仕事にTGSに危機契約に虹6コラボにサーミローグにFGOにAiSにと大忙しで中々筆が進みませんでした。
だけどAiOとかのおかげでネタもバンバン浮かんでホクホクです。相変わらずの更新頻度になりますが気長に待っていただけると幸いです。
それから前話のエピソード数を指摘してくださった方ありがとうございます。
一旦このままでいかせていただこうかと思います。
「父さん、母さん、イーナ。今日はタルラの顔合わせ以外にもう1つ話がある」
「なんだ? 言ってみなさい」
話が盛り上がり、場も温まったところで改めて姿勢を正す。
俺の態度に真剣な話だと悟った父さん達も揃って俺を見る。
実際、この話はかなり重たい内容だからありがたい。
一度息を吸い、それより少しだけ長い時間をかけて吐く。
胸中の空気を入れ替え、気持ちを整えた俺は意を決して口を開いた。
「ここを、ウルサスを出よう」
その提案に、家族全員が驚いていた。
「出るって、それまたどうして」
「レユニオン」
「!」
端的に告げられたその名前は父さん達を驚かせるには十分だった。
「俺達が活動している組織、聞いたことあるだろう? 最近色々動いていたから目を付けられ始めた。多分俺の素性を知れば身内を人質にしようって人間が出てもおかしくない」
「感染者を助けて回っているとは言っていたが、そうか」
俺達の正体を知った父さんは起こしかけていた体をゆっくりと座席に沈めた。
まあショックではあるだろう。
今まで帰省した時はあまり具体的には話をしていなかった。
手紙ももし検閲とかされるリスクを考えたら下手な事書けないし。
だが、俺の家族は思いの外タフだったらしい。
「分かった。せっかく息子が心配してくれているんだ、お前の言う通りにしよう」
父さんはそう言って穏やかに笑った。
まるで散歩に行くかのように平然と言ってのけた。
「本当に? 言っておいてなんだけど家とか商会とかどうすんのさ」
「それについては心配いらない。多少利益は落ちるだろうが今まで築いてきた縁を活用できない程うちの部下は柔じゃない。お前が独立すると言い始めてから後進育成には力を入れてある」
父さんが後ろを振り返る。
扉の横で姿勢よく控えている男性は父さんの秘書を勤めていた人で俺も独立前はよく世話になっていた。
俺より一回り歳が上の彼は何も言うことなく目礼だけで自分の意思を示した。
おそらくあの人に商会の運営は任せるつもりなのだろう。
「さて。では私達はどうしようか? お前達と一緒にレユニオンに行けばいいのか?」
家族と顔を見合わせる父さん達。
それも確かに魅力的だろうが、残念ながら父さん達をレユニオンに迎えるつもりはなかった。
それに、もっと適任の場所がある。
「いや。父さん達にはロドスっていう製薬会社のもとで働いてほしい」
「ロドス?」
「ああ。俺達と一緒で感染者の治療と鉱石病問題の解決を目指してる。製薬会社としても優秀で、各国とも太いパイプを持っている」
「ほう?」
「へえ?」
話を聞いた父さんとイーナの目の色が変わる。
2人ともロドスに興味が湧いたようだ。
まあそれもそうだろう。俺達と同じ志を持ちながら公の力も十分となればはっきり言って砂漠のオアシスより貴重な存在だ。
レユニオンとしての活動中、抑制剤の仕入れのため駆けずりまわってそれは痛感した。
それに、あまり表立って行動できないレユニオンにいても父さん達が活躍できるとは思わない。
真っ当な、まあ下手すれば一国を相手取れる戦力を備えている企業をそう呼んでいいものかは疑わしいが、企業であるロドスの下でなら商人としての力量も活かせるだろう。
それから俺がロドスと出会った経緯も含めていくつかの話をすれば、父さん達はすっかり乗り気になったようだった。
イリーナなんてニアールさんやガヴィルさんの話をしただけでまるでアイドルを崇拝するファンのように是非会わせてくれと懇願してくる有様だ。こうなった妹はてこでも動かないうえ行動力はカンストするので何をしでかすかわからない。
