【完結】機動戦士ガンダムSEED Infancy 作:丹寺 錯視屋
はっきり言ってミーシャは、地球での戦闘が嫌いだった。宇宙に比べて気にしなければいけないことが多すぎる。空を飛んでいるのだって相当なエネルギーを使うし、飛んでいる時間だってそう長くはない。故に、現在バスターは……そして、エールストライクは、アークエンジェルの上に立って、必要に応じてジャンプするように飛び上がる、という動きをする必要があった。敵はグゥルという足場に乗って自由に空を飛んでいるのに。ミーシャは空を自由に飛べるということが戦闘においていかに有利に作用するか、身を持って知ることとなる。
「……キラ! こんなの勝てっこないよ!」
「ぐぅっ……!」
戦闘を開始してしばらく戦って、絶望的な不利を悟ると、ミーシャは涙目になりながら叫ぶ。
ただでさえ戦力が少ないのだ。スカイグラスパーはモビルスーツのように急速な方向転換ができない。オーブ領空が近いこの場所で飛ぶと、うっかり領空侵犯してオーブも敵に回すことになりかねないための判断だった。
……一度は納得したミーシャだが、無理にでもムウを出してもらえばよかったと後悔してももう遅い。ミーシャのコンソールに表示されているレッドゾーン……オーブ領海は目と鼻の先である。ミーシャですら弾みで超えてしまいそうなくらい近いのだ。飛行機に乗ってそんな細かい機動を戦闘中にできるとは思っていなかった。
デュエルがいるせいで憎悪と復讐心一色に染まったミーシャの思考は、どうにもできない状況と死の気配を強く感じると冷や水を浴びせ掛けられたように冷静になる。そして、次に来るのはとてつもない死の恐怖だ。
ミーシャの射撃は正確無比。ただし、四方から絶え間なくビームが飛んできて、一瞬でも回避を失敗すれば死ぬような極限状態でその射撃ができるかといえば、否である。今までではキラが前衛、ミーシャが後衛とはっきり役割が決まっており、そのチームワークが乱れるほどの致命的状況に陥らなかった。
だが今は違う。ミーシャやキラと同格レベルの強敵4機が自由自在に空を飛び回りながらビームを撃ってくるのだ。多少機動力がある程度では死なないようにするだけで精一杯。しかもミーシャの頭は憎悪と恐怖がごっちゃになったような感情で曇っている。どんなに撃ちやすい敵がいたとしても、ミーシャの視界、意識にはデュエルの姿しかないのだ。極限状態に置かれたせいで、視野が極端に狭まっているのだ。そして肝心のデュエルは遠くにいて回避に集中しているという有り様である。
「……心苦しいですが効果的ですね」
ブリッツのコクピットでニコルが言った。相手が素人であるという前提の元、彼らザラ隊で立てられた作戦。
魔弾の悪魔の怨敵であるデュエルを囮にその射撃を封じ込めるというものだった。
狙われているイザークは普段の憎まれ口が全く出てこなくなるほど追い詰められた様子で必死に回避していたが、状況はザフト優勢に進んでいた。ミーシャの射撃は今までが何だったのかというほど当たらず、また狙いも甘いように思える。それもそのはず、射撃とは格闘と違い、引き金を引くその瞬間まで冷静でいなければその精度を著しく落とすモノなのだ。
特にミーシャはマニュアル照準で敵を狙撃することを好む。機械の補正を受けられないマニュアル照準は、なおさらパイロットの腕が射撃精度に直接影響する。
過度な興奮によるがく引きや、撃とう撃とうとするあまり、タイミングを錯誤したり。とにかく今のミーシャは射撃が下手だった。
「ミーシャ、落ち着いて……!」
キラが言うも、効果は薄い。ミーシャは他人の声もよく聞こえていないようだった。戦場で新兵によくある錯乱状態に近い。
ビームをやたらめったら撃って、エネルギーが枯渇しそうになるその時、敵が本格的にアークエンジェルを沈めようと攻撃を加え始める。側部副砲バリアントが潰され、対空砲バルカン砲や主砲などが次々沈黙させられる。そしてついに、ミーシャの肩部にビームが着弾。右腕をまるまま失ってしまった。
「キャアァアアアッ! 死にたくない……! 殺す――! デュエルめ! ルミナの仇!」
揺れと恐怖を振り切るように叫びながら攻撃を加える。しかし、遠くにいるデュエルには当たらない。
「……!」
アークエンジェルのエンジン部に被弾。ついにアークエンジェルの航行能力さえも喪失しつつある。
その時、ミーシャは新しくレーダーに映った機影に反射的に銃口を向けた。進行上の海上に大艦隊が布陣していたのだ。――敵?
