもな…」
するとどこから大きな激突音が聞こえてきた。
「な、何!?」
「プカっ!?」
「あそこだ!」
あまねが指差した場所は上空で、そこでは一人の少年が例の怪物達と闘っていた。怪物達はかなりの数だったが、少年はたった一人で怪物達を一掃していた。
「あの子の気…どういう事なの…?」
遠くで闘っていたので少年の姿はよく見えなかったが、ましろは少年の気を感じて動揺していた。何故なら少年の気がましろがよく知っている人物と同じだったからだ。
全ての怪物を撃退した少年は地面に降りてきた。
「ったく、一体どうなってんだよ…急に知らない場所に飛ばされたと思ったら、どこもかしこも変な怪物だらけじゃねぇか。多分、ランボーグやキョーボーグって奴らとは違うと思うけど…」
「ね、ねぇ!」
「ん?」
ましろに話しかけられた少年はましろ達がいる場所を向く。少年は左目に傷痕があり、特徴的な髪形をしていたが、一番目を引くべきなのは彼から生えているサイヤ人の尻尾だった。
「ま、ましろ!?なんでここにいるんだよ!?…あれ?なんで小さくなってんだ?…って、その赤ん坊!もしかしてここって…」
「ましろ、あなたの知り合い?」
「尻尾が生えているという事は、君もサイヤ人なのか?それに、その髪型は…」
「カカロット…ちゃん?」