しばらく目を離さないようにしないとな。恍惚と涎まで垂らして淑女としてあるまじき顔を晒す妹を前に思う。
「わかった。それに、お前がお世話になった人達なんだろう? なら恩返ししないとな」
そうねえと穏やかに微笑む母さんも含めて、いつも通りすぎる光景に思わず肩を落としたのだった。
その後の流れは俺が考えていたよりも遥かにスムーズに事が進んだ。
というかあまりに話が早過ぎて若干ビビった。
父さん達から了承を得た翌日、鉱石病の事もありいつもより起きるのが遅れた俺が居間に顔を出した時には既に玄関にいくつかの荷物がまとめられていて、家族全員が食事も外行きの服装への着替えも終わらせていた。
「え? もう準備が終わったの?」
普通、どんな企業でもトップが変わるとなったらそれなりにバタバタするはずなんだが。
その疑問に、ソファに座った父さんが答える。
曰く、後進育成と並行して代替わりの準備も既に終わらせていたらしい。
引継ぎに関する書類も取引先への挨拶の手紙もとっくにしたためて、後は各所に送るだけという手際の良さ。
父さんの後ろで昨日も見た秘書の彼が目礼する。
(まったく、この世界の商人は揃いも揃って腕がいいな)
「さて。それでは行くか」
外に待たせている車のもとへ先導する父さんは、まるでちょっと買い物にでも行くかのようだ。
俺は後ろを振り返る。
ここしばらく潜ることもなかった門は変わらず記憶通りのままだった。
だが、ここから先もそうである保証はない。
かつて見た、廃棄された移動都市のように。
あれだけ壮大だった構造物でさえいずれ廃れ消え去っていく。
なら――
「もうお兄様。置いていきますわよ?」
「なんで連れていくはずの俺が置いていかれるんだよ。というか、お前達だってもうちょっと何か無いのか?」
帰ってこれないかもしれないのだ。
生まれてからこれまで、人生を共にしてきた我が家と故郷。
何故それを手放すことに躊躇いがないのか。
「もう、分かってませんわねお兄様」
「?」
イリーナは少しだけ歩いてまたこちらを振り向く。
全てを慈しむように大きく広げられた手。
そこに俺でさえも包み込まれるようだった。
「命あっての物種と言いますし、場所など然程重要ではないのです」
それに、とイリーナは言う。
「思い出とは振り返るものですが、新しく作り上げるものでもあります。今までに無い景色に文化に人、それを家族全員で楽しむことができる。それはきっと素晴らしい事なんですわ!」
荷物と人で若干重くなった車を走らせること数時間。
移動都市を抜け、道なき道を進み続けてようやく文明の名残が再び現れた。
といってもそれは廃れた煉瓦製の建物が数棟といったところで、人の気配など微塵も感じられない。
車を脇に止め、その内の一件の中にお邪魔する。
元は宿泊施設だったのだろうそこは一階は壊れた扉の所為で隙間風がひどく、3階まで上がるとようやく比較的まともな一室を見つける事ができた。
ここにしばらく滞在してロドスの航空機を待つ手筈となっている。
近くに発着場になる平らな空き地があるらしく、そこに到着し次第迎えが来る。
舗装されていない荒野を車で移動するのは中々に体力を使うもので、家族全員ガタガタと揺れる事の無い椅子に腰を落ち着けていた。
後は迎えを待つだけ。
そう思いながらもこのままで終わらない予感があった。
念のため、保険となる手を打ってから自分も休むことにした。
そして悲しい事に俺の悪い予感というのはよく当たるもので。
それは突然起こった。
俺とイリーナ、2人が同時に顔を上げる。
俺達の4つの眼は、同じ物を捉えていた。
捕捉はしたが事態を飲み込めていない妹に代わり、努めて平静を装う。
「父さん、母さん、イリーナ。慌てず聞いてほしい」
「どうした?」
近づいてくる人の気配。
