203 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 01:39:38.30 ID:yRu1OPvD0
一週間後
真夜中 校庭
フィルチ「大方、減点に気を取られて罰則のことなど忘れていたのではないか?え?クソガキどもめ」
ハニー「さぁ?少なくとも試験勉強のお陰で今日まで退屈はしなかったわ。ねえ、ハーマイオニー」
ハーマイオニー「えぇ、そうね……以前のような喧騒もないから集中出来たのは確かだわ。ロンは変わらず、うるさかったけど」
ネビル「ろ、ロンは強いよね、うん……は、ハニーごめんよ、僕、首輪を着けてるのに、うぅ……」
ハニー「いいのよ、ネビル。えぇ、ロンのように鳴いてはいなくても……他の大勢のようにそれを外さないでいてくれるだけで、嬉しいわ」
ドラコ「……」
フィルチ「時間だ、ついてこい……逃げようなんて考えるんじゃないぞ?そんなことしたらもっと酷いことになるからなあ」
ザクッザクッザクッ
フィルチ「全く、体罰が禁止になってしまったのは嘆かわしい……昔のように天井から吊るして鞭打ちされるのが分かっていれば、こんな馬鹿な真似はしなかったのではないか?え?」
ハニー「……許されていた方が間違いよ」
ハーマイオニー「どのくらい昔の話なのかしら……とにかく、魔法界ってたまにとても前時代的だわ」
ネビル「い、今のホグワーツでよかったなあ……あ、あの、これ、一体どこに向かってるんで、しょうか」
ドラコ「……」
フィルチ「さぁて、どこだか。問題になる前に考えておくべきだったねえ。禁じられた森は言い訳なんて聞いてくれないことを」
ドラコ「き、禁じられた森だって!?」
ネビル「うわびっくりした!?ぼっちだから喋れないのかと思った!」
ドラコ「うるっさいぞロングボトム!禁じられた森、なんて!こんな真夜中に行けるわけがない!あそこには色んなのがいるんだろう?お、狼男だとか、そういうの!ち、ち、父上が許しておかないぞ!」
フィルチ「だから、問題を起こす前に考えるべきだったと言ったんだ。あぁ、もし無傷で全員戻ってきたとしたら私の見込み違いだねえ」
ザクッザクッザクッ
ハグリッド「……来たか……あぁ、ハニー、ハーマイオニー、ネビル……すまねえ、俺の——」
ハニー「しーっ、ハグリッド。そうね?あなたの飼い主が来てあげたけれど、もう真夜中だもの。鳴いて出迎える必要はないわ?そうでしょ?」
ハグリッド「ん、ンッンー。そうだな。気遣いをありがとよ、ハニー」
フィルチ「うるさいぞ木偶の坊。こいつらは罰を受けに来たんだ、あんまり仲良くするんじゃない」
ハグリッド「……それで遅れたっちゅうわけか?え?不用意に脅しおったんだろ、見てみろ、この子なんて怯えて顔が真っ白じゃねえか。大丈夫かお前さん?」
ドラコ「っ、誰が!森番風情が僕に生意気を言うなよな!」
ハグリッド「酷い……とにかく、説教するのはあんたの役目じゃねえ。ここからは俺が引き取る」
フィルチ「そうしてもらおうか。夜明けには戻ってこい。こいつらの体の残ってる部分だけ引き取りに来てやるさ……楽しんでこいよ、問題児ども」
ザクッザクッザクッ
追加 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 01:39:38.30 ID:yRu1OPvD0
ドラコ「……僕は行かないぞ。こんなの聞いてない。罰則なんて、書き取りとか、そういうのだって……父上だって」
ハグリッド「お前のとっつぁんはこう言うだろうさ、これがホグワーツの流儀だってな。よーしそんじゃ、ハニーは俺の肩に……」
ハーマイオニー「ハグリッド」
ハグリッド「おほん。あー、みんなよく聞いてくれ。これからやることは危険だからな……しばらくはこの獣道を進む。しっかり俺の後ろをついてきてくれや。しんがりはファング、えぇな?」
ファング「バウワウ」
ハニー「そうしてあげるわ。狭い、獣道ね……人一人の幅しかない、ような」
ハーマイオニー「……ハニー、私がハグリッドの次に歩くわ。あなたは私の後ろで……ローブの裾なら握れるでしょ?」
ハニー「……そうして欲しいならそうしてあげる」
ハーマイオニー「はいはい、お願いします」
ネビル「こ、こわいなあ、ランプの明かりだけじゃこんな、うぅ……えっと、僕はハニーの次で、あー、あの、君は一番後ろでいいの?」
ドラコ「ふんっ。どうだっていいだろう、こんなの」
ハニー「……前で何か起こったらすぐに逃げられるように、ってわけ?」
ドラコ「うるさい!おい森番!さっさといけよ!」
ハグリッド「ロンがいたらハニー以外が指図すんなーって言ってくれるんだろうがなあ……まあええ、そんじゃ、進むぞ」
ザクッザクッザクッ
追加 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 01:39:38.30 ID:yRu1OPvD0
ハニー「……ハグリッド、なあに、あれ?あの分かれ道の地面で光ってる……液体のようなもの」
ハグリッド「おぉ、見つけたか。流石ハニーだ……あれは、血だ。ユニコーンのな」
ハーマイオニー「ユニコーン!……血ってことは、怪我をしてるの?」
ハグリッド「そうだ……まだ血が乾いてねえし、死骸もねえ。ユニコーンは賢いからよ、ただの怪我をしただけならまっすぐ俺の小屋に来るなりするはずなのに森の奥に逃げちょる、ってことは……襲われたんだ、何かに」
ネビル「ひっ、お、襲わ、れ……」
ハグリッド「今週に入って2回目だ。水曜に最初の死骸を見つけた……血をすっかり抜かれた可哀想な子をな。この血のユニコーンもどこかで動けなくなってるなら助けてやらなきゃなんねえ。もう動けねえってんなら……弔ってやらにゃならん」
ドラコ「……その前にユニコーンを襲ったっていうバケモノが僕らを襲ってきたらどうするつもりなんだ?え?」
ハグリッド「そうはならん。ユニコーンを襲う生き物なんて、血をどうこうしようなんて奴ぁいねえんだ。本能で知ってるからな、恐ろしいことを」
ハニー「? ユニコーンは、危険な生物なの?そんなこと、本には……ねぇ?」
ハーマイオニー「え、えぇ。強い魔法力があるとは、書いてあったわ……でも」
ハグリッド「えぇんだ、知らんくてえぇ。とにかく、ユニコーンを襲っとる奴は理由があってやっちょるから、俺達と出くわすのは避けるはずだ。そんで、この森の生き物は俺やファングが一緒にいれば襲ってくることはねえ、それがダンブルドアの……うぉっほん!そういうことだ」
ハニー「……あの人の考えで、危険だしとても怖がらせるけれど実害はない、ということね」
ハグリッド「い、言わんでくれハニー、それをバラすと罰則の意味がねぇってマクゴナガル先生からも厳しく言われとんだ……よぉし、丁度いい。ここで二手に別れよう」
ハニー「私か、私以外にはもう別れているのにね?」
ハーマイオニー「でかい口は私のローブの裾のシワが取れた後に叩いてくれる?」
追加 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 01:39:38.30 ID:yRu1OPvD0
ザクッザクッザクッ
ドラコ「……それで、なんで僕がお前とその犬と一緒なんだ、ポッター」
ハニー「……あなたと一緒にしていたらネビルに何をするか分からないし、ハーマイオニーをあなたとなんて虫酸が走るからよ。さ、ファング。リードは任せなさい?」
ファング「バウヒン!……グルルルルルルル」
ドラコ「……おい、その犬っころが僕に唸るのをやめさせろ、さっきから」
ハニー「敵と分かってるのよ、賢い豚だわ」
ドラコ「犬だろう」
ハニー「牙豚、さあ。見上げた忠誠心だけど、今夜だけは他所にその警戒心を向けなさい?」
ドラコ「犬豚だろう、せめて」
ハニー「さっきから何よ、うるさいわね」
ドラコ「絶対にお前の方がうるさいぞポッター、黙ルフォ、んっ、っんー!くそ、この間から気をぬくと変なことを口走りそうになる、なんだって言うんだ……困ルフォ、うぉっほん!」
ハニー「本当にうるさいわ……集中しなさいよ。落ちているユニコーンの血……どんどん、多くなっているんだから」
ドラコ「……ふんっ。分かれ道のアタリはこっちの方だったようだな。流石名家マルフォイの僕さ、そう思うだろう?」
ハニー「……」
ドラコ「……あ、今クラッブもゴイルもいないのか……そうか……」
ハニー「あなた本当に喋るのやめなさいよ、気が散るから」
ドラコ「お前にだけは言われたくない。ほら、さっさと歩けよ」
ハニー「……名家の紳士っていうのは、危険な場所にレディを先に向かわせるわけね」
ドラコ「レディが聞いて呆れるね。君はさっきの分かれ道で言うハズレを選んだんだ、ポッター。当然の扱いをしているまでさ」
ファング「……グルルルルルルルル」
ハニー「……牙豚、いいのよ。噛む価値もないわ、こんな人」
210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 01:53:25.11 ID:yRu1OPvD0
ガサッガサッガサッ
ハニー「もう、かなり歩いたわ……道に落ちていた血もどんどん多くなったし、濃くなってる……きっと、もうすぐ……」
ドラコ「はぁ、はぁ、ひぃ、おい、ちょっと待て……もう、獣道とすら言えない木立を、進んでるん、だから、少し、ゆっくり……」
ハニー「情けないわね、このくらい城の移動でも慣れてるでしょう?」
ドラコ「君、日頃ウィーズリーに背負われてないか?え?誰が言ってるんだ?……あぁ、開けた場所に出た。おい、あの大きい木の根元、あそこで少し、休んで……」
ハニー「えぇ、そうね。一旦休憩を……あの、木、の……」
ユニコーン「——」
???「……」
ジュルッ、ジュルッ、ジュルッ……
ドラコ「あ……あ……あ……」
ハニー「あれ、ユニ、コーン……覆いかぶさってるのは、あれは、何……?血を……血を、飲んで、いるの……?」
???「……! ……」
ドラコ「お、お、おおおおいポッター、あの……人だかなんだかわからない、の……血を吸うの、やめ、やめたぞ……」
ハニー「そう、ね……黒いローブで、口元以外見えないわ……」
ドラコ「じゃ、じゃあ。教えろよ、おい。君は魔法界の英雄だなんだって、女王様だなんだって日頃、威張ってるだろ……こう言う時、ど、どうするんだ?あ、あれ、こっちを、見て、見て、ない、か……?」
ハニー「……そのよう、ね」
???「……」
ズルッ ズルッ ズルッ
ドラコ「ひ、ひぃ!こ、こっち、こっちに、きたああああああうわああああああああ!!!わ、わぁあああああああ!母上ぇえええええええええ!!」
ファング「キャイン!キャインキャイン!!」
バタバタバタバタ
ガサガサガサガサッ
ザッザッザッザッ
ハニー「……行ってしまったわ。ファングまで……あぁ、あの子は、臆病だものね、えぇ」
212: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 01:54:39.93 ID:yRu1OPvD0
???「……」
ズルッズルッズルッ
ハニー「ははっ、それは、そうよね。こんな、そうね……気味の悪いのが。こっちに、近づいてくるんだもの」
???「……」
ズルッズルッズルッ
ハニー「それで、じゃあ?どうして私はここに残っていると思う?顔も見えない、姿も見えない、真っ黒なローブで正体を隠した、だれかさん?」
???「……」
ズルッズルッズルッ
ハニー「……」
???「……」
ズルッズルッ、ピタッ
ハニー「……来なさいよ、化け物!この私を、同じ目に合わせようっていうなら……受けてたつわ!」
ハニー「(抜けた腰でも杖くらい握れるし……腕を取れれば、私、だって……)」
???「……」
ハニー「……?」
216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 02:01:13.96 ID:yRu1OPvD0
ドドッドドッドドッドド!!
