タクティカル祓魔師の作戦記録   作:ゲルゲルググ

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続きじゃー!


廃ホテルの作戦記録 下

 ザシュッと黒い刃が鎧を貫き、地面に突き刺さる。力なく横たわる甲冑の界異『烙伍武者(ラクゴムシャ)』の上で小さく息を上げながら額の汗を拭う、新人祓魔師の樫輪涼介(カシワリョウスケ)

 

 ――この階の界異はあらかた祓ったかな…それにしても、毘辿さんは大丈夫なんだろうか。アレからずっと見てないけど。

 

「疲レタカ?」

「ヒョエッ?!い…いえ、僕はまだ元気ピンピンですよ」

 

 ――せめて前から声かけて欲しいなこの人!本当に怖いよ!

 

「疲レタラ言エ。私ガ元気ニシテヤロウ。元気ノ前借リトイウ形デナ」

「え、どういう意味ですそれ?」

「そのままの意味よ。雁染硝(ガンジガラ)の術式は影から霊体に干渉する事も出来るの。それで貴方の霊体に触れて、形を整える。一時的にスッキリして加護の出力も上がるけど、後で疲れがドッとやって来る感じね」

「成る程………」

 

 ――説明出来るって事は、何度かお世話になったんだこの人…

 

「ソレト日聖(ヒジリ)、ソロソロ毘辿(ビテン)ヲ探シニ行ク事ヲ提案スルガ」

「………そうね。どうせ向こうも適当に祓ってるだろうし。この階の界異はそろそろ終わr「オーイィ!!!」アァ?!」

「毘辿さん?」

 

 日聖の言葉にまたもや被った毘辿の声が聞こえる。だが、樫輪が声の聞こえた方向を見ても、彼の姿は影も形もない。

 そして日聖と雁染柄は、そんな怪現象を前に顔を険しくさせた。

 

「雁染柄」

「アァ。走ルゾ新人」

「えっちょっと?!」

 

 2人がいきなり来た道の方へ走り出し、樫輪も慌てて後に続く。

 

「どういう事ですか!まさか、あの毘辿さんの声も界異?!」

「いいえ、アレはあのバカ本人よ。私が保証するわ」

 

 界異の中にも、人語を模倣し誘き寄せるモノが存在する。そしてその界異達は、漏れ無く二号級以上の強力な力を持つ。それなのではと樫輪は思ったが、その考えは日聖に否定された。

 

「言ったでしょ、アイツは言霊使い。あの声は、アイツが飛ばしてきたものよ」

「いや、初めて聞きましたよそんな言霊の使い方!」

 

 ――少なくとも同期の言霊使いに声を飛ばす人はいなかったよ!もしかしてあの人凄い人なの?!

 

 そう思いながら走り続けていると、またもや毘辿の声が飛んで来た。

 

「そろそろ無理だーッ!!!そっちにデカいのが来るぞォ!!!」

「はいはいどうもありがと―ッ?!」

「うわっ?!」

「速イナ」

 

 階層全体が揺れている。その揺れは次第に大きくなり……同時に、壁や床、天井から、何かが這いずるような音と、ドタドタと多くの何かが走っているような、そんな音が響き渡る。

 不味い事が起きているのは明らかだ。だが、敵の詳細な位置がわらない以上、走る以外の選択肢はない。

 

 後ろから追いかけてきているという事だけがわかっているからこそ、足を止めてはならない。

 

「あのッ!ちょっと廊下長くないですか?!」

「あぁもうしてやられてる!毘辿いるんでしょ?!早くこっちに合流しなさいよ!」

「安心しろォ!《我らは直ぐにでも――

 

 その瞬間、またもや大きな揺れが発生。ヒビ割れ崩れ落ちる床に足を取られ、樫輪は立ち止まってしまう。

 

 ――あ、不味い

 

「ッ?!新人君ッ!」

 

 樫輪は直ぐに術式を起動し、体を加速させる。が、それは加速させるだけの事。安定した足場が既に崩れ落ちている今、宙空にいる彼に出来る事は無い。

 

 ただ眼の前で手を伸ばす2人へ届かない手を伸ばしながら、大口を開ける界異に飲み込まれて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――ア

 

 

 

 

 

 

 ――ア、ッガ…ッ!

