今回はシャミ子の誕生日回です。私自身、プレゼントのセンスが無いので、カズマさんがシャミ子に何をプレゼントするか悩みました。
それと第一話から一章、第九話から二章と、章を追加しました。ちなみにこの作品は全三章となります。
「あ、こっちこっち!」
「お迎えありがとな~」
シャミ子達の通う学校、桜ヶ丘高等学校。その校門の前でマスター達、あすら一行に手を振る人物が居た。杏里である。
9月28日。それは今日の日付であり、シャミ子の誕生日でもあった。杏里から事前に聞いていた彼らはシャミ子の誕生日プレゼントを既に用意してあり、誕生日パーティーの会場である教室へと来ていたのであった。
「学校の先生達にも話を通して貰って申し訳ないね」
マスターは杏里に頭を下がる。本来なら学校に入れない立場であるマスター達。それは魔族だからと言う理由ではなく、単純に部外者だからである。
魔族と魔法少女の居る街だ。街の張っている結界によって、
当然だが、この街でも何か問題や奇怪な行動を起こせば、不審がられて周りから距離を取られる。小倉しおんが良い例だろう。
特に学校に勝手に入ったとなれば、不審者扱いは免れないだろう。そのため杏里に話を通してもらうよう頼んでおり、無事許可が出たためこうして学校の前に居るのであった。
「気にしてないすっよ~先生達も「小倉のラボよりマシ」って言って簡単に許可貰えましたし!」
「そのラボについては触れない方が良いのかな?」
小倉しおんは学校の設備である倉庫を自分のラボと言い張り、怪しい研究をしているのだ。仮にラボが壊れても、学校の設備だからと気にしない素振りも見せている。学校の設備だから問題があるのだが……。
そんな小倉しおんは、常に倫理観に関する問題以外は全て正解と言う、学年トップの成績を維持しているため、学校からは黙認されている。尤も、それ以上に倫理観が欠如しているため、変に関わらない方が良いと放置されているのかもしれないが。
「そうだカズマさん。私のアドバイスどうだった?」
「凄い役にたったぜ。ありがとな」
「いえいえ~」
「カズマはん何かアドバイス貰ってたん?」
「前に優子のプレゼントを選びに商店街を歩いてた時に、杏里からちょっとアドバイスをな」
シャミ子はカズマが話す異世界話が好きだ。だから最初は異世界に関するものを渡そうと考えたが、カズマが異世界から持ってきたのは
これまでに渡したプレゼントを思い返してみたが、王女に子ども向けの指輪を渡したり、めぐみんに大量のマナタイトであったり、誕生日プレゼントとしてはあまり参考にならないものであった。
しかし今日カズマが用意したプレゼントは、杏里からのアドバイスもあり、シャミ子が喜ぶ姿が容易に想像が付くほどの自信があった。
「ずるいわぁ~ウチにも何かアドバイスくれへん?」
「その性格を直せ。これがアドバイスだ」
「酷いなぁ~。マスター、カズマ君に酷い事言われてもうた~」
「妥当なアドバイスだと思うけどね」
話に花を咲かせながら、誕生日会場の教室へと向かう四人であった。
「リコさん、マスター、ありがとうございます!」
「ホコリ被ってた古い機種やったから、気にせんでええよ~」
「リコ君、それは僕の台詞ね」
誕生日パーティーが始まり、次々とプレゼントをシャミ子に渡していく。その中でマスター達は、新しい機種を手に入れて使わなくなった、ゲーム本体とゲームソフトをプレゼントしていた。
所有者はマスターのため、本来ならリコの言葉はマスターが言うべきである。リコ本人は心の底から「遠慮はえらんで~」と考えているため、マスターもあまり小言は言わない。誕生日パーティーの席なのもあるだろうが、言ってもリコのこの性格は治らないと諦めているのだろう。
「じゃあ最後に俺だな。はい優子、誕生日おめでとう」
「こ、ここここれは!?」
カズマはいつも通りなテンションで、シャミ子へと透明な袋に保護されている色紙を渡した。その色紙はあるゲームに登場する魔王がプリントされており、その魔王に被らないような形でサインが書かれていた。
「これって抽選でしか手に入らない限定サイン色紙ですよね!?」
「そんなに凄いの? シャミ子?」
シャミ子の後ろから色紙を覗き込みながら、価値がよく分からない桃は疑問を浮かべる。桃からすれば、知らないキャラの誰のか分からないサインである。
シャミ子からすれば目を輝かせるほど凄いモノでも、価値が分からない桃からすれば、そこまでシャミ子が喜ぶのに疑問を浮かべるのも仕方が無いだろう。
「抽選で5名にしか当たらない超限定品ですよ!」
実はカズマの渡したサイン付き色紙は、対象のお菓子に付いている応募シールを送ると、応募した数名のみに当たる色紙となっている。
簡単に送れるように思えるが、一度送るのに応募シールは五枚必要である。仮にお菓子が百円だとしても、合計五百円。それを数多く送るとなると、たかが百円で積み重なるため、大金となるだろう。
シャミ子も当然気になってはいたが、貧乏であるシャミ子の家ではお菓子は高級品に近い。それに仮に送れたとしても、当たるかは分からないのだ。家計を圧迫出来ないと、シャミ子は泣く泣く諦めていたのだ。
