いつも頑張ってくれてありがとうって   作:シロモップ

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前回、Wi-Fi君がよわよわ過ぎて同じ話を投稿していました。皆さんご指摘ありがとうございます。


チョコレートとコーヒーの想々

 

 

 

調4747-G-9

 

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風紀委員本部の地下牢では、いつもと同じように暗闇が広がっている。

 

地面はコンクリートであり、その冷たさが足にしみる。普段の服装が薄めの囚人には、寒さをしのぐための御座が支給されるほどだ。

 

窓から暖かな光が侵入してきてはいるが、それはほんのわずか。部屋中に漂う湿気が冷たい息を凍らせ、壁には水滴がこびりついている。ひんやりとした空気が鼻をくすぐり、静寂が部屋を包み込む。

 

時折、遠くで拘束のための鎖が揺れる音や、尻尾が衣服とすれる音が聞こえる。

その静寂の中、委員長と僕のブーツの音が段々と大きくなっていった。

 

 

騒動から数日、始末書作成のため主犯格への取り調べを行うこととなった。前にも言ったが、温泉開発部はゲヘナの問題児達のなかでも比較的団結力があり、基本は鬼怒川カスミの指示によって動いている。

 

事実、温泉モブちゃんたちに尋問しても「いつでも心に温泉を」という独特な信念しか聞き出すことが出来なかった。確固たる信念があることは立派だけど他人に迷惑までかけないでよ…

そのためその長であるカスミ部長に直接話を聞くことになったのだ。

 

「委員長、お忙しいところすみませんが…」

「分かってるわアコ。貴方の指示通り、合図があるまで隠れてるから」

 

そう言って委員長は僕から離れ、隅の椅子に座って待機を始める。

 

カスミ部長は話術に極めて長けており、並大抵の風紀委員ではその口車に乗せられ事情聴取が成立しないことが多い。

僕だって、何もなければのらりくらりと言いくるめられて収穫ゼロ、という事になりかねない。

 

だからこそヒナ委員長をここに呼んだのだ。

 

カスミ部長はヒナ委員長をマジで鬼のように恐れている。

それこそ目の前にすると赤子のように泣き出してしまうほど恐れている。

 

今回は取り調べが行き詰まってしまったら、ヒナ委員長を投入して強引に聞き出してしまおうという魂胆だ。

かなり雑で恐怖支配みたいなやり口だからやりたくないが、向こう(温泉開発部)(+便利屋)だってなかなか被害を出してくれたため容赦はしない。

 

「ハーハッハッハッハ!!!悔しい、悔しいぞ!」

 

カスミ部長が投獄されている区画に近づく毎に、どこまでも陽気で、溌剌とした声が聞こえてくる。

ぶかぶかな白衣を着ているため出来る萌え袖を振り回し、悔しいと言いながらもどこか満足げな表情で体をゆらゆら揺らしているのが見えた。

 

あれだけの被害を出しておいて1ミリも悪びれない様子に呆れを通り越して感心すらするが、感情の波を押し殺して冷静になるよう努める。

 

…というか、ゲヘナではこのスタンスが通常なのだ。風紀を取り締まろうと奔走しているこちら側がむしろ異端まである。

 

あぁ~あ、僕も人に迷惑掛けたって知らぬ存ぜぬを突き通せるメンタルがあれば、生きるの楽だったんだろうなぁ~。

 

と、切望に近い感情を抱きながら牢屋の前に立ち、ニコニコ笑顔のカスミ部長に向き合った。

 

「おや、今回は風紀委員長様ではないのか。ではよろしく頼むよ、破廉恥なお嬢さん?」

「なっ!?い、今は上から羽織ってますけど!?」

 

僕の姿を認めると、笑顔の奥にほんの少しあった恐怖の表情は消えて、いつもの余裕そうな雰囲気が戻ってきた。

そして早速、場の流れを支配しようとジャブを掛けてくる。失礼な、いくら僕でもあそこまでの格好はしないぞ。

 

いや、気を取り直して…

 

