暗い明日に幸せな未来を   作:鞍月しめじ

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最近色々なオペレーターを育成しまくっていてストーリーが全く進みません。
あっちのオペレーターを育成したらコッチのオペレーターが欲しくなって、素質を活かすには別なオペレーターが欲しくて……。でもそうなると必要な職分が収まらなくて……。
主にチューバイさんとカーネリアンさんのせいです()


05.警告

 

 龍門市内、喧騒から離れた一角。

 

「時間も“ヒトフタ”──昼時にもなれば、この辺りは静かですね」

 

 ヴィジョンがホシグマに連れられてやってきたのは、龍門ダウンタウンのビルの屋上だった。高いビルの乱立するこの都市では決して高いビルではなかったが、そのおかげもあって決して目立つ場所でもなかった。他のビルから二人を監視することも難しい。

 屋上の落下防止柵に身体を預けるホシグマは、眼下を行き交う車を見下ろす。

 

「普段はもっと騒がしいのですが、今はちょうどいい騒がしさだ」

 

「御託はいらない。こんな所に連れてきたんだ、マトモな“事情聴取”は無いんだろ?」

 

 ヴィジョンは微かにだが、ホシグマから敵意のようなモノを感じていた。朧げだが、気を抜いてはいけないと彼女の経験が物語る。

 ホシグマは少々わざとらしく柵を鳴らしながら、ゆっくりとヴィジョンへ振り返る。彼女から取り繕った表情はすっかり消えていた。

 

「貴方が元レユニオンということはドクターやロドスの人事部だけではなく、私も知っている。どういうつもりだ?」

 

「……何がだ?」

 

 ぞわりとヴィジョンの背筋に悪寒が走る。目の前の女が、とてつもない化物のように一瞬映る。頬を伝う冷や汗を気取られないようにすることで、今の彼女には精一杯だ。

 

「そのままの意味だ。我々がこの身を賭けた龍門奪還作戦──その中で、私はお前を追っている」

 

「なっ……!?」

 

 思わず目を丸くした。確かに、ヴィジョンは龍門でホシグマ達近衛局と対峙した事がある。ロドス本艦で出会った際には、バレていないと思って油断していた。

 ホシグマはそんなに愚かではなかったのだ。彼女は一度敵対すれば決して忘れないような……そんな人物だったのかもしれない。

 ヴィジョンが嘘を取り繕う意味はもはや無い。そして、刀を抜いて抵抗する意味は当然ながら無に等しい。それは自身がロドスに反旗を翻すことと同義だということは、入職してまだ一日目の彼女にすら分かる。

 

「お前はレユニオン事変の気が狂ったような雑兵とは違う。それなりの立場にいたはずだ。もしそんなお前が、ロドスを内部から混乱させようと企むなら。私もロドスには世話になっている身だ、その義理はここで立てさせてもらう」

 

「……その機会は取っておいてくれ、ホシグマ」

 

 武器は手持ちしていた。勿論近衛局の職員には置いていくよう促されたが、他ならないホシグマが所持を許可したのだ。ヴィジョンの思うに、武装解除せずにいることでホシグマと戦うという手段を彼女は残していたのだろう。剣を抜き、ホシグマを制すれば沈黙は保たれるのだから。

 しかしヴィジョンは、刀をケースから出さないまま地面に置くと、それを蹴飛ばして自身から遠ざけ、両手を上げた。

 

「ワタシは確かにレユニオンだった。ドクターを殺そうとしたが、失敗した。龍門郊外の話だから、耳に入ると思ったが」

 

「私が知っているのは、ロドスが殲滅作戦を行ったことだけだ。更に言えば、その成否も……か。ロドスがそこでそれ以上に何をしたか……龍門に関わらなければ、情報はすぐには入らない」

 

「そこでワタシは捕縛され、彼らに職を与えられた。ワタシを殺すことも出来たし、その実力もあった。でもしなかった。だからワタシは与えられた職を全うするし、ロドスの為に働く覚悟は出来ている」

 