ハニー「えっ!?」
???「!!」ズザァァァッ!
ハニー「なに、あれ……馬の身体に、人の上半身の生き物が、あの化け物を追い払って……あっ。ケンタウ、ルス……?」
ケンタウルス「去れ、この森を脅かすモノよ。これ以上、穢れ無き無垢の血を流させるのは、私が許さない。去れ!!」
???「……!」
クルッ サーーーーッ
ハニー「……飛ぶように、行ってしまったわ……あの、あー……あり、がと?ケンタウルスさん」
ケンタウルス「えぇ、間に合って良かった。怪我はないかい、美しいお嬢さん」
フィレンツェ「私はフィレンツェ、二つの意味で下半身が馬並みの、ケンタウルスです」
ハニー「…………………………は?」
フィレンツェ「立ち上がれないようですね。さぁ、手をかしましょう。私はノーハンドでもたってしまいますけどね別の感じで別の漢字で……ふぅ。あ、今のは気にしないで、君が美しすぎて少しね、すまない。大丈夫。あぁ、火星が明るい……」
ハニー「…………助けてくれてありがとう。だけどとっととこの手を放しなさいこの下衆。何がなんだか分からないけれど、その目線は、やだわ。何か……嫌なものってことだけは分かるわ、私!」
フィレンツェ「っふぅ、本当に、本当に、無垢な血が流れなくてよかった……色んな意味で。穢れのない無垢な、ね……ジェームズとリリーの子、ハニー・ポッター。君は素晴らしい」
221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 02:07:18.89 ID:yRu1OPvD0
ハニー「パパとママを知っているの?二人の人生最大の汚点ね、あなたと知り合ったということは」
フィレンツェ「そこまで言わなくとも。さぁ、ここを離れましょう。去ったようだが、安心とは言えない。すぐに君をハグリッドのところへ送り届けなくては」
ハニー「待って、説明が欲しいわ。あの化け物は、何?人なの?人ではない、何かなの?一体ユニコーンの血で何をしていたの?飲んで、何がしたかったの?」
フィレンツェ「それは、移動しながら説明します。さぁ、早く私の背中に。さあ!」
ハニー「……」
フィレンツェ「さぁ!」
ハニー「その前に、一旦跪きなさい。さっきからジロジロと私の、か、身体ばかり見て眼も合わさずに……調教が必要のようね」
フィレンツェ「?何を……言っ……て……ぁ」
ハニー「……跪きなさいと、言っているのだけれど?駄馬豚」
225: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 02:14:47.82 ID:yRu1OPvD0
駄馬豚「すみませんでした、ハニー・ポッター。僕はどうかしていたようだ、あなたのような天使にあんな、無礼な物言いを。無礼な視線を。あぁ、愚かな僕をお許しください」
ハニー「分かればいいの。それで、ほら。少しはマシになった豚は、何を作ってきたのかしらねえ?」
駄馬豚「あっ、鞍です。はい、これに乗ってもらって、私に直接なんておこがましい……あぁ、私はなんておそれおおいことを……」
ハニー「そうね。私が何も介さず乗ってあげるのはロンの背中だけよ……早く行きなさい。それと道中ちゃんと事情を説明してもらうわ」
フィレンツェ「えぇ……ポッター家の子。あなたはユニコーンの血が、何に使われるかを知っていますか?」
ハニー「……いいえ、悔しいけれど。角や尾の毛の用法は、『魔法薬』の授業で習ったわ。でも、血は……説明がなかったわ。尾の用法に、目隠しになるって長い説明があったのは意味が分からなかったけれど……それはあの陰謀教師のいつものやつね」
フィレンツェ「よくわかりませんが……ユニコーンの血は例え死のふちにいる時にでも、その命を永らえさせる。そんな効果があるのですよ」
ハニー「!」
フィレンツェ「しかしそれは、恐ろしい代償を払った末に、です。ユニコーンは最も純粋な生き物と言って良い。そんな純粋で無防備な生き物を殺すなど、非情で、残虐で、罪深い。それだけで命は傷ついてしまう」
フィレンツェ「あの生き物の血を吸うと言うのは、そういうことです。他に失う者はなにもない、そんな者だけがその行為を行うのです」
フィレンツェ「ただ命を生きながらえさせるために、呪われた命を得るためだけに」
ハニー「……」
228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 02:24:52.42 ID:yRu1OPvD0
ハニー「生きながら、呪われる。生きているけど死んだようなもの、そういうこと」
フィレンツェ「……えぇ」
ハニー「でも……誰がそこまで必死になるというの?生きながらの死なんて、そんなもの、それこそ死んだほうがマシじゃない。そうでしょ?」
フィレンツェ「えぇ、そうとも言えるでしょう……ですが、他に何かを飲むまでの間、それだけでいいとしたら?」
ハニー「他の、何か……?」
フィレンツェ「完全な力を取り戻す、何か。決して死ぬことがなくなる、何か。それを手に入れる、算段がついているとしたら?」
ハニー「……!」
フィレンツェ「あなたは聡い子だと信じています、何せあの二人の子ですから。今、城に何が守られているかは知っていますね?」
ハニー「賢者の石、それで作る……命の水!そういうことね!」
フィレンツェ「えぇ」
ハニー「でも、それこそ誰が……?」
フィレンツェ「……一度力の衰えた誰か。それを取り戻すことを目論んでいた誰か。ハニー・ポッター……あなたはよく知っているはずだ。あなたのその、額の傷が教えてくれるでしょう」
230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 02:26:21.40 ID:yRu1OPvD0
ハニー「それじゃ……まさか……」
フィレンツェ「……今日、僕があそこに現れなければ、あなたは星の下に消えていたかもしれない」
ハニー「出来る、豚ね……それじゃぁ、あれは!あの、化け物みたいなもの、は…ヴォルd」
ハグリッド「ハニーーーーーぃいいいいいい!!!無事かぁああああああ!?!?」
ハニー「! ハグリッドだわ……こっちよ!!」
ハーマイオニー「! ハグリッド!ハニーの声だわ!それに……匂いも近くに!そうよねファング!」
ファング「バウワウ!!バウワウ!!」
ネビル「ハニー!?どこー!?え、ハーマイオニー、今のどういう……え?匂い?あれ?ファングと?え?」
ハーマイオニー「細かいことよ!……あぁ、ハニー!それに……け、ケンタウルス……!?」
ハグリッド「お……フィレンツェ!お前さんか!あぁ、お前さんだろうな……他のケンタウルスたちが人を背中に乗せるなんて、するわけがねえ」
フィレンツェ「えぇ、ハグリッド。私の仲間たちは……星の導きに逆らい彼女を救うことを反対しました。わたしも、近く糾弾されることでしょう」
ハーマイオニー「そんな……だって、あなたはハニーを——」
フィレンツェ「えぇ、鞍をつけてるとはいえ……美少女を背中に乗せ体温を感じたのです。それはもう非難轟々でしょう、歌にしろと求められるはずです、この感触を思い出して……ふぅ」
ハーマイオニー「——助けてくれて、えっ?なんですって?」
ハニー「……無視して、ハーマイオニー。駄馬豚、気を抜くとまたそれに戻るようね?」
駄馬豚「ヒンヒン!」
ハグリッド「フィレンツェ……お前なあ、豚になってもやっていいことと悪いことがあるぞ」
ネビル「そ、そうだよ。言っていいことと悪いことがあるよ、豚であっても」
ファング「バウヒン」
ハーマイオニー「……悪いことづくめにしか聞こえないわね、ええ」
235: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 02:32:58.78 ID:yRu1OPvD0
ハグリッドの小屋
ハグリッド「あったけぇ茶だ、飲んじょくれ、ハニー。すこーしだけブランデーも入れちょる、元気がでるぞ」
ハニー「……気が利くわね、ありがとう。あなたもね、ロン」
ロン「ヒンヒン!僕が君たちの帰りを待ってるのは義務みたいなもんだからなんの問題もないよ!……君、酷い顔だぜ、ハニー……あぁ違う違う!君はいつだって最高に完璧だけど、あの、具合が悪そう、って意味で!」
ハーマイオニー「ハニー、やっぱりどこか、怪我を……」
ハニー「違うわ。違うの……私が出会った化け物、あれはどうやら……『ヴォルデモート』だそうよ」
ハグリッド「うぉっ!?」
ロン「!?は、ハニー!?突然なんで、なんでそいつの名前が!?!?」
ハーマイオニー「……私も、本で、アナグラムになったのを見ただけだけど。えぇ、ハニー。どうしてその、今世紀最悪の闇の魔法使いが……?」
ハニー「全て繋がったの、ハーマイオニー。あいつは、生きてた。ここの城に守られてる石を使って、力を取り戻そうとしてる。ユニコーンの血はその繋ぎ、そして」
ハニー「あの、スネイプは……ヴォルデモートに味方して、あいつの復活の手引きをしてるんだわ!」
追加: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 02:44:02.18 ID:yRu1OPvD0
数日後
大教室
カリカリカリカリ
ハニー「(……あっという間に試験の当日だわ)」
ハニー「(あの森から帰ってから今日まで、どうやって過ごしたのか、きっと後から思い出してもうろ覚えね)」
