「またかよ、またお前かよ! 何回迷惑かければ気が済むんだ!」
「全くです!」
「ちょっ、ちょっとどうしたのよ二人とも!?」
突然怒りだしたシャミ子とカズマに驚き、何があったのかと二人を落ち着かせようとするミカン。ロボッターを造った科学者のふざけた理由で、この街が危機に陥っているのは怒る部分もあるし、共感は出来るが「また」とはどう言うことなのか疑問を浮かべる。
「もしかして、この日記を書いた人と知り合いなの?」
「知り合いも何も、コイツは異世界にいた日本人転生者なんだよ!」
「そうなんですよ! それにこの人のせいで機動要塞デストロイヤーが出来たんです!」
「キドーヨウサイ?」
その疑問を桃が二人にぶつける。マスターとリコはデストロイヤーを造った転生者がろくでもない人物であると、カズマから聞いたことがあるが、桃達は名前を少し聞いた程度であるため、デストロイヤーが何かよく分かっていない状態である。
「簡単に説明すると、暴走した古代兵器だな。デストロイヤーが通ったあとは、人類の街は壊滅して、草も残らないと言われてるんだ」
「ちょっと待ってくれるかしらカズマさん。転生者は魔王を倒すために転生したのでしょう? どうしてその転生者が造った兵器が人類を攻撃してるのよ」
カズマの説明に待ったをかけるミカン。以前の話では、転生者は魔王討伐のために異世界に送られていると聞いた。だが今の話だと、魔王を倒すどころか味方である人類に損害を与えている。
日記のように行動がふざけていようとも、その転生者は故意的に暴走させて、人の命を虫のように踏み潰すような人物ではないだろう。
第三者によって暴走させられたのだろうか。そしてその転生者は暴走したデストロイヤーを停めようとしなかったのか、様々な疑問が浮かぶ中、ミカンはカズマに質問をする。
「デストロイヤーは、転生者が蜘蛛の潰れたシミが付いた紙を設計図として出して、動力源として伝説のコロナタイトって奴を無理難題として頼んだら本当に用意されて、トントン拍子で試運転まで進んだ兵器だ」
「そいつはデストロイヤーの責任者で、もし動かなかったら死刑になると思って自暴自棄になった自棄酒を飲んだんだ」
「そのままデストロイヤーに乗って、動力源に根性焼き。偶然的にその根性焼きでデストロイヤーが動いて暴走したんだ。乗った転生者は降りれなくなって、街は滅んだけど本人はスカッとしたそうだ。そのままデストロイヤーの中で未練無く死んでった」
「うん、聞いた私が悪かったわ」
悪気は無かった、故意でも無かった、陰謀でも無かった。しかしそれ以上に酷い理由で暴走していた。これなら聞かなければ良かったと、自分の行動を後悔する。
「カズマよ、余からも良いか? デストロイヤーとロボッターの制作者は同一人物で、異世界の機械なのだろう。その制作者に関して何か情報は無いか?」
「情報ってもなぁ、俺が知ってるのはそいつが残した遺品ぐらいだな。現代のゲーム機やガシャポン、人造人間として紅魔族を製造したり、世界を滅ぼし得る兵器や魔術師殺し、さらにはリア充……もといカップル狩りをする機械を造ったり」
「それ以上は止めて、聞きたくないわ」
「カップルを狩るなんて怖いな~ねぇマスター」
「え、僕!?」
制作者が同じなら何処かデストロイヤーと共通している部分があり、デストロイヤーに何か弱点があるなら、ロボッターも……と期待したが役に立つ情報は無く、これ以上聞いてると耳が腐りそうだと、ミカンがカズマの話を止める。
そんなポンポンと人に危害を加える機械だったり、世界が滅亡しそうな機械を造らないでほしいものだ。
「兎に角、私は今からアレを倒しに行く。作戦も何も決まってないけど、これ以上この街で好き勝手させないよ」
「私も協力するわ」
「オレも手伝ウ!」
「ウチも手伝うで~マスターに危害を加えるなんてウチが許さへんわ~」
「ミカン、ウガルル、リコさん……」
何か手があるわけではないが、魔力を持っている者が狙われている以上、ここが捕捉される可能性があるし、この街に住む他の魔族が狩られるかもしれない。
あすらやシャミ子邸に張ってある結界は、魔族側が許可しない限り魔法少女と運命レベルで会えない効果となっている。
しかし超合金ロボッターは魔法少女ではない。仮に結界の効果を受けたとしても、街を踏み潰すような行動をすれば、魔族の存在を認知すること無く命を狩りとれてしまうだろう。
早急に対応する必要があると、桃は立ち上がる。それに続いてミカン、ウガルル、そしてリコまでも立ち上がる。リコは完全な私情であるが、戦力が増えるのなら私情でも嬉しいため、リコの事が苦手な桃もこの時は何も言わなかった。
「桃、私も」
「いや、シャミ子はカズマさん、マスター、リリスさんとここで待機してて」
「僕は非戦闘員だからね。行ったところで足手まといだから異論は無いよ」
「余も同意見だな」
「魔力を消耗してるからな。今の俺が出来るのは精々コソコソする程度だし」
非戦闘員のマスター、リリス、シャミ子、そして消耗しているカズマは桃から待機が言い渡された。戦闘員であり、消耗しているだけのカズマはまだ戦うことは可能だ。しかしカズマが使えるスキルでは精々時間稼ぎしか出来ない。
