ふむ、私に喋れと言うのだな!?   作:хорошо!

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実況と解説は私が…お送り出来ません!

前略、私には出来る事がありませんでした。

 

「こら〜っ!!ちょっ…帰っちゃダメ!!」

 

「こりゃぁヤバいね…まさかこの時間まで決着が付かないなんてちょっと予想外だったかも…」

 

戦闘のレベルが上がってくると素人の目には追えなくなるってよく言うじゃん?

まさにあの状況というか、素人目には語れるような事が無かったと言うべきか…

ゲームの中とかアニメの中みたいな戦闘とは違って間近で戦闘が行われてるって、結構怖いよね。

そんなこんなで流れ弾が怖いからって後ろの方で待機してたらあっという間に決着が付いちゃったんです…

私は…一体何が出来るんだ…?

 

「ぁ…うぅ…」

 

まぁ、先生の指揮とアビドスの面々の戦闘力のお陰で負けたりはしなかったけどさ…

だからどうしたって感じで、私がここに来た意味は果たしてあったのかって話で…

いや、私が何も出来てなくても平和的に物事が進んでるっていうのは非常に良い事なんだけどさ?

 

ぬごご…なんだろう、この場に存在するからにはちょっとでも役に立ちたいっていう…

いや原作よりちょっと早く便利屋の事を見つけられた筈だし、ちょっとは役に立ててる…のかもしれないけどさぁ…!?

なんか…その…複雑な気持ちだ〜っ!!

 

「こ、これで終わったと思わない事ね!!」

 

と、捨て台詞を吐いて逃げ出すアルちゃん…

日雇いの傭兵さん達も帰っちゃったし、もうどうしようもないからなぁ…

ここで抗ったところで敵うかと聞かれたら、ぶっちゃけ厳しいとしか言葉が返せないし…

とは言え、とは言えだ。

あれだけ自信満々に攻めてきて、あの戦力差で此方に対して襲撃を仕掛けてした者がその言葉を言うのは…

 

“その言い方だと、ちょっと….”

 

「下っ端悪役」

 

「捨て台詞ってヤツだねぇ〜・・・」

 

小物に見えるというか、弱く見えるというか…

…私が言える事じゃないって?仰る通りです…本当の小物はこの私です…

いや、まぁ、雰囲気的な話というか?

戦闘能力的な話をするなら便利屋は強いし、なんというか感覚的な話というか?

…ぁ〜・・・うん、そういうこった!!

 

「うるさい!!早く逃げ…退却するわよ!!」

 

「ぁ、ちょっと社長…」

 

…カヨコ、今こっちの方を見たような気が…

う〜ん…柴関の時も視線を感じたし、もしかして気の所為とかじゃない…のかな…?

…いや、自意識過剰な気もするし私の事をわざわざ凝視する必要なんて微塵もない筈だし…

軽く意識しておく、くらいの気持ちでいようか。

 

「…行っちゃいましたね?」

 

「うへぇ…随分と逃げ足が速いこった…」

 

そんなわけで、便利屋の襲撃に対する防衛は無事に成功したのだった。

 

 

◇◇◇

 

 

「全員揃ったようなので、始めましょうか」

 

そして次の日、今日も会議のお時間です!!

 

「では、今のアビドスに関係のある2つの事案についてお話したいと思います」

 

「まず最初に、昨日の襲撃の件です」

 

そうだねぇ、唐突な事だったしそりゃあ話すよねぇ…

…ここで『何故襲撃の件を知っていたのか』とか問い詰められたら私はちゃんとした答えを出せないから、どうにか気配を殺しておかないと…

いや、怪しさの塊だっていう自覚はあるから余計に頭を悩ませる原因になってるんだよ。

 

「私達を襲ったのは『便利屋68』という部活です」

 

「ゲヘナでは、かなり危険で素行の悪い生徒として知られており…」

 

と、便利屋の数々の悪事を語っていくアヤネ…

…うん、幾らか誇張してる話とかデマが混じってるような気がするんだけど…

別に伝える程の事でもないし、便利屋の威厳のためにもここは何も言わずに黙っておこう。

…元々威厳なんてものがあるのか〜、って聞かれたらちょっと返答には困っちゃうけどね。

 

「いやぁ〜…本格的だね?」

 

「社長さんだったんですね!すごいです〜♪」

 

「いえ、あくまでも『自称』なので…」

 

自称社長と、その愉快な仲間(社員)達…

本人達が…というか、アルがそれで楽しんでるんだから別に否定したりするつもりはないけど…

最初はちょっとややこしいよね、本人的にはちゃんとした企業のつもりなんだろうけど。

実際実力はあるし、後先考えない癖を治せばちゃんと会社としてやっていけるだろうし….