「バレンタイン少尉、撃つな!! 相手はオーブ艦隊だぞ!!」
「敵なの!?」
「違う! オーブは中立……! 撃てば敵が増えるぞ! 状況をよく見ろ!」
「!」
ナタルが叫ぶと、ミーシャはハッと、冷静になって周囲を見回した。
「……え」
アークエンジェルが沈む一歩手前までダメージを負っていた。自分の機体だってボロボロで、まともに戦っているのはキラだけ。そのことに改めて言われるまで全く気が付かなかった。自分の復讐心が、どこまでも足を引っ張っていた。ミーシャは自分のしでかしたことに顔を真っ青にする。
「……ミーシャ! 下がってくれ! このままだと……!」
「だ、大丈夫! と、とにかく近いやつから」
ミーシャはデュエルに何度か牽制をして、それから不用意に近づいてきたブリッツを撃つ。頭を撃ち抜いて、次に足場のグゥルを撃った。水中に落ちたブリッツを追撃している暇はない。戦いはまだまだ続いている。
「魔弾の悪魔が正気に戻ったのか……? 足つきを沈める!」
アスランはミーシャの射撃能力が通常通りに戻ったことを悟ると作戦を移行。グゥルから飛び降りるとモビルアーマー形態に変形。
「やめろぉおお! アスラン!」
キラが止める間もなく、スキュラをエンジン部に射撃。堅牢なビームコーティングを嘲笑うかのように貫通し、エンジン部の大半が吹き飛んだ。
「アークエンジェル、航行能力喪失! 落ちます!」
その絶望的な知らせを聞いた時、ミーシャの手は止まってしまった。また守れなかったと茫然自失してしまったのだ。
「止まるな、バレンタイン少尉!」
「……ハッ!」
ディアッカの射撃がミーシャに迫る。咄嗟にビームを躱そうとレバーを動かすが遅かった。腹部の脇にビームが直撃。コクピット内でいくつも爆発が起こる。熱と痛み。
「ヤダッ! キャッ!? キラ!」
「ミーシャ!? ……このぉおおお!」
キラの意識がクリアになる。自分の中の殻が弾けるような感覚がして、自分が何でもできるような感覚に陥る。
……戦える。
「バレンタイン少尉、応答しろ!」
「ば、爆発が! で、でも、消火終わってる、でももう撃てない!! 殺されちゃう!」
ミーシャは今まで勉強してきたことを活かして正確かつ迅速にダメージコントロールを行う。その甲斐あって爆発四散は免れたが、武装のコントロールを失う。機体の操縦こそできるものの、ブースターが使用不可になったせいで機動力が落ちた。戦闘が続けば死ぬしかない。ミーシャの手足にも細かい傷がいっぱいついている。中には結構ざっくりいっている傷もあり、出血が止まらない。パイロットスーツを着ず、普段着で乗り込んでいるせいだった。かなりの激痛が彼女を襲うが、今はそんな事を気にしている場合ではなかった。攻撃を避けなければ死ぬ。
「このままだとオーブに落ちてしまう! 回頭!領海に侵入することは絶対に避けて!」
「こ、この状況で!? 死んじゃうのに!」
ラミアスの指示にミーシャは信じられないと言った様子で叫んだ。死にそうになっているんだから助けてくれたっていいのに。そんな幼い不満は、ナタルの叱責する様な叫びに否定される。
「それがルールで、軍人なのだ! 我らが火種を作るわけにはいかん! ――たとえそれが死に繋がろうと!」
