BuilD_Dream!!   作:ツナ缶マン

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おはよーございます!!
今回は掲示板ではなく被害者の会・頭脳担当の場合をお送りします…
これ、普通に精神やられそうだな…って思いながら初投稿です


Ex04-私は…私は……私は休めないッ!!

ようやく迎えた土曜の休日。

有咲は早朝から電気の消えた蔵の地下に置かれたソファーに横になって静かに目を閉じていたのだが―――

 

「有咲~!!」

 

「香澄…うっせぇ…叫ぶな…」

 

「有咲!!遊びに行こ!!」

 

「うっせぇ…静かにしろ…香澄が来たってことは他のもいんな…」

 

突如として現れた香澄の大きな声に苛立ちを隠す素振りも見せずに不機嫌そうに返すと香澄の後ろから別の人影が顔を覗かせていた。

 

 

 

「有咲は…いたね」

 

「おたえのバイトが無くなったからみんなで遊びに行こ!!」

 

「2人とも前もって連絡しようって言ったでしょ……」

 

「有咲ちゃん、ごめんね…?」

 

 

「やっぱり…おたえ達までいんのかよ…」

 

香澄の後ろにいたのは他のポピパの面々――――

たえがバイトの予定だったため予定を入れてなかったが、急遽バイトのシフトが変わったのを知った香澄が他のメンバーを連れて有咲の蔵まで押しかけて来たのだが、元気が有り余っている香澄に対して有咲の方は完全に疲れ切った表情を浮かべていた。

 

「有咲~!!」

 

「マジで勘弁してくれ」

 

 

「有咲、それにしても目が治んないね」

 

「有咲ちゃん…目が治ってないからすっごい疲れてそうに見える…」

 

「疲れてそう…じゃなくて疲れてるんだよ…とりあえず電気消してくれ…頭が痛いんだよ…」

 

「えぇ~!!有咲が見えなくなっちゃうよ~!!」

 

「マジで頼むから…」

 

未だに目が治らない有咲だったが、それ以上に今の彼女は頭を押さえながら電気を消すように頼んだが、香澄はそれを拒否するとそのまま有咲の方へと近づいてきていた。

 

「有咲、風邪?」

 

「香澄、風邪じゃないからデコ触ろうとすんな」

 

「でも、頭痛いんでしょ?」

 

「熱もないし喉痛いとかもないよ」

 

 

「でも、有咲…風邪じゃないんだとしても具合悪そうだよ?」

 

「さーやの言う通りだよ!!」

 

「だから目の前で叫ぶな…」

 

香澄は頭痛を訴える有咲が風邪だと心配しているが、聴かれた本人は否定しながらも香澄の行動を先に指摘して止める。

だが、沙綾の言うように有咲は具合が悪そうにしていると香澄が大音量で心配する声を挙げた事に有咲は自身の手で目を覆いながら怒ると気怠そうしながら身体を起こしていた。

 

「有咲ちゃん…大丈夫…?」

 

「りみ…大丈夫じゃない…」

 

「それってあの時の後遺症…?でも、部屋を暗くして静かにしてたのって…なんで?」

 

気怠そうにしていた有咲の事を心配した沙綾とりみだったが、彼女達の言葉に応える様に今までの真っ暗な蔵にいた理由を話していた。

 

 

 

 

 

 

 

「入ってくる情報に対して頭が勝手に動いちまうから、目と耳から入ってくる情報を最小限にしてたんだよ…」

 

「「「「……?」」」」

 

が、理由を話しても他の4人には全く理解できないらしく首を傾げていた。

そんな彼女達に呆れながらも有咲は何とか伝わるように説明を考えながら話を続けていた。

 

「分かりやすく言うと、見たり聞いたりすると勝手に頭の中で連想ゲームが始まるんだよ」

 

「どういうこと…?」

 

「例えるなら音聞いて音階を思い浮かべるみたいなのあるだろ?」

 

「あ~…何となく分かるかも!!」

 

