今回は…彼女達のガンプラ遍歴を眺めるだけの話ですね…
まーたこの人火傷してるよ…
当番組は、芸能人レポーターが芸能人の私室をレポートするバラエティ番組。
本日のレポーターとお宅訪問される芸能人は――――
「皆さん、こんにちは。白鷺千聖です」
「上から読んでも”やまとまや”大和麻弥、ドラム担当です」
「Roseliaギター氷川紗夜です」
「同じくベースの今井リサでーす☆麻弥、何でカメラ持ってるの?」
「こういう番組ですので…カメラマンもジブン達でやるんですよ」
「それはそうと……これ不味くないかしら?」
「千聖?何が不味いの?紗夜は分かる ?」
「分かりません」
本日のレポーターは大人気アイドルバンドであるPastel*Palettesの2人―――そして、本日のターゲットはPastel*Palettesの氷川日菜の姉で、バンドRoseliaから2人が選ばれた。
しかし、レポーターの千聖には1つだけ懸念が―――
「いえ、これが放送される裏番組に他の3人が出ることになってるのに大丈夫かしら…」
「じゃあ、これが放送されるときには別のチャンネルでヒナ達が出てるってこと?それが問題なの?」
「リサさん達は知らないんですね。テレビだと裏被り―――えっとですね。同じ時間帯の放送で別の局の番組に出ない様にしているんです」
「あー確かに同じ人が別々の番組に出たら視聴率が分散してしまいます」
「事務所的には映りこむ程度なら仕方ないかもしれないけど…。あの子だったらノリノリで乱入してくるわよ?」
「なるほど…だとしたら、不味いですね。私の私室だと日菜が乗り込んでくる可能性がありますから」
「えっと…だとしたら、紗夜って…」
「ハッキリ言ってしまえば、キャスティングミスっすね…」
なんと収録日である今日は日菜ちゃんはオフ。
あろうことか当番組スタッフはそこの調整しなければいけない内容をレポーターに心配させるというハプニングが発生したが、ここで奇跡的な提案が飛び出した。
「仕方ないですね。私の私室―――ではありませんが、私が良く行く場所で誤魔化しましょう」
「あの~…紗夜さん?それって…」
「任せてください。私がなんとかしますから」
「とりあえずは…」
「はい!!麻弥の家に行こう!!」
「それいいわね」
「はい!?千聖さんまで何を!?」
「しゅっぱーつ!!」
そんな状況でどういう訳かゲストが率先してレポーターである麻弥の部屋へと移動し始めるという奇跡的な展開を迎えて――――
「って訳でやってきました。麻弥ちゃんの部屋…の前よ!!」
「いえーい!!」
「何を言っているのですか…?」
「えっと…そのですね…今は、あまり片付いていなくて片付けさせてほしいんですが……」
「大和さん。ここまで来た時点でもう手遅れです」
「突撃~」
「ちょっとリサさん!?」
早々に一同は麻弥ちゃんの部屋の前まで移動していたが、この状況を今からでも止めようとしていた麻弥を他所にリサが麻弥の部屋へと突入していった。
「いやいや、これなら普通にキレイにしてるじゃん」
「そうですね…机の上にあるのは分解されていますが…アンプでしょうか?」
「いやいや!!機材弄ってそのままだから机の上は触らないでください~!!」
「ドラムのシンバルが飾ってあるのが麻弥ちゃんらしいわね…」
「でも、テレビ映えしないね~。エッチな本とかないの?」
「リサさん!?ある訳ないじゃないですか!!」
「取れ高的には微妙じゃないかしら?」
「そもそも私室に取れ高を求める方がおかしいんですよ!!」
散らかっていると言っていたが、その部屋は机の上に分解されたアンプがある程度で目立った所は何もないとツッコまれていた。
そもそもとして私室に撮れ高を求められてもそんなものはある訳がないのだが、紗夜はここであるものを見つけてしまっていた。
「皆さん。見てください!!ここに積んであるガンプラが」
「あっ!!紗夜さん!!そこは…!!ちょっとリサさん!?カメラ返してください!!」」
「見てみましょうか?」
紗夜は部屋の一角で積まれているガンプラの箱を見つけると、とりあえずは映像に収めるべくリサが麻弥からカメラを取りあげると、紗夜は積んであったガンプラを部屋の真ん中まで運び出していた。
「えっと、ある箱が…ジムスナイパーカスタムにザクスナイパー、それにヘビーアームズ改にディバイダーかぁ…」
「射撃系機体が多いですね」
「作ってあるのが…ケルディム、サバーニャ。それにGXとGビットが12機だったかしら?確かこっちにあったわね…」
「ちょっと待ってください!?部屋を見せるはずがいつの間にかガンプラを見せることになってますよ!?」
「大丈夫よ。スタッフさんが面白くしてくれるから…っといけないわね。次はリサちゃんの家ね」
「はーい」
麻弥が積んでいたガンプラと一緒に今までの作ったガンプラまでもがカメラの前に晒されたが、その全ては見事に射撃主体の機体ばかりであることをツッコんだが、そもそもとして彼女達3人は既に部屋の中ではなくガンプラにしか興味が湧いていなかった。
当然だが趣旨が変わっていることを麻弥が指摘するが、千聖が完全にそれを聞き流すと軽いノリで次の目的地であるリサの家へと場所を移していく。
「ん~!!こうやって見られるって思うと緊張するな~」
「リサさん?大丈夫ですか?