 敵意はないと、仮に必死に訴えかけたところでホシグマはそう簡単に信じはしないだろう。ヴィジョンがロドスに負け、ロドスへの入職に同意したことを全て正直に伝える。ホシグマの求めるあらゆる事に、彼女は答えるつもりがあった。それがレユニオンの内情であったとしても。

 

「……そうですか。大変失礼しました、ヴィジョンさん。小官の無礼、お詫び致します」

 

 まさか伝わったのか。突如として頭を深々と下げたホシグマを見て、思わず身体を仰け反らせる。もう少し論争になるかと思ったが、構え過ぎだったのか。

 

「ですが、もし仮に……今後ロドス内部で混乱が起きた場合は真っ先に貴方のことを伝えるでしょう。それが無いのであれば、立派にロドスのオペレーターとして職務を全うしている事になるのでしょうね」

 

 ホシグマはヴィジョンが蹴飛ばした刀を拾い上げると、今度ははにかんだ笑みを浮かべつつ彼女へそれを差し出す。

 ふと、その姿を見たヴィジョンがホシグマへ訊ねた。

 

「確かお前は極東人だろう? その刀……レユニオン時代に、仲間から譲り受けたんだ。ワタシはクルビアの出だから型とやらは我流で、その刀が優れた物かもわからない。見てみてくれないか?」

 

「小官も武器に明るい訳ではありませんが……。では、失礼します」

 

「刀身の根元は気を付けろ。源石が埋まってる」

 

 ヴィジョンの言葉を受けて、ホシグマも警戒しつつではあるがケースから刀を取り出して、鞘から観察し始める。

 無骨だが、頑丈な鞘が手中にある。重量もあり、決して安物ではないのはそれだけでも良く分かった。鍔の装飾も良く出来ている。

 

「鍔に散りばめられている金の装飾……これは、植物に見えますね」

 

 黒い鋼に金の装飾。舞い散る花びらのような形に見えるそれを見て、ホシグマは呟く。

 それから彼女は柄を逆手に握り込むと、ゆっくりと刃を鞘から抜き出す。半分も抜き出す前にそれを止めると、その刀身を眺めた。

 

湾れ(のたれ)刃の刃紋に、匂口は冴えている。先程も申し上げた通り、小官に刀の良し悪しは分かりません。ですが、この白刃は個人的にとても素敵だと思います」

 

 鞘に刀を戻し、ケースに仕舞ってからホシグマはヴィジョンの刀をそう評した。武器を返したホシグマだったが、すぐに彼女の元へ通信が入ったようだった。

 

「……了解。先程の案件の処理がもうすぐ終わる。5分で到着予定だ」

 

「仕事か?」

 

「えぇ。事件は時間と空気を読んではくれません。またチェンには会いに行けそうにないですね……」

 

 少々大袈裟にため息を吐いて見せるホシグマ。その苦労は、その身で味わわずとも推して知るべしだ。

 

「何か伝えることがあれば、挨拶ついでにワタシから伝えるが」

 

「ありがとうございます。そうですね……『近々いい酒を持って顔を見せに行くから、楽しみにしておいてくれ』とでも。チェンのことは分かりますね?」

 

 ホシグマの問いに、ヴィジョンは頷く。彼女が気付いていたのだ、元龍門近衛局上級警司のチェン・フェイゼもヴィジョンの出自には気付いているかもしれない。

 それで仮に詰められれば、その時はまたホシグマに伝えた事と同じことを彼女に伝えるしかない。その気持ちに嘘偽りは無いのだから、堂々とすればいい。

 

「送りは他の人間に任せましょう。事情聴取は──まぁ、あの状況です。正当防衛で問題無いでしょう」

 

「助かる」

 

「では、小官はこれで。ビルの前に車を付けさせますから、帰りはそれに乗ってください」

 

 ホシグマは帰り際に頭を下げ、屋上から駆け足で立ち去ろうとする。彼女も忙しいのだと分かってはいたが、ヴィジョンはどうしても彼女を呼び止めてしまった。

 

「ホシグマ!」

 

