シャーレ所属のダレカちゃん   作:ブラウンドック

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ダレカちゃんはトリリンガルです

 

わっぴ〜!………はい、今日はみんな大好きブラックマーケットに来ております。

 

経緯としましては、先日からのヘルメット団騒ぎから派生しまして。前々から話題に上がっていたけど、アイツらが使ってる武器ってもう生産されてなくね?オイオイあいつらヤッてんな?的なことで、アヤネさんが調べた結果、ブラックマーケットにしかさなそーだね、って事になった次第。

だからブラックマーケットに行くことになったんだね。ウェヒヒヒ、クラスのみんなにはナイショだよ!

 

あっ、便利屋68もちゃっかりとアビドス高校に襲撃してきてたね。ダレカちゃんは不在にしてたけど、センセと対策委員が普通に追い返してたよ。

ちなみに、ダレカちゃんが居なかったのも敢えてのことですわよ。へへっ、強すぎるって罪なワケでして。ダレカちゃんが居たら便利屋相手に圧倒し過ぎて、そんじょそこらのチンピラ集団と見分けがつかなくなっちゃうもん。

 

センセにもアビドスの皆さんにも、良くも悪くも便利屋68って存在を強く意識して欲しいし、そーなればダレカちゃんがいない方が都合が良かったってだけ。……それはダレカちゃんが、秘書(まおう)だからですか…?それは本当です?ソカモナ!!

 

「………で、あんの野郎ゥ…何処に行きやがった!?」

 

またセンセが迷子です。まただ!まただぞ!?殺してやる…殺してやるぞ陸八魔アル!!

 

前にもこんなことあったなぁ……ループも含めて何千回か、センセは迷子になる。決してダレカちゃんが迷子になったワケではなく、飽くまでもセンセの野郎が居なくなりやがるんです。ホントだよ、ダレカちゃんは嘘をつかないよ。

今回はアビドスの皆さんがセンセと一緒にいるから多少はマシだけど、一人になったら簡単に死にやがるからさぁ…センセ、ダレカちゃんの胃が死ぬんだが?今の世界線ではリセットされて割と健康的な状態に戻ったけど、

毎回毎回、暫くするとストレスで胃が無事死亡するんだよね。

 

「……仕方ない。発信機を……いや、待てよ?そろそろこの辺にヤツが――」

 

ヌルッと視線をあげると、()()()がいました。普通に可愛いクリーム色の頭髪にツインテールの生徒……ペロロのリュックサックを背負いながら口にアイスをぶち込まれたペロロを持って闊歩する自称普通な変人――阿慈谷ヒフミさんだね。

 

あっれー?ブラックマーケットって連邦生徒会も手を出せないくらいのやべーところだよね?あの子、なんで平日に堂々と出歩いているわけ?

ペロロに関する事柄ですと倫理観が著しく欠如するんだよなぁ…ヒフミさんって怖い、普通に怖い。

 

――ってなワケで、絡みに行きます。

 

「………………」

 

「……?……え、ひゃっ!う、宇宙服…?誰…ですか…?」

 

「ゴンドォ、ゲルベンド、モルルルゴルェ?」

 

「え、えっと…すみません、上手く聞き取れなくて…もう一度お願いしてもいいですか…?」

 

「ゴゴン?セル、ピッコォロォ…?フリィィザァ…タッカラプトポッポルンガプピリットパロ…!シャケシャケ、オパーイスキィーヨォ!!」

 

「……………す、すみません!わたし、急いでいるので――」

 

「ちぇるーん♪ちぇるちぇる、ちぇちぇるぱ、ちぇるるるん!ちぇらるれ、ちぇらちぇら、ちぇるちぇぽぱぴ?」

 

「ひ、ひぃっ!何で進路方向に回り込むんですか!?そして何語なんですか!?」

 

「ナメック語とちぇる語」

 

「ナメック語とちぇる語…?」

 

「そぼぼ、ゲルドルォングコンソメシコウノリシオダメダメ、オマエサマダイスーキアイラービュー!!」

 

「また変な言語に戻った…?え、戻ってますよね?」

 

とりま、青藍語を使わなかった事だけは褒めて欲しいハメ。センセ相手になら使うし、理解出来ていたら三ヶ月は弄り倒すけど。

 

そんで、逃げようとするヒフミさんに回り込み続ける。ふへへ、百戦錬磨のダレカちゃんから逃げれると思うなよ!

えへ、えへへ…別に決して本当にマジで確実に断言出来る程度には下心なんてないけど、ヒフミさんの涙目からしか得られない栄養ってあるよね。フヒッ、へへへ…どこへ行くんだァ…?一人用のペロロでかァ?カワイイ!

