地球連合所属属性多め憑依転生者 in 世界平和監視機構コンパス   作:ガンダムおじさん(にわか)

49 / 75
PHASE-36 翼が運ぶは災厄

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「盛大な歓迎、ご苦労だことォォッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 発艦したデスティニーやブラストシルエットを装備したインパルス、ゲルググにカラミティの前方。

 ミレニアムが強引に中央突破したファウンデーション艦隊からこちらへと向かってくる多数のMS群に、思わず皮肉が口を衝く。

 尤も通信を開いているわけでもない以上相手に伝わる訳もなく、こちらへと撃ち放たれる無人機群の大型ミサイルに重突撃機銃、バルルス改特火重粒子砲のビーム。

 

 パッと散開して危なげもなく迎撃を開始するデスティニーやインパルスに倣う。

 派生元より地味ではあるが、コイツでも砲撃戦は結構イケるんだなァコレが!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 「コイツは返礼の礼砲だァ、遠慮はいらねェ貰っとけェェ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 返礼の礼砲は空包……?細けェこたァ良いんだよ!!

 

 

 両肩のショルダーキャノンと右手で腰溜めに構えたライフルモードのアドラーII(仮)。

それに加えて背部左右の大型スラスター横に一つずつマウントされたシュベルトゲベールのビームが宙を裂き、左手のFT装甲対策の試製35式レールガンの弾が僅かに遅れて飛翔する。

 さらにその後を両翼部ガトリングの120mmの大口径弾がばら撒かれる。

 

 光条の群れが無人機群のうち哀れな三機を食い破り、発射されていた大型ミサイル二基を迎撃する。

 宇宙に咲いた炎の花に照らされた、ビームの軌道を避けたジン。その行き先に置かれたように時間差で到達するレールガンの弾。

 それらを掻い潜ったジン達へとニ拍ほど遅れてばら撒かれた大口径弾が殺到し見るも無惨な蜂の巣が量産される。

 

 砲撃の結果は上々、だが……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「…………それでェ!?オマエらご自慢のチンピラナイツはどうしたってんだよォ、エェ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 無人機仕様のジンに通常のジン。変わり種にジンハイマニューバといったところか。

 数が居るとはいえ、性能差を考えれば足止めになるのであれば上々といった戦力だけという状況に疑問が言葉になって飛び出す。

 

 いくら連中がこっちを舐め腐っていようとこれっぽっちでコチラを墜とせるなんざ思っちゃいないだろう。クスリと戦闘行為の興奮で知能が溶けている今の頭ん中でもそんぐらいは分かる。

 

 

 ふと視界の片隅、ちらつく光に目を凝らせばこちらから見てファウンデーション艦隊の奥側、派手に炎の花が咲き誇っている。

 戦術バジルール──突破時に散布された時間差で作動するミサイル群は当の昔に役目を果たして成果を出したはずだと、コチラの攻撃を掻い潜った連中の反撃を躱しながらモニターへレーダー画像を拡大。

 コンパス理事国・ミレニアム・エターナル間で構築された戦術リンクによって、友軍表記のなされた地球連合軍の反応が少ないながらもそこにあった。

 

 

 

 …………?

 

 アレェ、連合艦隊との合流は、無理そうなんじゃなかったっけ?わずかに思考を巡らせながら、ブラストインパルスの射線に入らないように加速しながらMS群に対し前進。

 

 その途中で左手のレールガンをチンピラナイツ用に温存するために腰の後ろへマウント。アドラーII(仮)をグルリと回してビーム・ジャベリンモードへと変形させる。

 空いた左手、ジャベリンを持った右手を下げた形にして戦闘支援AIの照準補佐によってかなりの精度で捉えているミサイル群をショルダーキャノンとガトリングではたき落とす。 

 

 ジンハイマニューバが二機、速度を上げながらコチラに迫る。前にいるのは重斬刀を手にして、もう一機は重突撃機銃の狙いをコチラに合わせている。

 

 

 

 

 ……………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「まあいいか!!よろしくなあ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 よく分からないけど、敵が分散しているのはいいことだ。そう結論づけて思考を止める。

 放たれた重突撃機銃を螺旋を描くように避けながら、すれ違いざま。ジャベリンのビーム刃を発振しながら右手を振り上げるようにして斬り上げて前側のジンを両断。

 そのまま右前腕部のビームガントレットから小ぶりのビームシールドを発振して、二機のジンハイマニューバ──その陰になる位置から放たれたコクピット直撃コースだったバルルス改のビームを受ける。

 

 

 

 

 

 

 

 《……なっ、んだと?!》

 

 《バカな……》

 

 「ざァん念でしたァ、また来世ェッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 驚愕の思考を放つバルルス改装備のジン、そしてジンハイマニューバの両機へと暴言と共にショルダーキャノンのビームを投げつける。

 