 

 

 

 ――ダ、めだッ…!コレッ……

 

 

 ――全身がッ…焼か、れ―

 

 ――あぁぁぁあァあ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ア゙痛い痛い駄目だヤバい早く無理だ痛い痛い゙嫌だこんな怖い辛い暗いなにか止めろ入って無くなる見えない聞こえない喉が無い手足も骨もナカも全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部全部僕はッ――

 

 

 

 

 

 

 ――死ぬのか

 

 

 

「ミィツケタ」

 

 

 

 溝のような水音と共に、痛みと息苦しさから解放される。激しく肺の中身を吐き出し、呼吸を繰り返しながら、樫輪はその不気味な笑みをボーッ見上げていた。

 そして、遅れて響き渡る人でないモノの叫びで我に帰る。

 

「日聖、毘辿、樫輪ヲ引キ摺リ出シタ」

「オーケー!毘辿、ロビーに戻るわよ!」

「あいわかったァ!!!」

 

 雁染硝が樫輪を担いで走り、その後ろで日聖が通路を塞ぐ程長くて大きく、長細い手が無数に並んで生えている肉の塊へカラビナを撃ちながら後退する。

 カラビナから射出された祓串がその肉の塊に突き刺さるが、ダメージが入った様子は余り無く、なんなら途中から祓串が弾かれ地面に散らばっていった。

 

「チッ、穢装(エソウ)の厚さを変えるだなんて、無駄に知性があるわねコイツ」

 

 これ以上の迎撃は無駄だと判断し、射撃をやめて廊下を疾走する。そして奥の方で壁を突き破りながら出てきた毘辿の手を取り、もう片方の手で指を鳴らす。

 

 その瞬間、音も無く2人の姿は掻き消えた。

 

 

 

 

 

 

 ――……あぁ、足を引っ張ってしまった。

 

 壁に寄りかかり、雁染硝の軽い身体検査を受けながら、樫輪は己の不甲斐なさに落ち込んでいた。そして……

 

 ――この人が助けてくれなければ、僕は死んでいた。

 

 いつか来る、避けては通れない死。覚悟はしていた、だが早すぎた。樫輪の体は今、死に怯えてしまっていた。

 

 ――………怖いな。

 

「怖イカ」

「えっ」

 

 突然の言葉に、顔を上げる。雁染硝が、影に沈めた手を止めてこちらを見ていた。

 

「オ前ハ界異ノ腹ノ中デ、濃厚ナ穢レニヨッテ死ニカケタダロウ」

「…はい」

「怖カッタカ?死ガ間近ニ迫ッテ来タノハ」

「………はい」

「ダロウナ。樫輪、オ前ハ外デ大人シクシテイロ」

「…は?え?どういう、事ですか?」

「仕事ヲ降リロト言ウ事ダ。オ前ノ今日ノ仕事ハ此処マデダ」

「それは!……それは…僕が、足を引っ張ってしまったから、でしょうか」

「違ウ。今ノオ前ハ恐怖心ガアル」

「ッ………」

「別ニ恐怖心ヲ抱ク事ガ悪イ訳デハナイ。タダ、ソノ心持チノママデハ、今度ハ確実ニ死ンデシマウ。ソレニオ前ノ形代紙ハ、7枚全テガ真ッ黒ダ。本当ニ次ガ無インダヨ」

 

 雁染硝は、いつの間にか樫輪の服から取り外していた穢れ塗れのポーチを影で斬り裂き、中に入っていた7枚の黒い形代紙を床に落とす。

 

「ダガ生キテイレバ、マタ次ガアル。次デ上手クヤレバイイ」

 

 ――あぁ、そうか。確かにその通りだ。なら、此処で降りた方がいいんだろうな。死んでしまったら、それこそこの人達の足を引っ張ってしまう。

 

 死ぬのは怖い。ソレに、今の自分ではどう足掻いても彼らの足を引っ張ってしまう。それなら無難に外で待機しておくべきだ。そう言い聞かせながら、樫輪は雁染硝へ返事をしようとして……

 