「大丈夫~。部屋は普段から片付けてるからね~それじゃ、どうぞ~」
「これは…もっとシックな感じだと思ったのだけれど…」
「そうっすね…ジブンの部屋とは大違いです…。赤に近いピンクでまとめて随分と女の子っすね」
「ん~。こうやって評価されるのはなんか気恥ずかしいな~」
「2人とも、今井さんのガンプラがベッドの下から出てきました」
「置いてある場所が男子がエロ本を隠すそれね…」
「千聖!?」
「…大和さんみたいに作ってないでいるのはありませんね…」
場所をリサの家に移した一同はリサが何気なく部屋に招くが、彼女は自身の部屋を評価されて恥ずかしそうに照れていた。
しかし、そんな中で紗夜は真っ先にガンプラをベッドの下から引っ張り出すが、そこには制作されていないものは無く、空箱のみしかなかった。
「棚の方に置いてあるわよ?セイバーにウイングにAGE2は知ってたけれど、イモータルジャスティスは初めてね…」
「ジブンの射撃戦向けとは打って変わって、リサさんは見事なまでに可変機ですね…」
「千聖だって似たようなもんでしょ?」
「そうね…一般人の子と賃貸でルームシェアしてるから特定を考慮してNGなので見せれないけれど、私はハルートにアリオス、それにこの前のイベント用にケルベロスバクゥを作って、今も新しいものを1つ作ってるけれど、それはまたいずれね?」
「ん~。そうしておく」
リサの今までの機体を見た一同は麻弥と似たようなこだわりを感じ取っていたが、そんな様子を見たリサは千聖も自身と大差がないとツッコむと、千聖は言葉だけで今までのガンプラ遍歴を軽く話すとすんなりとリサの自室兼ガンプラ紹介が終了してしまった。
「それでは最後は…紗夜さんですね…」
「えぇ、任せてください!!」
「リサちゃん、とっても不安なのだけれど…」
「アタシも」
こうしてリサの自室訪問はさらっと終了して、最後の問題児である紗夜は自身の部屋ではなく別の場所を案内しようと動き出し、目的の場所まで到着したが――――
「おいこら、何人様の蔵を自分の部屋として紹介しようとしてんですか?」
「「「あっちゃ~…」」」
「すいません。でも、家には日菜が…」
「誰が口答えしていいって言いました?」
「すいません…」
「正座までのあの動き…相当手慣れてるわね…」
「最悪の慣れだけどね…」
「そうですね…」
紗夜はあろうことか全く関係のない一般人である有咲の蔵へと入っていく。
そして、そこを自室の様に紹介しようとし始めようとしたが当然そこの主である有咲の逆鱗に触れると、流れるような動作で紗夜はそのまま正座して有咲の怒りを受け入れる。
この流れるような動作に紗夜以外の3人は完全に呆れていたが、有咲はカメラが回しながら入ってきたことに怒る前に紗夜に制裁を下すことにした。
「紗夜先輩…犬みたいに跪け」
「えっ…?」
「やれ」
「…はい」
「何する気…?」
怒りが収まらない有咲は紗夜を威圧して彼女を四つん這いにさせると、有咲は完全に斜め上の行動を起こしていた。
「ぐえっ…」
「椅子なんですから声出さないでくださいよ。それもそんな汚い声を」
「うっわ…有咲、紗夜の事椅子代わりにし始めた…」
「でも、これはこれで面白いからOKよ!!」
「ダメダメ!!ダメっすよ!?」
「で…改めて聞きますけど、何でここに来たんすか?」
有咲は紗夜を椅子代わりにして彼女の上に座るという行動にリサは流石に引いていたが、千聖は絵が面白いからとOKを出してそれを麻弥が止めに入るというとんでもなくカオスな状況が生まれていた。
だが、そんな状況をものともせず有咲は説明を求めだしていた。
「えっと、それは…」
「椅子は黙っててください。それで人間のリサさんは何故か分かります?」
「えっと…紗夜さんがここに来たのは、紗夜とアタシがここでガンプラ作成するのに使ってるから…かな?」
「この椅子、ガンプラが絡むと本当に余計なことしかしねぇな…」
説明を求められて紗夜が答えようとするが、有咲は
「有咲ちゃん、撮れ高的には面白いけれど、紗夜ちゃんが作業していた周りはどこ?」
「あの隅ですね。あそこで、RGとHGのパーストとデスティニーのSpecⅡ作ってましたね」
