夏祭り回のために、このすば8巻を読み直してました。
今回は夏祭り回と言ったな?あれは嘘だ。真面目な話をすると、長くなったので分けます。
「ムカムカ、ムカムカ……」
「まぁまぁ優子、そんな拗ねるなって。マスターも悪気があったわけじゃないんだし」
弁当が完売してから嵌められたと気が付いたシャミ子。マスター達にプンスカと怒るが、今日働いた臨時の分、少し多めの給料を渡されて夏祭りに行くようにオススメされた。
リコが気前良く準備してくれた浴衣を着て、夏祭りに来ていたが、どうにもまだ怒りが残っているのか、シャミ子は頬を膨らましている。
「分かってますよ。ただ、カズマさんやリコさんも一緒に私を騙してたじゃないですか」
「タコ焼き食うか?」
「誤魔化さないでください! 貰いますけど……あ、美味しい」
さっきまでの怒りは何処へ行ったのやら。カズマから貰ったタコ焼きを食べて笑顔になったシャミ子。まるで酒を与えられたアクアのようにチョロいと思うカズマであったが、口には出さなかった。
「それにしても懐かしいな」
「懐かしい? 何がですか?」
「俺の居た異世界でも、こういう祭りがあったんだよ」
「どんなお祭りだったんですか?」
異世界で開催される祭りとはなんだろうか。頭を抱えたり、苦々しい表情をすることなく、楽しい思い出のように語るカズマを見て、シャミ子はどんなモノなのか気になった。
「エリス教って宗教が主催の『女神エリス感謝祭』だな」
女神エリス感謝祭。それは年に一度、幸運の女神と呼ばれているエリスを称えるお祭りである。幸運が訪れますようにと、願掛け感覚で女神エリスのコスプレをしたり、教会で祈りを捧げたりする、日本とはまた違った神聖さを重視するようなお祭りである。
「あの。その祭りに巨大なカエルや、機動要塞って出てきますか?」
「出てこねーよ! いくら俺の居た異世界がふざけてると言っても、そんな常時ハードな世界じゃねぇからな! まぁ、金魚釣りと称してジャイアントトードの子どもを放してる奴は居たがな」
もし感謝祭にそんな生物や機械が毎年居たら、人類はとっくに滅びて祭り騒ぎ所ではないだろう。
そもそもジャイアントトードは兎も角として、馬鹿な行動で偶然的にも完成した、機動要塞デストロイヤーみたいな機械が何体もあっては、たまらないだろう。
「迷惑な事をする人も居るものですね!」
「まぁそれやったのは、頭のおかしいアクシズ教だがな」
「頭のおかしい?」
別にカズマは一方的な恨みや、偏見でそう語っている訳ではない。本当に頭がおかしいのだ。
女神アクアの教え『欲望のままに生きろ』を体現しており、アクシズ教からマトモな人間を探せと言われたら、どんな人間、いやモンスターすらも背中を見せて逃げていくだろう。
そして頭のおかしさだけではなく、機動要塞デストロイヤーが通った後は草すらも残らないと言われてるが、唯一「アクシズ教だけは残る」と名指しされていることから、しぶといことでも有名である。
また、宗義の一つに「エリスの胸はパッド入り」がある。
「前に話しただろ? ポイズンスライムが宗教勧誘に参ってたって。アクシズ教はその勧誘をしてた集団だな」
「あぁ……」
一応、カズマ達のスライムは物理攻撃無効に強力な魔法耐性、さらには張り付かれたら溶かされる、もしくは口を塞がれて窒息されられる。特に魔王軍幹部となれば、そんなスライム界の頂点とも言えるだろう。
だがそんなスライムでも、アクシズ教の勧誘は辛かったようだ。特にカズマ達とその幹部が出会った場所、水の街アルカンレティアはアクシズ教の総本山である。
(わざと)落とした荷物を拾って貰ったお礼として勧誘、同級生と嘘をついて勧誘、サインと称して勧誘、挙げ句の果てには幼女ですら宗教勧誘をする、油断ならない街と集団である。
「あれ。そうえばエリス教が主催なら、そのアクシズ教は出店出来ないのでは?」
許可さえ取れば出来るかもしれないが、世界的に「頭のおかしい」で有名なアクシズ教の出店を認めるものは居るだろうか。否、居ない。それこそ明確なメリットが無い限りは、下を向いて目線すら合わせずに、関わろうとせず足はやにその場を去るだろう。
「それは俺が協力して共同で開催するよう交渉したんだ、アクアに脅されてな。失敗もとい問題ばかり起こすアクシズ教を見て、俺が焼きそばとか、タコ焼きのアイデアを出して出店したな」
「多芸なんですね」
料理人だけが習得すると言われる『料理』スキルを獲得してるのは、軒並みステータスが低く、スキルを手に入れるためのポイントも本来より高い代わりに、色んなスキルを獲得出来る冒険者だからこそ、可能な事と言えるだろう。
「あと最終的にミスコンやって女神エリス様が降臨して、色々とあって俺は警察に捕まった」