迎えが来たのかと腰を上げかける2人を遮り、そっと出入口から庇える位置につく。
「どうやら、予想外のお客様のお出ましだ。すこしじっとしていて欲しい」
やがて扉が開かれた。
だが、向けられたのはいくつもの銃口。
慌ただしい足音とともに完全武装した兵士が流れ込んでくる。
俺達が居た位置も悪かった。
奥まったこの部屋は出入口は1つしかなく、ウルサスの正規兵の装備に身を包んだ彼らに完全に包囲されてしまう。
「手を上げろ。無駄な抵抗はしないことだ、イグナス・ダーリ」
いくつもの銃口が俺に向けられる。
番えられたボウガンの矢が全て俺個人に向けられているのがせめてもの幸いか。
「お前には国家転覆罪、並びにチェルノボーグでの一連の騒動の首謀者としての容疑がかかっている。大人しくすることだ」
「なるほど。全部こちらの仕業にしてしまおうってか。相変わらずやり口が汚い」
正面だって兵士達を視たことで分かった。
俺に向けられる感情には明らかに個人的な怨嗟が込められている。
俺達の事をここまで調べ上げ、なおかつこんな強硬手段を取る馬鹿どもの心当たりは1つしかない。
「しかし分からんね。俺なんかに構ってていいのか? あんたら今皇帝陛下と喧嘩中だろ?」
「口が過ぎるな。忌々しい感染者風情が」
引き金にかかった指に力が籠るのを見て大人しく黙る。
この反応ではっきりしたがこいつらはウルサスの開戦派の奴らだ。
チェルノボーグ事変に失敗した腹いせか、はたまたウルサスで開戦派の将校を次々に襲撃している俺達レユニオンの動きを抑えるためか。
どっちにしろ性急にすぎる動きだ。この兵士達の上も相当慌てて準備しただろうことが伺えてくる。
「ふふ」
つい笑ってしまい、兵士の隊長だろう男が顔を顰める。
「何を笑っている?」
まあ普通に考えれば気が狂ってしまったとでも思うだろう。
周りを取り囲む鏃は全て自分に向けられており、指先の加減1つで簡単に俺は串刺しになるのだから。
だが、俺には視えている。
頼りになる仲間の姿が。
だから、何も心配する必要はない。
「
「了解、ボス」
「何っ?!」
この場で聞こえるはずの無い第三者の声、場にそぐわないどこか能天気な返事。
それに続いて包囲していた兵士のうめき声が連続する。
「ごはっ、て敵襲!」
「やめろ撃つな! 味方に当たる!」
「どこだ?!」
「分かりません! 敵影、
「くそ! 出入口の奴らは何をやっている?!」
混乱のなか武器を構えようにも首謀者の姿を捉えられずパニックに陥りかける兵士達。
隊長と見られる人物がそれを何とか収め包囲していた陣をそのまま外に向けさせボウガンの矢を打たせる。
少なくとも倒れていった兵士の位置からして自分達が逆に包囲されていると予想しての指揮だった。
確かにそれは正しい。
だが、俺達の、レユニオンの精鋭を舐めてもらっちゃ困る。
全方位に放たれた矢は全て虚しく空をきる。
襲撃した本人は既にそこにはいない。
シューと、糸を巻き取るような、あるいは何かが回転する音が部屋に響く。
「! 上か!」
「お、正解。けど時間切れだ」
最後の兵士が崩れ落ちる。
隊長はそのすぐ傍らの空間がどこか歪んで見えた気がした。
「こういう時、サヴラってのは便利だよな。天井に張り付いてなきゃ今頃針ネズミだったぜ」
その歪みは次第に像を成していき、オレンジの蛍光色が暗闇に映える。
モノクロの迷彩色のバンダナを巻いた青年、イーサンがそこにはいた。
目の前に突如現れた彼に動揺を隠せない隊長。
(馬鹿な、これほど近くにいて気配を感じ取れなかっただと?!)
おそらくアーツだろうと予想する隊長だが、額を流れる冷や汗はひく様子が無い。
それ程までの驚異的な擬態・隠密能力だった。
密命を受けレユニオンの核となるであろうこの一家を捕らえに来た。
だがこうして目論見はまんまと破られ逆にこちらが壊滅する始末。
それだけではない。
(これだけの隠密能力を持つ部隊を抱えているだと? なんの冗談だ!!)
