恋愛でも道悪巧者のサトノクラウン   作:メトロん

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リアルが忙しく中々投稿できてませんでした。誠に申し訳ございません。
今回もよろしくお願いします


乙女たちの恋愛談義

それから数週間後、サトノクラウンはサトノ系列のカフェでダイヤとキタサンに恋愛相談をしていた。

 

「2人とも来てくれてありがとう。私の悩みに付き合わせちゃってごめんないね。」

「悩んだ時は話してスッキリするのが一番!クラちゃんの悩みならなんでも聞くからね!」

「大丈夫だよクラちゃん。私もクラちゃんとトレーナーさんの仲がどう進展したのか知りたいもん!」

キタサンは本当に頼もしいわ。ダイヤは…頼れるけどこの状況を楽しんでないかしら?

 

「無問題。バッチリ進んでいるわ!…って言いたかったけれど、それが中々進展がないのよねー。」

「あれから何度か一緒に出かけないかトレーナーを誘っているのだけれど、彼ったら最近ずっと練習以外の時間も予定が詰まってるみたいなの。」

「たしかにクラちゃんのトレーナーさん最近露出増えたよね。」

「新人トレーナーやトレーナー志望者へのセミナーに講師で呼ばれているし、他にも彼一人で動いているみたいなのだけど教えてくれないのよね。」

 

担当を持って3年間を無事に走り切る。その上で重賞での勝利などの結果を出す。私達の周りが偶然上手くいっているだけで、結果が奮わなかったり大きな怪我をしたり、時には不仲が原因だったりで契約を解消するウマ娘とトレーナーも当然いる。

そんな中で、彼やその同期の桐生院さんのように新人トレーナーでありながら結果を出せるトレーナーは貴重な例である。

そんな彼等が新人トレーナー向けのセミナーやイベントに呼ばれるのは当然の話だった。

 

「トレーナーったらそれで遅くなった時に桐生院さんやたずなさんとご飯にも行っているみたいで…モヤモヤしちゃうのよね。」

「ふふ!やきもち妬いてるクラちゃんって新鮮で可愛い!」

「ダイヤ、からかわないでちょうだい。」

「う〜ん…でもクラちゃんのトレーナーさんなら心配ないと思うけどなあ…。」

「私もそう思う。クラちゃんのトレーナーさんなら大丈夫だよ!」

私の心配を他所に2人とも自信満々に言ってくれるわね…。

 

「心配なのはそれだけじゃないの。」

「彼ったら新入生の子やデビュー前の子から結構人気みたいなのよね。」

「あ〜…それはねぇ〜…。」

「クラちゃんとトレーナーさんのやり取りを見て、『カッコいい!』ってなる子多いよね。」

私も憧れたもん、とダイヤが一人頷く。

「この間カフェテリアで食事中に新入生の子達の会話が偶然耳に入ってきたんだけどね…」

 

『早く私達もデビューしたいよね!』

『どんなトレーナーさんが良い?私は熱血な人!』

『熱い人もいいけど、私はサトノクラウン先輩のトレーナーさんがいいな〜!』

『わかる〜!ウチもああいう人がいい!クールでインテリな感じが憧れちゃう!』

『あのトレーナーさんに私にあった作戦を考えてほしいな〜。』

 

「こんな感じで、クラちゃんのトレーナーさんに憧れてる子が結構いたね」

「へ〜…わかるのね〜。いいセンスしてるわ。私のパートナーだから当然だけど。」

「クラちゃん⁉︎顔が怖いよ⁉︎」

既に学園内にトレーナーを狙う後輩がいる…由々しき自体ね。それに…。

 

「…学園からも担当を増やさないかって言われているみたいなの。彼宛に逆スカウトの問い合わせが何件か来ているってたづなさんと話しているのを聞いたわ。」

「それと関係があるのか、彼が上級生のレース経験が長い子と会話しているのを度々見かけるのよ。」

いつも以上に真剣な雰囲気だったから詳しくは詮索していないけど…。

「彼は私のトレーナーなのに…想いを伝えるどころか思わぬ障害が増えてきたわ。」

この逆境に燃えてくる気持ちと同じくらい、彼に焦がれて不安になる気持ちも湧いてくる。

「これが恋煩いなのね…。」

「クラちゃん…。」

こんなに殿方に想い焦がれることがあるなんて、自分でも驚く。啊、トレーナーに会いたいわ…。

 

「……あれ?今テラス席に来たの、クラちゃんのトレーナーさん?」

「え!本当⁉︎」

キタサンが指を指したその先にいるのは…トレーナーじゃない!どうして一人で?それに随分と疲れた様子ね…

耳に意識を集中させて聞き耳を立てると…。

 

『いらっしゃいませー!トレーナーさん随分とお疲れの様子ですね。』

『こんにちは。店員さんこそ、毎日お疲れ様です。』

『ご注文はいつものでよろしいですか?』

『ええ。お願いします。』

『かしこまりました!トレーナーさんったらほんとあのメニュー大好きですね。』

『ええ。疲れた時に食べたくなるお気に入りです。』

 

「私、トレーナーとあんまりこのカフェには来たことないのよね…。それなのに店員さんと顔見知りになっているなんて。」

私が知らない間に何度もこのカフェに来ているということだった。誰かと来たのかしら?それとも一人で?