「だから、叫ぶな…。後は何かを見たらあの色は何色と何色を合わせてできるとか、教科書に載ってる問題を見たら頭の中で勝手に解き始めたり…」

 

「すっごい便利そう…!!」

 

「そうだよ!!」

 

「んな訳ないだろ」

 

有咲が自分の状態を例え話を交えて説明すると香澄とたえの2人は便利そうだと言っていたが、言われた本人からしたら溜まったものではないと彼女達の言葉を叩き切っていた。

 

 

 

「ドラマとか見てもその後の展開を勝手に何百パターンも予想するから、…展開が予想出来るドラマとか映画なんてクッソつまんないだろ?それが常に動いてるんだから頭が休まんねぇんだよ…」

 

「あ~…確かに…有咲ちゃんの言う通りかも…」

 

「ずっと頭使い続けてるってしんどいかも…」

 

「ったく…紗夜先輩が羨ましいよ…。あの人の場合、反射速度が上りまくってるだけで頭に影響ないから…」

 

「有咲?その言い方だと紗夜先輩がバカみたいに聞こえるんだけど?」

 

「おたえ、そんな事欠片しか思ってないから」

 

「「「「思ってるんだ…」」」」

 

自分の意志に反して勝手に頭を使い続けると聞いて、香澄達とは対照的に沙綾達は殆ど休めていない有咲を心配そうな表情を向けていた。

だが、そんな有咲は自身と同じ状況だが全く日常生活に悪影響の出ていない紗夜の事を羨みながらダルそうにしたまま話を続けていた。

 

「今日は香澄達が来ることは予想出来てたし、この話しないと香澄が何時までも喧しいのが分かったから話したけどな…」

 

「「……」」

 

「ちょっと待ってろ…」

 

だが、この状況で有咲は何を思ったのか、おもむろに1枚の白紙を取り出してペンを走らせ始める。

他の面々が有咲が書いている物を見ようと覗き込んだが、完全に想定外の物が飛び込んできた。

 

「これ…数学の問題だよね…?丁度この前の授業でやったとこだ…」

 

「そうだっけ?」

 

「おたえちゃん…寝てたもんね…」

 

「香澄もね…って、有咲?そこまだ授業でやってないよ?」

 

「これ、月曜の小テストの問題だな」

 

「「えっ…?」」

 

「りみ達は昨日やったと思うけど、一緒の内容か確認してみてくれ」

 

有咲が書き出したのは数学の問題。

最近授業でやったところを始め、まだ授業で扱っていない内容まで含んだ問題を何問も書き込むと、それを月曜の小テストの問題と言って沙綾に見せていた。

 

当然、沙綾達は意味が分からずに困惑していたが既に小テストをやっているりみへとそれを渡すとみるみるりみの顔が蒼くなっていく。

 

「りみりん…?」

 

「有咲ちゃん…これ、全部一緒の問題や…」

 

「「えっ…」」

 

「有咲?カンニング?」

 

「ちげーよ…」

 

問題を見たりみはその内容が自身が受けたテストと全く一緒だと告げると香澄達は困惑の声を挙げると、もうテストを受けたたえは有咲がカンニングをしたと完全に誤解していたが、そう言われた本人は頭を押さえながらもたえの言葉を否定していた。

 

 

 

 

 

 

 

「授業と今までの小テストの傾向からの予測したんだよ。クラス別でもやるテストは一緒だからな。A組が昨日受けた英語の小テストも予想した問題と完全に一緒のが出てきたぞ?」

 

「「「「…!!」」」」

 

完璧にテストの問題を予想したと言う有咲の言葉を受けて、香澄とたえの目の色が完全に変わっていた。

 

「有咲!!今度の中間テスト…今年のテスト問題を全部出して~!!」

 

「有咲…お願い…そうすればバンド練習一杯出来る!!」

 

 

 

「うっせぇからヤダ。自分で勉強しろ」

 

テストの問題が全て予測できると言うことは、その問題を覚えれば辛い勉強から解放されて好きな音楽がずっと出来ると完全に甘えた考えを持っていたが、有咲はそれをバッサリと切り捨てた。