ハニー「(……定期的に四階の廊下に行って、フラッフィーに変わりがないかの確認はしていたけれど)」
ハニー「(そう、そうよ……クィレルはもう屈してしまったかもしれないけれど、ハグリッドが言ってたわ……フラッフィーをてなづけられる魔法使いはそうそういない、って)」
ハニー「(だから、えぇ……大丈夫……今はとにかく、試験に集中……集中しな、きゃ)」
ハニー「(ダメね、もう何度も考えているようなことをグルグルと……この筆記試験用の大教室がうだるように暑いせいだわ)」
ハニー「(考えない……考えない、ように……)」
ハニー「……」
ズキッズキッ
ハニー「……」
ハニー「(この……額の傷が。これまでこんなこと無かったのに……刺すように痛む、のも)」
ハニー「(……きっと、暑さのせい……そうよ……そうに、違いないの)」
ロン「はい先生!!!」
マクゴナガル「……はい、ウィーズリー。手を下ろしてよろしい。どうしましたか?羽ペンが落ちたのですか?」
ロン「ハニーにアイスを差し入れしてもいいでしょうか!」
マクゴナガル「良いものですか」
ロン「じゃあ、僕もう色んな意味で終わったのでクッションになりに行っても!?」
マクゴナガル「……時間一杯までお考えなさい。ポッターやグレンジャーと努力していたでしょう」
グリフィンドール生徒「うるせえなあ、ウィーズリー」
グリフィンドール生徒「せめてヒソヒソ喋れよな……いや?ぷっ、ヒンヒンだっけ?」
グリフィンドール生徒「ぶふっ。おいやめろよ、試験中だぞ……」
マクゴナガル「静かに!さあ皆さん、集中しなさい!後二十分ですよ!」
追加: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 02:44:02.18 ID:yRu1OPvD0
ロン「……ごめんよハニー、騒いだりして。でも君、すごくきつそうだったから……」
ハニー「暑さよ、暑さ。それだけ。でも気遣い出来る豚は好きよ」
ロン「ヒンヒン!」
ハーマイオニー「暑さ、だけじゃないでしょう。だってあなた、もう何日もろくに眠れてないわ……うなされていて」
ハニー「……ただの試験恐怖症よ。えぇ、認めてあげる。退屈と体重計に加えてあげるわ。試験って苦手ね、私」
ハーマイオニー「他にもたーくさん加える項目があることはこの一年で分かってるわよ、もう……次は実技試験よ、しっかりして?呪文や杖の振り方を間違えたら、点数以上に大変なことになりかねないわ」
ロン「ハニーがレビオサーに失敗してバッファローが出てきたら、僕が頭を振り回して惹きつけるよ。ほら、僕赤毛だし」
ハーマイオニー「まずあなたはあなた自身の杖から出て来ないかを心配するべきだわ」
ハニー「……呪文学に、変身術。それに……魔法薬学、ね」
ロン「底意地の悪いあの企み野郎のいる教室なんて、考えたくもないなあ」
ハーマイオニー「……でも、ほら。色々企んで、あー、態度も明らかにおかしいけど……ほら、ね。ここまで決定的な何かを仕出かせてはいないじゃない?だって、この城にはあの人がいるんだもの」
ハニー「……ダンブルドアね」
ハーマイオニー「そうよ。本で読んだことがあるわ。例のあの人が恐れた唯一の魔法使いがダンブルドア校長先生だった、って。だから今は、試験のことだけ考えましょう?」
ハニー「……どうなの?ロン?」
ロン「あぁハニー!僕はそんなもん眼中になくて君のことしか考えられないよ!もちの僕で!」
ハーマイオニー「……いらないところでいつも通りよね」
237: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 02:44:02.18 ID:yRu1OPvD0
試験最終日
カリカリカリカリ
ロン「……!(あ!これ、ハーマイオニーに教えてもらったところだ!)」
ハニー「(魔法史、これが最後の試験……これまで結局、変わったことは何もなかったわ)」
ハニー「(……神経質になり過ぎていた、のかしら……相変わらずあの性悪教師は実技試験中もじーっと後ろに立ってプレッシャーをかけていた、けれど)」
ハニー「(あの森で気付かれていないか警戒して?それとも企みが勧められなくてイラ付いていて?)」
ハニー「(試験監とは言えあの距離は異常だったわよね……生徒だったらカンニングどころの騒ぎじゃないわ、あんなの)」
ハニー「カンニングといえば、このカンニング防止用の羽ペンって凄いわ。昔、ダドリーにはめられたわね。カンニングなんてしてないのに、疑われて。あの時これがあれば……いいわ、そんなの)」
カリカリカリカリ
ハーマイオニー「(やっぱりこの問題が出たわね……頻出問題をおさらいしていて良かったわ)」
ロン「(あっ!これ、ハニーに教えてもらったところだ!あぁ、あの時のハニーの一生懸命教えてる感じ、良かったなぁ)」
カリカリカリカリ
ハーマイオニー「(あら、最後のはついこのあいだの授業で話したところね。復習するまでもなかったところだし、これはもうサービス問題だわね)」
ロン「(あ!これ、ハーマイオニーに教えてもらっttもらってない!?!?!?)」
ジリリリリリリリリッ!
250: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 03:15:04.66 ID:yRu1OPvD0
ロン「終わった、終わったぁーー!あぁ、ついにテストから解放されたんだ!校庭を照らす太陽の輝きがハニーくらいに眩しいよ!すごい!」
ハーマイオニー「逆よ、逆!でも、ええ。これで結果が出るまでの一週間は、テストの答え合わせをするだけでいいわ」
ロン「勘弁しろよハーマイオニー!マーリンの髭!」
ハニー「お疲れ様、二人とも。ロン、どうかしら?私の豚として恥じない結果は残せそう?」
ロン「持ちの僕さ!二人のおかげだよ!……で、でもさ、最後の、最後のあれはとってもむずかしかったよな!だってさあ、あんなの教わった覚えないよ、僕!」
ハーマイオニー「えっ?」
ハニー「えっ?」
ロン「えっ…………ま、まぁまぁ!だからほら、復習なんてやめにしようよ、ほら!いい天気だし、外に行こうよハニー!君みたいに輝く空が僕らを待ってるよ!」
ハーマイオニー「えぇ、ロン……あなたの将来のように真っ青な空が……」
ロン「やめろよ!ハニー以外が僕をいじるのは、やめろよ!……やめてよ……!」
253: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 03:21:28.04 ID:yRu1OPvD0
湖畔の木の下
ロン「芝生よし、シートよし、軽食よし!はい、ハニー!君の座席こと僕の背中さ!」
ハニー「ありがとう、ロン。えぇ、風も気持ちいいし、いいピクニック日和だわ?」
ハーマイオニー「流れるように全く……他の生徒もみんな、校庭に出てはしゃいでいるわね」
ロン「そりゃあね、長い試験地獄から解放されたんだもん。誰だってそうするよ……あ、双子とリーとその他大勢のグリフィンドール生がオオイカの足をくすぐってら」
ハニー「……」
ロン「……あっ、ごめんよハニー!僕あいつらを突き落としてイカのおつまみにしてやるよ!全くハニーに舐めた態度とるくせにはしゃぎやがってどいつもこいつも」
ハニー「いいの、ロン。違うわ。睨んだようになったのは……また額が痛んだだけ。本当に、それだけよ」
ハーマイオニー「ねえ、もう何度も言ってるじゃない。一度マダム・ポンフリーのところへ行きましょう?頭痛に効く呪文かお薬をもらいましょうよ」
ハニー「……いいえ、これは病気じゃないわ。きっと、警告なのよ。あいつが、ヴォルデモートが近くにいる、って」
ロン「や、やめとこうよハニー、その、なんとかかんとかの話は。あの、あー!お茶、お茶にしようよほら……あれ?お茶ってどうしたんだっけ」
ハーマイオニー「……そうだわ。ハグリッドも誘いましょう、って話してたじゃない、ほら、ハニーの好きなたんぽぽジュースを持ってきて貰いましょう、って」
ロン「いい案だねハーマイオニー、復習よりずっとさ。ドラゴンくんだりのこと以来、奴さんとはゆっくり喋る機会もなかったしさあ。豚懇親会と洒落込もうよ」
ハーマイオニー「どこか遅い時間に二人で勝手にやってそんなの」
ハニー「そうね。本当、あれからバタバタしっぱなしだもの。ノーバートの……ノー、バート?」
ロン「?どうしたんだい、ハニー」
ハニー「……ドラゴン飼うのは非合法。卵の取引も罰せられる、そうよね」
ハーマイオニー「え、えぇ?そうね。1709年制定の、ワーロック法で……」
ハニー「そうよ、あの時みんなで言ったじゃない……そんなのを持ち歩いているやつが、たまたま、そんなものを欲しがるハグリッドと出会う、なんて……出来すぎよ!おかしいわ!」
ロン「……か、考えすぎじゃない?あー、ハグリッドはほら、そういうバケモノ愛好家界隈じゃ有名なんだろ?だからさ」
ハニー「……有名なんだとしたら、あの三頭犬を用意したのがハグリッドだって予想もつくわよね?そして、それを手懐けようとしてのは誰?」
ハーマイオニー「……ハニー、それは……それは……あー」
ハニー「とにかく、行きましょう!ハグリッドに話を、聞かないと!!」
255: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 03:25:40.93 ID:yRu1OPvD0
ハグリッドの小屋
ドンドンドン!