 

『アンタ、1度失敗したら閉じこもっちまうのをどうにかすんだよ。失敗を恐れず突き進めなきゃ、タクティカル祓魔師にはなれないからね』

 

 

 小さい頃に、自分が住んでいたマンションに出てきた界異を追い払った清掃員の婆さんの言葉を思い出す。タクティカル祓魔師になるきっかけとなったあの時の事が、喉まで出かかっていた言葉を押し戻した。

 

「……ごめんなさい、雁染硝さん」

「………」

 

 謝る樫輪に、雁染硝は沈黙で続きを促す。

 

「死ぬのは怖いです。でも、やっぱり外で指くわえて待つことなんて他人任せな事、出来ません」

「他人ヲ信ジテ待ツ事ハ、悪イ事デハナイ」

「そうです。でも、それは一般人がする事じゃないですか。現場にいる僕達がそれやっちゃ駄目でしょう?死にかける度に仲間に後を任せて現場から逃げる奴なんて、僕が見たらぶん殴ります。ですから…ごめんなさい、僕はまだ降りたく無いです!」

「ダガ……」

「もういいわ雁染硝」

「日聖……」

 

 さっきまで少し離れた所で毘辿となにか話し合っていた日聖が、樫輪の下までやって来て目を合わせる。

 

「新人君、本気なのね?」

「はい」

「なに言っても引き下がらないつもりね?」

「はい。と言うか、僕だけ引き下がったせいで先輩達が死んだら、僕絶対マトモではいられなくなるので」

「言うわね。まだ怖いくせに」

「………怖くないですが?」

「嘘おっしゃい。震えてるわよ」

「ふ、震えてませんが?」

「ハァ………ま、まだ元気はあるって事ね。それじゃあ、軽く作戦会議をしてから、あのデカいのをぶっ叩くわよ」

「はい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 ホテル4階。廊下の真ん中にて仁王立ちをするは、さっきから余り好印象のない毘辿。

 

「おいコラ、喧嘩売ってんのかワレィ」

 

 彼の眼の前には、黒い煙…穢れを撒き散らす発煙筒『擬似穢(ギジエ)』が置かれている。待っているのだ、あのデカブツを。

 

 

 数分前

 

 

「相手は三号級界異『穢肢疋千(ゲジゲジ)』大きさの割に動きが早く厄介な相手よ。しかも無駄に知能が確認出来たわ」

「ウム!我の拳を正面から受けて無傷と来た。実に穢装等級(ボウギョリョク)が高いようだなァ!」

「ドウヤラ、体ヲ均等ニ覆ッテイル穢装ヲ一箇所ニ集メテ、硬サヲ上ゲテイル様ダッタ」

「毘辿、どうやったらアレを貫通出来そう?」

「そうさなァ……取り敢えず、黒不浄系の貫通力がある武器が欲しいな!それさえあれば、アヤツの穢装を壊すビジョンが見える!」

「オーケー。雁染硝、旭光手榴弾は?」

「残リ3ツ。問題ハ無イダロウ」

「よし」

 

 日聖は、魔法陣が描かれた紙を地面に起き、その上で指を鳴らす。直後に、何も無かった魔法陣の上に、様々な武器が出現した。

 

「作戦はこう。先ず私と毘辿で穢肢疋千を此処に落とす。そしてそこに雁染硝を加えて隙を作る。そして最後は……」

 

 3人の目が、樫輪を見据える。

 

「貴方よ新人君。貴方のスピードがあれば、アレが穢装を固める前に攻撃出来る筈。だから貴方は私達が隙を作るまで潜伏しておいて。出来る?」

「……わかりました。やります!」

「よろしい。それじゃ、行くわよ!」

 

 

「……来たか!」

 

 廊下の奥から、歪な人間が無理やり固まって出来たムカデのような顔が、廊下の壁を抉りながら迫ってくる。

 

 その顔が裂け、大きく口を開いたまま突進してくる穢肢疋千を前に、毘辿は怯む事なく仁王立ちしたまま、指を口の端へ持ってきて……

 

「先ずは、《お口チャックだ》」

 