 

「で、道案内を頼みたいってワケでして」

 

「普通に話せるんですか!?」

 

「なんと失礼な…トリリンガルなだけだってのに。あ、ダレカちゃんはダレカちゃんだよ。宜しく仲良く末永く」

 

「あっ、えっと…阿慈谷ヒフミです。それで、私に何か用でも…」

 

「ちょいとツレとはぐれちゃいまして。発信機(ダレカちゃんレーダー)によれば何となくいる方向が分かるから、案内して欲しいんだよね」

 

「………居場所、わかるんですよね?」

 

「おん、分かるよ?ダレカちゃんは優秀だからね」

 

「…分かるなら案内は必要ないのでは…?」

 

「そだね」

 

「…………………それでも案内する流れ、なんですか…?」

 

「えへっ、お願いね☆」

 

頼み事を断れないヒフミさん、とっても素敵なステーキだと思うの。こんな子が裏切り者だって疑われて補習部に入れられるだなんて、涙が……あれ?な、涙が………あ、出ねぇや。

だってこの人、疑われるのも自業自得なんだよな。テストサボってペロロのイベントに行ったり、嫌々ながら巻き込まれた覆面水着団も後々になって結構利用してるし。

戦車を強奪して三十人くらいを病院送りにした事件だってこれからあるし。ゴリラはたった一人を病院送りにしただけで魔女扱いなのに、ヒフミさんさぁ…ま、前者は立場とか誤情報とか諸々あるけど。

 

可愛い面ァしてヤることはヤッてんだよ、この子。可愛いね。今のダレカちゃんに通ずるなにかを感じました。ふへへ、お揃だね…へへへ。

 

 

 

――そんで一時間後。

 

「ぎゃあああぁ!?た、助けてぇぇ!!」

 

「ヒャッハァ!逃げないでよぉ…遊ぼうよぉ…てかさっさと我らが光、ヒフミさんのお膝元で朽ち果てやボケぇ!!」

 

「う、うぅ……どうしてこんなことに……」

 

ダレカちゃんとヒフミさんは不良共を追い掛け回してた。なんか最近のダレカちゃん、不良とばかり戯れてない?雑魚狩りばかりしてたらヴォーパル魂がしょぼくれるよ……格上が少ないから仕方ないんだけどね。幕末に魂を売ろうかな…雑魚狩りも、天がやれって言ったからダレカちゃんは悪くない!天誅ァーーッ!!

 

はい、どーしてこうなったのかと言うと。

 

比較的トリニティな見た目のヒフミさんを連れてたらこうなりました。で、トリニティって金持ちが多いイメージらしいやん?

だから財テクだって言いながら拉致ろうとしてきたから返り討ちにしやした。全員を程々にいたぶって、殆どのトドメをヒフミさんに譲るというアウトローの幹部みたいなムーブも忘れずにね。

 

「喰らってけ。これがダレカちゃんの――秘書スーパーウルトラアルティメット真・あの日忘れた友情を我らはいつも探してなんかいないけど冬になるといつも思い出して寂しくなる、でも今は隣にいる君の手が温かいからもう僕は独りじゃないんだって実感して熱い涙が溢れるけどやっぱりあの日から友達じゃなくて恋人になった君は柔らかく微笑むんだねパンチ!!」

 

「ぐはぁ!!」

 

「少しだけどストーリーが気になるパンチですね……」

 

「うん?」

 

「あ、いえ…なんでもないです」

 

おや?ヒフミさんったら疲れたんかな。最初は戸惑っていたのに、今となってはもう無表情でチンピラの意識を刈り取る始末。……イイネ…実ってきたね♤

 

で、こーして騒いでいるのは何も単に馬鹿やってるワケじゃあないんだ。位置取りは良い感じだし、センセのケツに付けた発信機の反応も近付いてきてる。

 

後は不良に紛れてダレカちゃんも倒れれば――

 

「先生、こっち…!この辺に……えっ?」

 

「……シロコ?何かあっ――っ!?ダレカちゃん!?」

 

「…うへ、ダレカちゃんがやられてるね。こりゃあ手強い相手だね〜」

 

「……え?ええぇっ!?ちょ、ダレカちゃん!起きてくださいよ!!なんだかわたし、色々と酷い勘違いをされているんですけれども!!」

 

「うっ……グッ、ゲホッ…!……さすが、ファウストだね……センセの懐刀であるダレカちゃんが、こんなに容易くやられるとは…」

 

「ファウスト!?ファウストって私ですか!?」

 

可愛い(確信)。ヒフミさんって主人公的なかっこよさとヒロインみたいな可愛さが混在していて最強だよね。泣かない程度に…いや、涙目程度までは可愛いから弄り倒す。これからもずっと。

 

ま、流石にネタばらししないと最強のファウスト様にセンセとアビドスが全滅しちゃうから、助けてあげよう寛大な心でなぁ!!

