注意
今作は作者が原作をうろ覚えで書き原作改変をします
まおりゅうやっていてジョーヌみたら衝動的に描きたくなっちまったんだ
オリ主、オリキャラ、原作改変が大いに含まれます
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生まれた頃から他者にまるで興味がないのか、ほとんど会話などしなかった
それは物心が付いても変わらなかった
一人だけ別の世界で生きているようだと周りから言われ浮いいた
そのせいか、孤立することも多かった
だが、当の本人はそれを気にすることなく今を生きていた
それでもただ1人に対しては特別だった
それが妹だ
我儘で、言う事を聞かないが彼はいつも妹の前だけは微笑みを絶やさなかった
「…これで充分だな」
妹のための晩御飯の食材を買い、帰路につく
最近は思春期なのか俺を避けていることが多い
だが、それは仕方がない。いずれなくなりまた子供の頃の様に接せられるだろう彼氏が出来なければ
そんな事を考えながら歩いていると後ろから重なる足音に気が付く
初めは偶然道が同じだと思っていたが、別れ道を何度もし家との距離が半分になっても変わらなかった
……特段人に嫌われることはしていない、強いて言うのならば昔妹が攫われ何処かの組を壊滅寸前まで追い込んだくらいだ
恐らく今回もそれだろう
「おい、いい加減に……いない?」
振り返ってみるが誰もいなかった
逃げた形跡もない、だったらさっきまでの足音は一体?
それを推測していた時だった
横腹に痛みが走った
視線を下へ向けると異形の姿をした人物が包丁で俺の横腹を突き刺していた
時が止まる様な感覚がした
突然の出来事に脳が理解出来ず、血は絶えず流れ続けるが身体は止まり続けていた
思考をする事が出来ない
次に意識が起きた時は引き抜かれもう一度突き刺された時だ
血は逆流し口から吐き出してしまう
視界は赤く染まり頭痛がする
それから何度刺されたかは分からないが痛みはもうなかった
動かすことは出来ない、何も聴こえない、何も見えない、身体が凍える程寒い
これが死という物か……寂しいな
……?
あの子は?
記憶の中にあの子の面影はない。だが何処か妹に似ている
………それは有り得ない、妹は足が弱くて一日中家にいるはず
医者から近々妹の足が治る目処やそう言った話は聞いた覚えがない
…尚更分からなくなってきた、そもそも俺はもう死ぬべき運命なのだ。何を考えたってもう無意味だ
『告 貴方の転生が決まりました』
………さっきから立て続けに変な事が起きている
何だこのゴーグル大先生みたいな機械音声は
それに何、転生?意味わかんない
『では、分かりやすく説明しましょう。これから貴方は別の世界で生きる…以上』
確かに分かりやすくとは言ったがそこまで簡略化しろとは言っていないが…まぁ良い
夢なのか?夢にしては痛みもあったしヤケに意識が覚醒している
夢とは思いたい。現実とは思えない事象の数々、足が悪いはずの妹に似ている人
『一つだけ言っておきますがこれは現実です
…次にあちらである場所で死ねば今度こそ終わりです』
淡々と説明するその雰囲気は機械に似ていた
とても同じ人間とは思えない……まぁ人間かは分からないが
『それと…一人の悪魔に気を付けて接してください
彼女は……色々貴方のせいで本来の性格からかけ離れてしまったのですから』
……前世でなんかしちゃったのか?その子に
その問いを返すことはなかったが憐れみの視線をされている感じがした
『後、もう一つ言い忘れていたのですが、あるスライムには仲良くした方が身のためですよ』
言いたいことを言い切れたのか最後に『それではまた』と言ってそれ以来何も話すことはなかった
次第に視界が明るくなってゆく
光りを遮っているかは分からないが感覚でそうしている
眩しさはやがて消えて行き世界が変わる
「……木…?緑黄色社会ですかよ」
辺り一面木々がある
都市に住んでいた者からすれば目新しく見える
写真や授業で何度かこういう景色を見たことはあるがここまでの規模は中々見つける事が出来ないだろう
ひとまず前に進んでみることにした
行く当てはないが留まるよりかはまだ行動する方が良いだろう
「誰かに会って適当な街にでも行けたら良いんだけどな」
とりあえずスライムと言った生物がいるのなら冒険者といった職業とかがあるのだろう
体力は元の世界と同じと思った方が良いのだろうか?
