地球連合所属属性多め憑依転生者 in 世界平和監視機構コンパス   作:ガンダムおじさん(にわか)

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PHASE-30 新たな翼

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「先ほどは不躾な物言いをしてしまい、申し訳ございませんでした」

 

 「おいおい、勘弁しておくれよ。あの程度の言い方ですましてくれたんだ、こっちが礼を言わなきゃいけないぐらいだろう?」

 

 

 

 

 

 

 

 エリカさんに先導されながら通路を歩いていると、チラチラと多大な好奇心の含まれた視線が俺と少し前を歩きながらハーケン少佐と話しているマイカ中尉とを行き来する。

 その出所は、ザラ一佐の隣を歩いているメイリンさんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「えぇと、どうかしましたか?メイリンさん」

 

 「いやぁ……ゼフォーくんとマイカさんってば、とぉっても仲良しなんだなぁって。マイカさんは急に抱きしめちゃうし、それに対して好きですなんて言っちゃうし……」

 

 「おい、メイリン……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 尋ねてみれば返ってくる言葉に、顔が赤くなるのが分かる。とはいえ、メイリンさんにとっては残念だろうけれどそう言うのとは違うんだなぁ、コレが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「まぁ、なんだかんだで半年近く付き合いがあるっスから。お姉ちゃんみたいな人っス。それにヤマト隊長とアスカ大尉も好きっス!!」

 

 「とっても素直なんですねぇ。それに比べて……」

 

 「…………何だ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 正直な気持ちを伝えれば、ニコニコとした顔で返事が返ってきた。……若干つまらなそうな感情を知覚して、こっちは少し微妙な気持ちだけど。ごめんなさいね、揶揄い甲斐がなくって。

 尤も、スッと視線を自身の隣──ザラ一佐に向けて意味ありげに呟くあたり、矛先は端からそちらだったのかもしれないけれど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「いいえ、ちょっと思ってたんです。人って『お前が言うか』ってことを言いがちですよねぇ」

 

 「……アレは……必要だから言ったまでで……」

 

 「へえぇ、アスハ代表にお聞かせしたらどうなるんでしょうね」

 

 「いや、それは……」

 

 「ゼフォーくんみたいに、とまでは言いませんけど思ってることの半分でもいいから言葉にして伝えた方がいいんじゃないんですか?まったく……」

 

 「それとこれとは話が違うんじゃないか?!」

 

 「……『言葉にしないと、伝えられないこともあるから』でしたっけ?」

 

 「うぐッ…………つまり、俺もそういう自分を改めようと思っているからで……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 思った通り、メイリンさんはザラ一佐のことを先のヤマト隊長へと言った言葉を絡めて揶揄っている。

 …………ふむ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「アスハ代表って、多分オーブの代表首長のカガリ・ユラ・アスハさんのことっスよね?ザラ一佐とは何か、個人的な繋がりがおありなんスか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんかDESTINYがどうこう言われてたの、その辺も絡んでたような気がしたんだけど……実際どうなってるんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「フフッ、気になっちゃいます?」

 

 「っス!気になっちゃうっス!!」

 

 「メイリン!それに、ゼフォーも!」

 

 

 「……改めて聞くんだけど、ついさっきまで昏睡状態ってのは……」

 

 「事実ですよ、カルテもあります…………私も自信を無くしてしまいそうですが」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そうこうしているうちに、目当ての格納庫に到着したようだ。エリカさんが壁のスイッチを操作すれば次々にライトが点灯していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「アスハ代表から預かって、新型融合炉と新装備の性能評価試験に使っていたの。こういう事態を想定していたわけじゃないんだけど」

 

 「インパルスに、ストライクフリーダム。そしてデスティニー……ですか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ライトに照らし出された三体のMSに、マイカ中尉が呆然と呟く。心なしか、眼鏡がずり落ちて白目を剥いていそうな雰囲気を醸し出している。

 いや、核エンジン搭載機が二機……おまけにストライクフリーダムはともかく、デスティニーなんてザフト機だったはずなんだからそのリアクションが普通なんだとは思う……のだけれど。

 

 

 

 

 

 

 

 「デスティニー!」

 

 「……フリーダム」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヤマト隊長はともかく、心なしか声が弾んでいるアスカ大尉──コンパスに出向しているザフト所属のはずの人に見せている辺り、その辺はどうにかしてはいるんだろう。そう、信じたい。

 それよりも個人的には、ディアクティブモードである事を示す鋼色でそびえ立つ三機から少し離れたところにあるMSの方が気になる。

 なんか、どっかで見たような……そうでもないような……?