ミーシャはその誇り高さに、戦場ど真ん中、絶賛ピンチだというのに憧れてしまった。
「……わかった!」
怖いけど、辛いけど、ミーシャは死ぬ覚悟をした。ここで船と運命を共にすればきっと、自分は軍人だったと胸を張れると思ったのだ。
「――死なせない! 絶対に!」
上空のキラはまさしく鬼神というべき働きをしていた。イージスがモビルスーツ形態に戻り、グゥルに乗ろうとしたところを突撃。アスランをグゥルから叩き出すと、乗り主のいなくなったグゥルをイーゲルシュテルンで撃破する。ビームライフルを乱射し、敵をアークエンジェル……そしてミーシャに近づけさせない。
奮闘虚しく、アークエンジェルの高度はどんどん下がる。回頭するには被弾覚悟どころか、被弾することが前提になってしまう。
もう無理だ。ミーシャは覚悟を決めて目を閉じてすべてを手放し、身体を丸める。完全にミーシャが諦めた瞬間、ブリッジにカガリの声が響いた。
「――オーブ海軍! 今すぐアークエンジェルを受け入れろ!」
「え?」
「いいから言うことを聞け! 私は――私は!
私の名前はカガリ・ユラ・アスハ! 判断できないと言うなら判断できる人間を……お父様を連れてこい!」
戦闘は意外な結末を迎えた。それからアークエンジェルはオーブ軍の艦砲射撃に晒される。晒されるが……なんか、ミーシャの目から見てもやる気がなかった。オーブ軍からはザフトから感じるような重厚な殺意を全く感じない。
「た、助かった?」
見てみれば、オーブ領海に入ったことでザフトが引いていく。脅威が去った。あれほど感じていた濃密な殺気がなくなり、安堵したミーシャはコクピットシートに身体を預けて脱力する。視界が涙でいっぱいだった。生きているのが信じられない。絶対に死んだと思った。
「ミーシャ、大丈夫?」
「……ん……大丈夫……」
うとうと、うとうと。
失血のためか、疲労のためか。ミーシャはボロボロのバスターの中で次第に眠りに……気を失ってしまった。
――ミーシャが目を覚ますと、そこは医務室だった。初老の軍医がミーシャを見下ろしている。
「……ここは……」
「起きたんだね。危なかった。失血性ショックを起こしかけていた」
「――私生きてるの?」
「もちろん。ここがあの世に見えるかな」
ミーシャは体を起こす。手足の各所がずきりと痛む。周囲を見渡すとそこは地球に降りた時も見た医務室そのままだった。白くて、清潔感溢れる部屋だ。
「地獄には見えないかな……」
「なら、まだ生きているということさ。もうバイタルは安定してるが……今日は絶対安静だ。どちらにせよ、この船も、君の機体も、動かしようもないのだし」
ミーシャは表情を曇らせる。自分のせいで。自分が復讐に狂ったせいで機体も艦もボロボロになってしまった。
「……キラは?」
「あの子は今……モルゲンレーテにいるらしい」
「モルゲンレーテ……パパの出向先になんで……?」
ミーシャの問いに医者は肩を竦めることしかしなかった。知らないらしい。
「ああ……もう……私のバカ」
ミーシャは自己嫌悪に苛まれながら眠りについた。