ハニー「ハグリッド!開けなさい!私よ!聞きたいことがあるの!早く!!!」
ガチャッ
ハグリッド「お?おー!ようお前さんたち、ハニー!元気か!?俺は今日もハニーのおかげで元気元気……」
ハニー「挨拶はいいの!鳴くのも後!!!聞くことがあるって言ったでしょ!?」
ハグリッド「お、おぉ?なんだ?おめぇさんにならなんでも、おっと。あのこたぁちっと駄目だが……」
ハニー「いいから、答えて!ハグリッド、ドラゴンの卵をもらったって言う相手!どんな人だったの!?どんな顔をしていたの!?」
ハグリッド「うーん?見てねぇから、わからねぇなぁ……」
ハニー「顔を、見てない……?」
ハグリッド「あ、あー、そんな不安そうな顔をすんな!ようあることなんだ、ああいう飲み屋にゃおかしな連中が集まる、うん。ホッグズヘッドってパブはよ、そういう後ろ暗い奴にも酒を出すとこなんだ」
ハーマイオニー「何か、話しをしたの?その、学校のこととか?」
ハグリッド「お、おぉ?そりゃそうだ、一緒に飲んだわけだし……」
ハニー「何を話したの、ハグリッド!いいえ、相手は……何を聞いてきたの!?あなたの何を知ろうとしていたの!」
ハグリッド「あー、そうだな。俺も酒をしこたま勧められたから、あんまり覚えちゃいねぇが……俺がでけぇ生き物をたくさん飼ってる、ってことを色々。あと、ドラゴンの事だな、うん。それであっちは話しかけてきよったんだ、言うただろ?」
ハグリッド「あの卵をポケットから出してきて、いい取引がしたいって言ったんだ。俺ぁそいつがガキん時から欲しくてたまんねぇ、って俺が言って」
ハグリッド「でもこいつは危険だから、半端な奴には任せらんねぇって吹くもんだから……あー、それで答えてやったんだ、そうだ」
ハグリッド「俺ぁ三頭犬だって手懐けちまうんだぞ、ってな。もっともフラッフィーは大人しくってよぉ、笛の音一つで大人しくなっちまう優しい奴だけど、ってな!」
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ロン「……」
ハグリッド「……あぁ、しもうた!まーたお前さんらに言っちゃいけねぇこと……あ、あれ?どうした、三人とも?うん?今日のお天気みてぇな顔だな、え……ハニー!?ハニー、どうした!?そんなへたりこんじまって、あ、あぁ、ノーバートを思い出したのか!?わかる、わかるぞお、俺も夜な夜なあの鼻から出る火花を思い出して泣いちまうんだ、今度手紙を書こうなあ、え?」
259: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 03:34:54.83 ID:yRu1OPvD0
ハニー「……終わりだわ」
ハーマイオニー「は、ハニー、しっかりして。ほら、肩を貸すわ。だから、しっかり……」
ロン「は、っは。は……あ、あれ。でも、待ってくれよ。ハグリッドが卵を手に入れたのは随分前の話だろ……じゃぁ、どうして」
ハグリッド「おい、おい。お前さんたち、本当に大丈夫か?何ぞ困ったことがあんのなら、俺からダンブルドアに言って……あっ、しまった。今日はダンブルドアは留守にしとんだ」
ハーマイオニー「だ、ダンブルドアがお留守!?こんな時に、『例のあの人』が唯一恐れた、ダンブルドアが!?」
ハグリッド「な、なんでそいつの話になっちまう!?おぉ、ついさっき、魔法省から緊急の呼び出しでなぁ。こっちに戻るのは深夜を過ぎるだろうて」
ハニー「……」
ハグリッド「なぁ、どうしたんだ?俺になんか、出来ることがあれば……」
ハニー「とりあえず、走りなさい」
ハグリッド「お、おぉ?」
ハニー「走ってふくろう小屋に行って!!!すぐにダンブルドアに手紙を出しなさい!!!『賢者の石』の事で緊急事態よ、って!行きなさい!!!!」
ハグリッド「!?!?!?!?」
260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 03:38:59.03 ID:yRu1OPvD0
廊下
ハニー「間違いなく、ダンブルドアを呼び出したのはスネイプの仕込みよ」
ハーマイオニー「……この機会を狙っていたのね。ダンブルドアもさすがに、テスト期間中はよほどのことじゃ学校から離れないでしょうし」
ロン「あんの野郎、あのネチネチの、腐れ……あっ」
スネイプ「おや、おや。こんにちわ?我がスリザリン寮に優勝杯をもたらした、英雄の諸君」
ハニー「……」
ロン「……」
ハーマイオニー「……」
スネイプ「……挨拶もなしかね?グリフィンドールから……おーっと、これ以上減点するのはあまりにも不憫ですなあ。こんなことは滅多にないことだが、今回は見逃してやろう?」
ハニー「……ごきげんよう、えぇ、不自然なほどご機嫌が良いようね、スネイプ、先生」
スネイプ「そうでもない。それで?こんなところで何をしているのですかな?見なさい、外は良い陽気だろう。こんな日に室内をウロウロしていると、何か——企んでいるように見えますぞ」
ロン「こいつ、どの口が……」
ハーマイオニー「やめて、ロン……い、今行こうとしていたところです、先生」
スネイプ「そうしたまえ。全く、もっと慎重になるよう願いたいものですな。瞑想でもすればどうかね?目を瞑るのだ、目を。さすればそう、賢者のように聡くなることでしょうな。目をつぶれば!意思を強く!目を瞑れば!」
ハニー「…………」
ロン「……」
ハーマイオニー「……」
スネイプ「……なんとか言ったらどうだね?教授からのありがたい助言だが?」
ハニー「……卑しい眼」
スネイプ「…………ポッター、それだけは貴様に言われる筋合いはない。態度に気をつけたまえ。警告しておこう、これ以上夜中にうろついているのを見たら我輩が直々に対抗処分にしてくれる!いいな」
ハニー「……言うだけ無駄よ!!!ロン、ハーマイオニー!行くわよ!!!!」
スネイプ「その目で我輩を睨むな!そしてその顔でその台詞を我輩に向かって言うな!!!!よくも!!!!!グリフィンドールから5点減点!おやおや、また優勝杯が!!!!遠のきましたなあ!!!!!!!!!!!!!!!あぁ!!!!!!あぁああああ!!!!!!!!!」
ガンッガンッガンッガンッ
ドラコ「試験も終わったぞ、僕は満点に違いないね。なにせ僕は……うわぁああ!?スネイプ先生が廊下の柱に頭を打ち付けて血まみれになってるーーー!?!?!?!?!?」
クラッブ「ゴアーッ!」
ゴイル「ウッホウッホ!」
267: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 03:48:01.87 ID:yRu1OPvD0
グリフィンドール談話室
ハニー「あいつの、あの態度。気に入らない、気に入らないわ。もう、やっぱりさっさと始末しておくべきだったんじゃないかしら、ロン」
ロン「全くだよハニー!今から僕とネビルで屠殺してこようか!!」
ハーマイオニー「止めきれないのが悲しいわ……どう、どうすればいいのかしら……あの異様な、計画が進んだかのような態度……クィレルの協力はもう得られた、そういうこと?」
ハニー「……二人には、言ってなかったけれど。ノーバートを返してからすぐ、クィレルはスネイプに負けたの。空き教室で泣いて、言う通りにするって答えていたのを聞いたわ、私」
ハーマイオニー「そ、そんな……」
ロン「……マーリンの髭」
ハニー「どうしようも、ないわ。連中は全部の鍵をそろえた。ダンブルドアもいない」
ハニー「……私達の日頃の態度から、どの先生にこのことを訴えかけても、信じてもらえないに決まってる」
ハニー「あのハグリッドでさえ、スネイプを最後まで信じろって言ってたのよ?多分城の先生達みんなそうなのよ」
ハニー「だから、もう。私達には、誰も頼れる手段がない」
ハニー「だから、もう。私が行くしかない。そうでしょ?」
269: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 04:00:23.78 ID:yRu1OPvD0
ハーマイオニー「……は、ハニー?今、なんて?」
ハニー「私が、今夜ここを抜け出す。スネイプより先に『石』を手に入れる、そういうこと」
ロン「き、気は確かかいハニー!?いや、君はいつも最高さ、だけど、だけど!」
ハーマイオニー「そ、そうよ!ハニー、もしも見つかれば、退校で……」
ハニー「だからなんだっていうの!黙りなさい!!!」
ハニー「えぇ……えぇ!私!クィレルがあいつに負けたと知ったとき、思ったわ!」
ハニー「もうこれ以上、厄介ごとには首を突っ込まない、って!これ以上……これ、以上」
ハニー「……嫌われちゃうなんてごめんだ、って!!!」
ロン「……」
ハーマイオニー「……」