カズマは杏里からアドバイスとして、シャミ子の好きなキャラクターのグッズを渡すのはどうかと教えて貰ったのだ。アドバイスした杏里も、抽選で当たる超限定商品を渡すのは予想外であったが。
「カズマさん、どうやってこれをどうやって手に入れたんですか!?」
「応募して当てた」
「相変わらずの強運ね」
低確率の壁を越えたカズマは、「俺なんかしちゃいました?」と、確率なんて知らないと言った態度でシャミ子の問いに答える。ミカンは、カズマの後ろには幸運を司る女神が居るのではないかと、思わず苦笑いをする。
「カズマはんこれ当てるのに凄い頑張ってたで~」
「え、そうなんですか?」
「ちょっおま」
みんながカズマの豪運に引いている中、色紙を当てるまでの過程を知っている二人はカズマを生暖かい目で見つめる。
そして空気が読めないリコは、カズマが色紙を当てるまでに頑張ったと話す。カズマは恥ずかしいのか、リコの口を封じようとするが、それより先にリコが話し始めた。
「それ当てるために、給料の大半を注ぎ込んでな~。当たった時は思いっきりガッツポーズしとったで~」
「必死に当てようとするから、僕たちも手伝おうと思ったんだけどね。このお菓子が好きだからと下手な嘘を付いていてね。そんなにこのキャラクターが好きなのかと思ったら、まさか優子君へのプレゼントだったとは……」
マスターはカズマのこれまでの様子を振り返る。宝くじを当てた辺りから、カズマの様子がおかしかった。何故だか同じお菓子を大量に買ったり、引きこもり体質のカズマが
何しているのかとずっとモヤモヤしていたが、ようやく謎が解けた。同じお菓子を買っていたのは、懸賞のためのシールを集めていたから。ばんだ荘へと出掛けていたのは、シャミ子が既に色紙を持っていて被ったものを渡そうとしてないか不安だったからで、朝から外に居たのは色んなお店を回ってお菓子を買っていたのだろう。
「カズマさん、ありがとうございます!」
「止めろそんな目で俺を見るな!」
いつもはゲスで苦労人な性格が目立つカズマ。周りから豪運と持ち上げられるほど幸運が高く、今シャミ子にプレゼントした色紙も、その豪運で当然のように当てたと言った態度をしているが、裏ではもの凄く努力をしていたのだ。
シャミ子のために頑張る姿を知ったみんなは、カズマに生暖かい視線を向けて、カズマは恥ずかしいそうに顔を赤くするのであった。
誕生日回を書くためにまちカド5巻を見返した私
「あれ、マスター誕生日パーティーに居なくね? てかリコ君が学校に不法侵入してるし、マスターのお古勝手に渡してね?」
原作のリコ君が自由な行動をしすぎて、ちょっと展開に悩みましたが、今作では学校に許可貰って来てる事にしました。そうしないと、カズマさんもマスターも来れないですからね。
シャミ子に渡すプレゼントをこの回書いてるときに決めました。ちなみにですが、杏里ちゃんのアドバイス以外のプレゼント関連の話は全部後付けです。
なのでカズマさんが大量のお菓子を買った描写は、前の話を読み返そうと何処にも書いてないです。
・杏里のアドバイス→伏線
・大量のお菓子購入→そんなシーンは無い。後付け
・シャミ子邸に行って度々確認してた→後付け
・朝から店を回ってた→後付け
よくこんな都合の良い幾つもシーンあったな……偶然って恐ろしいね。
次回は未定です。もしかしたら良ちゃん回になるかもです。
【第二回】この作品で好きなキャラ投票!
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佐藤カズマ
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吉田優子(シャミ子)
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千代田桃
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日夏樹ミカン
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マスター
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リコ
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リリス
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吉田良
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吉田清子
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佐田杏里
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小倉しおん
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犬のお姉さん
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犬