隠密の実力はそのまま暗殺の実力へと置き換えられる。
これだけの部隊、悪用すればウルサスの開戦派の貴族が一週間以内に揃って物言わぬ死体になってしまう。
いや、実際に何人かはその凶刃の餌食となってしまっている。
近頃軍の上層部で密かに話題となっている襲撃者達。
あの顔剝ぎのデーモンと並ぶほど畏れられ始めている
その姿を映した者を全て物言わぬ骸へと変える彼らがもしこの場に居合わせたら、全てが終わる。
それだけは何としても避けなければならない、そう考えた男はなりふり構う訳にはいかなくなった。
「動くんじゃない! こちらには人質がいるんだぞ?」
動揺を抑えきれず半ばまくし立てるようにそう言ってボウガンの先をこちらに向ける男。
だがあろうことかイーサンは絶対的優位を持っているはずの彼を哀れんだ。
「やめといた方がいいぜ、あんた」
「黙れ!」
引き金に指をかけいつでも発射できるよう構える。
それを見てイーサンはあーあと説得を諦めた。
男は気付いていなかった。
その引き金が、本当は誰の命を握っていたのか。
発言も止まり、一先ず場を支配できたと安心した男は次にイーサンに武器を向けた。
いや、正確には向けようとした。
だが緊張で狭まっていた視界が広がったことで部屋の違和感に気付く。
いつの間にか、辺りが薄い霧に覆われていた。
最初は戦闘の余波で埃が舞ったのかと思っていたが、いつまでも滞留し続けるそれに疑問を抱いたところで背中に軽い衝撃が襲う。
なんだと後ろを振り返ってみれば、自分の背後に張り付くように少し小柄な人影があった。
それに反応する暇も無く、腹を焼くような激痛が男を襲った。
膝が崩れ、ゆっくりと横倒しになる視界のなか、フードを被ったループスの女の手に握られたナイフに血がへばりついているのが見えた。
それがレユニオン幹部の襲撃を命じられた男の、最期の景色となったのだった。
「無事か、ボス」
「ああ。全員無事だ」
霧が収まり部屋全体が見通せるようになると、リュドミラにくわえ何人かの彼女の部下、通称ゴースト兵が部屋に控えていた。
その一部は俺の背後で父さん達についており、ようやく息を漏らした彼らをねぎらっていた。
「気絶させるだけでも良かったんだぞ?」
独り佇む彼女に声を掛ける。
実際、彼女が手を汚す価値はそこまで無かったように思う。
だが彼女は違ったらしい。
「何を甘い事を言っている? こいつはお前に銃口を向け、引き金に指をかけた。ならばもうこれは命の遣り取りだ」
ナイフについた返り血を肘の内側で挟んで拭う彼女。
いつもより荒っぽいその動作には苛立ちが垣間見えた。
得物を腰の鞘に納めたリュドミラは、その鋭い眼光を自身の部下に向ける。
「イーサン。お前はまた単独で先行したな?」
「そうかっかするなよ。おかげでボスたちに被害は無し、それでいいじゃねえか」
「よくない。私は隊長だ」
「へへん、屋内での潜入テストじゃ俺が勝ち越してること忘れんなよ?」
のらりくらりと追及を躱すイーサンとリュドミラの間で空気がピリピリし始めたのを見て手を叩く。
「はいはい、喧嘩はそこまで。まだ仕事は残ってるぞ」
一連の救出劇のなか、状況把握に徹していた俺は下の階からまた複数の生体反応が上に上がってくるのを捉えていた。
「数は10人だな」
「うえ~。ちと数が多くねえか?」
「我慢してくれ。帰ったらアリーナの特製シチューが待ってるぞ?」
その言葉にイーサンはへの字にしていた口角を上げた。
「いいね~。ならさっさと終わらせるとするか」
その姿が暗闇に溶ける。
いや、周囲の景色をカメレオンのように模写し視界から消え去った。
「手を焼いてるようだな、リュドミラ」
「まったくだ」
またしても1人だけ先に行った彼に頭を抱える彼女。
「やる気があるのかないのかいまいちはっきりしない奴だ」
「ずっと張り詰めてても駄目だからな。うまくやっているんだろう」
「かもしれん」
