第二部「破滅を照らす者:魂を映す鏡」   作:Jyoze628

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第二部「破滅を照らす者:魂を映す鏡」その2

目次

 

第3章「Liar(大嘘つき)

第4章「Show Down(手札公開)

第5章「Target In The Scope」

あとがき

 

第3章「Liar(大嘘つき)

『へカーティア』…ね。

情報通りだ。

「おい!大丈夫か?しっかりしろ!」

よし、釣れたな。

「う…うぁ……何だ?」

【星次はうめき声を出しながらゆっくりと、そしてフラフラと体を起こした。】

「おい、あんた…大丈夫か?」

「クソッ…一体何が起きたってんだよ…」

「いや、俺にもさっぱりさ!ちょいとテントで休んでたら…ドカンッ!って聞こえてな。ほら、手を貸してやる。目は開くか?」

「あ…あぁ、すまねぇな。」

【彼は掴まれた手を握り返し先程のようにゆっくりと、そしてフラフラと立ち上がり目を開いた。すると、黒いローブをまとった男性…声質と体格からして分かる…がいた。ローブにはフードが着いており、その男はフードをしっかりと被っていた。驚くべき事に、フードの中は完全な闇で覆われており、顔を見る事が一切できず、肩にアサルトライフルを背負っていた。】

 

 

【挿絵表示】

 

 

「あんた…旅行客か何かか?」

「いや…仕事中さ。コイツとな…おい!起きろ!」

「うぇっ…!?ふぁい!!??」

何でそんなにビビってんだよ…

まぁ…こいつの事だ、勝手なことはしねぇだろ。

「仕事?あんたらは何やってたんだ?」

「見てわかる通り俺達は日本人で、仕事は…新聞とかニュースとかそういうタイプの職に就いてる。」

「つまり、あんたらは取材に来たんだな?」

「あぁ。ここら辺にあるって言われてた…ボーッとしか覚えてねぇんだが。ホー…ホーエンツォ?なんちゃら城ってやつを調べて来いって言われてな。そうだったよな?」

「あっ…えっと…はい…!多分…」

よし、それで良い。

作戦会議でしっかり聞いたからな…

 

『マーリンさんによると、教祖は世界規模の『隠蔽魔術』を使用し…世界中の人々が『ホーウェンヅォレイルン城』に関係するあらゆるものの認識や、城そのものについて思い出すことができないそうです!更には『次元魔術』を使用していて、普通の方法では城がそびえ立つ山にさえ踏み入れることができないそうです…』

『でも僕達はそのお城について話せてるっすね。』

『あぁ、それは君達に『祝福』を与えた神が私達に『加護』を…つまり、教祖が持つ邪神の力に対するプロテクターを与えてくれているからだ。』

 

つまり、ここではっきり城について覚えてるのと、魔法に関して知識があるのがバレてもゲームオーバーだ…魔法でここに来たなんて言ったら、蜂の巣にされて終いだ。

「城ねぇ…あんたら一体どこでそれを聞いて…どうやってここに来たんだ?」

「そりゃあ勿論、上司だよ。俺たちの所は普通の情報を扱ってるんじゃ無くてな…別にイカれてるわけじゃねぇぜ?」

【彼はそういうと、わざと声を抑えて小さな声で話をした。】

「…オカルト系さ。詳しいことは知らねぇが…この御守りを付けてここら辺に行けば何か見つかるって言われてな。俺も完全に信じてる訳じゃぁねぇ…だから、こんなネックレスなんざかけたくなかったんだが…これ1個で俺の年収が吹き飛ぶくらい高ぇもんだって言われてな?」

【彼はそう言うと、自分の首にかけていたBlood Amberを指さした。】

 

 

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「それは無くせねぇな…」

反応が薄いな…コイツは魔法のことよく知らねぇのか?

「仕方なくコイツと真面目に仕事してたらこの山が見えてな。城は見えなかったが…ここに行けって言われてたから此処を登ってみたら……このザマさ!日本じゃ有り得ないね!!何があったかサッッパリさ!」

「うぅ…そうですよ…足も痛めたし…帰りたい…」

「なるほどな…ソイツは災難だったな。」

「なぁ…あんたは一体何やってたんだ?しかもそんな…イカついもん担いで…猟師か?」

「まぁ…そんな所さ。ところで…足も痛めちまったんだろ?良かったら俺のテントで休むか?俺の仕事仲間に…体に詳しい奴がいてな…どうだ?」

「えっ?良いんですか?」

「あぁ!そいつはありがてぇ…本当に助かるよ!あんたは最高だな!!よし…お前は俺に掴まれ。」

「は…はい!」

【彼がそう褒め称えるとローブの男は気を良くしたのか得意気な声で道案内を始めた。】

「いや気にすんなって!困ってる奴を助けるのは当たり前だろ?さぁ着いてきな…こっちだぜ。」

よし、カモだな。

そんでもってコイツは馬鹿だ。

さて…もう1人のやつはどこにいるか知らねぇが。

そいつに関しては我らがリーダーにお任せしよう…

さて…試してみるか!

 

第4章「Show Down(手札公開)

「来い…」

【星次がそうつぶやくと、ジャケットの右の袖から『天国と地獄(Eden & Hell)』が1枚飛び出した。】

「星次さん…?」

 

 

【挿絵表示】

 

 

ここは適当にHIGH & LOWにしとくか。

じゃあ…俺が勝ったら…コイツを殴り倒せるくらいの力をよこせ。

【彼が『天国と地獄(Eden & Hell)』に命令すると、ゲームが開始された。すると、彼の左手に『Ace(1)』が描かれたカードが召喚され、右手で掴んでいたカードが少し光り、伏せられた状態になった。】

楽勝だな。

High(相手より上)だ。」

【彼がそう宣言すると、右手のカードがまた光り、数字が浮かび上がった。】

『6』…勝ったな!