「えー、ではカスミさん。今回は何故中央公園を狙いにしたんですか?図書館でゲヘナ学園創設時の地盤調査を調べてもらえれば分かりますが、あそこから温泉が湧いてくる可能性はほぼありませんよ?」

 

これは事実である。昨日の夜、事実も無しに彼女たちのことを否定するのは気が引けるので、その目的がなんなのか調べる努力はしてみたのだ。

だが、どこまで調べてもゲヘナ校内で温泉が湧く可能性はほぼゼロ。結局さっぱり分からなかった。

 

「ほぅ。どうやらお嬢さんは私が温泉開発の成功が最終目的だと思っているようだな」

「確かに開発が成功することは嬉しい。だが、私は君たちに妨害されて開発が失敗したとしても、その失敗すら愛している!」

「私は信念の元、爆破を行っているのだ!「ここに温泉があれば素晴らしいだろうな」という信念の元!」

 

…う゛ん?

 

カスミ部長は、これがさも当然のことのように胸を張って宣言する。

 

えっと、つまりどういうこと?

 

 

彼女は爆破が好き。で、それは失敗しても問題ない。温泉があったら良いなという感覚だけであれだけの規模の爆発を起こしてるって、コト!?

 

 

えっ、えっ?僕はカスミ部長のこと、最後までガチャで出なかった(アロナが青封筒しかくれなかった)から未所持なんだけど、こんなキャラなの?

ストーリーで分かる範囲ではどことなくつかみ所の無い性格だったから、知的で計画に基づいた犯行だと思ってたんだけど!?

 

頭の中で陸八魔顔をしながら激しく動揺したが、それを態度には出さない。これは尋問、隙を見せたらやられるのだ。

 

「…なるほど。貴方たちの信念は分かりました。でもそれは、人に迷惑を掛けてまですることですか?」

「お嬢さんこそ何を言っているのだ?ゲヘナの校風は「混沌と自由」。我々からすれば、風紀委員こそはぐれ者集団に思えるのだがね?」

 

うぐっ、それを言われると耳が痛い。確かに、ゲヘナ学園で真面目に授業を受けたり規律を守っている人の方が少ない。

学園の生徒会である万魔殿があのありさまなんだから、守らない生徒がいるのは当然っちゃ当然なんだけど。

 

…でも、少ないけど真面目に頑張ってる生徒だって存在するんだ。帰宅部のエリカやキララ達のように。

事実、風紀委員には情報部の通報以外でも一般生徒から連絡が入って動き出すケースもある。

 

ヒナ委員長は、そんな小さな声だって見逃さない。善性の塊のような彼女だからこそ、僕や他の風紀委員も慕ってついて行くのだ。

 

…と、頭の中で自己完結し、委員長の素晴らしさを再確認していると、目を輝かせすぎて椎茸の切れ目のように光らせたカスミ部長が近づく。

 

「だが、私を頭ごなしに否定せず、理解する姿勢を示すとは才能がある!それに考え込んでいる様子を見るに、私の言葉に納得出来るところが合ったのではないか?」

「…は!?…えっ?いや、そんなことはありませんが!?私は風紀委員としての活動に誇りを持ってますが!?」

「いや、否定しなくても良いぞ。貴方は私の協力者たりうる逸材だ!協力の内容については、そうだな…今日の夜、話そうか。我々二人の初めての共犯、楽しみに…」

 

そう言って鉄格子の隙間から手を伸ばし、僕の腰を寄せて耳元で囁いてくる。

チラリと視界で前髪が揺れ、ほんのりと清涼感のある香りが漂う。さらにぱっちりとした目でこちらを上目に覗いて来た。

 

うわー!!!顔が良い!!!しかも何だこのホストみたいな誘い方!いやホストに誘われたことなんか無いから知らないけど!

しかもこっちを良いように使って脱獄まで計画してやがる!だめだ、僕1人の手に負えない!