「色々とは!? 詳しく、詳しく教えてくださいカズマさん!」
「まずは俺は━━━」
突然の急展開に目を輝かせて詳しい話を希望するシャミ子。この男に毒されてしまったのか、何かろくでもない事をしたんだろうと思いつつも、いつしかカズマのするハチャメチャな行動に憧れ始めていた。
話すと長くなるから、最初は何を説明しようか。頭の中で話の構成を思い浮かべながら口を開くと、
『お知らせをします。角と尻尾が生えた小柄な女の子、シャドウミストレス優子さん。佐藤カズマさん。配下の魔法少女さん達がお迎えです』
「誰が小柄ですか!」
二人を呼ぶ放送が流れた。
小柄呼ばわりされてプンスカするシャミ子の身長だが、小学生5、6年生の平均身長である140cm前半である。
高校1年生の身長と言うには10cm以上は足りないため、小柄と言われても仕方がないだろう。ちなみにだが、カズマと桃は同じ165cmである。
『えっと、その恥ずかしい話を言えば良いんですか?』
『はい、お願いします』
「ん、なんだ?」
小柄呼ばわりされたシャミ子を笑っていると、放送のお姉さんと桃が何か喋っている声が聞こえた。マイクから離れて会話してるのか、少し小声だったが何を言ってるのかは聞こえた。
いったい桃は何を言ったのか。シャミ子のHで恥ずかしい話を期待したカズマは、鼻の穴を大きくさせて放送に耳をすました。
『早く迷子センターに来ないと、佐藤カズマさんが最近、シャドウミストレス優子さんの胸を「何食ったらあんなデカくなるんだ」と呟きながらチラ見してるのを放送で』
「よおおおおし! 急いで向かうぞ優子!」
「カズマさん、今放送で」
「配下を待たせて良いのか優子! 桃とミカンが退屈してるかもしれないぞ!」
「あの、だから」
「後でカッコいいお面を買ってやる」
「すぐに行きましょう!」
放送の声をかき消すように、シャミ子に聞かれないよう大声で叫んで桃達の場所へと向かうとするカズマ。お祭りで盛り上がっていても聞こえるよう、ボリュームが大きく設定されている放送は、当然シャミ子の耳にも入っていた。
シャミ子からの追求を逃れるよう、何か言おうとする度に遮って、最終的にはモノで釣ったカズマ。お面が貰えると聞いたシャミ子は、先程での話は無かったかのように、桃達を向かえに行くのであった。
頑張れシャミ子、カズマさんとのOHANASHIは清子や桃さん達みんなでするんだぞ!
小柄魔族がプンスカしてるのを見て、カズマさんが笑うオチにしようか悩みましたが、ちょっとこのすば成分が薄い気がしたので、カズマさんの変態な一面を出しました。
桃とミカンと合流するのは次回になりました。次回も夏祭り回になりますが、今の所は射的する予定です。あと射的と射的と射的です。要するに射的以外思い付いてないです。
きっと次回の話を書く時には思い付いてると思うので、その時の自分に丸投げです。
【第二回】この作品で好きなキャラ投票!
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佐藤カズマ
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吉田優子(シャミ子)
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千代田桃
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日夏樹ミカン
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マスター
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リコ
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リリス
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吉田良
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吉田清子
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佐田杏里
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小倉しおん
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犬のお姉さん
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犬