翌日。ミーシャは体の各所に包帯を巻いたまま格納庫へ向かっていた。歩く度に腕やら太ももやらがひきつるように痛む。痛みに顔を顰めていると、目の前からキラが歩いているのが見えた。
「キラ」
「……ミーシャ。よかった。もう起きて大丈夫なの?」
「ごめんなさい。私役立たずだった」
ミーシャが謝ると、キラは首を振って否定した。腕や足に痛々しく包帯が巻かれているが、ミーシャ自身は大丈夫そうに見えた。
「そんなことないよ。君のおかげで助かってる」
「キラは何してるの? ……なんか、作業着着てるけど」
キラの服はいつもの軍服ではなく、オレンジ色の作業服だったのだ。ミーシャが聞くと、キラは少し苦笑して言った。
「今モルゲンレーテでOSの開発を手伝ってるんだ」
「え……というかここどこ?」
「知らなかったの? ここはオーブだよ。機体とアークエンジェルの修理をしてもらってるんだ」
「……中立ってそんなことしていいの?」
キラは苦々しい表情になった。どうやらダメらしい。
「僕がOSの開発を手伝って……ストライクとバスターの戦闘データを提供する代わり、かな」
「ああ、そうなんだ」
キラにしてみればそんなことしても本当にいいのか悩むところだが、ミーシャにしてみればその程度でいいんだ、という感想である。知らないとは実に恐ろしい。
「私も手伝おうか?」
「いや……ミーシャは休んでて。あ……そう言えば、ミーシャってオーブに親戚がいたりしない?」
ミーシャはしばらく記憶を思い出す。
「ううん。全員ワシントンに住んでるはず。でもどうして?」
「今、みんな家族と面会してるから……」
「キラは?」
ミーシャが言うと、キラは顔を背けた。キラの親が死んだなんてこと、ミーシャは聞いていない。隠しているのでなければ存命のはずだ。なんでこんな風に会おうとしないんだろうか。ミーシャには不思議だった。
「――合わせる顔がないよ」
「なんで」
「今僕がしてるのは、人殺しと、人殺しの道具作りなんだ。……父さんと母さんに合わせる顔がないよ」
「生きてるのに?」
ミーシャが言うと、キラは言葉に詰まる。
「パパも、ママも、モルゲンレーテに出向してた……。キラが言うところの、人殺しの道具の職人さんだよ。でも私、それなんとなく知ってたけどパパのこと愛してるよ」
キラは、ミーシャの言葉が少し引っかかった。今、なぜ母親を除外したのだろう。何かあったのだろうか? ――だが、キラにそれを突っ込んで聞く勇気はなかった。
「……だからさ、会ってきなよ。もし次の戦闘で死んじゃうって時に、あの時会ってれば、なんて後悔したくないでしょ?」
「――いや、やっぱり会わない」
ミーシャはむっとなる。なんで親が生きてるのにその親から離れるような真似をするのか理解に苦しむ。
「なんでさ」
「――傷つけちゃうから」
「え?」
「聞いちゃいそうなんだ。『なんで僕をコーディネーターにしたの』って」
「……」
キラはそれだけを言うとミーシャを残してスタスタと歩いて去ってしまった。コーディネーター。キラがそうだとは知っていた。だが、それが具体的に何を意味するかまでは知らなかったのだ。想像も、理解もしようとしていなかった。
コーディネーターは遺伝子を調整して生まれいずる子供のことを言うのだ。――誰が調整しようと望むのか?