 ジッパーを閉めるようなジェスチャーをすると同時に、穢肢疋千が勢い良く口を閉じた。

 

「よぉし!《そのまま二度と開くな》よ!日聖ィ!!!いつでもいいぜェ!」

 

 指を鳴らす音が響く。それと同時に毘辿が消え、さっきまで彼が立っていた場所に日聖が現れた。

 簡単に言えば、位置を入れ替わった。

 

「フッ!……くぅっ?!」

 

 日聖の今の武器は、カラビナでは無く、黒不浄と同じ製法で作られたハルバードと、鏡の様な丸い盾。その盾を前に構え、穢肢疋千の突進を真正面から受け止める。

 

「舐めんじゃ…ないわよッ!」

『逞帙※縺?!』

 

 ハルバードまで使って穢肢疋千の突進を耐えながら、盾の持ち手にあるスイッチを押す。すると、盾の裏にある機構が動き、圧縮された加護が詰め込まれた8つのシリンダーの1つが装填される。そしてその加護が盾の表面から勢い良く放たれ、穢肢疋千にダメージを与えた。

 更に支えにしていたハルバードによる追撃をかけるが、急に濃度が上がった穢装に防がれてしまう。

 

 だが、問題はない。

 

「毘辿!」

「ッシャアァァァ!!!《ブチ抜く》ぜオルルァ!!!!」

 

 天井を突き破り、毘辿が穢肢疋千の胴体へ着地。そのまま片方の手に装着されたパイルバンカー『伍穿釘(ゴセンクギ)』を叩きつける。

 

「《落ちろ》ボケナスゥ!!!」

 

 ガチンッと五つの大きな釘が装填された弾倉が回転し、その一本が勢い良く放たれ、急激に濃くなっていってた穢装をも貫通する。

 そして、毘辿本人の言霊により、穢肢疋千の体全体に重力の様な加護エネルギーがのしかかり、床は耐えきれず崩落。4階から一気にロビーへと落下していく。

 

 日聖も盾を腕に嵌めて固定し、床に空いた穴から落下。ハルバードを両手で持って、落下の勢いを加えた兜割りを叩き込み、地面へ頭部を打ち付ける。

 

『蟾ォ螻ア謌ッ繧薙↑繧。繧。繧。!』

「チィ…!」

「うぉお?!暴れるでないわァ!!」

「毘辿、そのまましがみついていて!」

「委細承知ィ!」

「雁染硝!」

「準備ヨシ」

 

 暴れる穢肢疋千から距離を取り、日聖は2つの手榴弾のピンを抜く雁染硝を視界に収め…指を鳴らす。

 

 雁染硝の手元にあった旭光手榴弾は一瞬で日聖と穢肢疋千の間に移動し、レバーが外れ撃針が起動した旭光手榴弾が、朝日()の輝きを撒き散らした。

 

「オギャァァァ?!目がヤベェェェェ!!!」

『逶ョ縺後ぃ繧。繧。繧。!!!』

 

 日聖は盾で視界を守ったから良かったが、穢肢疋千とその上にいた毘辿は目をやられた。まぁ毘辿は大丈夫だろう。

 そして、目をやられている中で、無駄に知性があった穢肢疋千は察した。樫輪を食べた時にも同じ光を食らったのだ。次に来るのは……

 

「影縫イ」

 

 元々、界異は霊体で出来ていながら実体に干渉出来る非実体の存在。霊体であるが故に、影と言うモノが存在しない。

 だが、この旭光手榴弾を用いれば話は別だ。朝日の輝きを加護として封じ込めたこの光を浴びれば、穢れが床に焼き付き、霊体にも影と呼べるモノが出来上がる。

 

「影サエアレバ、コチラノモノダ」

 

 穢肢疋千の影を踏んで動きを抑えた上で、更に雁染硝の持つ赤錆びた刀『腐朽刀』を影に突き刺さる。

 いつもは影を纏わせているその刀身は、傷つけた物を腐り朽ちさせる事が出来る。そして雁染硝の術式は、影から霊体に直接干渉出来る。

 

『繧、繧ョ繝」繧。繧。繧。繧。!!!』

 

 即ち、敵の穢装を無視して攻撃を与える事が出来るのだ。

 

 だが、コレでは決定打には至らない。術式の発動には影に触れ続けている必要があるし、その間雁染硝は下手に動く事は出来ない。なにより、長く干渉すれば穢れが影を伝ってこちらを侵蝕してくる。

 

 ――だからこそ、絶対に失敗出来ない!

