オマケの22を投稿した時に”次回が最終投稿”と言ったな?
あれは嘘だ…
2つでで5000字くらいで終わるかな~ってなったら1つで5000超えちった(てへぺろ
ってことで分割します
申し訳ねぇ…
雑誌の取材と言う仕事を終えた友希那とリサの2人は街を歩いていた。
「友希那?本当に大丈夫?都内って言っても、この辺来たことないんでしょ?」
「えぇ…大丈夫よ」
「ホントに?アタシこの後ガンプラの仕事だけど…ちゃんと帰れる?それとも一緒に行く?」
「心配しなくても帰れるわよ…」
同じ都内とはいえど来たことのない場所を歩いていたリサは友希那の事を異常なまでに心配していた。
だが、そのリサの言葉に友希那のいらないプライドが刺激されてしまい、意固地になってしまったのが間違いだった。
「そっか…じゃ!!友希那。また明日ね~!!」
「えぇ…」
リサは次の仕事に向かうためその場で友希那と別れ、友希那もまた家へと帰るために歩き出したのだが―――――
「迷ったわ…」
大学生・湊友希那18歳は都内の一角で見事に迷子になってしまってた。
「そうだ…スマホで……。電池切れ…」
だが、友希那は落ち着いてスマホを取り出して地図を見ようとしたが、無情にもスマホの電池が切れてしまっていた。
コンビニに行って充電器を購入するなり、店員に場所を聞くなりすればよかったのだが――――
「あっちね…」
あろうことか友希那は勘だけを頼りに歩き出してしまっていた。
それでも運が良ければ駅なり、バス停なりについて何とか帰れるだろうと考えていたが、現実は甘くなかった。
「見つからない…。でも、商店街みたいなところには出れたわ…」
友希那がいくら歩いても駅もバス停も見当たらないがが、商店街のような大通りに出ることに成功した。
ここで人に声をかけて道を尋ねれば一発で解決できるのだが、友希那にはそれを行うという考えは完全に消し飛んでいた。
そんなタイミングで―――
「あれは…!!」
友希那の目には見覚えのある後ろ姿を見つけると、藁にも縋る思いでその人物に声をかけていた。
「要さん…それに長崎さん…だったかしら?」
「ん…?何?」
「ちょっと楽奈ちゃん…!!こんにちは」
そこにいたのは要楽奈とその後ろを着いて行っていたそよ。
余り顔を合せたことは多くはないが、友希那は楽奈の事を気に入っていた。
そんな彼女が目の前に現れたことを喜びながら声をかけるが、楽奈自身は至っていつも通りの対応を返していた。
「あなた、…こんな所で何をやっているのかしら?」
「お祖母ちゃんとお店で待ち合わせ。そよは…着いてきた…」
「お祖母ちゃん…オーナーと…」
声をかけた友希那だったが、彼女には先輩としての威厳として中学生に頼るという事が憚られたのか、普段通りと取り繕って会話を始め、楽奈は自身の祖母と待ち合わせをしていると口にする。
すると友希那は”このままついて行けばオーナーに会って問題なく帰れる”と彼女にしては珍しく頭が冴えた事を思いつき即座に行動に移していた。
「要さん…良かったらついて行ってもいいかしら?」
「そこ…」
「私、帰ってもいいかな…?」
「「えっ…」」
楽奈から同行することを提案することにOKを貰えた友希那は内心でガッツポーズをし、
完全に空気になったそよは逃げようとしたが、楽奈はその場から動かないで目的地を指差すが、その店が問題だった。
「ここって…バーじゃない!?」
「行こ…」
「ちょっと楽奈ちゃん!!」
「私達も行きましょう…」
楽奈が指差したのは地下のバー。
本来なら未成年が入ることが出来ない店を指差したことに2人は驚いたが、楽奈はそんなことを知らぬと言った様子でそのまま地下への階段を下りていくと、後の2人も楽奈を1人にしておけず後を追いかけて店に入って行くと、思いがけない光景が広がっていた。
「これは…」
「あれは…ガンプラの奴よね?どうしてそれが…」
「あそこ…いこ…」
2人が見たのはカウンターが設置されたオシャレなバーだったが、その場には不釣り合いなガンプラバトルシステムが鎮座しているという何ともアンマッチな空間が作られていたが、楽奈は周りを気にすることなくカウンターに座ると彼女を挟むようにして友希那とそよがカウンターに座った。
「……オレンジジュース」
「私にも同じものを…」
「ちょっと2人とも何を考えて…!!」
カウンターに座った楽奈と友希那は飲み物を注文するが、その光景を見たそよは2人を注意してしまった。
本来ならここに居る事事体が不味いのに、彼女達は呑気に注文することなど咎めない訳がない。
だが、2人を止めるよりも先に既に店にいた他の客からの言葉が飛んできた。
「ここはおこちゃまが来るところじゃねぇぞ?」
「横にいるママのおっぱいでも飲んでな!!」