親以外の誰がいる。
そうあれと、そうあってほしいと望んだ親がいるのだ。
――人殺しすら得意なように、なぜ調整したのか。キラは聞いてしまいそうになるのが怖いのだ。答えが返ってくることが、怖いのだ。
「……」
ミーシャはキラが去った通路を、ずっと見つめていた。
――それからミーシャは何をするでもなく自分の部屋で自身の治癒に時間を割くこととなった。結局体の節々が痛むので、休む以外のことをしたくなかったのだ。誰も文句言ってこないし、これを機会にゆっくり休みたかった。そうして数日過ごしたのち、そろそろアークエンジェルが出発する、というときになって、ミーシャはキラのことが気になって、彼の姿を探してアークエンジェル内を歩く。アークエンジェルの甲板に出ると、キラとカガリが抱き合ってるところに出くわした。遠くに見えるオーブの管制室には、多くの人がいるのが見える。みんな普段着で、おそらくキラの友達の両親なんだろうとなんとなく予想した。
「キラ! 今度はカガリなの?」
「え!? ち、違うよ、僕は……」
と言いつつも、キラ自身はそんなにまんざらでもない様子だった。もしかして本気なのかな。ミーシャはぼんやりと思う。
「カガリはこれからどうするの?」
「……私はオーブに残る。戦う事だけが、戦争を止める手段じゃない……からな」
ミーシャはカガリのことを微笑まし気に見つめる。カガリの素性に関しては詳しく知らない。ただ、なんとなく偉い人の娘さんなんだろうな、ということは気付いていた。
「ね、カガリ。頑張ってね」
「……ああ! 言われなくても、頑張るさ!」
「まかり間違っても前線に出ようとしちゃだめだからね。雑魚しかいない戦場で撃墜されかかったこと忘れちゃだめだからね」
「わかってるって言ってるだろ! ……お前も、生き残れよ。戦争が終わるまでだぞ!」
カガリはミーシャに手を差し出す。ミーシャも、カガリと握手する。
「もちろん。私は最強のパイロットだもん。――歴史に名を遺す大英雄になるんだからね!」
ミーシャは冗談めかして笑う。カガリも同じように笑顔だった。暗い顔をするキラに、ミーシャは呆れたような顔をする。
「キラ……また暗い顔してるよ?」
「あ……ごめん」
「キスしてあげたら元気になる?」
「――やめてよ」
そっけない態度に、ミーシャは不満げだった。それから、何かを思いついたような顔になった。
「そういえばさ、私と付き合ってたこと両親には言ったの?」
「――言ってないよ。会ってないからね」
「……隠したかった?」
キラは何も言わない。――すべてが過ちだったのだ。いつかは言わねばならないだろうが、積極的に言いたい話題でもない。
「――ま、それもそっか。ごめんね。めんどくさいこと言って」
ミーシャは暗い表情のまま、試すかのようにキラに言った。本当に、キラの中で自分との関係は悪いものしかなかったのか。怖くて、でも知りたくて仕方なかった。
「ねぇ。ここで終わりにするからさ。最後にキスしてよ」
「え……」
キラは葛藤する。ここでキス? そんなことをすれば……でも。でも、それが運命なのかもしれないとキラは思った。この子を傷つけた。手ひどく扱ってしまった。心情的にも、社会的にも、取り返しがつかないくらい傷つかなければ不公平だと、そう自罰的に思った。キラは暗い目をしたまま、上半身を倒して、顔をミーシャに近づける。
――遠くで見ているヤマト夫妻は訝し気な表情をする。
そして、キラはミーシャの唇にキスをした。
ヤマト夫妻からしたら、この数分は驚愕の連続だった。カガリとキラが出会って、抱き合っただけでもヒヤヒヤしたのに今度は10歳ごろの小さな女の子にキスをしたのだ。一体息子はこの戦争で何がどうなってしまったのか。会ってもくれないし、心配の種は次から次へと増えていく。
「――ごめんね」
「……僕が悪いんだ。ミーシャは何も悪くない」
キラはミーシャから離れると、その手を繋いでアークエンジェルの中に向かって歩き出す。
「――これは誰にも言ってないんだけど」
キラはアークエンジェルの中に入るなり、そう言った。
「アスランと会った」
「――どこで?」
「オーブに偵察に来てた。オーブ領海から出た瞬間に襲撃される」
「……わかった」
ミーシャとキラはそのまま自分の部屋に戻ることなく、格納庫へと向かった。ミーシャの手のひらは冷汗でじんわりと濡れている。
――また戦い。また、強い奴らと戦わないといけない。そのプレッシャーは、どうしようもなく強く、怖く、今すぐにでも逃げ出したいほどだった。
……だが、否が応でも戦闘は始まってしまうのだ。
いつも評価感想ここすきありがとうございます。
すごく嬉しいです。