いや常識が通用するかは分からん、慢心だけはしないようにしよう
その教訓を胸に置きながら歩き続けていると建物が見えてきた
立派な作りであり都市と言っても過言ではないと感じる
街に近付こうとすると入り口にいた門番に歩みを止められる
「そこのお前、何か身分を証明する物はあるか?」
身分を証明する物か……保険証とかそういう物は無理そうだし正直に伝えるか
事情を説明をする
ただ依然と疑いの目は変わらないままだった
どうすべきか思考を巡らせていた時
あの時の痛みを再度感じた
「お前は怪しい、だから殺す」
また視界が赤く染まる
内臓の損傷により血を吐き出してしまう
またあの子が立っていた
自分をじっと見ていた
それは意識が閉じる寸前までずっと立ち尽くしていた
「……ッ…!ここ…は」
この景色には見覚えがある、転生して最初にいた場所だ
…あれは何だったんだ
死ぬまで永遠と刺され続け、痛みを感じ続けていた
あれ程の苦痛を与えられて常人が生きられるはずがない
なら…何で俺は生きている
身体に痛みは感じられない、それに両手に切り傷すらない
抵抗した時に一度手首を斬られ千切れていたはずだ
それなのに今も両手を何一つ不自由なく動かせる
「……気味が悪い」
それとさっきの女の子は本当に誰なんだ
元いた世界の死の直前見届けるように立ち尽くしていた
今回も同じ様に俺を見つめていた
……その瞳は何故か悲しそうだった
妹もよくあんな顔をしていた
幼い頃病院にいた時、外の景色をじっと見つめていたあの顔に似ていた
「多分…もう一度行っても殺されるよな」
出来れば二度とあんなに串刺しにされたくない
痛みはある程度我慢は出来るがレプリカじゃなく本物で斬られる痛みなんて想像を超えてきた
「今度は別の方向に向かうか」
入る場所を変えても同じだとは何となく感じている
恐らくあの手の衛兵は全方位いそうだ、もしかしたらこの世界は転生者は絶対殺せとかそういう法律でもありそうだし
現状対抗出来る手段は殆どが無意味だ
手を犠牲にする覚悟があればいつでもあの程度の鎧なら貫ける
ただ俺の攻撃範囲と比べて奴らは剣を持っている
大前提として射程で負けているのだ、合気道など習ったこともない、全て我流であり俺の武術はどちらかと言うと圧倒的な暴力が近い
つまり素人と殆ど変わらない
そんな素人が剣を使う相手に勝つなど偶然の産物の他ない
故に俺のこの世界での勝率は0に近い
夢の出来事が現実かはまだ分からないが、あの夢の出来事は忘れないようにしよう
「何だこの音は…」
ハチが周囲で飛んでいる様な音が次第に大きくなり始めている
何かの罠か?
…!いや違うこれは!
「くッ!!」
防御はなんとか間に合ったがそれでも完全に防げてはいない
腕は痺れ暫く動かせない
それを悟ったのか奴は溝を目掛けて正拳突きをする
防御をする暇はなくノーガードで受けてしまう。喉奥から何かが込み上げてきて堪らず吐き出した
「…ッ!くそッ!?」
膝が迫り来るが今度は両手で受け止めるがまだ嘔吐は治っていない
体勢を直せないまま膝を付いて再度吐き出した
胸ぐらを掴まれ地面に叩き付けられる
何度も
何度も
何度も
何度も地面に叩き付けられ投げ飛ばされる
頭が上手く動かせない、視界は赤色に染まっていた
身体の穴という穴から血が噴き出ていた
……今度こそ終わりなのだろうか
『何を諦めているのですか?』
死の直前による幻聴なのかまたあの機械の様な声が聞こえてきた
他人事の様に言いやがってどうやったら俺は奴に勝てる
どうせ妄想による戯事だ答えなど返ってくるはずがない
『良いですかこれは現実です。夢でもありません
……彼女と魔素のパスを繋げました、本来この場に召喚されるなどあり得ません。ですが私は彼の竜との繋がりを持っている為故に造作もないことです、次期にこの場へと駆け付けます』
