中盤辺りまで来て「カズマさん『テレポート』使えるから元の世界に帰れるじゃんか」と思い出しました。一瞬でテレポートの使用を封じる方法を思い浮かんだので問題ないですが。
この作品は大筋は考えてるけど、細かい所は何も決めてないのでわりと行き当たりばったりです。
「……ハッ!」
目が覚めて辺りを見渡すが、そこは雪山ではなくシャミ子自身の家であった。カズマのパーティーメンバーも、将軍の姿も、顔と身体が別れたカズマの姿も無かった。
「今のは夢、ですよね?」
それにしてはリアルな夢であった。リリスに会って、カズマの記憶に入って、杖を見て、色んな冒険を見て、最後に雪山で将軍を見て。夢にしてはやけに鮮明に覚えており、一言一句とまでは言わないまでも、思い出そうとすれば可能である。
いくら夏と言えどいつもと比べ物になら無いほど、寝汗をかいており起きたばっかと言うのに、パジャマが素肌にくっついて気持ち悪く感じる。
「優子、朝ですよ……ってあら。もう既に起きてましたか」
「お母さん。ちょっとあすらに用事が出来たので出掛けてきます!」
もしかしてカズマに何かあったのかと、心配になったシャミ子は直接あすらに行ってカズマの姿を確認することにした。あれはただの夢なのだから、カズマには何も無いだろうと、その気持ちでいっぱいになりながら。
「今からですか?」
「カズマさん……!」
朝食を食べてないのにと呼び止めたが、今のシャミ子にはその呼び声は耳に入っていなかった。あるのは一つ、カズマの安否を確認したい。これに尽きる。
「シャミ子おはよ」
朝のトレーニングであるフルマラソンを終えて、ばんだ荘へと戻ってきた桃。朝早くから起きて何処かへ行こうとするシャミ子に挨拶をするが、返事が無くそのまま走り去ってしまった。
「…………?」
「桃さん、おはようございます」
「おはようございます。あの、シャミ子何かあったんですか?」
シャミ子が走っていくのを見ていたのか、部屋の扉を開けて佇んでいる清子に挨拶をして、桃はシャミ子に何かあったのかを聞くことにした。
もし何かしら事件が発生しているのなら、この街を守る魔法少女として解決に動かなければならない。事件でなくとも、挨拶すらも耳に入らず焦った様子で何処かに走っていくシャミ子が気掛かりでもある。
「たった今起きてあすらに出掛けていきましたよ。何やらカズマさんの名前を言っていましたが」
「分かりました。ありがとうございます」
目的地はあすら。要件はカズマに急用の用事、もしくはカズマやマスター達が事件に巻き込まれてシャミ子に助けを求めたかの二つだろう。
もしかしたら全く別の理由かもしれないが、現状の情報ではその二つが有力だ。前者なら兎も角、後者なら人手が必要になるかもしれないと、桃はミカンの部屋を訪ねた。
「ミカン、起きてる?」
「ふわぁ~、何? 私まだ起きたばっかなんだけど」
寝癖は整っているが、未だパジャマ姿で眠い様子で欠伸をしながら目を擦っているミカン。働かない頭を動かしながら、何の用事か考える。
「シャミ子がカズマさんに会いにあすらに走っていった。何かあったのかもしれないから、私達も行くよ!」
「分かったわ!」
遊び盛りな高校一年生のミカンであるが、それと同時に数々の戦いを乗り越えてきた魔法少女でもある。問題が起きていると聞けば、その眠い頭を一瞬で切り替えて臨戦態勢に入ることが出来る。
そうして二人はシャミ子を追うような形で、あすらへと向かうのであった。
「カズマさん!」
「おぉどうしたのかね優子君。そんな焦って」
あすらの扉を強めに開くと、そこには汗だくで店に入ってきたシャミ子を心配するマスターと、なんやなんや~と興味本位でシャミ子に顔を出すリコの姿があった。
「カズマさんはッ……カズマさんは何処ですか!」
「カズマはんならまだ」
「おはよ~」
リコがカズマの所在を答えようとすると、その声を遮るかのようにカズマが店の奥から出てきた。昨日は桃の闇落ち騒動で魔力を多く使い、その使った魔力を補充してるのかぐっすりと寝ており、たった今シャミ子がドアを開ける音で目が覚めたのである。
「おはようやで~」
「おはよう。優子君がカズマ君の事に用事だそうだよ」
「ん、どうした優子?」
朝早くから訪ねてくる程の用事は何かあっただろうか。自分の記憶を見た感想だろうか、それとも世界を渡れるような杖のイメージが出来たためそれの報告だろうか。もし面倒事なら聞こえないフリをして寝よう。
自身が近づく度に、何故だか涙目になっているシャミ子に声をかけるカズマ。
「よ"か"っ"た"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!! ち"ゃ"ん"と"い"き"て"た"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!」
その声を聞いて安心したのか。溢れかけていた涙は壊れたダムのように崩壊し、大声を出してシャミ子は泣き出した。
「シャミ子!」
「これはいったい……どういう状況?」
シャミ子が泣き出すと共に、あすらへと姿を表した桃達。その目には大粒の涙を流すシャミ子、シャミ子の目の前に立って呆然とするカズマ、泣いているシャミ子のためにタオルを持ってこようとするマスターと、葉っぱを変化させてタオルを生み出すリコが映った。
「それ、俺が一番聞きたいんだけど」
どうして俺を見て優子は泣くのだろうと、状況が分からずカズマは困惑していた。その困惑する中で、カズマは異世界の仲間であるアクアを思い出していた。
兄妹のように懐いているシャミ子と、面倒事ばかり持ってくるアクアとでは、似ても似つかない二人である。しかし泣き顔と泣いた時の仕草はとてもよく似ていた。アクアの面影を感じる泣いているシャミ子を見て、カズマはなんだか異世界が恋しくなっていた。
書いてて「シャミ子とアクアって泣く仕草似てるなぁ」と思って本編にぶっこみました。似てるよね……ね?
シャミ子に「カズマさんの記憶を見てもらう」って言う、私がやりたかったことが出来ました。イエーイ!
今回の話を見返したら「遊び盛りな高校一年生」を「血気盛んな高校一年生」と打ってました。意味合い的には一応あってるけど、なんだか世界観が一気に殺伐とした雰囲気になりますね。
全40話想定なので、今回で折り返し地点を突破しましたね。まぁ予定は未定なので変わる可能性がありますが。ストーリー的に外せない部分は兎も角として、もう少し良ちゃんや小倉さん、杏里ちゃん達と絡ませたいです。
良ちゃんなんてチョロッと出ただけで出番終了ですからね。幸いにも絡むネタはありますし、何話か後でカズマさんと絡むと思います。
次回はシャミ子が見た将軍の事や、異世界転生についての説明ですね。
【第二回】この作品で好きなキャラ投票!
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佐藤カズマ
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吉田優子(シャミ子)
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千代田桃
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日夏樹ミカン
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マスター
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リコ
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リリス
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吉田良
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吉田清子
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佐田杏里
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小倉しおん
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犬のお姉さん
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犬