 

「えぇ~!!なんで!!」

 

「いい案だと思うんだけど…」

 

 

 

 

「2人とも…それでテスト乗り越えても意味ないでしょ…それに、もしも有咲の予想が外れて、赤点取ったら最悪留年だよ?」

 

「そうだよね…それに受験で困るから自分で勉強しなきゃダメだよね…?」

 

「「……」」

 

香澄とたえの2人はお願いを拒否した有咲に詰め寄るが、りみと沙綾からのまともな指摘を受けて完全に撃沈して床にへたり込んでいた。

そんな香澄達を見た沙綾達は苦笑いを浮かべたが、有咲は未だにダルそうにしながらも自身から離れた位置に置いてあるスマホに視線を向けていた。

 

「そろそろか…沙綾、私のスマホ取ってくれ。充電してあるから」

 

「そろそろ…?よく分かんないけど…いいよ」

 

有咲は”そろそろ”と言いながらおもむろに沙綾に自身のスマホを取るように頼むと、沙綾は首を傾げながらも言われた通りに有咲のスマホを取って渡そうとしたのと同時に有咲のスマホが突如として震え始めていた。

 

「っ!?うそ…!?電話!?」

 

「やっぱり瑠唯ちゃんからの電話だな…」

 

「えっ!?何でわかったの!?」

 

「予測しただけだよ」

 

有咲はまるで分かっていたと言わんばかりの表情を浮かべていたが、沙綾は有咲がこのタイミングで電話が来ることを相手も込みで予測したと事に戦慄しながらも、スマホを渡すと有咲はすぐに電話に出ていた。

 

「もしもし、瑠唯ちゃん?練習でうちのスペース使いたいんだろ?それなら構わないよ」

 

『おはようございます…流石ですね…』

 

「予測済みだからな。ましろちゃんとか連れて来たいなら別に構わないよ」

 

『分かりました』

 

「それと、練習相手にモニカのメンバーを複数人相手にするなら、アカツキ以外ならうちのガンプラ使わせてもいいから」

 

『承知しました。では後ほど伺います』

 

「気をつけてな」

 

有咲はそう言って電話を切ったが、今の受け答えは完全に電話の相手と内容が分かっていなければあの受け答えの速さは説明が出来ない。

スマホを渡した沙綾はそれをノータイムで応えていた有咲に驚かずにはいられなかった。

 

「有咲…?」

 

「沙綾?…あぁ、受け答えが早すぎるって言いたいんだろ?だって、電話の相手も内容も完全に予想出来てたら分かるだろ?」

 

「……」

 

思っていた疑問を言い当てられた上にその答えまで言われた事に沙綾は若干恐怖を覚えていたが、そんな中で有咲はりみに視線を向けると彼女も思っていたことをそのまま尋ねていた。

 

「あれ?有咲ちゃん、アカツキは…って言ってたけどユニコーンはいいの?」

 

「あれ、私以外の操縦を全く受け付け無くなってんだよ。事件の影響だろうけど、それ以外は分からん」

 

「そっか~」

 

「コロネ食ってもいいからな」

 

「分かった!!」

 

 

 

「あはは…全くついて行けないや…」

 

「沙綾が現実逃避始めたか…りみ、私は瑠唯ちゃん達が来るまで72分は寝てるから…」

 

「分かったよ~。有咲ちゃん、後で私も一緒にやるね~」

 

「ん…分かった」

 

りみも自身が思っていた疑問について答えが出ると納得したような表情を浮かべると、そのまま有咲からOKが出たコロネをそのまま食べ始めていく。

香澄達2人がダウンしてコロネを食べ始めて無口になったりみを見て完全に思考を放棄してしまった沙綾。

そんな状況を見た有咲はりみに一言伝えてから瑠唯達がやってくるまでの予測時間になるまで可能な限り頭を休ませることに尽力するのだった。

 

 

 

 

 





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