ふむ、私に喋れと言うのだな!?   作:хорошо!

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運命は避けられない、現実は非情である

「………」

 

この世界に神というものが実在するならば、私はソイツの顔を一発ぶん殴ってやりたい。

許されるならば背中を刺したい、てか刺させろ。

神殺し、行きまァす!!!!!!

…キヴォトスにおける『神』の話をするとまたややこしい事になってくるからこの話は置いておいてェ…

 

現状を整理するならば、別に今のこの状況がマズいとかヤバいとかそういう訳ではないんだよ。

だとしたらとっくに危機管理ィー!!してるし私でももっと焦ってるから…

じゃあどうして私がふぁっきんごっどとか言いながら現状を憂いているのかと言いますと…

 

「貴方も、アビドスの生徒?」

 

胃がね、胃が悲痛な叫び声を上げてるからかな。

ついに参上〜⭐︎的な感じで現れたは良いもののね、ヒナが今この場にいるって事は問題はほぼ解決間近…

つまり私は!!いらない子なんです!!

というか出てきたタイミングがあまりにも致命的過ぎて逆に面倒な事になりかけてるんです!!

ここまで来ると逆にタイミング良いレベルだぞ、私よ。

 

店に出た直後に先生達の姿は見つけたし、見た感じ重症と言えるような怪我も無いし。

だから早いところ何事も無かったかのように先生と合流して何食わぬ顔で佇んでいたいんすよ…

でもそれは残念ながら叶わぬ願いなのです、これに関してはいちいち理由を述べないでも分かると思うけど。

 

「ぁ、アンタ…」

 

「なんだ、まだ他にも生徒が…」

 

いかにもな雰囲気を出しながらタイミング悪く登場したせいで視線が凄いんですよね!!

今もバチバチに戦り合ってると思って神妙な顔でゆっくりと扉を開けたのがまずかった…

ただただ今の今まで気絶してたとか言えるような雰囲気じゃないよコレ…ッ!!

どうして覚悟した時に限ってその覚悟とは別方面の事象に心を殴られるんでしょうか…?

 

“ヒノ、大丈夫だった?”

 

先生の出したその助け舟で、救われる命もあるんです…

よし、また状況が変な方向に進む前に先生の下へ…待ってこの人混みの中を堂々と突っ切るの中々にキツい。

心臓がえげつない速度でどっくんどっくんいってる…

自分のやり方で頑張るだとか役に立てる所を見つけて手を出すとか覚悟は決めたけどさァ!!

これは…あまりにも、残酷じゃありゃせんか…?

 

…敗北者…?(言ってない)

 

「…なるほど、貴女が現在シャーレに所属する唯一の生徒って噂の…」

 

噂になってるんですか!?!?!?

いや、アビドスとか便利屋と会った時には反応されなかったしそこまでの噂にはなってない筈…

って事は何処かしらからヒナが情報を得ていたって考え方をする方が正しいかな?

にしてもそこまで知ってるのは凄いと思うけどね…?

ひとえに情報力ぅ、ですかねぇ…

 

…あの、その、あまりガン見しないでください…

これでもメインストーリーも絆ストも読んでヒナの事を少しは理解してるつもりだけどさ…

それはそれとして!!圧は感じるかなッ!!

見た目はカワイイカワイイネ…だけど君の力も理解してるから動悸が凄いねッ!!

 

…何を…何を期待している瞳なんだそれは…

何かしらの反応を求めているのか…?

う〜ん…言葉を発するってだけでだいぶしんどいのが現状ではあるけど…多分これ何かしらの言葉を発しないと進まないタイプのイベントだろうし…

ここは出来るだけ周囲の視線から意識を逸らして、どうにかこうにか無難な言葉を…よしっ!!

 

「私は、安留ヒノ」

 

自己紹介って、大切だよね!!

