【完結】この素晴らしいまちカド世界に祝福を!   作:のろとり

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 ちょっとした息抜きとして、まちカドまぞく×この素晴らしい世界に祝福を!のクロスオーバーを書いてみました。


第一章~この素晴らしいに魔族達に祝福を!~
第一話 やっぱり欠陥!! 魔道具を使って日本へテレポート


 アクセル。通称始まりの街

 その名の通りの街であり、この街から冒険者を始める者が多い。冒険者はモンスターの討伐やダンジョンの調査など、危険なクエストをこなす人物を指す。

 

 魔王軍の姿すらも見えないほどに平和な街アクセルではあるが、ある時を切っ掛けに魔王軍幹部のデュラハンや、こいつが通ったあとは草も残らないと言われる機動要塞デストロイヤーなど、人類にとって厄災のような存在が攻めてきた。

 

 しかしそんな存在を倒し、挙げ句の果てには魔王すらも討伐したパーティーがアクセルの街へと住んでいた。

 

 

 この世界で女神として崇められている人物と同じ名を持ち、蘇生魔法や水の浄化、常人ならば不可能な呪いを払ったりと、まるでその女神そのものと思われるアークプリースト、アクア。

 

 魔法使いを多く排出している一族の中でも特に強大な魔力を持ち、魔王軍だろうとも一目散に逃げ出し、幹部すらも一撃で葬り去る魔法、爆裂魔法を操りしアークウィザード、めぐみん。

 

 殺人光線や爆裂魔法だろうと、どんな攻撃すらも耐える防御力を誇り、味方への攻撃すらもその身体で受けきり、倒れずに弱音一つ履かずに味方を守る盾になるクルセイダー、ダクネス。

 

 彼が居なければ魔王どころか魔王軍幹部すら倒せなかっただろう。最弱職と呼ばれる冒険者でありつつも、数多のスキルを操り、その頭脳で味方に的確な指示を出す司令塔であり日本からの転生者、佐藤カズマ。

 

 

 この物語はそんなパーティーのリーダー的存在、佐藤カズマが魔族と魔法少女が居る街へと迷い込み、元の世界へと帰るまでのちょっと日常を描いた、なにかそういった話である。

 

 

 

 

 

「よ、ウィズ。調子はどうだ?」

 

「カズマさん! こんにちは」

 

 魔王を討伐してから数日。魔王が居なくなってお祭り騒ぎであったアクセルの街も落ち着きを取り戻し始め、いつも通りの日常へと戻りつつあった。

 

 そんな街で魔道具店を営んでいるウィズの元へと訪れたカズマ。ここ魔道具店ではゴミと言っても差し支えないモノを売っており、尚且つその値段は高額であるため、働けば働くほど貧しくなる商才の無い店主が運営する店である。

 

「今日はアクア様達と一緒じゃないんですね」

 

「あぁ。アクアはギルドで宴会芸を披露していて、めぐみんは爆裂魔法を撃ちに、ダクネスはその付き添いだな」

 

 落ち着きを取り戻してはいるが、まだまだ街は活気に溢れている。それもそうだ、長年の間人類を悩ませ続けていた魔王が討伐されたのだから。

 

 アークプリーストのアクアは未だお祭り騒ぎのギルドで、宴会芸をしながらタダ酒を飲んでいる。宴会芸の神様とも呼ばれる彼女は吐いて気絶するまでギルドで飲み続けるだろう。

 

 アークウィザードのめぐみんは爆裂魔法を撃ちに街の外へと行っている。強大な魔法ではあるが、一度撃つと魔力を使い果たして動けなくなる欠陥魔法である。けれども彼女は爆裂魔法を愛しており、それは爆裂魔法しか使えなくても良いほどである。

 

 そしてクルセイダーのダクネスは動けなくなった彼女を連れ帰るため、めぐみんに付き添っている。いつもならモンスターに自ら突っ込んで攻撃を受けるドMな彼女であるが、今日はそんなことはしないだろう。

 

「今お茶持ってきますね」

 

「わざわざ悪いな」

 

 ウィズは店の奥へと入っていき、カズマは店をグルッて見回す。ウィズ曰く「カップルに売れる」と言う、敵どころか守るものすら巻き込んで盛大に爆発するネックレスなどの、何処にも需要の無い魔道具が並ぶなか、カズマは一つ見覚えの無い魔道具を見つけた。

 

「ん? なんだこれ」

 

 カズマが見つけたのは杖状の魔道具であった。どんな効果があるかウィズに聞こうと思ったが、本人は店の裏に居る。どうせすぐ戻ってくるから、その時に聞こうと魔道具を見るだけに留める。

 

 ちなみにだが、ウィズの店には衝撃を与えると爆発するポーションのように、迂闊に触ると危ないものが多く置かれている。これもその類いかもしれないと警戒しているため、見るだけに留めているのである。

 

「これは説明書か?」

 

 魔道具の観察をしていると、近くに説明書らしき紙を見つけた。内容を読むと、

 

『これで貴方も異世界旅行! この杖を持って魔力を込めるだけで異世界に行けます! さぁ、レッツテレポート!』

 

 と書かれた、いかにも怪しいモノであった。カズマはこれを使うとろくなことにならないと、今までの経験からそう理解した。

 

「うわぁ、怪しすぎる。相変わらず変なモノしか置いてないな」

 

 これまでにも、アクアが魔王軍幹部討伐のために大量の水を召喚したら、街の防壁などを破壊して借金を背負い、めぐみんが勝手に爆裂魔法を撃ってピンチになったり、ダクネスが一人で問題を抱え込んでパーティーから抜けそうになる事態に陥ったりなど……

 

 ろくな異世界ライフを送っていないのだ。今回のもきっとそうだと思い、視界から杖を消すことにし、説明書も元の場所に戻そうとしたら、まだ続きが書いてあることに気が付いた。

 

「あれ、まだ続きがある。えっと……ただし行ける世界は『日本』限定です、か。よし行こう」

 

 さっきまでの態度は何処へ行ったのやら。カズマは日本へと行くことを決意した。この世界で満更でも無い生活を送ってはいるが、日本で読んでいた漫画の最新刊や、最新ゲームソフトは無いのである。

 

 異世界に転生してから、あの娯楽の日々を思い出すことが何度あったことか。数年も異世界に居れば最新の漫画どころか、最新のゲーム機も売っているだろう。

 

「おっしゃあ! 待ってろよ、最新ゲームや漫画の数々よ!」

 

 パーティーメンバーが戻ってくれば、色々と面倒なことになる。善は急げと、カズマはその場で魔力を込めて杖を使った。杖はカズマを包み込むように光り輝き始め、その光が収まる頃にはカズマの姿は消えていた。

 

 そして、姿が消えたと共にカランと杖が落ちた音が魔道具店に響き渡る。カズマは杖を使ってその場から消えてしまった。

 

『ただし、使った杖は一緒に転送されません』

 

 説明書の裏側に書いてあった、帰り道が存在しない一方通行の転送と言う一文を見逃したまま。

この小説に登場するキャラで誰が一番好き(あすら組&ばんだ荘組)?

  • カズマ
  • マスター
  • リコ
  • シャミ子
  • ミカン
  • リリス
  • 吉田良
  • 吉田聖子
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