「そうだったんですね!!この前のフルクロスはジブンの部屋で作ってました。作ってからは来ませんけれど」
「あの後からはうちに来て修理までしてますよ。リサさんもそれなりの頻度出来ますけど、この椅子と違ってちゃんと連絡してから来てくれますから雲泥の差ですけどね」
「…なるほど」
麻弥はクロスボーンを作成してからは自身の部屋に来なかったことの理由を有咲から告げられると納得した表情を浮かべたが、今まで以上に有咲は
「それで有咲ちゃん。椅子ちゃんはさっき上げた3つ以外に何か作ったりは?」
「私が知ってる限りだと、この椅子が作ってるのはその3機だけです。前にここでノワールとかI.W.S.Pも使ってましたけど、気に入らなかったみたいですけど…。おい、椅子が揺れんな」
「うっ…」
千聖は
そんな中で麻弥はこの空気を変えようと有咲に話題を振っていた。
「あっ、そうだ。市ヶ谷さん、因みに市ヶ谷さんが作ったのを見せてほしいです!!」
「私のですか?」
「はい!!」
「私も気になるわね。前のイベントでアカツキを使ってたのしか知らないもの…」
「ジブンもですね!!でも、あの時は2つのバックパックと一緒にゼウスシルエットまで用意するとは思いませんでした!!」
麻弥はここで有咲が今まで作ったガンプラについてへと話を変えていく。
確かに千聖と麻弥は有咲が作ったガンプラを見たのはイベントで使ったアカツキのみしか知らない。
それを聞いたリサは有咲に申し訳なさそうな表情を浮かべていた。
「あ~…有咲?悪いんだけど…いい?
「仕方ないですね…」
「ありがと~。今度クッキー持ってくるね!!」
「ゴチです」
リサの言葉を聞いた有咲は紗夜の上から降りると蔵の階段にもなっている引き出しへと手をかけるとゆっくりとそこからガンプラを取り出した。
「とりあえず、あの時のアカツキですね」
「おぉ~…こうしてみると凄いですね…これ、メッキ塗装ですね…これならあの性能も…」
「すげー時間かかりましたけどね。後はこれが出来る前にはエール装備のルージュ使ってましたよ」
「アカツキほどではないけれど、こっちも完成度高いわね…」
「でも、有咲はこれだけじゃないんだよね~」
「後は、リサさんのバトル練習のためにいくつか機体を…そっちは墨入れ程度でほぼパチ組ですけどね」
パスパレの2人は有咲が使っていた機体2つの完成度に驚いていた。
だが、ここを知っているリサはこれだけで終わらないことを知っており、彼女はそのまま先ほどとは別の引き出しに手をかけると、今度は引き出しを全て出して2人の前に持ってきていた。
「えっと、これは百式ですね…後は、グフにシルヴァ・バレト・サプレッサーとZにリガズィ…それにゴールドフレーム天ミナまでいますよ!!」
「麻弥、実はこれだけじゃないんだな~」
「リサちゃん…?ってこっちにはマルコシアスにオリジン版のガンダム…これはヤクト・ドーガとフルバーニアンに…他にも大量にあるうえに、それこっちは武装セットの武装類まで…まさに闇鍋状態ね…」
麻弥が有咲が見せたガンプラの種類に驚いていたが、そんな彼女達に畳み掛けるようにリサも有咲が出したのとは別の引き出しかを見せると、そこは完全に有咲が見せた引き出しの中身以上に様々な種類のガンプラが大量の武装類と共に収められていた。
その光景を見た千聖は引き出しの中身を闇鍋と形容していたが、思わず気になっていたことを口にしていた。
「有咲ちゃん…あなた、どれだけガンプラにお金を…」
「あ~…リサさん達のイベントバトルの時に色んなタイプの相手と練習するからって奥沢さんが用意したのを…まぁ、あの時は紗夜先輩の練習用のパーストがいましたけど、修復不可能なまでにぶっ壊れて処分しましたから…」
「「Oh…」」
「ってことで以上になりま~す」
「あの…私はいつまでこの姿勢を…?」
こうしてリサの言葉で収録を終える。
後日、撮影したビデオはスタッフたちの手によって編集されて、地上波放送で世界中に発信された。
しかし、彼女達が撮影してきた紗夜が椅子代わりにされるシーンが番組史上最高の視聴率を叩きだしたのは不運と言うべきか幸運と言うべきかは誰にも分からなかった。
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