今の戦力では時間稼ぎだけでも充分かもしれないが、肉体が一般人と大差ないカズマでは、ロボッターと桃達の戦いの余波でコロッと死ぬ可能性があり、そこにまで気を配る余裕が桃達にないため、カズマは待機なのである。
そして待機を言い渡されたメンバーの中に一人、納得の行っていない魔族が居た。
「待ってください! この街のボスを置いていくつもりですか!」
そう、シャミ子である。一応はこの街のボスであるシャミ子は、自分を友達が置いて戦場へ、死地へと赴くのが耐えれなかった。
戦うのなら自分も連れて行ってくれと頼むが、桃は静かに首を横に振った。
「シャミ子には杖の力があるとは言え、まだ戦闘面では私達に付いてこれないし、こんなところでこの街のボスを失うわけにはいかないからね」
「なら能力を使ってロボッターさんの意識に入るのは」
「それも難しいだろうな」
「ご先祖……?」
その能力を使ってロボッターの活動を停められればとシャミ子は考えたが、行動に移す前にリリスに止められる。
「意識内に入る事は出来るかもしれないが、問題は入った後だな。何が起こるか分からない以上、シャミ子を守るボディガードを付ける必要があるが」
「私ですら苦戦する敵が強化されてるかもしれない以上、戦闘面での戦力は削れない」
以前、シャミ子は桃とミカンの
ミカンに侵入した際は、呪い問題解決のためにウガルルと話をしようとした時である。ウガルルは侵入してきたシャミ子を敵だと思い、攻撃を仕掛けてきた。
その時は一時的にシャミ子の眷属になって闇落ちした桃が、シャミ子のボディガードとして一緒に居たためどうにかなったが、桃が夢の中に入れるのは闇落ちした時限定である。
チート級に思えるシャミ子の能力だが、必ずしも相手が無防備とは限らない。桃のように誰か居ると自覚されて捕まったり、ミカンのように何かしらの方法で攻撃される可能性があるのだ。
誰かと一緒に侵入して、シャミ子のボディガードをすれば良いのかもしれないが、侵入出来るメンツは全員現実世界でロボッターと戦うのだ。そちらにまで手を回す余裕はない。
それに相手が自分達をいつ捕捉するか分からない以上、時間を掛けている暇は無い。今すぐにでも決着を付けるべきである。
「シャミ子、もし私たちに何かあったらこの街を頼んだよ」
「桃ッ!」
シャミ子の止める声も虚しく、四人はロボッターの居る河川敷へと向かうのであった。
今回の話+次回の話=1話分にする予定でしたが、シリアスを引っ張りたかったので別けました。
軽く流しましたが、シャミ子と一緒に無意識に入れるメンバーは、闇落ちした桃とウガルルです。
ただし桃は闇落ちする必要があり、仮にロボッターを停めれたとしても闇落ちから戻すための方法を探す必要があります。
ウガルルは魂が霧のような存在なので侵入可能ですが、知能が低いので難しい話には付いていけないです。一人で勝手に行動してボディガードの事忘れそう(偏見)。
【ロボッター討伐組】
桃、ミカン、ウガルル、リコ
【あすら居残り組】
マスター、リリス、シャミ子、カズマ
次回は桃達の戦闘シーンではなくゥ……あすら居残り組のシーンです。
【第二回】この作品で好きなキャラ投票!
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佐藤カズマ
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吉田優子(シャミ子)
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千代田桃
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日夏樹ミカン
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マスター
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リコ
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リリス
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吉田良
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吉田清子
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佐田杏里
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小倉しおん
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犬のお姉さん
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犬