「…心配無いと思うよクラちゃん。たぶんトレーナーさんがクラちゃんと来てない理由、あれじゃないかな。」

 

『お待たせしました!サトノクラウン秋シニア三冠記念スペシャルハンバーガーセットです!』

『ありがとうございます!』

彼は幸せそうに私の記念メニューを食べていた…

「クラちゃんのトレーナーさんあれを食べに来てたんだね。しかも店員さんに覚えられちゃうくらい何度もね〜!」

「確かにそれならクラちゃんと一緒に来るのは少し恥ずかしいかもだね。」

「〜っ!もう!トレーナーったら恥ずかしがらなくてもいいじゃない!」

私を誘ってくれてもいいのに!そう考えたけど私の前で私の記念メニューを幸せそうに食べるトレーナーを想像したらそれはそれで恥ずかしいわね…。

 

『デザートのサトノクラウンURA優勝記念パフェです。』

『ありがとうございます!』

「すっごい熱々に愛されてるねクラちゃん。疲れた時によく頼むお気に入りだって!」

「ここまで頼んでいつものメニューなんだよね。よかったねクラちゃん!トレーナーさんの想いは熱いままだよ!」

「お願いもう言わないで頂戴…!恥ずかしいから!」

照れ臭くてトレーナーのことが直視できない私にキタサンが耳打ちしてきた。

「クラちゃん。今ならトレーナーさんをお出かけに誘えるんじゃないかな!」

「い、今⁉︎今誘いに行くの⁉︎」

「ナイスアイデアだねキタちゃん!クラちゃん!トレーナーさんがオフな今がチャンスだよ!」

ダイヤまですっごくノリノリじゃない!でも、確かに今のトレーナーはオフ。誘うなら今がチャンスね!

「OK啦!やってみせるわ。今度こそトレーナーとデートしてみせる!」

偶然今見つけたのを装ってトレーナーの席に近付いて…

 

「トレーナー!ここで会うなんて珍しいわね。」

「く、クラウン⁉︎店内にいたんだな。ダイヤちゃん達と来てたのか?」

トレーナーが慌てて自分の卓上を隠そうとする。いつになく慌てる姿が可愛いわ!

「ええ。一緒にお茶してたのよ。ところでトレーナーが食べてるそのパフェ、私の記念メニューじゃない。食べに来てくれたのね!」

「見られちゃったか…あはは。」

「実はお気に入りでさ。疲れた時やリラックスしたい時はよく食べてるんだ。」

「あら、それなら誘ってくれればいいのに。私がいれば優待とかあるわよ?」

「それに、疲れたなら私の特製漢方もあげたのに。効くのは良く知ってるでしょ?」

「流石にそこまで甘えるわけにはいかないさ。これでも大人だしな。」

「そういう時でもお互い支え合えるのがパートナーでしょ。貴方が最近忙しいのはよく知っているから頼ってくれて大丈夫よ!」

「ありがとう。じゃあ、最近一緒に出掛けられてなかったしサ活にでも行かないか?」

「良いわね!それなら早速今晩にでも行かない?」

「わかった。じゃあ夕方に迎えに行くな」

「ええ!待ってるわ!」

 

話し掛ける前の緊張が嘘のようにスラスラと言葉が出ていた。それどころか、久しぶりにトレーナーと一緒に出掛けられる!しかもそれがサウナなんて!上機嫌に店内の席まで戻って行った。

「やったわ2人とも!今夜トレーナーと出掛ける約束ができたわ!」

「い、いやー。良かったねクラちゃん」

「クラちゃんったら〜トレーナーさんとそこまで深い仲になっていたんだね。」

変ね?キタサンは少し照れ気味だしダイヤはすっごくニコニコしている。

「2人ともどうしたの?」

「だ、だってクラちゃん。トレーナーさんとサウナって…」

「裸の付き合いってことだよね!」

 

「What?」

私とトレーナーが裸の付き合い……?……!!!

「なにを考えてるの貴方達⁉︎」

「だってサウナってことは2人とも裸なんじゃ…」

「そんな訳ないじゃない!ちゃんとサウナウェアを着るわよ!」

「そもそもダイヤは私と一緒に行ったことあるじゃない!あのリゾートスパよ!」

「でもクラちゃんならマイサウナを作ってトレーナーさんを連れ込んでそうだな〜って…」

「その手があったわね…ってやる訳ないじゃない!……今は」

 

トレーナーと久しぶりのサ活の約束までできてウキウキなのを隠しきれないクラちゃんだった…。




お読みいただきありがとうございます。今後もよろしくお願いします。
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