ハニー「でも……でも!!退校だとか、処罰とか、減点なんて!そんなものどうだっていい!だってもしもスネイプが『石』を手に入れちゃったら、この学校そのものがなくなっちゃうのよ!?」
ハニー「ヴォルデモートが全盛の時代どれだけ酷い有様だったか、聞いてるでしょ!?私達が退学にならなければ、あいつがここを見逃すわけ!?そんなわけないじゃない!」
ハニー「もし、見つかって退校になったら!そうね、私はあの大っ嫌いな家に戻って、魔法界から切り離されるんでしょう!」
ハニー「でも、それでも、あいつが復活したら同じよ!絶対にあいつは私を殺しに来る、少し死ぬのが遅くなるだけよ!」
ハニー「でも、ここで行かなかったら!!たった一度、この時に賭けなかったら、あいつの復活を阻止することも、この学校を救うことも、なにも出来なくっちゃうじゃない!」
ハニー「誰かに、嫌われるだとか……!誰かに気に入られたいとか……そんなこと、そんな、もの!そんなので閉じこもって、後ろを向いて……死ぬのを待つだけ、だなんて、やよ!」
ハニー「私、生きるって決めた!!生きたまま死んでいくなんてごめんよ!私は、パパと、ママの分まで……!」
ハニー「いい!?私、わたしのパパと、ママは!今夜復活するかもしれない、そいつに!!ヴォルデモートに、殺されたの!!!」
ハニー「だから私は絶対に、そいつに屈服なんてしない!絶対に、諦める、もんですか!!」
ハニー「……怖く、たって!えぇ、怖いわ!!でも!!!それでも!!!!絶対、行ってやるんだから!それで、そいつを……私の前で、ヒンヒン言わせてやる、そう決めたの!!!!」
272: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 04:08:43.49 ID:yRu1OPvD0
ロン「……あぁ、ハニー。君はいつだって最高さ。でもね、あー……僕が言いたいのは……あのマント、三人で入るにはちょいと手狭じゃないかな、ってことさ」
ハニー「……えっ」
ハーマイオニー「……ハニー、あなたが行くって決めたのに。私達があなただけを行かせると思う?」
ロン「もちのロン、そんなことできないさ。なにせ僕は、ハニー!君の一番の豚さ……どこまでもね!そうだろ!」
ハーマイオニー「私だって、一番の友達なんだから。あなたの隣にいるわ、どんな時も。そうさせて、ほしい」
ハニー「……ロン、ハーマイオニー……わたし」
ハニー「……わたし、あぁ……ふふっ。二人より、足手まといかも」
ロン「ははっ、安心しなよ。腰が抜けたら僕がおぶって『例のあの人』を蹴飛ばしてやる。そんで、退学になったとしてもさあ。三人一緒なら怖くないよなあ?」
ハーマイオニー「ふふっ。大丈夫よ。フリットウィック先生に聞いたんだけど、私、彼の授業じゃ百点満点で百十二点だったんですって。これじゃ私を退学には出来ないし、二人が退学になるならこっちから辞めてやるって、啖呵を切ってやるわ」
ロン「ヒューッ!君って、悪になったなぁ!」
273: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 04:13:13.65 ID:yRu1OPvD0
深夜
グリフィンドール談話室
ハニー「……みんな行ったわね?」
ロン「……あぁ。試験明けのお祭り騒ぎが収まるまでこんなに待たされるなんてなあ。ザ・グリフィンドール寮め」
ハーマイオニー「ちょっと前ならあなた人体矢倉とか組んでたでしょうけどね……行きましょう?」
ハニー「えぇ、そうね。それじゃあ、マントに——」
ネビル「どこに行くんだい?」
ロン「そりゃあちょっくら立ち入り禁止の四階の廊下まで……うわ!?ネビル!?君……そんな隅っこのカーテンの裏で、何してんのさ!」
ネビル「……君たちが、寝室に行くでもなくずっと談話室の端でみんなを見てたから……何かしようとしてるんだと思って……やっぱりね。抜け出すんだ。それも、立ち入り禁止の場所へ」
ロン「あぁ、ネビル。今日は冴えてるな全く……」
ネビル「……行かせるもんか!また見つかったらグリフィンドールは……ハニー!君は、もっと大変なことになるだろう?」
ハニー「ネビル、お願い。私の豚として、私のために……」
ネビル「違う!君のため!君のためだから、こうしてるんだ、ハニー!」
ハニー「っ……」
ネビル「ロン、おかしいよ!どうして大事なハニーにこんなことをさせるのさ!ぼ、僕は、負けないぞ!……あぁ!」
ブチッ パサッ
ネビル「この首輪を、と、取ることになっても!僕らのハニーのために!僕、ハニー!君たちと、た、戦うぞ!」
ハニー「……ネビル……」
ロン「あぁ、もう!僕、駄目だよ。こんないい奴に同胞として手をあげらんないよ……なんとかしてくれ」
ハーマイオニー「……ネビル、ほんとに、ほんとにごめんなさい」
ネビル「ひっ、杖、い、いいよ!なんでも、なんだって!どんなに痛くたって!ぼ、僕は何メートルから落ちた痛みでも平気なくらい、その——」
ハーマイオニー「『ペトリフィカス・トタルス、石になれ』」
ネビル「」
バタンッ
ロン「……石みたいに固まって、動けなくなっちまった。ご臨終?」
ハーマイオニー「なわけないでしょう。全身金縛り呪文で石のように固めているだけよ。意識もあるわ」
ロン「そりゃよかった。あぁ、まったく。幸先がいいよ……ごめんなネビル、後で全部分かるよ、君も」
ハーマイオニー「行きましょう……ごめんなさい、説明している余裕はないの」
ハニー「……嬉しかったわ、ネビル。ありがとう」
ギィィィッ バタンッ
ネビル「」
274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 04:17:15.92 ID:yRu1OPvD0
四階の廊下
三頭犬「キューン、キューン、キューン」
ロン「スネイプの野郎がドラゴンの卵までこさえて苦心して手懐け方を聞き出した三頭犬も、ハニーの顔を見たらこれだよ」
ハニー「流石、犬は忠誠深いわね。良い子ね、良い子。あなたもね。よしよし」
ハーマイオニー「話が早くて助かるわ……隅に置かれたこのハープ、きっとスネイプが置いて行ったのね」
ロン「あいつがそれを演奏する光景を想像したら笑えるよな」
ハーマイオニー「先を越されてる証拠だって分かったら笑えないでしょ。さっ、扉を開けましょう」
ロン「任せて、よ、っと……あー、分かってたけど、部屋の入り口と言うか……縦穴だなこりゃ」
ハニー「そうね……それじゃ、私が先に——」
ロン「おぉっとそうなると君のクッション代わりたる僕は先にスタンバッておかないとね、それじゃ!!お先に!!マーリンの髭!!」
ヒューッ
ハーマイオニー「……」
ハニー「……出来る豚ねぇ」
ハーマイオニー「ほんと、しみじみブレないわね」
276: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 04:23:22.03 ID:yRu1OPvD0
ロン「いたいっ!ありがとう!!ほら、ハニー。言ったとおりだろ?軟着陸だ、って」
ハニー「えぇ、そうね。どちらにしろ私はあなたの上に着地するからそうなのだけれど」
ロン「なにせ僕の背中ときたら君が乗ってくれると思えば僕の弾む心よろしくトランポリンの如しだからね、もちのロンで」
ハーマイオニー「……っと。驚いた、ここ、学校の何キロも下に違いないわ」
ロン「あぁ、床に敷き詰められてる柔らかい、この……植物?のおかげでたすかったよな」
ハニー「私はあなたでね。出来る豚ね、ロン。あとこの植物も、そうね。ハーマイオニーを助けてくれて、よくやったわ。ありがとう」
ハーマイオニー「助かった、ですって!?二人とも、よく周りをみて!これは『悪魔の罠』よ!ほら、もう巻きついて……!あぁ!」
ロン「は?何言って……うわ!なんだこれ!やめろ!縛るなよ!!僕はマゾじゃないぞ!?」
ハーマイオニー「衝撃の事実だわ……ハニー!あなた、平気で……」
ハニー「えっ、なぁに?ふふっ、くすぐったいわ、この蔓……蛇にそっくりね!かわいいわ!なでてほしいの?ほーら。うふふ」
ロン「うっぷ、くるし、む、胸までこいつら……あー、ハーマイオニー?悪魔の……なんだって?」
ハーマイオニー「……薪はあるかしら。燃やしてしまいたい気分なの、とっても」
ロン「火をつけたいのならさ、ウェ、君の右手にうってつけの物があるぜ。君はそれでも魔女かい?」
ハーマイオニー「私の頑張って見につけた魔法知識が全否定されたのよ!躍起にもなるわよ、もう!あなたってステキねハニー!」
ハニー「よく言われるわ」
ロン「僕も、うっぷ、よく言ってる」
ハーマイオニー「そうでしょうとも!あぁ、もう。二人とも、火を吸わないように気をつけてよね……インセンディオ」
ボワァァァァァ!