 

 

 

 

 

 

 

 「駆動系と武装は昔のままだけど、コントロールシステムは最新のものにアップデートしてあるわ。ブラックナイツに対抗するには心許ないでしょうけど……」

 

 「いや…………コレさえあれば、あんな奴らなんかに!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 不敵な笑みを浮かべ、力強く断言するアスカ大尉。そんな彼から視線を外し、こちらへと向き直ったエリカさんに促され奥へと足を進める。

 

 

 

 少し暗い機体色ではあるがディアクティブモードではないようであるそのMSは、デザインも含めて先程の三機とは雰囲気が僅かに浮いているようにも思える。

 

 そしてエリカさんはその背に大きなスラスターユニットと翼のあるバックパック、そして特徴的な額のアンテナとツインアイを備えたいわゆるガンダム顔のMSの前に立ち口を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 「それでこっちが、エールカラミティ……大西洋連邦からの依頼で改装していた、本来ならウィンダムの改装機から更新される筈だった貴方の機体よ。ゼフォー君」

 

 

 

 

 

 

 

 

 知らん……何それ……怖。カラミティにそんなバリエーションあったんだ…………いや、それよりオーブにカラミティの派生機を送るって。

 

 

 

 イヤミか大西洋連邦ッッ(貴様ッッ)!!

 

 

 

 

 

 

 

 「…………思うところがないワケじゃないけど、まあMSそのものが悪いわけじゃないし……それに、彼らが出せるMSとしてはかなりの上澄みなのは間違いないでしょうから。何せ開発当時は高性能すぎて、ナチュラルには満足に扱えなかったって話だそうよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なんとなく俺の様子を察してくれたのか、エリカさんが大西洋連邦についてフォローする。

 別に、もっとボコスカ言ってもバチは当たんないと思いますよ?ていうか、それって体のいい不良在庫の処分なのでは……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「武装も当たればブラックナイツに通用する可能性があるものを持ち合わせているわ。…………とはいえ、それでも旧式。一応スラスターの最新式への換装や、武装の強化改装。それにパワーエクステンダーの搭載なんかは間に合ったけれど……TP(トランスフェイズ)装甲をVPSに、過剰な実弾兵装をスラスターやビーム兵器に換装したかったところね。本来ならそこまで仕上げた上で貴方に供与するはずだったんだけど……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう言ってエリカさんは肩をすくめた。そのままさらに言葉を続ける。

 

 

 

 

 

 

 

 「オルドリンの件で、早急にウィンダムとの明確な外観の差別化に強いられて……ね。結局、大西洋の方で研究してた増加装甲の外観をこっちで少しいじった程度のものを渡すことになっちゃった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 知らなかった、そんなの。というか、使えるのかコレ?俺も一応ナチュラルなんだけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「一応重量バランスなんかは可能な限りカラミティに寄せたし、貴方のシミュレーターや実戦のデータを元にOSもいじってあるから操縦に関して問題はそこまでないはず。総合性能はリミッターを解除したウィンダム・べヴァイズンを上回っているから、直接やり合うのは無理でも逃げに徹すればどうにかなるわ……多分ね」

 

 

 

 

 

 

 

 そこまで言うと、エリカさんはこちらへと歩み寄った。

 

 

 

 

 

 

 

 「でも、できればシミュレーターで実際に動かしてもらった上で調整を──」

 

 「ン"ン"ッ」

 

 「……したいところだけど、流石に病み上がりの貴方に今すぐだなんて言わないわ。仕様のデータを纏めたタブレットを渡すから、ベッドの上ででも軽く目を通しておいてね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 マイカ中尉の目が無かったら、このままシミュレーター直行だったんだろうか……。

 そして、話が終わり去っていくエリカさんが思い出したかのように振り向いて口を開いた。

 

 

 

 

 

 

 「そうそう、多分このカラミティは乗ってると結構Gがキツいと思うから、コッチで対Gスーツを用意しておくわ。タブレットと一緒に渡すから試しに着ておいてちょうだい」

 

 「了解っス」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう言って、今度こそエリカさんは歩き去っていった。それを見送って、俺はエールカラミティを見上げた。

 

 

 C.E.71、オーブ解放作戦と銘打たれた侵攻において特に猛威を奮ったであろう三機のMS。バリエーション機とはいえそのうちの一機──カラミティを託された。

 

 今度は、護るために。……肩に手が乗せられた。振り向けば、そこにはマイカ中尉だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「行きましょう?少なくとも、貴方には休息が必要です。…………戦い抜く為にも」

 

 「…………っス」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 すでに周囲に人気は少ない。周りを見渡せば、扉の近くでアスカ大尉がこちらの様子を伺っていた。

 スルリと、マイカ中尉の手が肩から下へと──知らず握りしめていた右の拳へと。

 

 力を緩めて、手を握る。そのままアスカ大尉に向かって左手で軽く手を振った。そして扉へと歩き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とりあえず、お腹が減ったんで何か食いたいです!あのケミカルなゼリー以外で、オナシャス!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 











 新機体は以前の感想等を参考に決めました。ありがとうございます。

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