剣になれる銀髪美少女を助けた俺は何でも屋を始めることにしました   作:加藤あきら

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お次はリリアン=マクファーレン編です。


第10話『リリアン=マクファーレン』

  1

 

 

 私は一人ぼっちだった。

 それはなぜなのか……私が、リリアン=マクファーレンが、魔法使いとしての才能に恵まれすぎたからだ。

 人は他人と違うことに恐れる生き物なんだと思う。

 

 周りのみんなができないことが、私にはできた。最初はすごーい、って私の周りに人が集まってきた。だけど歳を重ねれば、周りは段々と劣等感に苛まれていく。

 あまりにも突出している私は友達が離れていき、新しい友達なんてできなくなった。

 この年頃の子供は仲間意識をとても重視する。みんなと同じである事が求められ、みんなと同じである事に安心する。みんなと違うものは徹底的に排除し、決められた世界を生きる奴らが普通なんだ。

 

 常識とは一八歳までに身に付けた偏見のコレクションの事を言う――結構前に見た本にそんな言葉が書かれていた。

 

 学校という小さな社会の中で今の今まで経験してきたのひとつひとつの物事が常識・普通というものを形成しているのだと思う。そして私はその中の異端者なのである。

 

 いや……学校だけじゃない。

 

 このクリオタウンにおける魔法使いの中でも異端者であるのが私――リリアン=マクファーレンという人物だ。

 

 でもね、私はある人のおかげで孤独から解放された。

 その人はカッコよかった。人のためなら何でもやってくれる。たとえ、どんなに危険なことだとしても、圧倒的なチカラを持ってして解決に導く。でも私は強大なチカラを持っているから解決できたのではなく、その人の優しさがあるからこそだと思ってる。

 

 ナオシ=サカイさん……私は確かに強いチカラを持っています。だけど、その使い方をまだ知りません。だからあの時、私は何もできなかった。友達になりたいって思っている人が危険に晒されているところを目撃しているのにも関わらず、身体が固まって動けなかった。

 

 

「リリーさん、一緒にお昼ごはんを食べませんか?」

 

「うん、いいよマーガレット。今日は天気もいいし、屋上で食べよっか」

 

 

 その危険に晒されたっていうのが彼女、マーガレット=オブライエン。

 そしてその綺麗に作られた縦巻きの金髪を揺らす彼女が、私のお友達。

 孤独になってからの……始めてのお友達。

 

 最初は犬猿の仲っていうのかな? あんまり仲は良くなくて、むしろマーガレットは私に対して敵対心剥き出しだったというか……。でも今考えれば、彼女だけは私に対して触れ合い方が違ったよね。他のみんなは私を無視するけど、彼女だけは私を意識して、魔法で負けまいと努力していた。

 

 一方的に突っかかってくるだけだったけど、確かに彼女は私と話してくれていた。

 そのことにも気づかず、私はうっさいなぁ、とか思ってた。

 そりゃ友達なんかできるはずないよね。

 

 そのことにも気づかせてくれたのが、あの何でも屋の皆さんだった。

 そんな皆さんと一緒に働きたいと思った。だからマーガレットの事件が終わった後、私は何でも屋『ジェネシス』へと出向き、アルバイトさせてくださいとお願いしに行った。

 そしてサカイさんは快く私を受け入れてくれた。

 

 私はアナタから学びたいです。

 

 本当の強さとは何なのか。そして、自分のチカラをどうすれば使えるのか。

 だから近くでサカイさんを見ていたい。

 そしていずれは……隣に立って共に戦っていきたいんです!

 

 これは私がそう思うきっかけとなったお話。

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