281: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 04:30:35.11 ID:yRu1OPvD0
ハニー「……わぁ」
ロン「なんだかチャラチャラ音が鳴っていると思ったら。この……ホールみたいな空間に飛んでる鳥、全部鍵みたいだ」
ハーマイオニー「これは、フリットウィック先生が得意そうね……最初がハグリッド、次に『薬草学』のスプラウト先生……とにかく、この部屋を突破しましょうか」
ハニー「綺麗ね……ね、ハーマイオニー。それじゃこの鳥みたいな鍵の群れの中から、一個だけの本物を見つけて、あの鍵穴にさす。そういうこと?」
ハーマイオニー「えぇ、そうね。時間がかかるでしょうけど、三人で行きましょう。チームワークが大事よ、えぇ」
ハニー「箒は?」
ロン「ここさ、ハニー!しっかり磨いておいたよ、あぁ!僕が飛べなくてごめんよハニー!こんなことならトナカイ衣装を持ってくるんだった!」
ハーマイオニー「……さっきから緊張感無さすぎじゃない?」
ロン「……そりゃあね……だってさぁ、実際……」
ハニー「獲ったわー!多分これだと思うー!片方の羽が少し曲がっていたからー!」
ハーマイオニー「……」
ロン「スニッチってさあ、発明した人が偉人として讃えられるくらいの超高性能なんだぜ?そりゃ、フリットウィックだってすごい魔法使いなんだろうけどさあ」
ハーマイオニー「日頃それを追ってるハニーにしてみれば簡単なこと、って?」
ロン「そういうこと。ハニーって今世紀最年少シーカーだぜ?」
ハーマイオニー「ねぇロン、思ったのだけど」
ロン「なにさ」
ハーマイオニー「ホグワーツの人たちって、よくこれで、万全の対策とか言えたわね」
ロン「それだけハニーが規格外に最高、ってことさ。うん、そうに違いない、一生着いていくね、あぁ」
284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 04:38:48.10 ID:yRu1OPvD0
ロン「……これって」
ハーマイオニー「床が、白黒。それで、あっちには白い駒、こっちには、黒い駒……とっても、大きいわ」
ハニー「……チェス、よね?ロン、私の豚?あなたの、得意な」
ロン「あぁ、そうだねハニー。僕が君に誇れる数少ない特技さ……それで、つまりはそういうことだよな」
ロン「僕らがそれぞれ駒の代わりになって、チェスをしろ。そうするまで進めない?」
騎士「——」
カシャン、カシャン
ロン「……合いの手どうも。そのおっかない剣から立てられた音じゃなきゃここちよかったんだけどな、僕は」
ハーマイオニー「……この駒は、えーっと、ハニー。あなただけなら通してくれたりとか、そういうのはないの?」
ハニー「……無理じゃないかしら。だってこれは、この駒が生きていると言うよりは……勝利をすることが扉を開く条件、そうなんでしょ?」
騎士「——」
カシャンカシャンカシャン!
ハーマイオニー「……返事はさっきより弾んでいるようですけどね」
285: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 04:43:34.43 ID:yRu1OPvD0
ロン「チェスか……聞いたことがあるな……マクゴナガルが得意で若い頃ブイブイ言わせてた、って……」
ハーマイオニー「……そうね。完全な猫の変身の次に先生が誇ってたことだと思うわ」
ロン「……気を悪くしたらごめんよ。でも、君達は二人とも、あー……チェスは、そんなにさあ……」
ハニー「あなたが誇る分にはかまわないけれど、私がなぁに?何が言いたいの?回りくどいのは嫌いよ」
ハーマイオニー「えぇ……あなたには少し劣るわ、ロン」
ロン「少しぃ?」
ハーマイオニー「……ハイハイ分かりました!あなたが得意だって聞いてから鼻をあかそうとして連続でやって10連敗しました!これでいいかしら!指揮をお願いできる!チェス名人さん!」
ロン「もちの僕さ……えーっと、僕らは何と変わってもいいのかい?」
騎士「——」
カシャンカシャン
ロン「オッケー……それじゃ、ハーマイオニー。君はルークと変わってくれ」
ハーマイオニー「えぇ、分かったわ」
ロン「ハニー、君はクイーンのところに」
ハニー「至極当然ね。それで、ロン?あなたは?」
ロン「そりゃあ……君を守る、ナイトになるよ!!!!!!」
ハーマイオニー「!!ずるい、ずるいわ!!あなたばっかり!!あなたばっかりそうやって!!!!」
ロン「はーっはっはっは!!!悔しかったら僕に一度でもチェスで勝っておくことだったねハーマイオニー!!!」
ハニー「……ロン。私の豚。しっかり、やりなさい」
ロン「ヒンヒン!さっ、やるぞ!」
ロン「——最小手数、最小犠牲で!」
287: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 04:51:59.06 ID:yRu1OPvD0
ロン「~~~、~~~~へ!」
ハニー「ロンの指示通りに、駒が動いていくわね」
ハーマイオニー「私達の背丈の倍もあるから、動くだけでも迫力があるわ」
ハニー「……ねぇ、ハーマイオニー。魔法使いのチェスって、駒が直接動いて、獲るときも……直接、壊すじゃない?」
ハーマイオニー「……そうね」
ハニー「……これ、って」
ロン「——それの答えが、今からわかるよ。ポーン、二つ前へ」
ガラガラ、バキャァアアガシャアアアン!
ハニー「……」
ハーマイオニー「……」
ロン「——僕らの駒が、相手の駒に粉砕された。よし、これで戦い方は分かったよ」
ロン「——絶対に君たちは獲らせない。絶対に、だ」
290: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 04:59:40.97 ID:yRu1OPvD0
—————
————
———
——
ロン「——」
ハニー「たくさん相手の駒をとったし、とられたわね……獲ったのはほとんど、ロンが乗っているナイトだけれど」
ハーマイオニー「見せつけてくれるわよね……でも、大分少なくなってきたわ……これって、もしかして」
ロン「——あぁ、詰みが近い。恐らく、うん——最小手数でいけたんじゃない、かな——」
ハーマイオニー「凄いわ、ロン!」
ロン「——うん、君たちが二回くらい取られかけたけど、三手程先で気づけたし——」
ハニー「……え?」
ハーマイオニー「……あなたそんなこと、一言も……ほとんど動いてない私たちでそれなら、動き回ってたあなたは、どうなって!」
ロン「——そんなことどうでもいいよ。もう、いいんだ、考えなくてもさぁ。あぁ、疲れた」
ハーマイオニー「それ、どういう……あっ、つまり!」
ロン「——うん、僕らの勝ちだ。読みきった。あと二手でチェック・メイトだよ。しかもハニー!君のコールでね!やったね!」
ハニー「……それは、喜ばしいことだけれど」
ロン「そうとも!それじゃ、準備はいい?このまま……」
ハニー「……ちょっと待ちなさい」
ハーマイオニー「?」
ロン「……どうしたのさ、ハニー!まぁ見ててごらんよ、すぐに君に僕からの勝利を……」
ハニー「待ちなさい、ロン!私の豚!待て!!!待って!!!!!」
ハニー「……この、勝ち方!!クリスマスに、私に、勝ったのと……同じ!!」
ロン「……あぁ、そうさ。うーん、やっぱり君は誤魔化されないよな、困ったな……」
ハニー「……このままナイトを取らせて、クイーンで、チェック・メイト!そうなのね!?」
ハーマイオニー「!まさかロン、あなた!わざと、自分が!?」
ロン「……これがチェスなんだ!君達だって見てたろ、僕らの駒がいくつも獲られるのを。それと、同じさ」
336: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 17:08:19.51 ID:yRu1OPvD0
ハニー「同じじゃ、ないわ!」
ハーマイオニー「そうよ、ロン!ダメ!」
ロン「何がダメなんだい。ここで決めなきゃ、決着までの時間が伸びちまう!その間にスネイプが『石』を手に入れちまってたらどうするっていうんだ!?」
ハニー「だけど、だけど!ダメよ、ロン!いう事を聞きなさい!あなたは……」
ロン「あぁ、僕は君の一番の豚だ! だから、君のために犠牲になるのなんて構わない。むしろウエルカムだよハニー、ヒンヒン!」
ハニー「……冗談じゃない!!!やめて!!!!そんなのやめて!!!!冗談じゃないったら!ロン、聞いて!ロン!私――わたs」
ロン「ヒンヒン!!!!!」
ハニー「やめて!!!!!やめてって言ってるの!!!!!そんなの!!!!!そんなの、もう、やめで……!!!」
ロン「いいや、やめないね!ヒンヒン!」
ロン「だってこれが——僕なんだ、ハニー。僕はいつだって本気だよ。冗談なんかでこんな真似、できるわけないだろう?」
ハニー「っ!っぅ、だ、って……」
ロン「……さぁ、ハニー。僕らのハニー。この豚に、いつもの通り命令してくれ」
ハニー「……っ!」
ハーマイオニー「……ハニー」
ハニー「やりな、さい、ロン。私の大切な、大切な——」
ロン「あぁ、ハニー!それでこそ僕らの――僕の、ハニーさ!ヒンヒン!」
ガラガラガラッ!バキャァアアガシャアアアン!
