シャーレ所属のダレカちゃん   作:ブラウンドック

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ダレカちゃんはクソゲー開発部の子を驚かせます

 

おうおうおう、ダレカちゃんだぜ。

 

今はミレニアム………に来る途中でヴァルキューレ警察学校の生徒に職質されやがってます。宇宙服の不審者がこの辺に居るんだって。へぇー、誰だろーね?

 

え?シャーレの先生と秘書だからだいじょぶそ?ええ、ええ…とりま荷物の確認だけ?……………いいよ!ダレカちゃんにはダメージないからねー。

駄菓子はおーけー?サンキュ。手裏剣とクナイもおーけー?おおぅ…ガバガバ審査サンキュ。形容しがたいバールのようなものもいいの?うへぇ…サンキュ。じゃあ、勝手に持ってきたセンセのえっちなゲームも――

 

………あ。

 

「泣くな……センセ、大人だろ?」

 

「だってさァ…!ダレカちゃん……私のコレクションが!!」

 

「安いモンだ、えっちなゲームの一本や二本……ダレカちゃんの形容しがたいバールのようなものが無事で良かった」

 

「もう四本目だよ…!?ダレカちゃんと出会ってから!毎月!!キミが勝手に持ち出した私のコレクションがヴァルキューレに没収されているんだ!!リンちゃんがすごく怒るんだよ!?」

 

ま、知ってた。

 

そりゃあ不健全な物を持ち歩いてたら怒られるよね。普通の大人なら別にいいけど、シャーレの先生と生徒のダレカちゃんだからなぁ…没収くらいはされるって。

いつかは帰ってくると思うけどね。リンさんが死ぬほど冷たい目で手渡してくれるよ、きっと。……こればっかりは羨ましくないわ。マジで怖いもん。セリカさんだったら是非ともやって欲しいんやけどね。

 

 

「そんなことよりも、センセ」

 

「………グスン…」

 

「……安心してって。中身のディスクだけは寄せておいたか――」

 

「なんて事をするんだ!?キミはアレかい…アニメを途中まで見たからって原作小説の途中巻から買うタイプか!?」

 

「なんで怒っとんねん…てか例えが分からん」

 

「パッケージがあって、中身のディスクもあって……身体と魂みたいなモノなんだ。キミは、身体と魂を離されても生きていれるのかい…?……つまり、そういうことだよ」

 

一体どーゆーことだってばよ?銀河の成り立ちから説明してもろうて。

 

とりまイオリさんの健全ローアングル写真をあげたらキモい笑顔で許してくれた。ホントーに好きね、へんたいふしんしゃさん?さっさと逮捕されろよ……もしかして檻の中の方が安全なのでは?

……センセを捕まえてもらうのも、一種の手なのか……でも定期的に会えなくなりそうだし、そーなったらダレカちゃんが死ぬ。やっぱ無理よなぁ…あゝ無情。

 

 

 

――ってな事がありまして。

 

電車に揺られてちょいと経ち。眠るセンセに膝枕をしながらサプリメントを舐めていますと、景色が近未来的になってきやして。

 

「はい、とーちゃく」

 

「ミレニアム……軽く見学に来たことしかなかったんだよね」

 

「それはつまり、軽く見学に来たことしかなかったってことか?」

 

「今そう言ったよね?」

 

「んじゃあ早速、ゲーム開発部とやらの部室に向かうかね。どーする?シロコさんから貰った銀行強盗マスクでも被って行く?」

 

「また職質されちゃうよ……」

 

なんか訳分からんくらい発展してる学園、ミレニアム。カビが生えたカス伝統を重んじるトリニティと、弱い不良といつでも戯れていれるゲヘナも良い感じに発展させて、やくめでしょ。

 

この後の流れと言えば…センセの頭にプライステーションが降ってきて、気絶したセンセを運んだクソゲー部の部室で依頼の詳細について聞いてから『廃墟』に行く感じだね。

まぁ、『廃墟』に関しては戸久銘ムメイのときに『迷剣ナナシ』に慣れる為のオートマタ狩りをしてたからわりと安全なハズ……と、言いたいけど。もう直されてるよな、多分。

 

とりまクソゲー開発部の部室に向かう為に、クッソ高い校舎に沿って歩くと――危険が危ない!!上から来るぞ!気を付けろ!!

 

「秘技・落花の情風流水岩砕焼肉定食式ごっとはんどー」

 

まあ、普通にキャッチするんですけどね。下手したらセンセが死ぬし。センセのざーこ♡ざーこ♡ゲーム機に殺されるなんてよわよわじゃあ〜ん♡マジでやめろよマジで()

 

「うん?……ダレカちゃん、どうしたの?」

 

「うんにゃ、上からプライステーションが降ってきてね。天気予報を観てて助かったよ」

 

「………キヴォトスって上からゲーム機が降ってくるの?」

 

「は?何言ってんだコイツ……ゲーム機が降ってくる世界ってナニ?ダレカちゃんの知るところじゃないな」

 

「キミが言ったんだよね!?」

 

ゲーム機の出処の上を見まして――はい、校舎の窓からモモイさんが顔を覗かせてますね。カワイイ。本当なら手榴弾の一つでも投げ込みたいところだけど、許してやろうじゃねぇか…寛大な精神でなぁ!!