 

 『名伏』と呼ばれるステルス装置で隠れながら、ずっとすぐ近くで時を見計らっていた。

 死ぬのは怖い。だからこそ、自分が死なないためにも、みんなが死なない為にも、3人が作ってくれたこの状況を、無駄にはしない。

 

「新人君!」

「新人…!」

 

 ――必ず祓う!

 

「《いっけェェェェェ!!!!!期待の大新人ッッッ!!!》」

 

 

 

「タクティカル新陰流、抜刀ッ!」

 

 

 

 閃刃が奔る。

 

 3人は目撃した。いつの間にか穢肢疋千の後ろで残心をする樫輪を。遅れて突き破られる空気に当てられながら、全身に切れ込みが生まれ、遂にはバラバラに崩れ落ちる界異の姿を。

 

「……やったん、ですか?」

 

 そして、終わらせた本人なのに呆気なく終わった事が未だに信じられない樫輪が、振り返って聞いてきた事で、3人は同時に呟いた。

 

「「「速っや」」」

「え?あれ?え?」

 

 

 

 

 

 

 

「まぁ取り敢えずお疲れ様ね、新人君。よくやったわ」

「いえそんn「いやぁ最高だぜ新人!お前ホントスゲェなオイ!!!」ちょっ毘辿さん待ってッ!今全身がヤバッ―アッ」

「オイ離レロ毘辿。新人ガ絶命スル」

 

 全ての界異を祓ったのを確認し、4人はホテルから外へ出る。後始末をしに来た浄化部隊の横を通り過ぎながら、神祇官達の下に辿り着く。

 

 生きて帰って来れたのだと、樫輪は改めて実感した。

 

「お疲れさん。新人は生き残ったみたいだな」

「おかげさまでね。でも一応医霊班に診てもらうわ」

 

 ――そっか、形代紙で防げたとはいえ、穢れが体に溜まってる可能性はあるんだっけ。と言うか今回穢れを直に受けたのは僕だけ……うぅ、もっと強くなろ。

 

 そんな事を思いながら、医霊班の人に案内され、フラフラとパイプ椅子に座り、触診を受ける樫輪。予想通り穢れが溜まっていたらしく、触診をしていた医霊班の女の子はアタフタと浄化儀式を始めた。

 因みに途中から樫輪は、眼の前の女の子…山城桃花(ヤマシロモモカ)の豊満な胸を見ないために必死にそっぽを向いていた。その時に、日聖と何か危ない感じの男が話しているのが目に入る。

 

「いやね、アラハバキを宿したモルモットが取られちまったからさ、そういうの他にいねぇかなって態々足運んで来たのよ」

「いませんよそんなの。早く帰って下さい。貴方も自分の仕事があるでしょう」

「ちぇっ、残念だなァ…そろそろウチの部隊(ティルフィング)にも都合よく死ななくて言い訳の良い奴が欲しいんだが」

「早く!帰って!」

「わかったわかったよ。クソッ、可愛げねぇ女だな。そんなんだから水着広告にも呼ばれねぇんだぞ」

「早く帰れ!」

 

 ――………まぁいいか。それよりも疲れたなぁ……ん?でも待って?まだ昼が過ぎた位だよね?あれ?もしかしてまだ今日の作業は終わって……

 

 今更になって思い出す。境界対策課の仕事は、死ぬとか以前に超ハードなのだと。

 

 ――僕の体、大丈夫なんだろうか?明日まで持つかな?

 

 未来に不安を抱きながら、この日の夜、気絶するように眠る樫輪涼介であった。

 

 

 

 

 

つづく




ヒャッホイ!一個目書き上がったぜ!執筆速度落ちたなまったく!まぁコレ以降も時間が出来たら書いていくからよろしくな!ついでにタクティカル祓魔師もやろうな!それではまた次回、レッツタクティカル!
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