相変わらず内心は冷や汗ダラダラの限界状況だけど、少しずつは話せるように…話せるように…

…正直、然程変わらないかもしれない。

そう思わなきゃやってらんねー!!みたいな意味もあるから少しは成長してると思い込んでおくけどね…

自己暗示って大事だよ、自信過剰なのは違うけど。

 

「…私は空崎ヒナ…って言っても、その様子じゃ既に知っているようだけど…」

 

あらまあ、これはご丁寧にどうもどうも…

どの様子を見てそう判断したのかは知らないけど、付き合いは無くてもある程度の事は知ってるからね。

『空崎ヒナ』17歳風紀委員長、仕事は真面目にそつなくこなすが今ひとつ情熱のない生徒…

強者としての風格を漂わせているため他の生徒からは勘違いされがちだがその本質は見た目に違わぬか弱き少女…

 

なんて知ったかぶってみたけど、私はヒナの同僚でも何でもないただの一般TS転生者…

一般TS転生者って言葉、パワーワードが過ぎるけども…

そんなわけで、これが私と彼女の初の邂逅になるわけだ。

正直これからも関わる機会が多いだろうから良好な関係を築いておきたいんだけど…

 

「よろしく」

 

「えぇ、こちらこそ」

 

この調子じゃあ、無理だろうなぁ〜…

私がファーストコンタクトの取り方をしくじりまくっているのは今までの行動を見れば明らかなので…

あそこまでは酷くないにしろ、良いとは言えない初会話になってしまったわけである。

まぁ、そもそも私が完璧で究極なパーフェクトコミュニケーションを取れる筈が無いんだけどね!!

 

もしそれが出来るのならそれは私じゃないよ…

それは私の姿をしたナニカ…私の姿…そもそも今の私の姿って私の姿って言えるのかな…?

う〜む、ゲシュタルトが崩壊ングしてきたぞ?

この話に真っ当な正解なんてない気もするけどね。

 

「…では改めて…空崎ヒナさん、初めまして」

 

「この状況については、理解されていますでしょうか」

 

「…そうね、よく理解しているわ」

 

と、私が先生と合流したタイミングで始まる真面目な話。

変に躊躇わずにちゃっちゃと合流した判断は正しかったんだなぁ…なんて思いながらその話を聞くわけですが…

…重い!!当然ながら話の内容が重い!!

起きてる出来事自体学校間でのトラブルなんだからこういう話になるのは仕方無いと思うんだけどさ、胃がキリキリいってて中々にしんどいというか…

 

多分これ、当事者であるアビドスの皆とかヒナはもっと複雑な心情になってるだろうし。

私も初っ端の爆発に巻き込まれてはいるわけだけど、アロナバリアのお陰か目立った傷は一つもないし…

先生も余計な口出しはしようとしてないから、この場で変に状況を悪化させる言葉を吐かない方が良いと判断して…

 

「…けれど、そちらが風紀委員会の公務を妨害したのも事実…違う?」

 

「だとしても、貴方達は何の知らせもなく先に周辺被害を考えない戦闘を開始した」

 

「そうよ!!いくら何でもそれはないんじゃない!?」

 

…場の…場の空気がギスギスしててやばたにえんですわ…

結果として無事だったとはいえ、先生とか柴大将に対しての被害が出る可能性は高かったわけで…

それを抜きにしても実際に周辺被害は起きているって考えるとアビドス側も一歩も引けない。

って、そういう理由があるのは理解してるんだけどさ。

 

「あぅ…喧嘩腰にならないでください…」

 

この中で仲裁役として立ち回らなきゃいけないアヤネの胃が悲惨な事になってるんすよ…

争いを避けなければいけないのは分かっている、それでもお互い譲ろうとしない…

というか立場上そう易々と譲れないんだから、こんな状況になるのも頷けるんだけどね。

頷けるだけで納得しろってのは無理があるけど…!!

 

これ以上放置しておくのはまずい気がする…けど…

私が今この場で出来る行動って何かあるか…!?

とは言えそろそろ何らかのアクションを起こさないと駄目なレベルまで状況が悪化してきているわけで…

…い、いや、きっと大丈夫な筈…あっち側で何かのトラブルが起きてなければそろそろ…

 

「ん〜…なんだこりゃって感じだけど、どうやらおじさんの出番的な感じかな?」

 

そうだよね!!来るよね!!

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