 

優しく人差し指を向けて、その次に笑顔で親指を自分の首に向けて首チョンパのジェスチャー!あ、引っ込んだ。窓も閉まった。カーテンもしめられた。

ふへへ、センセに怪我をさせかけたからね。反省してね?じゃないと…こわーい異形の化け物が触手で蹂躙しちゃうぞ♡数ヵ月後にはマジで来るんだけどね。助けてチェンソー男。

 

「……さて、行こっか!」

 

「目の前で行われた一連の流れを見せられて、私はなんて言うべきなのかな?取り敢えず、堂々と一般生徒を脅迫するのはやめようね」

 

「あの子達がくそげ……ゲーム開発部だよ?今から会いに行くし、多少は…ね?ほら、このプライステーションもあの子達が投げたヤツだし」

 

「えぇ……キヴォトスってすごいね」

 

「ドヤァ!」

 

「ドヤ顔してるとは思うけど、宇宙服で全く見えないよ……」

 

残念ながらしてねぇよ。そんな余裕なんて三回目のループが終わった辺りからなくなってるわ。余裕も油断もない天才でめんごめんご。まー、センセを死なせない事以外はなーんでも出来ちゃうからね。

 

ほな部室に向かいまひょか。イクゾー!デッデッデデデデ!(カーン)デデデデ!

 

◆◆◆

 

で、ゲーム開発部に乗り込んでから早々。鍵が閉められてたから形容しがたいバールのようなものでバキッと開けまして、宇宙服に内包された笑顔で入り込んだところ――

 

「ひぃぃ!こ、殺される!!」

 

「殺さんて」

 

「た、食べるならお姉ちゃんを!!」

 

「食べんて」

 

「私のコレクション返せー!!」

 

「返せんて……てかセンセも便乗すんなよ。十秒に一度の頻度で自動膝カックンする体にしてやろうか?」

 

「「ひえぇぇぇ…!」」

 

「今の怯えるところ?自分で言うのもアレだけど、ギャグ思考強めな脅し文句だったよ。こんなんレッドウィンターじゃあ脅しにもならないんだけどなぁ…」

 

ダレカちゃん、知ってます!

 

急に部室にバールのようなものを持った宇宙服の不審者が侵入してきたら、そりゃあガチでビビるわ。てか泣くわ。いや泣かんが?ダレカちゃんは天才最強な秘書だから泣かずに襲いかかって、逆に泣かせるんだが?

 

――閑話休題(話が逸れました)

 

ちびっ子を脅すのは嫌いじゃないけど、無駄にビビらせるのは望むところじゃねぇっす。だって、そんなんばっかりやってたらクソマダムになっちゃうわ。

ダレカちゃんは優しさと最強さを両立した完璧存在だから、ちびっ子にも好かれる存在で在りたいね。……ロリコンじゃないよ?本命はセリカさんだよ?べっ、別にしゅきしゅきだいしゅきではないんですけど!?

 

「はい、さっき拾ったプライステーションね」

 

「……あ、ありがとう…?」

 

「あまり窓から物を投げんなよ?センセみたいな雑魚雑魚貧弱塵芥ちゃんはそーゆーモノでも死んじゃうんだから、気をつけなさいな」

 

「人の事を雑魚雑魚貧弱塵芥ちゃんって呼ばないで?まずは一回…三回目で大泣きするからね。人目も憚らずに」

 

そんときゃあ新たな黒歴史(ブラックヒストリー)の誕生日だね。ヒナさんに動画を送ろう。ホシノさんにも写真を送ろう。もう二度と人前で大泣きしなくなるくらい全方面に広げてやる。

きっと……それがダレカちゃんが生まれた意味だから。使命だね、知らんけど。いや多分違うけど。

 

「センセ…?じゃ、じゃあこの人が噂の…シャーレの先生なんですか?」

 

「そういう君はジョナサン・ジョースターだね」

 

「ミドリです。才羽ミドリ」

 

「こんにちは、私はシャーレの先生だよ。君たちからの依頼を受けて、話を聞き来たんだ」

 

「ほ、ほんと!?私はモモイ!えっと…宇宙服のあなたは…?」

 

「センセに秘書ってるダレカちゃんだよ。ダレカちゃんって呼んでね」

 

うんうん、ちっちゃい子は適応力があっていいね。……ロリコンじゃないよ?…でも小さい双子っていいよね、見た目は似てるのに性格とか表情が違うし。あ、ロリコンじゃないよ?

でもでも、ミドリさんの大人ぶってるけど無理して背伸びしている所とか、モモイさんの遠慮を知らないクソガキな所とか、めっちゃ可愛いよね。あ、別にロリコンじゃないんだよ?