「はい?」

 

「ロドスの信用も、お前の信用も、ワタシは絶対に裏切らない。約束する。極東は約束事に厳しいだろ?」

 

 調子の良いことだとは分かっている。そんな事をわざわざ言う事もないということも。だが、言わずにはいられなかった。ヴィジョンにはまだ身の証を立てられない。ロドスに来て、あまりに時間が浅すぎるのだ。本当の信用と信頼はこれからの行動で築くものだ。

 

「期待していますよ。では」

 

 ホシグマは笑みと共に手を振り上げ、今度こそ屋上から立ち去っていった。

 残されたヴィジョンは武器ケースを背負うと、ビルを降りる。出入り口に辿り着く頃には、乗ってきた警察車両は居らず、代わりに覆面車両だろうか──一般車に偽装された車がヴィジョンを待っていた。

 彼女はその車に乗り込むと、ロドス本艦へと向かった。

 

 □

 

 ロドス本艦、午後14時18分。

 近衛局職員と別れ、本艦へ乗り込む。大した仕事はしていないが、龍門の感染者の状況と他者からの自身の評価はなんとなく分かった。

 

「少し疲れたな」

 

 初日に比べれば大したことのない疲労でも、今日は精神的に追い詰められる事が多かった。ぐりぐりと首を回すと、コキコキと骨が鳴る。肩を回しても同様だった。

 しかし流石に夕食の時間には早すぎる。寝ている訳にもいかない。ひとまず近くを通りかかったオペレーターを呼び止め、アーミヤとドクターが戻ってきているかを訊ねる。

 話を聞けば、問題なく戻ってきたようだった。護衛の任務を達成できたとは思っていないが、二人共無事に戻ってきているのなら安心だ。

 

「ああ、そうだ」

 

 オペレーターに、チェンの居場所を訊ねる。流石に朝からずっとトレーニング漬けということも無いだろう。──そう思っていたのだが。

 

「チェンさんなら、訓練室に先程戻ったぞ。場所を教えようか? まだ詳しく知らないだろ?」

 

「頼む。チェンには少し話があるんだ」

 

 オペレーターからは詳細に訓練室の場所を聞き、ついでに『そのうち使うから良く中を見ておくと良い』と有り難い助言ももらった。

 教えてくれたオペレーターには軽く礼を述べ、教わった通りのルートを辿るようにヴィジョンは歩き出した。流石に入口から近くはない。五分、十分と歩いてようやく物音のする訓練室の前へたどり着いた。

 

「入るぞ」

 

 中の人間にそう声を掛け、自動ドアのセンサーに触れる。圧縮空気の音と共に開いたドア。刹那に、ヴィジョンの足先へ剣が突き刺さる。

 見事な直剣だ。黒い刀身は鈍い光を放ち、歪な形状とも言える柄は特徴の塊だろう。

 

「すまない! 人が入ってくるとは思わなかった!」

 

「入る前に訊いたんだが……」

 

 びぃん、と地面に突き刺さったまま振動する剣を引き抜く青髪の龍族の女。赤い瞳を不思議そうにヴィジョンへ向ける彼女こそ元龍門近衛局の上級警司であり、督察隊隊長のチェン・フェイゼ。

 

「訓練室を使う予定だったか?」

 

 チェンは軽く汗を拭うと、ヴィジョンへ訊ねた。

 

「いや、さっきまで市街地にいた。アンタがチェンだろう? 友人のホシグマから伝言だ。『近々いい酒を持って顔を見せに行くから、楽しみにしておいてくれ』──だそうだ」

 

 ホシグマの伝言を聞くと、チェンは『全く、アイツは……』と苦笑いしつつ呟いた。困った様子は無く、むしろ彼女はどこか嬉しそうにしていたが。

 暫く手持ち無沙汰に剣を弄っていたが、どうやら彼女は何か閃いたらしい。ヴィジョンを真っ直ぐ見つめると、模擬戦の提案を持ちかけた。

 

「お前の噂は聞いている。来てまだ一日とそこらだろう? どうだ。少し私と剣を交えてみないか」

 

