生まれ変わるなら、何がいい?
そんな質問を投げかけられたことはないだろうか?
自由気ままなネコになりたいと言う人もいれば鳥になって自由に空を飛び回りたいと願った人もいるだろう。
あるいはもう一度人としてより効率良く人生を全うしたい、あわよくば今とは全く違うファンタジーな世界で無双してみたい、というちょっと若気の至りな妄想をしちゃったりした少年少女もいるだろう。ていうか絶対いる。ソースは俺。
まあ俗に言う転生というやつである。
ほら、今流行ってるじゃん?
俺もネットをサーフィンしながらお宝小説ゲットだぜ!と大冒険してた1人だ。
ここまで話していて勘のよい皆さんならお気づきだろうが、なんと俺も転生者だ。
神様とやらには会っていない。
前世の俺は普通に仕事し普通に休みにゲーム三昧する普通の男だった。
なんか帰宅途中に暴走したトラックが子どもを轢きそうになっていたので身を挺して庇って、気付いたら転生していた。
転生した先はこれまたよく聞く人気ソーシャルゲームの舞台となる世界だった。
そこは科学が現代並み、いや一部ではそれ以上に発展しており何と魔法のようなものまである。しかも現代では深刻な問題となっていたエネルギー問題も、万能と言える資源によって大きな問題にはなっていない。
原作知識も十分だ。ストーリーが面白くて大まかな流れは転生してしばらく経った今も覚えている。いつでも原作知識無双する準備は万全。
ここまで聞けば、なんとまあ現代の利便性と魔法が使えるファンタジー性を兼ね備えた、ラッキーな転生と思うだろう。俺もそう思う。
普通なら。
「感染者が!!近づくんじゃねえぇ!」
「頼む、もう、何日も水すら飲めてないんだ。たすけ」
「触らないでよ!」
「そうだそうだ。いつ鉱石病を移されるかわかったもんじゃねえ。隔離地区へさっさと失せろ!監視隊を呼べ!!」
「っ!待ってくれ、それだけは」
大通りのはずれ、ごみと雪が積み重ねられた店の裏口で、それらよりもっと目を背けたくなるような光景が広がっていた。
熊の獣人といった特徴を持つ彼等が囲い込んで袋叩きにしている男には、彼等とは少し違う特徴があった。
ボロボロの外套の袖から僅かに見える
俺が現在いるのは、雪降る国ウルサス。
各国に戦争を仕掛けた大帝国にして、極東との戦争に負けてから国内で大反乱が巻き起こったきな臭過ぎる軍事国家。
はい。
転生したのはアークナイツの世界でした。”日本スラング!!”