       

会話はある程度聞こえていただろうが、後ろでこっそり伝えていたハンドサインを送る。

すると、マシンガントークが響く後ろで、委員長のブーツの音が少しずつ近づいてくる。

 

「私の前でアコを引き抜こうとしないでちょうだい。鬼怒川カスミ?」

 

そういって、委員長はカスミ部長の手を優しく僕の腰から取り除く。

えっ、ひゃだ///…委員長かっこよすぎ…

 

突然目の前に現れた委員長に驚いたのか、カスミ部長は急にどもり始め、目が一点に定まらなくなってしまった。

 

あからさまに動揺した表情を浮かべながら、最初から委員長が待機していたことに気づいたようだ。涙が目に溜まり始めるが、なんとか体裁を保とうと言葉を続ける。

 

「ふ、ふ、ふ、風紀委員長ではないか…!ご、ご機嫌いかがかな?私はこの通り、しっかり反省しているとも。アコ行政官を買収なんてめっそうもなぃ…」

 

カスミ部長の言い訳する声が小さく震えている。誰がどう見ても、強がっていることは明らかだ。

 

「それで?今回はどういった訳なの?」

「あ、あぁ!元々、我々はゲヘナの泉脈を狙う計画を立てていたのだ!今回は偶然、ヒナ委員長が不在という情報が万魔殿という組織から届いてな!だが、また風紀委員長には敵わないのか…」

 

その威圧感の所為か、段々とカスミ部長の声が詰まり、涙が頬を伝って流れ始める。

細々と告げられる内容を聞いて、僕と委員長は大きくため息をついた。牢のなかで小さく「ヒイッ」と怯えた声が聞こえるが、呆れが100%そっちに向けられた訳じゃないから安心してほしい。

 

「アコ、万魔殿に異議申立書を用意してちょうだい。まったく、マコトかその部下か知らないけど、犯罪を助長させるようなことはしないでほしいわね…」

「全くです…」

 

本当にどうしてなのか、万魔殿は風紀委員、特にヒナ委員長のことを毛嫌いしている節がある。大方、マコト議長が委員長に嫌がらせをするよう命令でもしたのだろう。

この前赤面してたマコトは可愛かったのだが、委員長のお手を煩わせるようなことは絶対しないでほしい。

 

「うぅ…こ、今回は失敗してしまったが、我々は絶対に諦めない!ここから脱出した後は、再びゲヘナ地下に眠る泉脈を…」

「そんな計画実行するなら、こちらも全力で対処するわよ」

 

あ、そうだった。矛先が万魔殿の方に向いていたが、今はカスミ部長の尋問中だった。

全く反省していない様子の彼女に、委員長は愛銃を構えながら牢屋の鍵を開け、銃口を向けつつ中に入る。

 

「ひ、ひ、ひええぇぇっ!!」

 

身を震わせ、泣きながら後ずさりする。一歩近づく毎に恐怖による身の震えが大きくなっていった。

巨大な怪物を目前にしたかのように怯えるカスミ部長。…そりゃあんなに大きな銃を向けられたら、普通はああなるか。

 

「あ、あぁ!う、嘘だとも。しっかり反省しているさ。だ、だから、その銃を下ろしてくれないか?」

 

先ほどまでの自信満々な声色は嘘のよう。逃れるために必死で後ずさるが牢屋の壁際まで追い詰められ、腰がぬかるようになり、涙が顔を伝う。その心は絶望と恐怖に満ち溢れていることだろう。

だが、委員長は止まらない。

 

彼女のすぐ隣、リンゴ一個分ぐらいしか離れていない壁に銃弾を撃ち込む。

 

「ひ、ひいいぃぃ!!!分かった、おとなしくするからぁ…」

 

遂に言葉が途切れ途切れになり、涙を拭いながら言葉を続ける。反省の言葉は次第に聞き取れなくなり、涙と鼻水が彼女の言葉を埋もれさせた。

ぐちゃぐちゃになってしまった顔を必死に下げ、委員長の許しを願っている。

 

…流石に、これは演技とかじゃないだろう。なんだか本当に可哀想になってきた。

もちろん自分や皆をボコボコにされた怒りは消えたわけじゃないが、ここまで反省したらあと数週間は騒動をおこさないだろう。

 