【彼がゲームに勝利すると両手に持っていたカードが赤色の光の玉となり、手の中へとスっと入っていった。すると彼は、身体中に力が湧いてくるのを感じた。】

「よし…」

「星次さん…も…もしかして…」

「あぁ、ちょいとそこで待ってろ。」

「え…え…!?」

【彼は流輝が困惑するのに構うことなく、彼からゆっくり離れると、少し足早にローブの男に着いて行った。】

もう少し…もうちょいか…

こんくらいの距離なら…

今だッ!

「オラァッ!」

「ゔっ…」

【ローブの男は、助走をつけた星次のパンチを後頭部に受けた瞬間。一瞬で気絶してその場に倒れた。】

「うわぁあァ!?マジでやったよこの人ぉお!?」

「情報源確保…だな。そうだろ?リーダー?」

【彼がジョゼフィーヌにそう呼びかけたとき、1つの大きな銃声が森の静けさを貫いた。】

 

第5章「Target In The Scope」

「星次君達は何やってるすかね。」

【春喜は、『深淵の夜(Night of the Abyss)』のスコープを覗き込んでいるジョゼフィーヌにそう問いかけた。】

「恐らく…一般人の演技をして、相手を騙そうとしているのでは無いでしょうか?」

「流石っすね。演技できる星次君もっすけどジョゼさんも凄いっすね。」

「いえ…あくまで予測ですので!」

ところどころ聞こえる会話の内容的に…彼らがブラフを貼っているのでは無いかと予想できるが…

とにかく、彼らの幸運を祈るしかないだろう。

いざとなれば『深淵の夜(Night of the Abyss)』で…!

 

 

【挿絵表示】

 

 

しかし…なるべく相手を殺害するのは避けたいところだ。

彼らの精神衛生的にも良くない上に、何とかあの敵兵を確保できれば何かしらの情報を得られるかもしれないからだ。

それに…武器も確保出来る。

あれは恐らく…N4B1カービンだろう。

近距離から中距離で活躍するタイプで、アメリカで開発された名銃だ。

確かアメリカ軍ではほとんどの兵士があの小銃を使用していたはずだ。

「あっ、どっかに向かってるっすね。」

「はい…その様ですね。とにかく、その場で戦闘が始まる事がなさそうで安心しましたね…」

「2人が無事でよかったっすね。」

「はい!あっ…」

「どうしたんすか?」

「…星次さんが… 『天国と地獄(Eden & Hell)』を取り出しました!」

「星次君のカードっすよね。」

「はい!確か能力は…ギャンブルに成功すると、プレイ前に宣言した通りになるというものだったはずです。」

つまり…彼は今…!

【彼女がスコープを覗いていると、星次の持っていたカードが消えたのが見えた。そして次の瞬間には、彼がローブの男を殴り倒していた。】

「…星次さんが敵兵の無力化に成功しました!」

「死んじゃってるっすかね?」

「いえ、恐らく気絶しているだけかと…ッ!」

【彼女がスコープから目を離した瞬間。森の奥の方で何かが光っているのが見えた。】

アレは…スコープの反射光ッ!

反射光は1つ…だが…もしも他に敵が潜伏しているとしたら最悪だ…

ならば…ッ!

Suppressor Off(消音器解除)!」

【彼女がそう呟くと、『深淵の夜(Night of the Abyss)』に着いていた消音器が消えた。】

 

 

【挿絵表示】

 

 

「耳を塞いで下さい!」

「OKっす。」

【彼女が反射光の方をスコープで覗き込むと、星次が気絶させた男と同じローブをまとった人間がスナイパーライフルを構えている姿が目に映った。】

スナイパーの位置を特定。

狙いは…左肩!

【彼女が狙いを定めて引き金を引くと、凄まじい轟音が鳴り響くと同時に、発射された弾丸が見事にターゲットの左肩に命中し、スコープの中で深紅の花が咲くのがはっきりと見えた。】

よし!狙い通りライフルから手を離した!

「命中しました!」

「何があったんすか?」

「森の奥の方に敵のスナイパーが居ました。安心して下さい、殺してはいませんので!」

「そういえば何で音無くすやつ外したんすか?」

「星次さん達の安全を優先した結果ですね…恐らく周囲に敵が潜伏しているはずです。なのでこうして銃声を出すことで相手の注意を私達の方へ向けました。」

「なるほどっすね。」

【彼はそういうと『先立つ者(Predecessor)』を構えた。】

 

 

【挿絵表示】

 

 

「じゃあこっちに来る敵から僕がジョゼフィーヌさんを守れば良いんすね。」

「いえ…春喜さんは自分の身を守ることを優先してください!」

【彼女がそう言うと周りの茂みからガサガサと音が聞こえた。】

「来るっすね。」

「流輝さんと星次さんが心配ですね…ここは手早く切り抜けてお二人と合流しましょう!」

「ついて行くっすね。」

「はい!私の傍を離れないで下さい…皆さんは私がお守り致します!」

 

あとがき

ここまで読んで頂きありがとうございます!

今回は主に星次が活躍していたと思いますが、皆さん的にはどうだったでしょうか?

 

次回も戦闘回になると思いますが何とか分かりやすく描写できるように頑張ります!

 

感想・コメントもお待ちしております!

次回もお楽しみに!

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