 

「――なーんちゃって!ドッキリ大成こ――いてっ!…セリカさん、安易に人を撃つモンじゃないぜ?」

 

「うっさいバカ!せっかく心配したのに…」

 

「……へへ、心配してくれたんだ。ありがとうね、セリカさん。ずっと大好き〜!」

 

「は、はぁ!?心配なんてしてないわよ!!むしろ私が倒すまで倒されてないことに安堵したっていうか…そんな感じなの!!」

 

「情緒だいじょぶそ?自分で心配したって言ってたけど」

 

「〜〜〜ッッ!先生、指揮して!このバカはここで殺す!!」

 

「セリカ、落ち着いて!ダレカちゃんの幼稚なイタズラなんていつもの事だから!!」

 

「よ、幼稚…」

 

ダレカちゃんは泣いた。センセの心無い言葉にざめざめと声を上げて泣いた。……あ、ノノミさん?撫でて慰めてくれるんだ…恋しちゃいそう。さしものダレカちゃんでも、ダイレクトタッチで慰められたら堕ちてたね。やっぱ宇宙服が最強なんすわ。

とりま飴ちゃんあげる。たくさんあげる。えへへ…

 

「それで、ダレカちゃん。この方はどなたでしょう?」

 

「…ノノミさんに聞かれたからには答えるしかないかぁ……仕方無い、渋々と苦渋を飲んで苦虫を噛み潰しながら紹介しよう。鬼轟殺ツヨシさんだよ」

 

「あ、阿慈谷ヒフミです。学校はトリニティ総合学園で、二年生です…えっと、皆さんは…」

 

この時、本当だったら一人で来ていたチンピラに追われていたヒフミさんをアビドスの皆さんとセンセが助けて、その恩義でモノ探しに付き合うって流れだった。

…ん?…いや、違うわ。普通にシロコさんが拉致しようって言い出して、そのまま付き合わせたんだった。何やってんだあの人たち。ダレカちゃんと違って素でアレだから普通に怖いって。

 

軽い自己紹介と互いの事情を話している最中、ダレカちゃんは転がっていた不良共を蹴りながら道横に寄せる。だって邪魔だし…てか道真ん中に置いといたら拉致られたり金や衣服を剥ぎ取られたりするから、意外と善意だ。

 

そんでもって、そろそろ警告してあげよう。

 

「センセ、センセ」

 

「なんだい?」

 

「そろそろ不良共の()()()()が来るよ。逃げる?倒す?任せるけど」

 

不良とはいえブラックマーケットに住まう奴らだ。そこそこの数はいるし、通信機器等を持っている可能性もある。てか持ってた、さっき確認した。

ダレカちゃん的には倒すのも吝かではないけど、センセが危険でして。シッテムの箱を起動中なら殆ど無敵なんだけど、ずっと付けてたら電源がなくなるし。無理して使った結果、肝心なときに使えないって事例もあったからね。

 

「………よし、逃げよっか!」

 

「おっけ。へいへい皆さんよォ!面倒事が起きそうだからトンズラこきまっせ!!」

 

「…ん、敵?倒せば問題ないと思うけど」

 

「だ、ダメです!あまり騒ぎを起こせばマーケットガードが来ちゃいます!!」

 

マーケットガード――簡単に言うと、ブラックマーケットにおける治安組織でも最上位の組織。もっと端的に換言したら、めっちゃ面倒なヤツら。

装備も揃ってるし、そこそこ強いし、何よりもまず数が多い。目を付けられたらブラックマーケットに入ることは基本的には出来ないし、出来るとしても捕まった時くらいだろーね。

 

やっぱ関わらないに越したことはないよね。

 

「マーケットガード?………へぇ、なーるほどねぇ。ヒフミちゃんってさ、ブラックマーケットに詳しい感じ?」

 

「ほ、ホシノさん…?えっと、物凄く詳しいって訳では…」

 

「なるほど…ホシノ先輩、拉致だね」

 

「あはは☆ちょっとだけ、お時間頂きますね〜♪」

 

「え、ええぇぇっ!?」

 

……まー、案内ヨロって事だけど……拉致ってさぁ。ホント、そーゆーところだぞシロコさん。こんな人達と最初に関わるんだからセンセの中でのキヴォトスが変人の巣窟になっちゃうよ。

ん?ダレカちゃん?……ダレカちゃんは変人を演じているだけだから。寧ろ誰よりも常識人だし何者よりも目の前だけを俯瞰してるからね。

 

 

はい、そんな感じでヒフミさんをアビドスに取り込みまして。彼女も彼女で、もっと後になってから本格的にセンセと関わることになるから、今のうちに面識は持っておいた方が色々と円滑に進むからモーマンタイ!

 

さーて、そろそろ界隈でも騒がれる銀行強盗RTAのお時間だね。ちゃーんとチャートは…用意しておりません!プロであるシロコさんがいるからね。

 

……いや銀行強盗のプロってなんやねん。

 





毎度の事ながら、誤字修正感謝です。
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