 

「それで、現在もまだこのアビドスの何処かに潜んでいると思われます」

 

…そういえば、今日先生と此処に来る時にムツキと遭遇しなかったな…

ん〜・・・メガネスキー説があるムツキがアヤネを弄る下りがあった気がするんだけど…

…そもそもアヤネとも会ってないし、何処かしらのタイミングで行動がズレたのかもしれない。

俗に言うバタフライエフェクト…ってヤツ?

と、この話はこれくらいにしておいてアヤネの話に戻ろう。

 

「それで、その人達はそんなに危険なの?」

 

「えぇ、今までも様々な数の悪行をこなし非行の限りを尽くしてきたそうで…」

 

「そんな危険な組織が私達を狙っているのです!!もっと気を引き締めないと…!!」

 

“随分と、気合が入ってるんだね”

 

「ん、気合いが入っているのは良い事」

 

根性論じゃないけど、やる気がないと出来る事も出来なくなっちゃうってよく言うからね。

…私、ちゃんとやる気を持ててるのかなぁ…

…いや、こんな変な悩み方をしてるのが一番駄目なんだろう、もっと前を向いてしっかりと問題に向き合っていかなきゃ。

 

「…続きまして、セリカちゃんを襲ったヘルメット団の件の黒幕についてです!」

 

と、こっちが本題みたいなもんだね。

さっきの話も重要っちゃ重要ではあるんだけど、こっちの話はこれからの行動に関わってくるから…

確か、ここで出た話の結果から次に行く場所が決まるっていう展開だった筈だからね。

 

「先日の戦闘で手に入れた戦術兵器の破片を分析した結果、現在は取引されてない型番だと言う事が判明しました…」

 

「それって、つまりはどういう…?」

 

「ブラックマーケット」

 

「…その通りです、キヴォトスで生産が中止された型番を入手する方法はコレしかありません」

 

未だに単語を言うだけで精一杯のコミュ力な人がいるらしいですよ、出会ってから数日以上は経ってるのにね?

せめて途切れ途切れでも良いから会話を成立させる事が出来るように頑張らなきゃ…

ほら、なんか極限状況に追い詰められてた時は結構話してた訳だし、いける筈だろうし。

 

“ヒノは行った事があるの?”

 

「………」

 

…そこを!!追求しないでください!!

触れないで!!死んじゃうから!!

…ぁ、いや、なんか間違った方向に察したのかみんなから目を背けられてるんだけど。

何…ぇ、何…何を感じ取ったの…?

特に深い理由とかないよ…?ただただ返す言葉が分からないから黙り込んじゃっただけだよ…?

 

「…恐らくは、ブラックマーケットに何らかの手掛かりがある…私はそう考えています」

 

スルーしないでぇぇぇぇえ…やめてぇ…

…いや返答をされたらされたで喋れないな、寧ろこの反応をしてくれて助かったまであるんじゃないか?

相手が流してくれたんだから、自分からわざわざ掘り返すような真似をしなくても良い筈。

よし、この話はおしまい!!閉廷!!

 

「よし、それじゃあ決まりだね〜」

 

「ブラックマーケットを、調べるわよ!!」

 

いやぁ…ブラックマーケットかぁ…

キヴォトスの中でもトップレベルに治安が悪い所だし、ちょっと怖いような恐ろしいような。

いかにも『知ってる』感を出してるけど私だってブラックマーケットの事なんかほとんど知らないし、いざ行くとなると不安しか感じないし結構なダメージが…

 

“ぁ、今回はヒノは留守番をお願いね”

 

…ぁ、ぇ、私置いて行かれる感じ?




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