実際、リュドミラ本人はイーサンの軽い態度に頭を悩ませることはあれどその志を疑った事はなかった。
彼女の脳裏にいつかの遣り取りが浮かぶ。
『前まではずっと感染者狩りのヤツらと鬼ごっこばかりしていてよ。うまい飯も、寝床も、尊厳すらない生活だった』
かつて自分のゴースト隊に所属するにあたって行った面談にて、いつになく彼が真剣に話した内容はよく覚えている。
『逃げてるだけじゃダメなんだ。こんな俺でも立ち向かう力をくれたあいつらには、恩を返してやりてえのさ』
そう言った彼の表情に、嘘偽りは無かったと断言できる。
(あれに、私はなんと返したんだったか)
追憶に沈みかけた頭を振り心を切り替える。
今もまだ敵は残っている。
ならば自分のするべきことは、それら障害を取り除きイグナス達を無事ロドスへ向かわせること。
それに、隊長なのだからたとえ奔放に過ぎる部下でも面倒を見なければならない。
数分前に注意した内容すら覚えていないイーサンに若干苛立ちながら、リュドミラは口元を覆うマスクに手をかけた。
「では、私も行く。油断するなよ?」
「そっちこそ。怪我せず帰ってこい」
無事を祈る言葉に返事は無く、霧を発生させたリュドミラがイーサンの後に続く。
「お前こそ、あまり私達を心配させるな」
そう呟いた声は、誰にも聞かれることなく解けていった。
「さあ、行こうか」
ロドス本艦
こうして無事家族をロドスに匿う事が出来た。
それ自体はとてもよかったんだが、予期しなかった事態が起こってしまっている。
「ほわ~~!! なんですのなんですのここの人達は! 誰も彼も素晴らしい器の持ち主ですわ~!! カジミエーシュの騎士に炎国の高官、ヴィ、ヴィクトリアの王族?! というか明らかに生物としての格が違う方が何人かいらっしゃいましてよ?! こんな人材のビックリ箱みたいな場所があるなんて、胸が高鳴ってしまいますわ~~!!」
・・・やばい。うちの家族がテンション上がりまくっている。
やめてくれ。そんな大声ではしゃがないでくれ。
めっちゃ見られてるから。
イーナ、頼むから誰彼構わず握手しに行くな!
お前が今手握ってるのカランドの国家元首だから!
おい待て! そっちはドクターラブ勢の海底産ゴリラ! そっちは推定サルカズ最強の剣士!
なんでやばそうな人達にばっか突っ込んでくんだよ?!
「移動都市よりも規模は小さいが、それでも一企業がこれほどの移動艦を保有しているとは、BSW並みじゃないか。ほう? しかも医療設備と開発設備、それに製造ラインと発注所まで! なんてことだ、ここだけでほぼ全てを賄えてしまうじゃないか!? 営業課はどこだ? 取引先を調べておかなければ。久しぶりに交渉の腕がなるなあ!」
父さん、事務方に突撃するのやめてくれ!
なんか新人っぽい事務員の人が恐縮してるから。
何? カウンセリングも手伝いたい?
いいと思うけど? 確かに俺達のアーツはそういうのに便利だし。責任者に話を通しておくよ。
えっ、まず手始めに白衣を着たフェリーンの女性? それって・・・。
ちなみに他に候補いたりする? 銀髪のフェリーンの女の子と? 火炎放射器持ち歩いてる女の子と? 車椅子のサルカズ?
スゥー、まあ、いいんじゃないかな・・・・。
「ふふ。イグナス、ここって食堂もあるのよね? さっき下でご挨拶したわ。色々な人がいて賑やかでとても楽しかったわよ。私はあそこで働こうかしら? 最近めっきり作る機会はなかったけど、久しぶりに腕がなるわねえ。お父さんの胃袋を掴んだ腕前、披露しちゃうわあ!」
母さん、料理するのは良いけど馴染むのが早過ぎるだろ!
ポプカルとかカーディとかもう堕ちてるし?!
ああ、テンニンカとケーちゃんが餌付けされてる・・・
ジェイとかマッターホルンとかジュナー教官と意気投合してる・・・
こうして前よりほんのちょっと、ほんのちょっとだけ賑やかになったロドス本艦で俺はしばらく忙しなく走り回ることになったのだった。
次回、リュドミラ過去回。