「……全く、人の希望の掴み所が上手い奴だ」
お陰で諦めの気持ちなど無くなった
さて、第二ラウンド開始だ
奴は確かに速い、オリンピックに出ればどの様な種目であれ凡そは金メダルを取れるだろう
ただ所詮はそれまでだスピードが速いだけの取り柄しかない
痛みや恐ろしさなど断然あっちの方が苦痛だった
奴は俺の視界外へと向かい一気に距離を詰めてくる
ただそれは想定済みだ対応は容易であり視界を変えず肘を打ち付け奴へ視界を合わせると同時に蹴りを入れ防御を取らせる
「へぇ、ちゃんとガードするんだな」
ずっと話さない為理性でもないのかと思っていたが本能的なモノは残っていたらしい
蹴り飛ばし距離を無理矢理引き離す
勝負は奴が詰めてくるこの一瞬
その瞬間俺の最高火力を一気に叩き込む
双方仕掛けられる間合いの距離
少しでも動けばそれが合図となる
その時だった
何かの爆音が響くと共に衝撃と痛みそして奴が走り出した
たが既に遅い、腕を無くすのなら両腕にしていれば俺は死んでいただろう
そもそもこれはカウンター技だ、右腕だけで充分だ
奴の脅威的なスピードを利用しストレートを叩き込む
拳からメキッといった砕ける音が聞こえたがそのまま振り込み後方へと吹き飛ばした
「ハァッ……ッ痛っテェ…」
痛みはある程度我慢出来るが左腕が飛ぶ痛みは想定外であった
元々右手が骨折するのは理解していた。奴の脅威的なスピードを抵抗するからにはそれを上回る力で押し返す必要があった、それに殴る場所が頬だった
腹筋辺りであれば骨折は免れていたが左腕の損傷を鑑みると確実にダメージを与えられる頭を狙う他なかった
謂わばアドリブなのである、出来れば二度はやりたくない
「そこまでだ、抵抗をやめてもらおう」
よく漫画で見る様な鎧を着ている兵士達が俺を中心に取り囲んでいた
無視をしてしまえば攻撃されてしまうだろう、そう思い右手を上に上げた
「一つ聞いても良いか、君達はスライムといった魔物の仲間か?」
ざっと数えて40名、武装しているのは鎧と剣のみ
足を複雑骨折するのを前提に考えれば全員殺せる
ただそれは魔法を使わない場合だ
使われてしまえば確実に殺される
「スライム…?ああ、最近魔王になった奴か、魔物の戯言など聞くに堪えん」
……この言葉に少し昔を思い出した
抑えろ、冷静になれ
ここで仕掛けてしまえばそれこそ終わりだ
「そうかい、それで俺はこれからどうなるんだ」
あくまで表向きは表情を変えず会話を続ける
こうしている間にも血は絶えず流れ続けて痛みは無くならない
「勿論、殺す」
そう言い全員が刀を抜刀し構えた
今まさにぶつかるその時だった
「悪いが、お前達に彼を傷付けさせる訳にはいかない
ここで死ね」
そう言い始まったのは一方的な殺戮であり、一歩でも間違えていれば俺も同じことをしていたのだろう
ただ圧倒的な力で機械的に殺す
人間らしくないその姿はまるで悪魔であった
「さて……無事か?
いや…無事…ですか?」
少し気恥ずかしそうに言い直していた
その姿は死の間際に見た妹の様な女性であった
ただ服装は妹と違って少し…何というかその破廉恥でとてもあの妹が着る様な服ではない
とはいえファッションセンスとして見るのならそれはもう百点だろう
「ああ…君は?」
出来事の連続により処理が出来ず戸惑いながらも質問に答える
すると彼女は俺に近付き、そっと抱きしめた
「良かった……今度こそ私は貴方を終わりへと導く」
言葉は残酷であったが、どうしてか凄く救われる様に感じていた
「自己紹介が遅れていたな、私は原初の黄…気軽にジョーヌと呼んでくれ、今日から私は君の配下だ」
淡々と説明をしてくれるがわけが分からない…いや、分かるはずがない!?何だ原初とは!?何だ配下とは!?
何が何だか分からない
巡り続ける思考の中、出てきた言葉はたった一つであった?
「はい…?」