「それともママに泣きつくかい?」
「ママ…?」
「っ…変な目で見て…」
「…」
他の客から言葉が飛んできたが、それは余りにも下品な物であった。
その言葉の意味が分からず友希那が首を傾げていた一方で、そよは身の危険を感じて震わせた。
そのモブ2人の言葉に他の客たちは怪訝な表情で見つめていたが、他の客など気にする素振りすら見せずに更にバカにしようとしていた。
しかし、震えたそよの姿は楽奈の怒りの琴線を揺らすのには十分だった。
「…」
「要さん。あなた何を…!!」
「止めて…!!」
「ここはガキの遊び場じゃねぇんだよ?それとも俺らとガンプラバトルでもしようってのか?」
「おこちゃまに大したモンは作れねだろうがな…!!」
「ガンプラレンタルして使うか?それともママに止められて引き下がるか?」
楽奈はジュースが出てくると早々にそれを煽ると、席を立って汚い言葉を飛ばしてきたモブ親父たちの元へと歩み寄ろうとしたが、2人は危険を感じて早々にそれを止めていた所を更にモブ達が煽り始めるが、完全に楽奈の神経を逆撫でするには充分すぎたのだ。
「なら、それ貸して?」
「…どうぞ」
自分だけなら気にしなかったかもしれないが、今回はそよも一緒にバカにされたことに怒りを覚えた楽奈はガンプラを借りて売られた喧嘩を買うことを決めていた。
楽奈にガンプラを指定されたマスターはすぐにガンプラを手渡していた。
「ただのジムじゃねぇか!!」
「ハンデ付けてやろうか?」
「めんどくさいからなんでもいいよ」
用意されたジムを受け取った楽奈にモブは笑った上に煽り始めるが、楽奈はめんどくさそうな表情を浮かべて答えるとそそくさとシステムを立ち上げてガンプラをセットする。
それを見たモブ達は悪辣な笑みを浮かべ―――
「だったらやってやるよ!!」
「3vs1でな!!」
「3人がかりなんて…!!」
「卑怯よ…!!」
「勝てばいいんだよ!!勝てば!!」
そう言って楽奈たちをバカにしていたモブ3人がかりで楽奈を相手にすると言い始めると、そよと友希那が文句を言い、周りの客もそれを止めようとするが、それより先にバトルは既に始まってしまった。
バトルに乱入して戦いを止めようかとも考えた客たちだったが――――
「終わり…」
「「「なっ!?」」」
1vs3のバトルは余りにも早く楽奈の勝利と言う結末を迎えていた。
だが、一同はその余りにもあっけないバトルの結末に息を呑んでいたが、この状況を作った楽奈は何事も無かったかのような表情を浮かべ―――
「これでおしまい?」
「「「このガキ…!!」」」
バトルを挑んだ3人に淡々と呟いたが、その言葉を聞いた3人はガンプラバトルではなくリアルファイトを仕掛けようと飛び出したが――――
「がっ!?」
「杖……っ!!」
「あんた、うちの孫に何しようとしてんだい…?」
「おばーちゃん…!!」
「このババア…!!」
「止めんか…!!」
「ぐぇっ…!!」
「少女に対して1vs3で挑んだ上に、負けた腹いせをするなど恥を知れ!!」
飛び掛かろうとした1人の鳩尾には杖の先端が突き刺さっており、その杖に見覚えのある楽奈が横を向くと、彼女の祖母である都築詩船ことオーナーが自身の杖を突き出していた。
そして、もう1人は中年と思われる男が間に割り込むと同時にを地面へと押さえつけて一喝した。
だが、最後の1人もそれで止まることはなかった。
「くっそぉおおお!!」
「「っ!!」」
「いかん…!!」
最後の1人はあろうことか楽奈の連れである友希那とそよに狙いをつけた。
他の面々もその事に気が付いたが、取り押さえていたり元々の距離が空いていたこともあって元々店内にいた誰も最後の1人を抑えることが出来ない。
明確な敵意を持ってやってくる人間を前に友希那とそよの2人が固まってしまい、そんな2人を捕まえようとモブが手を―――――
「なっ!?」
「「えっ…」」
「いだだだだだっ!!」
伸ばしたもののその手は2人を掴むことはなく、友希那達の横から伸びた謎の手がその腕を掴むと同時に捩じるように腕を持ち上げて止めて見せていたことに誰も思ってもみなかった出来事に驚いていた。
だが、それ以上に驚いたのは予想外の人物だった。
「娘にこの手は何のつもりだい?」
「お父さん…!?」
「友希那もお友達も無事だね?」
「いだだだだだっ!!」
「それで…何のつもりかと聞いているんだが?」
この場に現れたのは友希那の父親。
完全に予想外の人物であった為に友希那は驚きを隠せなかったが、そんな彼女を心配しつつもモブを抑える腕に更に力を込めていく。
「お父さん、もういいわ」
「取り押さえろ!!」
「「「「「はっ!!」」」」」
「「「……」」」