「どうしてそうなる……」

 

「元レユニオンエリートの実力、見せてみる気はないか?」

 

 やはりか。ヴィジョンも予測はできていたから、ホシグマの時のような驚きはなかった。むしろ元レユニオンと知って、チェンが意外にも理性的な事に少しだけ驚いた。

 いや、ホシグマがヴィジョンを無事にロドスへ帰した事がチェンへの理解を促しているのだろうか。とにかく、腕試しをするならまたとない機会なのは事実だ。疲れはあるが、まだまだ刀を振る余力はある。

 

「アーツはどうする」

 

 刀を取り出して、ナイロンの抜け殻になったケースを壁際へ放る。親指を鍔に押し当て、真っ直ぐにチェンを見据えるヴィジョン。この後の返答次第で、戦闘も変わる。

 

「お互い万全という訳でもないからな。アーツは無し、純粋に剣の打ち合いといこう」

 

「決まりだな」

 

 アーツは無し。抜刀時のギミックに自身の力を使う必要はなく、体力の消耗はかなり抑えられる。

 チェンのペースに巻き込まれると不利になる。ヴィジョンは相手の動くより早く鯉口を切り、戦闘態勢を整えた。

 チェンもすかさず斬り込んできた。チェンとヴィジョンの距離は、戦闘開始時で約十歩。戦闘距離としてはやや遠かったが、それを物ともせず彼女は瞬き一つの間にヴィジョンの間合いに入り込んでいた。

 

「チッ……!」

 

 ヴィジョンは刀を抜けず、舌を打つ。

 十歩あった戦闘距離は数センチメートルにまで縮んでいる。我流の抜刀術であるヴィジョンにはやや不利だ。後手を取らない作戦が、戦術によって後手を取らされる形になった。

 

「そんなモノかッ!?」

 

 チェンからすれば、最早勝ち同然。ほんの一瞬でも、ヴィジョンからすれば何十秒にも感じる。その中でチェンの攻撃動作が明らかに見えなかった。剣を使えないなら拳でもいい。彼女はもうその距離にいるのだから。

 ヴィジョンは確信した。チェンは待っている、と。生死を決める一瞬に活路を見出すのを、彼女は明らかに待っている。

 咄嗟に刀を自身に並行させるように寄せ、右側へと順手で刀を抜いた。抜刀しようと前方へ柄を向けるから抜けなくなる。ならば前方ではなく、側方へ抜刀すればいい。刀を抜き切り、チェンの胴を突く。だが、それは彼女の剣の腹に見事に防がれた。

 重たい金属音と共に、火花が散る。剣が合わさると共に、お互いがバックステップで距離を置く。

 

「ふむ。まだ荒削りのようだが、我流か?」

 

 ゆっくりと獲物を品定めするように睨みつつ、横へ歩き出したチェン。衝撃ではチェンのほうが大きかった。しかし、彼女はまるで意に介していない。

 

「あいにくと、ワタシはクルビアの出でな。極東の剣術など教わらなかったんだ」

 

 右手に握られたヴィジョンの刀は主の手によって、くるりと翻り再び鞘へと戻る。

 

「もう少し見せてもらうぞ……ッ!」

 

 再びチェンが攻勢に入った。しかしヴィジョンも二度同じ轍は踏まない。素早い抜刀からチェンの足元を払うが、対するチェンはそれを軽い跳躍でかわしつつ、カウンターとばかりにヴィジョンの首を狙う。一度足を狙うために下げた体勢から首を狙われては、やりようがない。咄嗟の判断で地面に伏せて、追撃が来る前に横へ転がりチェンと距離を置く。

 

「ヒヤリとしたな」

 

「まだまだだぞ」

 

 身体を捻って飛び起きたヴィジョンは、再び納刀する。チェンの攻勢はまだ続く。右脇を狙った突きをすり足による最小限の動作で回避。カウンターの抜刀で下からの切り上げを狙うが、それはチェンの巧みな剣捌きにより防がれる。

