黑火   作:球天 コア

5 / 14
説明

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……面談がようやく終了した。

 

 

 

学長室を出ると同時、緊張の糸はスルリとほどけて

疲れと幸福がドッと身体に流れ込んでくる。

 

 

「お疲れ、練徒」

 

五条先生が、結構強めに俺の背中を叩く。

 

 

「……ありがとうございます」

 

「これで君も、晴れて呪術高専一年生ってわけだ!

んじゃ早速、練徒の寮まで案内しよっか!」

 

 

 

というわけで、そのままの流れで俺の学生寮の方に

案内されるということになり…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………俺は、再び仙台に戻る事になった。

 

……え?なんで!?

 

 

「あ、あの……伊地知さん……どうしてまた仙台に

戻る必要が…?」

 

 

「ああ……五条さんの"配慮"ですよ」

「配慮…?」

 

「柊木くんの実家は仙台にありますので、わざわざ

東京まで通学するのも大変でしょう?宮城の方にも

"仙台分校"がありますので、そちらの方に通学して

いただく形になるかと」

 

「あっ……」

 

 

 

伊地知さんの説明を聞いた俺は納得した。

 

 

 

確かに宮城から東京まで一々通学するのは大変だ。

 

それに、母も一応は秘匿死刑の対象。

母の身に何かあった時、すぐに駆け付けられる。

 

 

五条先生は俺達の身分を考えた上で、このような

配慮を取ったのだろう。ありがたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……「ならば東京に引っ越せば良かったのでは?」と後々になって気付いたのは、また別として。

 

無駄に荷物を持ってきただけになってしまった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……それから数時間かけて仙台に戻った後。

 

俺は先に仙台に到着していた五条先生と合流した。

 

 

 

 

「お疲れ様です、五条先生」

「うん。練徒も長旅、お疲れサマンサ!そんじゃ

改めてモロモロの紹介と行こうか」

 

 

 

俺は少し大きい建物……「仙台分校」の中に入る。

その後は五条先生に自分の寮や各種学校の設備等を

案内してもらいながら、色々説明を受けた。

 

 

 

 

 

まず、仙台分校はあくまで東京校の一種である事。

ちなみにここ以外にも、福岡分校があるらしい。

 

 

次に、俺以外の一年生は二人しかいないという事。

 

そもそも呪術師自体が貴重な存在であるため1年間

の平均入学者は3人、多くても4人程しかいない。

 

 

 

 

そして三つ目に…………

 

 

 

「明後日から本格的に授業が始まるから明日の内に

教えられる事はぜーんぶ僕が教えちゃうよ!」

 

……と、五条先生が言う。

 

 

最低限の予備知識がないとやってられない世界でも

あるという事なのだろう、呪術師というのは。

 

なので俺は明日、五条先生とマンツーマンで呪術の

基礎的な事を「全て」学ぶ必要がらしい。

 

 

 

まぁ、先生が言いたいことはわかる。

 

だからって………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで"全部"なんですか!?」

 

 

 

「いやー、もう一学期始まってから二週間くらいは

立ってるからね!これから君の同級生になる二人は

既に呪術のイロハを学んじゃってんのよ。だから、

すぐにでも追いつける様に、明日全部教えるんだ」

 

「は、はぁ……」

 

 

 

仕方ない……ことなんだろうか?

 

 

前から薄々気付いてはいたが、五条先生はどこか

謎が多すぎる。というよりどこまでも謎しか無い。

 

神出鬼没で軽薄。

今のところ、わかってるのはこの二つだけだ。

 

 

俺は自分の荷物を学生寮の中に片付けながら、ただ

準備する様子を見ていただけの五条先生について、

じっくり考えていた。

 

 

……まぁ、明日になれば全てわかるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

ふと窓を覗いた時、外はもう夜になっていた。

 

 

「んじゃ、これから僕は夜勤だから!また明日ね」

「えっ、夜勤?どこに行くんですか?」

 

「ひと月前に、福島でデカい地震あったでしょ?」

「あぁ……ありましたね、滅茶苦茶揺れました」

 

 

「あの地震のせいで福島一帯に眠ってた呪霊が刺激を受けちゃってね。今から祓いに行くんだ」

「そうなんですか……お疲れ様です」

 

「いちいち労わなくて良いよ。今日は疲れただろ?

明日は忙しいから、早めに寝といてね」

 

「はい……おやすみなさい」

 

 

 

そう言うと、五条先生は俺の寮を出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……よし、明日になったら全部聞いてやろう。

 

……そして、気になる事を全部聴いてみよう。

 

 

 

 

 

俺は明日に少し期待しながら、寝床についた。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー以上

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。