 あのチンピラナイツがやたらめったら強いわけだ、こんなチート使ってんだもの。

 

 二機のジンハイマニューバを囮にしての本命のビーム攻撃、その思考をイメージ映像のように受け取って対処してわかるアコード連中の無法さ。

 デスティニー・プランを実施している国でパイロットになるだけあって、動きも良く思い切りもいい相手をご覧の通りまさに鎧袖一触ってやつだ。

 

 

 

 

 まぁ、尤も。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「猫に小判、豚に真珠ってねェ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 明らかにコチラ側の最大戦力たるキラさんシンさんの二大巨頭を逃してるあの連中の間抜けな様。

 アレかな?ヌルゲーしかしてなかったから舐めプ癖ついてるんじゃねぇのかなァ!?

 

 

 

 内心の所感を簡潔なことわざ二つで吐き捨てながら、爆炎に紛れて突貫してきたジンを振り上げたジャベリンをウォーハンマーへと変形させて振り下ろすことで迎撃。

 高硬度高密度の槌部分が直撃し胸部装甲が無惨にひしゃげて鋭い先端が食い込んでしまい抜けなくなったジンを、勢いそのままに振り回してコチラに飛来してきたミサイルに対する肉壁へ。

 

 

 ジンが爆散したことで自由を取り戻したアドラーII(仮)を思い切り振りかぶって、思いの丈を込めて叫びながら放り投げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「使いづらいんだよォ、クソがァッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どこまでいっても変形の手間が煩わしいったらありゃしない!!

 

 放り投げた先、危なげなく回避したジンの軌道の先にガトリングの弾幕を置きながら両手でシュベルトゲベールの柄を掴んで抜き放つ。未だに回転しながら進むウォーハンマーを追い抜いてその先。

 近場にいるファウンデーション艦へと飛翔する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 《クソッ、たかだか二機のMSだぞ?!》

 

 「艦が対空砲火で簡単にMS墜とせるんならさァ!ザフトは地球連合といい勝負なんか出来てねぇんでしてよォォォ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 敵艦の対空砲火を掻い潜りながら、頭に響くクルーの思考にマジレス。

 とはいえ視界の片隅で軽々と艦艇を墜としてみせているシンさんのデスティニーを見ればその悲痛な思考は同情に値するかもしれない。

 だけれども。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「今なら出血ッ!大・サー・ビィィスッ!!なぁんとたったの一回!!一回ポッキリ、命をお落とししていただくだけでェ!!!十数万以上の誰かさん達を消し飛ばしたことォ!!!!チャラにして差し上げまァァァァッす!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 十数万分の一なんだから、オトクでしかないよなァァ?!出血するのは、当然お前たち!!

 叫びながら両手のシュベルトゲベールを重ね合わせて、ビーム刃の出力を上げて振りかぶる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「基本的なことも倫理的なこともォ!頭からすっぽ抜けてるようなあなた方はァァァァァ!!人・生・落・diiiie(ダァァァァイ)!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 叫びながら左から右へと横一文字。ファウンデーション艦のブリッジを引き裂く。

 それでもなお船体中央から伸びるアームで繋がれた四つの構造体が砲火を放っていることに気づいてシュベルトゲベールをマウントしながら船体表面をなぞる様に後部──エンジンブロックへと向かう。

 

 タイミングを合わせて胸部中央の大型ビーム砲、スキュラを放つ。見る見るうちに赤熱化するエンジンブロックは、とうとう激しく火を吹いた。

 

 

 はい、一丁上がりッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「……なァんて、終わらせてくれる訳ねェよなァ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そのまま知覚していたミサイル群とジンの一団の方向へと向き直り、今度はスキュラを含めて手持ちのうち使用できる射撃兵装を撃ち放して宇宙の一角を炎で染め上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 僅かな空白、放り投げたアドラーIIを回収して未だに知覚できないモノに微かに眉を顰める。

 これまでに無く昂る破壊衝動を、数回息を深く吸ってある程度抑える。

 

 

 

 こうも暴れているのに影も形も感じ取れないのは、どういう……?

 

 

 

 

 

 

 アイシュ・ガローテの駆るミラージュコロイド搭載機を発見し、抑える。クスリ頼りのこの俺が、決戦の場の最前線に出た理由。

 多数の被害を与えて尚動く気配を知覚させない存在に、言いようもなく不安が急き立てられる。

 何か、別の動きがあるのではないかと。

 

 

 

 

 

 

 こちらに向く複数の敵意に、否応無しに思考が打ち切られる。どのみちここは戦場だ、戦わなければ墜されかねない。

 例えTP装甲と言えど無敵ではない。アイシュを探すことを意識の片隅に置きながら、戦うほかはないのだ。

 

 

 

 そう切り替えて、スラスターを吹かし戦場へと翔けていく。

 

 

 まだ、決戦の幕は上がったばかりなのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。