 

とりま依頼内容を聞きまして。

 

はいはい、まず何もやってないのに廃部にさせられるから理不尽と?つまり何もやってないから廃部になるという正当性があるんだね。

そんで廃部阻止の為の実績を作る必要があって、なんかスゴくアレなそれっぽい何か、"G.Bible"とやらを見つけに『廃墟』に行くと。途中でユウカさんも参戦してきてあーやらこーやら言って来たけど、セクハラをして追い払った。

 

端的に換言しまして、おもろいゲームを作ってミレニアムプライスで実績を残さねぇとゲーム開発部がお亡くなりになるとのこと。でも時間がねぇし自信もねぇからおもろいゲームの作り方が記録されている『G.Bible』に頼ろうって魂胆だ。

 

「――はい、ミドリさん質問!」

 

「どうしたの?ダレカちゃん」

 

「結局、G.Bibleってなんなん?」

 

「…………どうなの、お姉ちゃん」

 

「さっぱり分かんない!神ゲーのマニュアルっぽいのは分かるんだけどね……昔、キヴォトスにいた伝説のゲームクリエイターが作ったんだって」

 

ま、やっぱ噂程度の…てか都市伝説レベルのオハナシってワケよ。実在するってのは、ループしてるダレカちゃんだけは知ってるけど、この双子って明確な根拠もないのに信じちゃってるんだよね。

 

信じるのが悪いとは言わんけどね?

 

失敗を繰り返してきた先輩として言わせてもらえば、些か賭けがすぎるんとちゃう?ってこと。失敗に対して臆病になってるのは認めるけど、起こるべく未来を度外視したら、無謀もいいところだ。

まぁ、単なる無謀じゃないってのは知ってるけど。この件に関してはモモイさんが賢いと思う。珍しくね。

 

おそらく、廃部阻止に最も動いているのはモモイさんだし、いっちゃん頭を使って良策を幾つも貼っているのもモモイさんだ。ヤベェね、主人公かよ。てか光属性かよ。

 

センセに協力を頼んだのも、シャーレを巻き込んであわよくば廃部の打ち消し、乃至は期間の延長を図ったんだよね。

セミナーのユウカさんがシャーレ所属なのは知っていてもおかしくないし、そんな意味でもセンセを味方に付けておいて損は無いってコト。

そんでそれが無理だったとしても、元の計画にあった『廃墟』に行くには連邦捜査部に付与された超法的権限が必要だし。

 

クソゲー開発部廃部回避の件についてはモモイさん本人にそんな気はなくても、結果的に見れば殆どの展開はモモイさんの手の上だったってことになる。ま、《AL-1S》と出会ったりメイドと戯れるのは予想外もいい所だけど。

 

「よく分かんないけど、動かないと何も解決しないよ!難しい事なんてあとで考えようっ!!」

 

「……そうだね。ダレカちゃんが警戒するのも分かるけど、まずは進まないといけないね」

 

「いやそこまで警戒はしてないけど」

 

だってダレカちゃん、この後の展開は知ってるし。てかダレカちゃん、天才最強だし。

 

「……今更だけど、聞いてもいい?」

 

「うん?どしたのミドリさん。センセのえっっな本の新しい隠し場所なら、シャーレオフィスにあるソファの左腕置き部分を取り外してから窪みに手を突っ込んで、場所的に言えば座る部分の真下に隠されてる謎スペースだよ。そこに隠してあるよ」

 

「ッッ〜〜〜!?!?!!??」

 

「………え、あっ………そ、そうじゃなくて。本当に今更だけど、なんで宇宙服を着てるの?顔も体型も性別も、何も分からないよ」

 

「うーん…嘘だけど、我が一族に伝わる伝統的なモノでね。素顔を見た可愛くて黒髪猫耳なツンデレツインテールな女の子とは結婚しなければいけないってルールがあるんよね」

 

「…ミドリ、私の聞き間違いじゃなければ最初に『嘘だけど』って堂々と言ってなかった?」

 

「言ってた。確実に言ってた」

 

「じゃあ秘密ってことで。ほらセンセ、いつまで顔真っ赤にして俯いてんのさ。小娘かよ」

 

「もうお嫁に行けない……」

 

「どんまい。じゃあ早く『廃墟』に行こっか」

 

「軽い!軽すぎるよ!?そこは『じゃあ貰ってやんよ』くらいは言ってみてよ、冗談でも。って言うか、事の原因はキミだからね…」

 

「はいはい、じゃあ貰ってやんよ。これでいい?」

 

「………ないね、ダレカちゃんは」

 

「上等だゴラァ!久々にキレちまったよ…屋上に行こうぜ、今からなァ!!」

 

「そろそろダレカちゃんには大人の恐ろしさを教え込んであげないとね。ふっ、一か八か…0.2秒の五体投地…見せてあげるよ」

 

「くっ…!」

 

「『くっ…!』じゃないよ……早く行こー?日が暮れちゃうから」

 

「……お姉ちゃんはダレカちゃんを引きずって。私は先生を引きずるから」

 

「うーん…しょうがないなぁ。ほら、行くよダレカちゃん…………え、重っ…」

 

そりゃあ、この宇宙服は普通の宇宙服の倍は重いからね。モモイさんじゃあ無理無理、むむむむむむむむ無理です。

 

この後、しゃーないのではっ倒したセンセを背負って『廃墟』に向かった。運んでやったんだから感謝してよね、センセ。

 





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