341: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 17:16:04.04 ID:yRu1OPvD0
ツカッツカッツカッツカッ
ハニー「チェック・メイト。道をあけて……跪きなさい!駒風情が!!!」
ザザザザザッ
ハーマイオニー「も、もう動いて平気、なのよね?駒たちは番の端に行ったもの……ロン、ロン!!!」
タッタッタッタ
ハーマイオニー「ロン、大丈夫?意識はない……けど、い、息は、してるわ」
ハニー「頭を打たれたように、見えたわね。でも、平気よ。ロンは……強いもの」
ハーマイオニー「……」
ハニー「……さっ、ロンを番の隅にでも運びましょう。すぐに進まなきゃ行けないわ」
ハーマイオニー「……ハニー」
ハニー「なぁに。私が、少しは悲しむかと思った。残念ね、ロンの行いは豚として褒めこそせど、そうね。泣いてやるほど、感動的でも……なんでも……」
ハーマイオニー「逆よ、ハニー。さぁ……ハンカチなら貸すから、それ以上噛むと、唇が切れてしまうわよ……?」
ハニー「っ、なに、を!言ってるか、分からない、わ!でもそう、ね。壊された駒の粉塵のせいで汚れたから、借りて、あげる!」
ロン「」
ハニー「全く、聞いた?あの、物言い!私に、なんて言う……わたしなんかに、なんて!なんて、馬鹿なの……いつも、いつも……ロンは、馬鹿よ……」
ハーマイオニー「えぇ、えぇ……本当に大馬鹿だわ、この人は」
343: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 17:21:19.88 ID:yRu1OPvD0
ハーマイオニー「落ちついた?」
ハニー「……私はいつだって平常心よ、当たり前じゃないの」
ハーマイオニー「そういうことにしてさしあげるわ。次の部屋、ね……残る仕掛けは、何かしら」
ハニー「『闇の魔術に対する防衛術』と『魔法薬学』の……スネイプのが、残っているわね」
ハーマイオニー「……よりによって、スネイプの」
ハニー「……ここまできて、あんな奴に足止めされないわ。そもそも一番奥に待っているのだろうし……さぁ、行くわよハーマイオニー」
ハーマイオニー「えぇ、もちのあの大馬鹿な誰かさんで」
ハニー「それは豚の専売特許だからやめてあげなさい」
345: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 17:27:23.13 ID:yRu1OPvD0
トロール「」
ハニー「あのハロウィーンの時より遥かに馬鹿でかいトロールが、頭から血を流して倒れているわね」
ハーマイオニー「きっと先に行ったスネイプが倒してそのままなのよ、助かったわ。今こんなのを相手にしている暇はないもの」
ハニー「えぇ、こんな悪臭を放つ家畜以下の化け物になんて、ね。行きましょう、鼻がつまりそうだわ」
ハーマイオニー「ねぇちょっと、私も臭いがいやだから鼻を押さえたいの……さっきは流れで貸したけど、あなたもハンカチ持ってたわよね?私の、返してくれない?」
ハニー「洗ってから返すわ、心配ないわよ」
ハーマイオニー「なんの意地なのか分からないわ、ちょっと」
ハニー「いいじゃない、ハンカチの一枚くらい。ちょ、ひっぱらないで!」
ハーマイオニー「だって、私のなのよ!?なんでそこまで……」
ハニー「……は、初めて、物の貸し借りなんてする、から!ちゃんとしたいのっ!!!」
ハーマイオニー「……」
ハニー「……忘れなさい」
ハーマイオニー「あげるわよ、それ。ふふっ」
ハニー「や、やよ。ちゃんと『柔軟仕上げの呪文』も練習したんだから」
348: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 17:35:19.12 ID:yRu1OPvD0
ハニー「次の部屋ね……大きさも形もバラバラの、フラスコやら瓶やらが一杯?」
ハーマイオニー「きっとこれがスネイプの仕掛けだわね……一体、何をすればいいのかしら……あ!」
ボォオオオオオオ!!ボォオオオオオオオ!
ハニー「……私達が部屋の境界を過ぎた瞬間、入ってきたところも、向こう側の出口の扉も、それぞれ紫色と黒色の炎で燃え上がってしまったわね」
ハーマイオニー「……罠、かしら。ううん、違うわ、きっとこの瓶に、何かが……これ」
ハニー「何?……手紙?」
ハーマイオニー「……『前は危険、後ろは安全――二つが君を救う――一つは進んで一つは戻る――二つはイラクサ酒――三つは、毒』……はーぁ!まぁ、まぁ!」
ハニー「……どうして微笑んでいるのか、聞かせてもらえる?」
ハーマイオニー「……すごいわ!これ、魔法でもなんでもない、論理パズルよ!ここにきて、論理パズル!大魔法使いって呼ばれる人って、論理の欠片もない人がたくさんいるの!そういう人はここで永久に足止めよ!」
ハニー「ふぅん。でも、私達はそうならない、そうでしょ?」
ハーマイオニー「当然よ、ちょっと待っていて…………」
349: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 17:41:13.54 ID:yRu1OPvD0
ハーマイオニー「『毒入り瓶はいつもイラクサの左――両端は違う中身――』」
ハーマイオニー「『小人も巨人もどちらにも毒は入っていない――』」
ハニー「……」
ハーマイオニー「……!分かった、分かったわ!」
ハニー「早かったわね。流石ハーマイオニー、それで?」
ハーマイオニー「えぇ、ハニー!これで……」
ハニー「どれが前に進む薬で、どれが戻る薬なの?全部……どうやら、一口分しか残っていないようだけれど」
ハーマイオニー「あ…………え、っと」
ハーマイオニー「…………」
ハーマイオニー「右端の丸い瓶が、先に進むための薬。そして、一番小さいそれが、戻るための薬、よ」
350: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 17:48:26.15 ID:yRu1OPvD0
ハニー「そう……それじゃ、あなたはこっちを飲んで頂戴」
ハーマイオニー「……小さい瓶ね」
ハニー「黙って聞いて。あなたは戻ったらロンを介抱して、前の部屋にある箒で城に戻りなさい」
ハニー「そこで、ダンブルドアが来るのを待って。あの人がいれば、きっと……まぁ、私だけでももちろん、おつりがくるけれど」
ハーマイオニー「でも、ハニー。もしもスネイプが……『例のあの人』そのものと一緒だったりしたら」
ハニー「えぇ、そうね。私、一度は幸運だった。あー、でも、こんな傷残されて、女としては幸運じゃないかも。とにかく」
ハニー「運命にまで愛されているこの私だもの。だから、二度目もきっと幸運よ、そうでしょ?」
ハーマイオニー「ハニー……あなたって、あなたって、ほん、とに……勇気のある人ね」
ハニー「……私一人じゃ無理だったわ、えぇ。悔しいことに。悔しいことにね」
ギュッ
ハニー「ハンカチ、絶対返すんだから。桐の箱でも用意しておきなさい」
353: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 17:55:11.76 ID:yRu1OPvD0
ハニー「で、先に進む私が飲むのは、こっちの丸い瓶の薬ね」
ハーマイオニー「えぇ、ハニー……気をつけて」
ハニー「平気よ……それじゃ」
グビッ
ハーマイオニー「…………」
ハーマイオニー「(これでよかったんだわ)」
ハーマイオニー「(ハニーが飲んだのは、後ろに戻る炎をすり抜けられる薬)」
ハーマイオニー「(そして、前に進むための本当の薬は……あの、小さい瓶の方)」
ハーマイオニー「(あぁ、ハニー。勇気あるハニー、でもあなたは無謀よ、ダメよ。いくらあなた一人だって……)」
ハーマイオニー「(それに、私の方がたくさんたくさん、呪文も覚えているわ。きっと、あなたより……)」
ハーマイオニー「(……ふふっ。あなたの無謀が移ってしまったようね。そんなの無駄よ、私なんかじゃ……)」
ハーマイオニー「(でも、その間にダンブルドア先生が帰ってきて。あなたと、一緒にここでスネイプを追い詰めれば……)
ハーマイオニー「(そのためなら、私……どんな手を使ってでも足止めして……あなたのためなら、私……)」
ハーマイオニー「(あぁ……ロンのことを大馬鹿だなんて、誰が言っていたのかしら)」
ハーマイオニー「(でも、いいのよ……大馬鹿で。それより、もっともっと、大切な……)」
ハーマイオニー「(大好きな、あなたのため、なら……)」
ハニー「……」
355: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 17:57:51.17 ID:yRu1OPvD0
ハーマイオニー「薬は、効いてきた?……ねぇ、ハニー」
ハニー「……」
グイッ
ハーマイオニー「実はね、それ……え?なんで近づいて、なぁに?どうして、頬を、掴ん——んっ、ふっ!?~~~っ、ぷはっ、なnん、っ!?!?!?」
ハニー「……っふぅ。ちゃんと、飲んだかしら。ハーマイオニー」
ハーマイオニー「あ……な、なに、あなた、なにして」
ハニー「ハーマイオニー、あなたの考えなんてお見通しよ。あなたが私に戻るための薬を教えるだろう、って。分かってた」
ハニー「だから、一度飲んだフリをして。あなたの思惑に乗っかったように見せたのよ」
ハーマイオニー「あ、あぁ……」
ハニー「……優しいハーマイオニー。でも、わたし。あなたをこの先に行かせることなんて出来ない」
ハーマイオニー「あ、あぁ……だ、だから、って……く、口移しをする必要が、どこにあったの!?!」
ハニー「忘れたの?私、いつだって自分のしたいようにしているの」
361: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 18:09:20.61 ID:yRu1OPvD0
ハニー「さっ、早く行って。薬の効果はずーっと続くわけじゃないんでしょ?」