「委員長、そろそろお時間ですのでその辺で…」

「…はぁ、分かったわ。しっかり反省してちょうだいね」

 

そう言って武器を下ろし、牢屋を出て鍵をかける。

 

(ぶるぶるぶるぶる…)

 

魔王みたいな委員長の姿にすっかり怯えてしまったカスミ部長は、委員長の姿が見えなくなるまで隅っこで膝を抱えながら座っていた。

 

 

 

 

■     

 

 

 

 

 

騒動の始末書、そして万魔殿への異議申立書を準備するために、風紀委員本部の委員長室に戻った。

 

そのまま2時間ほど二人で書類作成をしたが、ふと、委員長の書類処理速度が普段の9割ほどしか発揮されていないことに気づく。

 

僕は席を立って給湯室に向かい、準備していたドリッパーを使ってコーヒーをマグカップに丁寧に注ぐ。そしてもう一方の手に自家製の愛情を込めたチョコレートを持って、再び委員長室を訪れた。

 

「委員長。コーヒーを淹れてきましたので、よろしければ少し休憩しませんか?」

「え?…えぇ。分かったわ。今日の書類はいつもより少ないし、効率をあげるためにも5分ぐらい休憩しようかしら」

 

…うん、やっぱりおかしい。

 

いつもの委員長なら、僕がマグカップを置いたことはおろか、話しかけたことにすら集中で気づかないはずだ。

 

僕の手からマグカップを受け取り、その温かさを確かめるように回しながら触れている。

間違いない、あれは委員長が考え込んでいる時の仕草。アコのストーカーもびっくりなほど委員長を観察した記憶を確かめて、そう理解する。

 

…だとしたら、どんなことを悩んでいるのだろう。

 

今朝、この部屋で仕事をしていたときはそのような徴候は見られなかった。ふと思い出したこと、という筋も考えられるが、委員長は毎晩寝る前に物事を整理し、思考をまとめてからベッドに入るので前の心配事を持ち越すことは多くない。

 

…となるとやはり先ほどまでのカスミ部長尋問タイムで、なにか思うことがあったのだろうか。

 

ひとまず問題がそこだと仮定して考えてみよう。

 

えっと、温泉開発部にやられた風紀委員のことを心配してるとかかな?それとも、出張のすぐ後に呼び出されたことに怒ってる?

…後者はまずあり得ないし、前者は少し怪しいけど違うかな。

 

あの後委員長は何度か救急医学部の部室に顔を出したけど、最終的にセナ部長から全員数週間あれば回復出来る範囲の怪我だと告げられていたし。

委員長はセナ部長と仲が良いし、彼女の言うことは全面的に信用している。ヒナセナ(セナヒナ)てぇてぇ…

 

もう風紀委員の面々を心配する必要はないだろう。じゃあ、これらは違うか。

 

 

 

…あっ!

 

突然、頭の中に思わぬひらめきが浮かび、僕は表情を一変させる。

いや、僕は乙女心を知り尽くしている訳でもないからあってるか分からないけど、エデン条約編でヒナちゃんの内面を考えるとあり得るかも知れない。

 

考え込んで未だにコーヒーに口をつけてない彼女に、ゆっくりと語りかける。

 

「…もし、もしもですよ。委員長が先ほどあそこまで怯えられていたのを気にしているのだとしたら、それは本当に辛いことだと理解できます」

 

そう、普段の鉄仮面をかぶった完璧超人の委員長としての姿しか知らなかったら。こんな考えは絶対に浮かんでこなかっただろう。

だが、僕は知っている。ヒナ委員長だって普通の女の子。頑張ったら褒められたいし、嫌なことがあったら泣き言だって言いたい。

 

つまり何が言いたいかと言うと、先ほどカスミ部長にあれほど怖がられたのを気にしているのではないだろうか、ということだ。

 

いや、あの圧倒的なまでの威圧感を前にすると誰だって怯えるし、僕はかっこよすぎてちょっと濡れたが、女の子なら怖がられるのは嫌なはずだ。それが、自分の役割上仕方の無いことであっても。

