不死の聖杯のヒーローアカデミア   作:不死身の寿司

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第7節『ビルの氷漬けの出っ来上がりでい!』

「成る程……天杯少年、君の個性や事情は私達も把握している。しかしだ! ヒーローはただ他人を救えばいいというものではない! 回復出来るからと言って無茶な戦いをしていては、見るものにトラウマを植え付けてしまう! 現に、今の光景を見た一部のものは涙目になってしまっているからな!」

「はい……気をつけます」

「さあ、気を取り直して始めようか。有精卵ども! 戦闘訓練のお時間だ!」

「先生! ここは入試の演習場ですが、また市街地演習を行うのでしょうか?」

 

飯田くんが手を上げて質問する。

やっぱり飯田くんで合ってたね。

顔まで隠れてるし他の人は分かってなかったんじゃないかな。

 

「いいや、今回はその二歩先に踏み込む。ヴィラン退治は主に屋外で見られるが、合計で言えば、出現率は屋内の方が多い。監禁、軟禁、裏商売。真の賢しいヴィランは闇に潜む。君らにはこれからヴィラン組、ヒーロー組に分かれて二対二の戦闘訓練を行ってもらう」

 

なるほど確かに。

普通はバレないようにヴィランも隠れるよね。

ところでここに住宅街で重大な秘密をベラベラと喋ったNo.1ヒーローがいるそうですが……。

 

「基礎訓練も無しに…?」

 

蛙吹ちゃんが心配そうに呟く。

 

「その基礎を知る為の訓練なのだよ。ただし、今回はぶっ壊せばオーケーなロボが相手じゃないのがミソだ」

 

オールマイトがそう言うと、複数人が畳み掛けるように質問する。

 

「勝敗のシステムはどうなっているのでしょうか?」

「ぶっ飛ばしても良いんすか?」

「また相澤先生みたいな除籍とかは‥‥?」

「分かれ方とはどのように決めるのでしょうか?」

「このマントやばくない?」

「んん~~~聖徳太子ぃ!」

 

今1人関係ないこと言ってなかった?

オールマイトもとうとうカンペ見てるし。

 

「おっほん! 状況設定はヴィランがアジトのどこかに核兵器を隠していてヒーローはそれを処理しようとしている。ヒーローは制限時間内にヴィランを捕まえるか、核兵器を回収するか、ヴィランはヒーローを捕まえるか時間一杯まで核兵器を守り切れば勝利となる」

 

アメリカンな設定だなぁ。

オールマイトらしいや。

 

「コンビ及び対戦相手はくじだ!」

「適当なのですか!?」

「プロは他事務所と急造することが多いからじゃないかな」

「なるほど確かに。失礼いたしました!」

「いいよ。早くやろ!」

 

そうしてクジを引き、組み合わせが決まった。

 

第1試合 緑谷、麗日vs爆豪、飯田

第2試合 耳郎、天杯vs葉隠、轟

第3試合 上鳴、芦戸vs八百万、峰田

第4試合 瀬呂、青山vs常闇、蛙吹

第5試合 切島、障子vs口田、尾白

 

ふぅー!

葉隠ちゃんが味方じゃなくて良かったぁ!

流石にさっきのがあった後だと気まずいからね。

敵チームだけど耳郎ちゃんに任せればいいからセーフだ。

 

 


《第1試合》

 

 

「緑谷くんと爆豪くんはかなり激しく戦闘しているが、建物を壊さないよう上手く立ち回っているな」

「緑谷さんも頑張っていますが…爆豪さんの方がやや優勢ですわね」

「デクは個性発現したてだからね。かっちゃん程精密に個性を制御出来てないんだよ。ほら、今も一瞬制御ミスしてるし」

「個性が発現したて?」

「個性が発現するのは4歳までじゃ……」

 

そっか、知らないんだったね。

 

「ああ、デクが個性を発現したのは約10ヶ月前。普通ならあり得ないけど、例外なんて何処にでもあるからね。もともと身体を鍛えていたからある程度は扱えているけど……自分の手足の様には扱えない」

 

だからデクはいくつかの段階を丁寧に踏まなければ発動出来ないんだよね。

 

「無個性だからと諦めていたら、個性が発現してから身体を鍛えていたら、きっと入試に間に合わなかっただろうね」

「そうやったんや……」

「ま、個性が発現してからはお人好しで隠し事と教えるのが下手な、何処ぞのニセ筋と訓練してたから詳しくは知らないんだけどね」

 

ちらりとオールマイトの方を見る。

 

「!?」

「なんだそりゃ」

「(もしや天杯少年、私と緑谷少年の秘密を知ってるのか!? OFAの事は何処まで知っているんだ……!?)」

 

オールマイト凄い顔してる。

デクもそうだけど、師弟揃ってホントに隠すのとか言い訳とか下手だよね。

重大な秘密抱えまくってる2人がこんなのでいいのか?

