シャーレ所属のダレカちゃん   作:ブラウンドック

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ダレカちゃんは学名に詳しいです

 

さて、ちょいと()()か…

 

時間稼ぎもあるし、前回のラスト・ペロロの仕返し的な意味も込めまして。こっからはセンセが死にまくるから、マジでメンタルが………あー、死にてぇ…

 

ふざけずにやってられっかよ…吐くわ、理性的だと…!

 

「だれっだれのダレカちゃんが思うにさ、正義実現委員のトコに行けばいいと思うんです。あっちから氷の変態によるエ駄死オーラを感じるから」

 

「…バーチャルアシストで翻訳出来るかな、ダレカちゃんが言ってる言葉」

 

「おーけーggrks」

 

目指せトリニティ統一、変人共を仲良くさせるRTA始めるよ〜。

 

タイマーはダレカちゃんが気分でスタートして、気の赴く儘にストップします。今回のチャートもちゃーんと考えておりますとも!(空前絶後超絶怒涛の激うまギャグ)

まず真っ先に向かうのは前述の通り、正義実現委員とかいう思想強めなお名前の委員会です。エ駄死ちゃんの生息域で、変態が毎日連行されてる場所で、氷の魔女っ子(笑)がこれから捕まる予定地でっす!

 

「じゃあまず、ヒフミさんや」

 

「えっ…は、はい…?」

 

「時短のために壁抜けしてちょ。モーマンタイ、リアルでも粒子と粒子の間をすり抜けるイメージで壁にぶつかり続ければ100億分の1の確率でいけるらしいから。や、知らんけど。トンネル効果…だっけ。いやマジで知らんけど」

 

「………はい?」

 

「とある資料によると、壁に向かって後ろ幅跳びをタイミングよく連続して繰りだすと成功しやすいってさ。ケツジャンプってやつ?」

 

「オーケーアロナ、ダレカちゃんの言語を翻訳して………………うん、うん…やっぱり無理?そこをなんとか、上手い感じに……だよね。無理だよね、これは」

 

「ほらほら、hurry up」

 

「ふ、普通に無理ですよ!?」

 

………さて、そろそろ奇人メーターが埋まったかな?てか上昇待ったナシかな?先程のヒフミさんのラスト・ペロロの語りでレベルドレインされちまったし…せめてレベル上げはさせておくれ。

 

ま、ダレカちゃんくらいの天才ともなればね?もうヤル事成す事全てにおいて変人ってレッテルが付くわけですわ。

ぐっへっへ、哀れなヒフミさんにはダレカちゃんの更なる変人化――略して変化の糧となってもらうぜぃ!!なーっはっはっはー!!

 

「……気は済んだかい?ダレカちゃん」

 

「ん、かんぺき〜」

 

「なら良かった、じゃあ向かおっか?えっと、最初は下江コハルって子のところに行くんだよね」

 

「そやねー」

 

「…先生、なんだか手慣れてますね…」

 

「あははっ、よく漫画とかで毒物を飲み続けて耐性を付けるタイプの修行があるでしょう?私はね、毎日毎日…毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日――それをやってるんだ。ねっ?ダレカちゃん」

 

「にっへっへ…そんな虚無の瞳で見つめられたら照れちまうぜっ///でもセリカさん以下だし、出直してこいや。は?この世の中にセリカさん以上なんてないんだが?思い上がんな平伏しろ慟哭して跪き慈悲を乞えや肥溜めにも劣る愚民め」

 

「ハハッ!もう慣れたからぜーんぜん効かないんだ!!………ぐすん」

 

「な、涙目ですよ!?ダレカちゃんも言い過ぎじゃ――」

 

「――でも、愛そうじゃあないか。どんなに愚鈍で、木っ端の塵芥なセンセだとしても…慈悲を持って愛するよ。どんなに愚かしくても、ダレカちゃんはセンセの秘書だ。秘書は支えて共に歩むのが"在り方"ってヤツさ。ほら、顔を上げて前を向けよ。センセなら止まんなよ、歩き続けろよ…センセが救うんだろ?生徒をよぉ…センセが『先生』でいる限り、いつまでも味方でいてやんよ、ダレカちゃんはなァ」

 

「だ、ダレカちゃん…!」

 

「センセ…!」

 

ダレカちゃんとセンセは抱き合った。良いんだ、どれだけ愚かで、夢語りしか能のないセンセでも。ダレカちゃんはそーゆー貴女に惹かれて、今の今まで秘書をやってるんだ。

 

「……………」

 

「じゃ行こっか、セン公。愛してるぜ」

 

「そうだね、秘書。愛してるよ」

 

「私、何を見せられてるんでしょうか?」

 