 

僕の話を聞いて、委員長はぱっとこちらに顔を向ける。いつもとおんなじ様な、なんともなさそうな澄まし顔。でも、目が数ミリ大きくなってる。それは肯定したようなものだ。

 

「これは持論ですが、態度は人全体を表すものではありません。必要だから相手に厳しく接する優しい人もいれば、逆に八方美人でありながら内面最悪の悪女だっています」

 

僕自身の経験だが、やっぱり態度で人間そのものを理解出来るはずがない。詐欺師は最初怪しまれないよう丁寧に動くし、愛のムチで嫌われ役になる上司も沢山いた。

 

ヒナ委員長が問題児たちを武力鎮圧するのだって、要はお母さんが娘をしつけるために拳を振るうのと同じようなものだ。あっ、委員長がママ?それって最高…

 

「他人の評価に振り回されることなく、自分の内面を信じてください。本当の姿を知っている人たちは、風紀委員に沢山いますから」

「…ほんと?」

 

当然だ。この前の痛いの痛いの(略)では、あれを見たモブちゃん達がヒナ委員長が実は可愛い人だって気づいたに違いない。

ヒナ委員長が可愛いことを知っているのは俺だけ…という後方彼氏面ムーブが出来なくなるのは名残惜しいが、風紀委員内でひそかに話題になっていった。

 

それに、僕は部下とイオリ&チナツには委員長の愛おしさと切なさと心強さを日々欠かすこと無く説いているため、そろそろ伝わり始めた頃だろう。

 

万魔殿がイブキファンクラブというのなら、風紀委員会はヒナ委員長ファンクラブとして対抗する。こうして、委員長の自己肯定感を爆上げする作戦だ。

 

…だが、独占欲というものはどうしても働くもので。

 

「仕事上外で本音を漏らせないのは分かります。ですが、仲間内。…そうですね、まずは私の前でだけでも、本音を晒してみて下さい。ほら、こちらを」

 

そう言って、チョコレートを包みから取り出す。これは僕が空いた時間で作った、素材までこだわって作った自家製チョコだ。

食べやすいよう味とサイズには細心の注意を払っている。

 

「わ、分かったわ。いただきます…」

 

一応あーんって出来るように口の前に持っていったのだが、恥ずかしかったのか手で取ってしまった。残念、絆ランクが足りなかったようだ。

十分小さいサイズで作ったはずなのに、それでもその小さなお口ではギリギリだったのか、もごもごさせながら咀嚼する。

 

そしてゴクンと嚥下まで終わった後、こちらを見上げながら、ゆっくりと口を開いた。

 

「ちょっと甘くて…私が好きな味。美味しいわ」

 

唇がほんのりと上がり、微笑みが浮かぶ。微笑みは短くほんの一瞬だったが、彼女の内に秘められた温かさを示してくれた。

 

いつもなら「そんなに悪くない」とか、「糖分補給になるわね」とか、そういうのだっただろう。

もはや彼女にとっての食事は、味を楽しむなんて役割は消えて、栄養を補給するだけになってしまっていた。

 

こうして感想をちゃんと伝えてくれるだけで、大きな進歩だ。

 

「はい、そんな感じです。そうやって本音を晒せたら、少なくとも風紀委員の中では変な誤解が広まることはありません。ちょっとずつでも良いので、頑張っていきましょう」

 

 

 

(この後、憑きものが落ちたような表情でチョコを頬張る委員長の尊さと、委員長との距離が縮まった感覚を噛みしめながら、その感動で立ったまま気絶してしまった…)

 

 

 

 

 





おまけ


「委員長、よろしければコーヒーもどうぞ。チョコレートに合うようなものをご用意しています」
「…頂くわ。あれ、美味しい?……アコ、私、ちょっと救急医学部に寄ってくるわ。申し訳ないのだけど、後の書類は任せても良い?」
「委員長までそんなこと言います!?前に淹れたコーヒー、どんだけ不味かったんですか!?」

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