恋愛でも道悪巧者のサトノクラウン   作:メトロん

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今回はまだトレーナーは出ません。
よろしくお願いします


恋の積極策

引き続きキタサトの部屋にて

 

「クラちゃんが素直になれて本当に良かった〜!トレーナーさんとの関係、応援してるから!」

「私達で良かったらいつでも相談に乗るからね!恋愛のお助けはあんまり詳しくないけど、全力で手伝うよ!」

「2人ともありがとう!本当に心強いわ。」

2人の心からの激励に胸が熱くなると同時に、やはり少し照れてしまう。トレーナーとの関係。これからの関係かぁ…。考えるだけで顔が火照ってしまう。

 

「それで、トレーナーさんを落とす為にクラちゃんはどういうプランをお考えですか〜?」

ダイヤがすっごい良い笑顔で聞いてくる。すっかり楽しんでいるわね…。

「彼も少なからず私に好意的な感情は持ってくれているのは確信してるわ。少なくとも、今後も私のパートナーになると誓ってくれるぐらいには。それに…」

彼がこれまでかけてくれた言葉、その時の表情を思い出す。

『……王冠はいつだって、君のものだから』『君が1番、いい顔をしてる』『俺も、一生大切にするな。』『君なら、こんな逆境ものともしない』

「あの言葉が本気じゃないなんて言わせないんだから…」

はぁ…と思わず熱いため息がこぼれてしまう…阿…トレーナー…。

 

「お〜い、クラちゃん?クラちゃ〜ん?」

キタサンの呼びかけで我に返った!いけないいけない!急いで平静を装った。

「プラン!プランだったわね!」

「彼が私に少なからず好意を持ってるのは確信しているわ!なら後はそれを包んでいる理性を剥がすだけ。」

「学生とトレーナーならダメ?ならその先を目指せば良いじゃない!引退後の関係やもっと直接的なアプローチを重ねて『私は本気』だとしっかり意識させて、理性の奥にある好意を自覚させるわ!」

「「おぉ〜!」」

その為にはどんな発言が良いか、スキンシップを増やすのはどうかとみんなで案を出してはメモしていく。本当に私は良い友人を持ったと心から思える。

 

そうして日は沈み、すっかり時間も遅くなっていた。寮の門限ギリギリなので今日は解散ね。

「ダイヤ!キタサン!多謝晒!また明日ね!」

2人に手を振って部屋を出て自分の寮に向かう…。

 

「ねえダイヤちゃん。さっきクラちゃんすっごい蕩けた締まりのない顔してたね…」

「私も幼い頃から一緒だけどクラちゃんのあんなにだらしない顔初めて見たな…」

恋ってすごいなと改めて感じるキタサトだった。

 

「ただいま戻りました〜」

美浦寮の自分の部屋へ戻ってきた。今日は本当にドタバタした1日だったから落ち着くわね…。

「おかえり。大変だったようだな。」

「こんばんはドゥラメンテさん。もしかして聞いてるんですか?」

「私もグル姉とあの場にいたからな。愛の告白を聞いていた。」

「もーっ!言わないでください。恥ずかしいんですから。」

「普段は冷静な君がそこまで取り乱すとは。本当に好きなようだな。」

「私は2人ならもう婚約済みだと思っていたが」

「〜〜〜っ!」

「ドゥラメンテさん!!!」

「からかいすぎてしまったな。すまない。」

ドゥラメンテさんが申し訳なさそうに微笑む。全くこの人は…。以外とお茶目なのよね。

「君にとっては明日からが本番だろう。おやすみ。」

「そうですね。おやすみなさい。」

 

明日からのトレーナーとの日々を考える。今後はもっと想いや気持ちを伝えていかなくちゃいけないけれど、それでぎこちなくなったり、かと言ってまだ本心をぶつけてはダメ。そう、「意識」し過ぎてはダメ。

「日本ダービーでドゥラメンテさんの対策を考えてた時を思い出すわね…」

あの時もドゥラメンテさんを意識し過ぎず自分の走りをするというのを目指した。その為にトレーナーとたくさん努力を重ねた。

今度はそれをトレーナー相手にしなくてはいけない。今まで以上の想いを抱きつつもこれまで通りに接して、時には積極的にアプローチする…難しい課題ね。

「良いじゃない!この逆境燃えてきたわ!」

明日からトレーナーとどう向き合おうかしら!

 

「眠いから静かにしてほしい。」

「ごめんなさい。」

 

明日からのトレーナーとの日々に胸が高まるサトノクラウンであった。




トレーナーは次回から登場します。
今後ともよろしくお願いします。
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