「「クソ(アホ)茶番」」

 

「ちゃばん!?」

 

「ダレカちゃん、別にセンセの事はそこまで愛してないし…」

 

「私も…ダレカちゃんは大事な生徒だけど、別に愛はしてないかな…いや、蔑ろにしてるワケじゃないけどね?」

 

「………お二人共、実は似た者同士ですよね…!」

 

ヒフミさんは今日も元気やね。何かいい事でもあったんかねぇ。あと、ダレカちゃんとセンセは似てないぜ?絶対にね。

 

……似てていい訳が、ないだろ。

 

◆◆◆

 

「ここは…?」

 

――さて、です。

 

正義実現委員の教室にやって来ました。相変わらず洒落てる部室だ。応接間、的な意味も含めての部室なんだろうけど…どうにもトリニティ風味が強めだよね。

正実はぶっちゃけ、お嬢様とかお坊ちゃんってよりもそれ等を守るタイプのボディガード生徒が多い。金持ち学校だけど金持ちだけが集まるわけでもないんだろーよ。

 

あ、でもツルギさんは多分良いトコの産まれだよ。パーティとかでのドレスコードもちゃんとしてるし、ちっちゃい子とか大人に対しては結構礼儀正しいし。

 

とりまくっっそ広い部室に入ると、チラホラと人が居た。でも大体が忙しそうだし、一応は休憩してるっぽい馬鹿ちゃんは人見知りをしながらそっぽを向いてる。カワイイ!

 

「す、すみませーん…誰かいらっしゃいますか…?」

 

「……………」

 

「チッチッチッ、なっちゃっねぇぜ…ヒフミさん。そんなんだから淫乱ピンク(ぼっちピンク)に無視されるんだぜ?手本を見せてやんよ、見本をよォ…」

 

「…は、はぁ!?誰がぼ――」

 

「んっっすヴぃませぇぇぇぇぇえんんッッッ!!誰かァァァァァァッッ!!いらっしゃいませぇぇぇんかァァァァ!!!ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛!!」

 

「きゃあぁぁっ!?そ、そんなに大声出さなくても聞こえてるから!!」

 

「あ、そう?どーも、お久しぶりだねコハルさぁん。相も変わらずピンクでピンクピンクやね。ところでお馬鹿なコハルさぁんは補習授業部に抜擢されましたー、パチパチ。ティーパーティからのお申し付けだから堪忍せぇや!」

 

「全然聞こえないわよ!!」

 

やれやれ、注文の多い子猫ちゃんだぜ。こーゆーところが愛らしいんだよなぁ…ツンデレだから好き!好き!大好き!!

ダレカちゃんごときが比べるのも烏滸がましいけど、セリカさんに近いモノを感じる。そーゆー意味ではダレカちゃんの好みってガチ王道なツンデレなのかもね。や、主人公系でもヤンデレ系でも従順系でも愛せるけど。

 

でもセリカさんってツンツンだけど寄り添っていつの間にか隣にいるタイプのツンデレだけど、コハルさんはこっちから追い掛けているのが当たり前で、関係性が進んでもコミュ障だから根本の対応は激変しないタイプだよね。

セリカさんからは優しさを与えられる場合もあるけど、コハルさんはいつだって優しさを注ぎ込まなければいけないんだ。棘の鋭い優しさしか持ち合わせていない子だから、緩和剤兼理解者が必要だと思うのだよ。

 

「改めまして。お久、コハルさん」

 

「……ふんっ、なによ…最近はぜんぜん顔を見せなかったクセに」

 

「ごめんごめん、実はシャーレの秘書をやってるんす。やっぱ重役は忙しくてねぇ…コハルさんから逢いに来てくれればいつだって対応したぜ?」

 

「ば、馬鹿じゃないの!?誰が、アンタなんかに会いに行くのよ…!!………って、シャーレの秘書…?もしかして、噂のシャーレ馬鹿コンビって…」

 

「待って。本当に待って、私達ってシャーレ馬鹿コンビって呼ばれてるの?」

 

「あ、あはは……シャーレを襲撃しようとしてダレカちゃんに潰された不良集団が、意図的に広めた噂らしいですね…連邦生徒会が動いて噂の訂正を行っている、とは聞きましたが…」

 

一応、マジで言われてるよ。

 

前にアビドスで不良狩りしてたじゃん?あのゴミ共がさ、どーにも根性はないのに卑屈だけは持ち合わせていたらしくてさ。

大元に相談した結果、面ぁ汚されて終われるかってなったらしくて。仲間を募って夜中に攻めてきたから、ダレカちゃんとシャーレ当番の帰りだったヒナさんでぶっ潰したわけよ。

 