だが、友希那の言葉を聞いて友希那の父はあっさりをモブを開放すると、中年の男が叫ぶと同時に他の客たちがバトルに負けたモブ達をあっさりと鎮圧して見せるとそのままモブ達を店の外へと引きずり出していた。
余りにも衝撃的な出来事が起こって楽奈たち3人は固まってしまったが、それ以上の衝撃が彼女達を待ち構えていた。
「詩船閣下。お見苦しい所をお見せした上にお手数までおかけして申し訳ありませんでした」
「ランバ、それであのバカ共はどういう事だい?あんたの連れかい?」
「いえ、ここ最近この店に顔を出せておりませんでしたので、おそらくは新参者かと…」
「うちの孫に手を出そうとしたんだ。しっかり教育しておきな」
「はっ!!…それはそうと閣下、一瞬だけ見えましたがあのバトルの動き。もしや、閣下のお孫さんが先日のガンプラマフィア復活の時にいた最後の1人ですかな?」
「アンタの言う通りだよ。それとこの子は中学生だから、面倒ごとに巻き込むのは無しだ」
「承知いたしました。お前達も良いな!!」
「「「「「はっ!!」」」」」」
「「閣下…?」」
「閣下のお子さんから「音楽で凄い人を"閣下”と呼ぶ」と教わってからそれが染み付いて今になっても抜けんのだよ。昔、閣下のお子さんと一緒に面倒を見てもらったことがあってからずっと頭が上らなくてな」
"大尉"と呼ばれた中年がオーナーの事を"閣下"と呼びながら見事な敬礼を見せただけでなく、オーナーもその男の事を"ランバ"と名前で呼んで応えてた上に、オーナーの要望を聞いて他の客達もランバ同様に見事な敬礼を返していた。
友希那達の目の前ではこんな異常な光景が広がっていることに戸惑っていた所にランバが、オーナーを閣下と呼ぶ理由を笑いながら話したことで、これで一件落着と言う流れになったが、これとは別の謎が残されていた。
「友希那、どうしてここに居るんだい?」
「あの子に着いて行っただけよ。それこそお父さんこそなんで…」
「ここで昔の知り合いと会うことになってね?」
「知り合い…?こんな場所で…?」
「おや?お嬢さんは"ミナト”―――いや、父上の事を知らないのかね?」
「お父さん?昔はプロのバンドマンだったんじゃ…?」
最後に残ったのはこの場に湊親子が揃ったという謎。
思わず互いにこの場にいる理由を聞いたが、友希那の父が言う知り合いと言うのが誰か分からずに首を傾げていたが、こんな場所で会う人物が想像できずに首を傾げているとランバと呼ばれた男が、彼女の疑問に答えていた。
「彼はファイターネーム”ミナト”と言う名でガンプラバトルをしていた男で―――
第2回ガンプラバトル選手権世界大会 、ベスト4だった男だよ」
「「えっ!?」」
ランバと言う男から飛び出したのは、実の娘である友希那も知らぬ父の経歴。
音楽でプロになった一方で、ガンプラバトルでは世界大会と言う舞台に立ったというという事実を知らされた友希那も、たまたま一緒に居合わせたそよですら”世界大会”と言う言葉に驚きを隠せなかった。
「あの5年前の夏に行われたあの大会でのマニアの間では戦いぶりは今でも語り草だよ。最も、準決勝の時は若干精彩を欠いていたようだがね?」
「5年前の夏…私が高熱で魘されてた事があったわね…」
「なるほど…娘の急病があって精彩を欠いていたと…」
「いえ、娘の事が無くてもおそらく彼には負けていましたよ」
「だとしても、あのバトルが無ければタケシが優勝していたと言われるほどのバトルをしたのだ。娘さんの事が無かったらどうなっていたか―――」
「ですがラルさん。もう終わった事ですので」
「むっ…そうだな。過ぎたことを言っていても仕方ない」
昔話に花を咲かせようとしていたが、ここで友希那の父が過去の事だと言って話を打ち切ろうとすると、その言葉を聞いてラルさんと呼ばれた男はその言葉を聞いてその意見に同意した。
だが、ラルさんの顔は愉快そうな笑みを浮かべながら彼の横にあるバトルシステムを指差していた。
「それで、待ち人―――タケシが来るまではまだ時間があるのだろう?ここは娘さんにいいとこを見せたくないかね?」
「困ったな…あの時のガンプラをレストアしたけれどあの大会から一度もバトルをしていないのだか…
娘を引き合いに出されては引き下がるわけにはいかないね」
「そう来ると思っていたよ。なら、リハビリがてらここの常連とバトルをしておくといい」
「ほう…面白いものが見れそうだねぇ…。あんた達どうせ暇なら付き合いな。代金は気にしなくていいから好きなの頼みな」
「「あっ…はい…」」
「抹茶欲しい…」
こうして楽奈によって面倒ごとに巻き込まれた友希那とそよはオーナーが満足するまで、目の前のバトル鑑賞に付き合わされることとなるのだった。
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