 

 


《第2試合》

 

 

「簡単に行かないと思っていたが、やっぱりか」

「ま、相手が悪かったね」

 

いきなりビルごと凍らせてくるんだもん。

気づいて無かったら僕一人でやらなくちゃいけなかったよ。

 

「ならもう一度だ」

 

轟くんが床に手をつき冷気を放つ。

それをジャンプで回避しようとするが、結局足が凍りついてしまった。

 

まさかジャンプしても凍りつくなんて。

範囲を狭めた分、さっきの冷気よりも強力になってるのか。

 

「葉隠から聞いたぞ。お前の個性は一定以上傷を負ったら全回復するものだと。なら個性が発動しない程度にやればいいだけだ。動いても良いけど、足の皮剥がれてちゃ満足に戦えねえぞ」

「あっはっは。確かにそうだね。でも、個性が発動しないなら、するレベルの怪我を負えばいいだけさ」

 

そう言って僕は、無理矢理足を動かした。

そして剥がれた足の皮を自身の心臓を腕で貫くことで回復させる。

 

「さっきオールマイトに言われたこと忘れたのか? 凍れ!」

「オラァ! 君こそ忘れたのかい!? 今の僕は! ヴィランなんだよ!」

 

床から氷の壁が次々と生えてくるが、それを砕いていく。

ヒーローなら問題あるけど、ヴィランなら見た目に気を遣う必要なんてないからね。

 

「ちっ! これならどうだ!」

 

轟くんの掌が僕の横腹に触れる。

するとたちまち体が凍りついていく。

 

「この程度で止まると思うわないでよ!」

「お前、さっきもそうだがわざと喰らっただろ」

「当たり前だよ。一瞬で終わらせたらつまらないからね」

「いいのか? こんなことしていて。葉隠が耳郎に勝ったらお前の負けだぞ?」

「これは戦闘訓練だよ? 僕1人の力で勝ったら意味がないし、耳郎ちゃんの為にならない。みんなには最低でもオールマイトを除いたここの教師陣に勝てるぐらいまで強くなって欲しいんだよね」

 

出来れば卒業までにホークスやエンデヴァー級だけど、流石にそれは厳しいかな。

多分僕も個性フル活用しないといけないし、戦ったら勝つまでに何百死ぬだろうか。

少なくともルールのある試合形式じゃ勝てない。

 

「というかさ」

 

ずっと気になっていたけど……。

 

「何で左手使わないの? 僕を舐めてるの?」

「違う……。だが、俺は左を使う気はない」

「……そっかぁ」

 

残念だよ。

本気の君と戦えないなんてね。

いつもなら『死力を尽くせぬのならその信念……力づくでこじ開けようか』的なことを言ってボコボコにしてるけど……。

あくまで訓練だからやり過ぎは怒られそうだし、止めておこう。

そもそも全力をだしたところで、大規模な攻撃が使えないこの訓練じゃ、結果は変わらないと思うけどね。

 

「もう終わりだよ」

「なに?」

「今の君と闘っても楽しくないからね。とっとと終わらせよう」

 

一瞬にして轟くんに近づき捕縛テープを全身に巻き付けぐるぐる巻きにする。

驚いているけど、僕が口元まで塞いじゃったせいで声を出せてない。

あのまま戦い続けて轟くんを鍛えるのも良かったけど、もうあんまり時間ないし仕方ない。

 

さて、これからどうしようか。

流石に何もしないのはアレだね。

 

「少し手助けをしようか」

 

近くの壁を軽く殴って砕く。

そうして出来た石ころを上に向かって全力で投げた。

こんなもんでいいかな。

少し待つと、オールマイトの声が聞こえてきた。

 

『ヴィランチーム WIIIN!!!』

 

よし、無事勝てたみたいでなによりだ。




戦闘描写が下手すぎる……
このままじゃ登場人物全員個性とスペックでゴリ押しする脳筋ヒーローになってしまう……
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