ま、キヴォトス規模で最強のダレカちゃんとヒナさんがいれば学校一つを正面から潰せる強さがあるわけでして。クッソ集まった不良をまたボッコボコのボコにして次こそ宇宙服恐怖症をド頭に捩じ込んできたんです。

 

その結果、大人数でシャーレを馬鹿にするタイプの悪口がネットに書き込まれまして。それをシャーレ支持派と茶化し隊が入り交じってテンヤワンヤした末路が『シャーレ馬鹿コンビ』なんだよね。

 

「さて、コハルさん。紹介するね、このアホ面がシャーレの先生。そこの外面だけは普通って言い張るツインテールちゃんがヒッフッ↑ヒ↓フ→ミッ↑ミッ↑さんことヒフミさんだよ」

 

「どうも、真面目面の先生だよ」

 

「あ、阿慈谷ヒフミです…謎のメロディはなくて、普通にヒフミです 」

 

「……………」

 

「あー、あんまり警戒しなくても悪い人じゃないですよ?センセは知らんけど、ヒフミさんは……うん、ダイジョブ。人類皆キョーダイさね。人見知りせんでも良き良き」

 

「ひっ、人見知りなんてしてないから!見慣れない大人が来たから警戒してるだけ!!」

 

「それを人見知りっていうんだよね?」

 

「うっ……!」

 

「おいコラ、テメェ…セン公!うちのコハルさんに毒にも薬にもならない正論を叩き付けるんじゃねぇ!シャーレの第一休眠室のロッカーの裏に隠してる本、ユウカさんに送り付けるぞ!!」

 

「なんでダレカちゃんがキレてるの…?ってか当然のように私の私物の隠し場所を隠した当日に看破するのやめて?泣きたくなるから」

 

なんやかんやで自己紹介を終えまして。終始コハルさんがツンツンだったけど、半歩下がってダレカちゃんの宇宙服の後ろに隠れてたのがめっちゃ可愛かったです(小並感)。

 

「そ、それで…?わざわざ部室にまで来て、何のようなの?」

 

「んー、ちょいと人探しをね。てか問題児集めだからここにいれば集まるかなって」

 

「…は?」

 

「それに関しては私から説明するよ。実は――」

 

「………むっ、露出魔の気配…!ハナコさん、貴様見ているな!!」

 

「…あら♡」

 

とりま奥の方から水着のチャンネーが覗き見てやした。今から連行する予定だった浦和ハナコさんだね。

 

――ま、そもそものハナシ。

 

ハナコさんが正実に捕まって脱走する時間も見越した調整をして、ヒフミさんとコハルさんを弄り倒してたんだよな。

 

早く着いて長引けばコハルさんが口を滑らせて悪態をつき、マジの関係悪化までいくかもだし。

コハルさんは純粋な馬鹿でムッツリなだけなんだけど、平たく言えば性格がひん曲がってるように見えるからね。慣れれば可愛いツンデレちゃんだけど、一見だけじゃあすぐに調子に乗る考えなしのおバカさんに見えちゃうってハナシ。

 

数ヶ月前までは中学生だった子供に完璧を求めるのは酷なモンだよ。むしろ精神面で完成してるモモイさんとかヒフミさん、シロコさんが異常なだけで高校生なんてまだまだガキも良いトコだろ。

 

「………えっ、どうして水着なんですか…?」

 

「な、なな…っ!なんで…どうやって牢屋から出てきたの!?ちゃんと鍵も閉めたのに!?」

 

「どーも、先日ぶりぶりぶり大根ですわ!相変わらず、ぴぴぴっとピンクだね」

 

「ふふっ、ダレカちゃんも相変わらずですね。こんな夏に宇宙服なんて着てたら倒れてしまいますよ?一緒に自我を解放しませんか?」

 

「服を脱ぐ事は自我の解放じゃああらへんで?個々の認識的な観点からのハナシになるから、深掘りはしないけど。あ、紹介するね。このアホ面の近くで見たら意外とタッパのデケェやつがシャーレの先生で、狂気メルヘンリュックサックがヒフミさん。チビピンクはご存知の通りかな」

 

「狂気メルヘンリュックサック!?」

 

「だ、誰がチビピンクよ!!」

 

「こんにちは、私はシャーレの先生だよ。そこの阿呆秘書の言ってることは無視してね?」

 

「…なるほど、貴女が噂の……改めまして、浦和ハナコと申します♡先生とダレカちゃんが来たということは、もしかして補習授業部の?」

 

「君といい、ダレカちゃんといい…何処からその情報を仕入れているんだろうね…」

 

んー、補習授業部って割りと秘密よりの情報のハズだけどね。ナギサさんが最終手段としてまとめて退学に出来るように、との事で作った部活だし。本格的に動き出す前から知ってる生徒なんてループ系のダレカちゃんか、余程トリニティでの事情に詳しいヤツしかおらんのよな。

