裏ボスになりたくて! 作:ぐえ
「アレクシア」
「ッ!...うぉおおおおお!!」
アレクシアが振り下ろした剣は弱かった。だがそれでも致命傷を与えるはずの攻撃だった
「何よ、それ…」
シドのシャツが破れ筋肉が膨張する
「肉体を鍛え続けた結果だ」
シドの背筋が剣による致命傷を防ぐ
「クッソォオオオオオ!!!」
アレクシアの二度目の突きは当たらず、裏拳が顔にめり込む
「ッガ!?」
姉さんが起き上がってきた。驚いてるみたいだね。それもそうだ、一瞬気を失ったら他の仲間も全員気絶してるんだしね。それとも僕の肉体の変化かな
「なんで魔力が...!?」
「魔力ではない。肉体を極限まで鍛えれば筋肉はしまうことすらできる...でも姉さんはこっちの姿の方が好きかな?」
シャドウではなくシドの声で呟かれる。そして身体に筋肉が入り込むようにして彼の身体は小さくなった。
「魔力っていうのはこういうものを言うんだ」
シドが手を挙げる。
パキッ
黄金の世界にヒビが入る。
「なんで...魔力は使えないはずじゃ...」
「そうだね。僕でも細かい魔力を封印の外に出すことしか出来なかった。でも、外から壊せば関係ない」
封印の壁に音を立てながらヒビが広がっていく。
「時を部分的に止めての封印...まあ今まで経験してきたのとは違うけど、大差なかったよ」
バキンッッ!!
オルガヌムの封印が解かれた。その結果クレアの身体に魔力が再び流れる
「魔力が、使える...!」
しかしそれはクレアにとって絶望的な事実であった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
クレアの全ての攻撃は全て無駄であった。どれだけ攻撃を喰らわせたところで技もへったくれもなく吹き飛ばされた。まるで楽しんでいるかのようにシドは姉を痛めつけた。
「そろそろ終わりにしよう姉さん」
「じゃあ終わりにしてやるわよ」
その声はクレアから発せられたものではなかった
「アレクシアか...」
アレクシア「女の顔をボコスカ殴りやがって...!」
アレクシアがフラフラと立ち上がるが、魔力を使うことでどうにか体制を直す
クレア「やるのね…」
アレクシア「準備は出来てるわ」
アレクシアとクレアの身体から魔力が溢れ出す
「貴様らまで使ってくるか我の奥義を…」
「まさか私たち相手に逃げるなんてことしないわよね?」
「シド帰ってきてもらうわよ」
魔力が細かく濃密にシャドウを囲んで空へと伸びる。だがそれはシャドウにとってあまりに不格好で未熟なものだった。
「くだらん早くし...!?(なんだこれ鼻血?視界も赤くぼやける。思考がまとまらない...被爆の影響か)」
シドの身体の穴という穴から血が出てくる。二人はそれに気づかず彼女らの全力をぶつける
「「いっけぇええええええ!!!」」
魔力の激流が3人を包み込んだ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「(ようやく全員倒れたか、、、これで世界を壊せる...あれ、僕こんなことしたかったっけ?いや、そうだ。僕は裏ボスとしてこの世の全てを)カハッ!?」
シドが吐血する。被爆の影響だけでなく、彼女らの攻撃は確かにシドに当たったのだ。
「ハァハァ、とにかくこれで…」
その時、倒れたクレアから赤い触手が伸びた。
普段のシドであれば絶対に当たらない攻撃。しかし、彼を愛したものたちの想いがそれを届かせた
「返せ」
最後にシドが見たのはヴァイオレットの瞳を持つ…
バッドエンドとハッピーの両方作って終わらせます