“…ミレニアムプライスって?”
伝説って?ああ!!
説明が一切なく進んだ会話、部外者なのに知っている私と違って先生は当然何も知らない。
という訳で教えて!!
どちらかというと
語らねばなるまい…
お前たちにも教えよう、ゲーム開発部とミレニアムプライスの間にある関係を。
特に難しい事はない、ミレニアムプライスというのは一種の品評会である。
「えっと…ミレニアムの部活や生徒が、活動の中で生み出した成果を提示し競い合う…」
「コンテストみたいなもの!!」
だが、アレはクソゲーすぎた。
悪い意味で次々と話題になってしまった。
ゲーム開発部の生み出した、テイルズ・サガ・クロニクルは…
アレが負の産物だなんて言い方はしないけど、ある程度の苦い思い出になってしまっているのは事実な筈。
“つまり?”
ゲーム開発部は、再びそのコンクールに出馬し。
「結果を残す」
次こそは、正当に真っ直ぐな評価を得て。
成果として、見せつけてやりたいという訳だ。
「活動の、証明」
「…テンプレなクール系無口キャラって、今時だと逆に珍しいよね!!」
モモイ!!そういうこと言わないで!!
私のキャラ性が色々と崩壊しちゃうから!!
コミュ症隠しのこういうキャラだから、テンプレかと言われれば首を横に振るけども…
そういう発言は、時に相手に傷を与えるのだぞ。
「…それで、さっき言ってた切り札って?」
ここでミドリからの問いかけ。
“ミドリも知らなかったの?”
まあ流れ的に、先生目線だとミドリは把握しているだろうと思うよね。
実際把握しててもおかしくないんだけど、そこはただの認識の齟齬が起きているだけである。
分かりやすく言えば、その切り札というのは既に露見しているものなのである!!
ぶっちゃけ一択だよね、状況的に見ても。
「ぇ、分かってなかったの?」
絶体絶命、断崖絶壁のゲーム開発部!!
3人しかいない部員で背水の陣を組み、頭を捻って絞り出した秘策!!
この現状を打破する事の出来る可能性を秘めた、そんな都合の良い存在!!
「それはもちろん、先生の事だよ!!」
まぁ、そうなるな。
“私?”
多くを語るのは野暮というもの、先生は先生であるが故に先生であるため以下省略…
キャラパワーである、tier表トップに君臨するタイプのサポーターなのである。
最近のソシャゲはアタッカーより人権サポーターの方が重要視されるし、先生もその例に当て嵌まる…
ところがどっこいこれは現実、これはリアルキヴォトスであるという話は一旦そこらへんに置いておいて。
「お姉ちゃん、先生だって魔法が使える訳じゃないんだから…」
いくら先生であれど、世界のルールをブレイカーするような力を扱える訳ではない。
ルールは破るためにある!!なんて話はなく、例外あれど先生のスペックは一般人のソレ。
何処ぞのギアスのように、何処ぞのSOS団の団長のように、今の状況を書き換えるような異能を持っている訳ではないのである。
つまり、つまりだ、つまるところ。
「…もしかして…」
先生は、手段の一つという訳であり。
「そう、私たちの目的は廃墟」
それは過程で、目的は別にある訳だ。
不可能を可能にするのではなく、限りなく不可能に近い可能性から成功を引っ張ってくる。
一見無理なように見えても、やはり0と1の違いは大きいのである。
モチベとかの問題もあるしね、目に見える目的っていうのはやっぱり大きい。
「連邦生徒会によって、危険だからと出入りを制限されていた謎の場所」
モモイが目的地として定めた廃墟は、謎に満ち溢れた場所である。
謎に満ちた(笑)とかではなく、割と厄ネタ方面に突っ込んでいるタイプの未知である。
ここで説明する事じゃないから中略するけど、確かに希望を見出せそうな要素はいっぱいじゃんね?
「私はその先に、活路を見出す!!」
一発逆転、絶望的な未来を明るく彩れるような、そんな先を見ていきたいのだ!!
と、モモイなりにも色々と考えているんです。
…私はこの先に待ち受ける“オチ”を知っているんだけど、これはそういう話じゃないのでだんまり。
ゲームでもそうだけど、経験値って大切なんだよね。
「そこで、私たちは“アレ”を見つけなきゃいけないの…」
“アレって?”
アレだよアレ、確かソレ、たぶんコレ。
そうそう、コレが欲しかったの〜
セリフ繋がりでナツ風に言うなら、それは伝説のアイテム…
「説明の順番が悪いよ、お姉ちゃん」
「ぁー、そうだね…」
かつて、こんな物があったと言い伝えられている。
「2人は、G.Bibleって知ってる…?」
伝説が、始まる___
“G.Bible…?”
って名前を聞いてもそりゃあ分かるワケないよね、有名な話ならギリギリ伝わる可能性もあるけど。
マイナー寄りの話を、キヴォトスの知識に疎い先生にしたところで分かる筈がない。
だから先生のこの反応も当然な訳で、この後に待ち受ける展開という名の現在進行形で起きている行動もなんら矛盾はないのだが…
“ヒノ、何か知らない…?”
先生、近い、だいぶ近い、度が超えて近いッ!!
最近距離が近いぞマイティーチャー、是非とも私がコミュ症だという事を忘れないでいただきたい!!
…言ってないもんね!!そっか!!そりゃあ分かる訳ないよね!?
「………」
“知らないかぁ…”
というわけで私安留ヒノ、沈没です…
照れとかじゃなくて物理的なダウンである、慣れたつもりでもやっぱり私の根は陰キャ。
陽のオーラが蔓延するこの中で、生きていく事は出来なかったようだ…
モモイもミドリも自己認識は陰キャだって言うけど、君たちは紛れもなく光の陽キャだよ…
そもそも説明する気がなかったから、私のダウンは骨折り損なんだけどね。
知ってたら色々と違和感があるからね、知らんぷりが安定行動だったんだけどなぁ…
どうしてこうなった、なるべくしてなった!!
“2人は、ゲームが好きなの?”
当然、先生は先生なりにシャーレとして動く訳だ。
連邦捜査部S.C.H.A.L.Eを執行する!!なんてね?
こういうタイプのセリフだと“生徒会を執行する”なんて言葉があるけど、アレはアレでロマンがある。
声に出して読みたい日本語ランキング、個人的TOP10に入っても良いんじゃないかな。
話を戻す、そんな先生の質問に対しての答えは…
「当然!!」
「えぇ、大好きです」
迷う間も無く、その返し。
“聞くまでもなかった、かな”
その心と言葉があれば、シャーレはいつでも協力する。
“出来る限りの協力はするよ”
24時間365日、誰からの相談でも受け付ける。
如何なる場合でも、その約束に例外はない。
“その廃墟の場所、教えてもらえるかな?”
どうしようもなく善性で、どうしようもなく生徒の味方なのだ。
私はその隣に引っ付く謎のヒロインAって事で、よろしく。