 

「んじゃ、改めてダレカちゃんから彼女達を愚かしいセンセと最強に可愛いヒフミさんに二人を紹介しよう。そっちの子が正義実現委員会の一年生、下江コハルさん。ちょいと馬鹿」

 

「ば、馬鹿じゃないから…!エリートだから!!」

 

「んで、そっちの水着女が浦和ハナコさんね。趣味は露出徘徊で、今は水着で徘徊していたところを正義実現委員会の生徒に捕まったところだよ」

 

「ふふっ♡」

 

「………………」

 

「な、なんで水着なのよ……え、エッチなのはダメ!死刑!死刑なんだから〜!!」

 

「そ、そんな事にはならないかと…」

 

「さっすがヒフミさん!死刑なんて生温い、我らがトリニティ――否!徒離而鄭の歴史を重んじよ!!数多の拷問の末に民衆の前で打首にしてくれるわ…!!と、仰るのか!?」

 

「言ってないです!そんなこと、一言も言ってないですからね!?」

 

ダレカちゃんのチャートによれば、あと数分でハスミさんとマシロさんが補習授業部最後の一人――白州アズサさんを連行してくるハズ。

 

誰も口出ししなければ、この後はコハルさんがまた牢屋にハナコさんを押し込んだりとか、長々しい無駄話をして無常に時間が過ぎていくけど…ま、態々ダレカちゃんが皆の共通の友人になったのって、こーゆー所での無駄を減らす為みたいな感じだね。

この無駄一つ一つは大したコトないけど、『ちりつもやまとなでこ』とはよく言うものです。無駄を削ることはいつか、重要な場面で良く作用するってなモンだ。

 

「…ダレカちゃん、お二人とお友達なんですか?」

 

「んー、どー思う?てかコハルさんはどー思ってる?親友か、マイベストフレンドか、マブダチか…」

 

「実質一択…!?」

 

「ハナコさんは同胞(はらから)ね。同様に叡智な英智を探求する者!嘘だけど」

 

「敢えて言うのであれば、夜更けに逢い引きをする仲…でしょうか?」

 

「なっ!エ――」

 

「はいはい、エ駄死エ駄死。アブノーマルな関係ではないよ?ほ、ほほほホントだよ!?嘘じゃないよぉ!!??エリンギは学名をプレロータス・エリンギだからなっ!!!!」

 

「事実を伝えながら不必要に動揺してどうでも良い情報を脳に抉り込むのやめて?混乱するから」

 

「え?センセ今、カブトガニの学名はタキプレウス トリデンタトゥスだって言ったか?ふんっ、アンタがそーゆーならダレカちゃんだって言ってやるさ!Musa × paradisiacaは、マレーヤマバショウとリュウキュウバショウとの間の交雑種に対する通用学名!つまりはバナナのことなんだぞ!!」

 

「オーケーアロナ、馬鹿秘書の言葉を翻訳して…………うん、無理?不可能?…そっかぁ」

 

ふっ……また格の違いを見せ付けてやったぜ。

 

ほら見ろ、少しばかり賢い話をしただけでコハルさんはしたり顔で頷いてるぜ?頭からは煙が上がってるのに、理解してますよアピールで頷いているコハルさん、めっちゃ可愛くね?は?可愛いに決まってんだろ。

 

ちなハナコさんは微妙な顔で笑ってるし、ヒフミさんは諦めたようにポケットサイズのペロロと戯れている。……ヒフミさんのポケット、無限にペロロが出てくるよね。神秘 の ちから って すっげー!

 

――む?

 

察知した。最強なダレカちゃん故に、察知してしまいました。

 

近付いてくる気配――三人分。内二人は正義実現委員会、もう一人は懐かしくも冷たい気配。や、別に知ってっけど。

ハスミさんとマシロさんが、アズサさんをとっ捕まえて来たって事だ。時計を見ても、今回も寸分違わずの時間で到着しそうだ。

 

 

――白州アズサさん。

 

補習授業部の最後の一人で、端的に言えば暴力事件でナギサさんから目を付けられた本物の()()()()。どっちを裏切っているのかは……うん、まあ。

同じ『裏切り者』としてはダレカちゃんの中の人と似てるね。動機とかは全然違うし、そーゆーのは遥か昔に捨てたけど。

 

「――センセ」

 

「…なんだい、次は…」

 

「そろそろ来るぜ?部員リストの、最後の一人がね」

 

「え?」

 

センセがそう呟くのと、ドアが開けられて三人が入室したのは同時だった。

 

……ストレスで吐きそう。





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