 流れるように繰り出された胴を薙ぐ一閃を、ヴィジョンはチェンの背後に前転で回り込むようにして回避。抜刀と共に刀を翻し、逆手でチェンの首筋を狙う。だが、それはチェンも同じ。しゃがみの体勢から刀を振り上げるヴィジョンに対し、チェンは下方向を払うように剣を振るう。

 互いの刃が互いの首筋を捉え、残り数センチでどちらかの命が終わる。そうなる寸前で、まるで壊れた機械仕掛けのように二人はピタリとその動きを止めた。

 首筋を狙われながら、お互いに全く恐怖心を見せない。視線だけでも戦いだと云わんばかりに睨み合いが続く。

 

「訓練を積めば、まだまだやるようになりそうだな」

 

 最初に緊張を解いたのはチェンだった。自身の剣をゆっくりヴィジョンから離し、くるりと翻した。

 

「そりゃどうも。チェン殿に言われたなら、自慢にもなるか」

 

 続いてヴィジョンもチェンから刀を離し、くるくると刀を回してから、逆手で納刀してみせた。

 

「任務で一緒になるのが楽しみだな。ブレイズもバーで酒を飲みながら、そんな事を言っていたぞ。『面白い奴が入った』と」

 

「ロドスのエリートオペレーター様にそこまで言ってもらえるとは。──しまった、報告書……!」

 

 不意にヴィジョンの額に運動とは違う汗が伝う。

 ロドスとは一企業であり、オペレーターとは雇用された労働者だ。勿論、アーミヤとドクターの護衛もアーミヤが気を利かせてくれたとはいえ、立派な外勤任務だ。労働者として、報告義務がある。

 つまり、ここで模擬戦などしている場合ではなかったのだ。

 

「アーミヤに急かされたか?」

 

「いや……。どう書いたらいいんだ、あんなモノ」

 

 ヴィジョンに就労経験は無い。多くは語っていないが、クルビアの開拓地に行っても報告書は書かなかった。

 早い話がヴィジョンは堅苦しい文章を書くのが苦手だ。

 

「今回は、なかなかいい経験をさせてもらったからな。私で良ければ手伝おう」

 

「マジか……?」

 

 渡りに船──否、渡りに龍。チェンは元とはいえ龍門近衛局上級警司。ヴィジョンからすれば頭が痛くなるような肩書を持っていた経歴のある人間だ。

 

「ただし、教えるだけだ。代筆は絶対にしない」

 

「チッ……。いや、それでいい。助けてくれ、チェン」

 

「では、それについては少々厳しく行くとしよう。任せろ、アーミヤもドクターも文句のつけようの無い報告書が出来るようにしてやる」

 

 腰に両手を当て、少々得意気に振る舞うチェンを見てヴィジョンは少々先程の選択を後悔した。

 絶対に逃げられる訳がない。

 

 ──案の定部屋に戻ってチェンを招き入れ、報告書を仕上げる頃には夕飯の時間になっていた。




【第一資料】
 元クルビア少年兵の少女。戦闘経験も少なくなく、経験を活かすに充分な高い身体能力も持つ。
 源石病の成れの果てに絶望して放浪していた所をレユニオンに勧誘されたようだ。

【第二資料】
 戦闘経験も比較的多く、身体能力も高い彼女は凄腕揃いのロドスでも充分エリートオペレーターに匹敵する実力があると評しても問題ないだろう。
 ただ、何か彼女自身で枷を作っているような気がしてならない。
 最初に戦ったブレイズ。そして、訓練で手合わせをしたというチェンも『素質は充分』と口を揃えていることから、何か事情がある可能性もある。

 ていうか、私と初めて戦った時って不調だったんでしょ? 訓練とはいえ、調子を戻し始めてるあの子と戦ったなんて、チェンちょっとズルくない?
 ──ブレイズ

 どうせその内に幾らでも機会はあるだろう。荒削りながら、なかなか楽しめた。
 ──チェン

 これは公開データですので、プロファイル内で会話をしないようにお願いします。
 ──人事部オペレーター
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