ハーマイオニー「え、えぇ。なんだか身体が凍ったみたいな……って!そうじゃ、なくて!もう!もう!!!」
ハーマイオニー「あんな、急に!!私、私、あんなこと!」
ハニー「初めてよね、えぇ。私だって本当はあんなにいきなりは、やよ。今度は……ゆっくりね」
ハーマイオニー「もう、もう!!……これであなたが、少しでも怖くなくなったなら。それで……」
ハニー「怖い?ふぅん、誰が?」
ハーマイオニー「……震えてたじゃない、唇」
ハニー「……ハーマイオニー、あのね。わたしだって、緊張くらいするわよ」
ハーマイオニー「……あぁ、どうしてあなたってそうなのかしら……でも、そうね。そんなあなただから私もロンみたいに……ねえ、ハニー。約束して。絶対、絶対、帰ってきて」
ギュッ
ハニー「……うん。ロンと、待っててね」
363: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 18:14:20.06 ID:yRu1OPvD0
ハニー「……行ったわね。怒ったフリして、最後は泣いてたけれど」
ハニー「……」
ハニー「……フーッ。あぁ、情けない。ロンのことで胸が痛い。ハーマイオニーのことで顔の火照りが引かない。それに」
ハニー「……震えるわよ。当たり前よ。わたし今、一人ぼっちじゃないの」
ハニー「……あぁ、そうだったわね。ダンブルドア老?私は、いつだって……一人じゃない」
ハニー「助けたいもの、全部。救うためのものが、全部。この先にある」
ハニー「私が……わたしがこの手で、全部守ってみせるんだから」
グビッ
ハニー「……ケホッ!コホッ、コホッ……美味しくない」
368: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 18:22:40.88 ID:yRu1OPvD0
最後の部屋
ハニー「……最奥、ね……入り口の反対側になんの通路もないわ」
ハニー「つまりここに待っているのが全部の黒幕ってこと、でしょ」
ハニー「……それなのに」
ハニー「……どうして、あなたが……どうしてあなたがここにいるの!?」
ハニー「……クィレル、先生!!」
クィレル「あぁ、そう。私だ。ポッターさん?ここで君に会えるかもしれないと思っていたよ」
ハニー「私達、てっきり……スネイプだとばかり」
クィレル「あぁ、セブルスか。っはは、アッハハハハハハハ!確かに彼はそんなタイプに見える。彼が君達の前で目立ちたがりに飛び回ってくれて助かった」
クィレル「スネイプのそばにいれば、誰だって、こ、このしょ、小心者でど、どどどもりのクィレ、クィレル先生のことを……疑いやしない、そうだろう?」
ハニー「嘘よ、何かの間違いよ……だってあいつは!私を殺そうと……」
クィレル「いや、いや。殺そうとしたのは私さ、お嬢さん。あなたの友達のミス・グレンジャーがスネイプを疑って、ローブに火をつけたとき。周りの生徒が大騒ぎして私ごと水を噴出して薙ぎ倒してしまった」
クィレル「もう少しで君を箒から叩き落せたのに。スネイプが反対呪文を唱えてさえいなければ、もっと早く……」
ハニー「……スネイプが、私を救おうとしてた??」
371: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 18:28:19.57 ID:yRu1OPvD0
クィレル「あぁ、その通り。その次の試合で審判になったのも、もう二度と私が呪いをかけられないようにするためさ」
クィレル「随分と無駄な働きをしたものだ、彼も。ダンブルドアが見ている前で何が出来るわけがないのだからな。彼は無駄に憎まれ役を買って出たわけだ。グリフィンドールの勝利を阻みたい依怙贔屓をするのだ、とね」
ハニー「……」
クィレル「それだけではない、彼は随分とこの一年邪魔をしてくれた……無駄なことよ。どうせ私が、今夜。ここでおまえを殺すのに」
パチンッ
ハニー「……ふんっ、指を鳴らす仕草が全然絵になってないわ……縄っ!?っ、離しなさい、この私に、こんなまねをして!!!」
クィレル「いい眺めだな、グリフィンドールの女王様?君はいろんなところに首を突っ込みすぎる。生かしてはおけない……ハロウィーンの時だって、私が入れたトロールをあんな風に倒してしまうのだからな」
ハニー「あなたが……あのデカブツを」
クィレル「左様。私はあれを操る特別な才能があってね……残念なことに他の先生方がトロールを探して走り回っていた時、スネイプだけがまっすぐ四階の廊下に飛び込み私が入るのを阻んできた」
クィレル「あのハロウィーンは最悪な夜だった。トロールは君たちを殺し損ね……三頭犬はスネイプを嚙み殺し損ねたのだから」
クィレル「……失敗の話など、もういい。さぁ、ポッター。君は大人しくしていなさい。私はこの、興味深い鏡を調べねば」
ハニー「っ、なによこの縛り方、あなた変態ね豚以下だわ……『みぞの鏡』!?どうして、ここに」
クィレル「この『鏡』こそが『石』を手に入れる鍵なのだ。ダンブルドアのこと、こういうものを考え付くだろうと思ってはいた……しかし奴は今、偽の手紙でロンドンだ。帰ってくるまでの間に、調べつくしてやる」
383: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 18:40:29.79 ID:yRu1OPvD0
ハニー「とにかく、今は喋って集中させないように、しないと……私達は、スネイプがあなたを脅しているところを見たわ!」
クィレル「あぁ、奴は脅してきた。私がどこまで知っているのかを確かめようと、何度も。初めからずーっと私を疑っていたのだ」
クィレル「私にはヴォルデモート卿がついているというのに、それでも脅せると思っていたのなら滑稽だ」
クィレル「あぁ、私がご主人様に『石』を差し出しているのが見える……だが、その肝心の『石』はどこにあるんだ?えぇい!どこにあるのかを映し出せ!このボロ鏡め!」
ハニー「っ、私たち、あなたが教室から泣いて飛びだしていくところ、見たわ!あれも、スネイプが脅していたの!?」
クィレル「……時には、ご主人様の命令に従うのが難しいことも、ある」
ハニー「そんなの豚の言い訳だわ。出来ないのなら、別の何かで補えば……」
クィレル「黙れ!だがあの方は偉大な魔法使いだし、私は弱い……私は罰を受けた」
ハニー「……!?じゃ、じゃああの教室に、ヴォルデモートがいたっていうの!?」
385: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 18:45:18.97 ID:yRu1OPvD0
クィレル「私のいるところ、常にあの方がいらっしゃる……さぁお嬢さん、口をつくんでくれるか。猿轡までかまされたくないだろう」
ハニー「既に私の趣味とはかけ離れてるわよこの豚以下」
クィレル「うるさい! いったい、どうなっているんだ?『石』はどこだ?鏡の中に埋まって……?」
クィレル「あぁ、ご主人様!お助けください!私目には、この仕掛けが!」
ハニー「頭がおかしくなっているの、かしら……ここにはこいつと私しかいないのに、一体、誰に……」
『その子を使え――その子を使うのだ――』
ハニー「!?な、なに……?今、クィレルの方から……聞いたことも無い、おかしな声が」
クィレル「おぉ、仰せの通りに!ポッター、ここにこい!」
パンッ パサッ
ハニー「……縄が解けたわね。やっぱり、どこにも……誰も、いないわ」
386: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 18:50:56.09 ID:yRu1OPvD0
クィレル「何をよそ見している!さぁ、さっさと来い!この鏡の前に立つんだ!」
ハニー「うるさいわね、私に指図しないで頂戴」
クィレル「黙れ!ふんっ、少し縛られていただけで足がしびれるなんて、とんだ小娘だ」
ハニー「えぇ、そうよ。しびれてるのよ、足が。これでもかってくらいに……黙りなさい、誰が小娘よ」
ハニー「……(今一番欲しいもの。みんなを助けるために、こいつを出し抜くために)」
ハニー「(『石』!あの『石』の見つけ方を!『石』自体はどうだっていいわ。とにかく、こいつより先に!)」
ハニー「(『石を見つけ』なきゃ!こいつには、適当に答えて、それで……)」
ハニー「……立ったわよ。ちょっと、私の完璧な姿の後ろにあなたみたいなダサターバンが映るのはイヤ。下がりなさい」
クィレル「おまえ、立場を……まぁいい」
ハニー「……」
389: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 18:56:34.97 ID:yRu1OPvD0
ハニー「……」
ハニー『……』ニコッ
ハニー「(あ、私だわ。笑顔も完璧ね……嘘っぽいけど)」
ハニー『……』ゴソゴソッ、ゴロッ
ハニー「(ポケットから、何か……なぁに、そのすごく綺麗な赤い石)」
ハニー『……」パチンッ ストッ
ハニー「(ウィンクをして、また、ポケットに……!?)」
ハニー「(ぽ、ポケットが、重く……えっ!?えっ!?な、なんで!?なにこれ、怖い!!!)」
ハニー「(わ、わたし、『賢者の石』手に入れてしまったの!?)」
クィレル「さぁ、何がみえる!」
ハニー「わ、この私のおかげでグリフィンドールが寮の対抗杯で優勝しているところ……」
『嘘をついている……嘘をつくな、小娘……』
ハニー「! また……近くに立って分かったわ。この声……クィレル、自身から……」
『俺様が、話す……直に、話す』
クィレル「で、ですがご主人様!?まだ、お力が!」
『このためならば……使う力があるのだ 俺様を表に出せ、クィレル」
ハニー「……俺様なんて、小者臭丸出しね」
『黙れぇぇ ハニー・ポッタあぁぁぁ』
396: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 19:02:40.81 ID:yRu1OPvD0
クィレル「……」
スルッスルッスルスルッ
ハニー「……ターバンで隠された頭の、後ろ……に……顔……別の顔、が……張り付いて、いる、わ」
『ハニー・ポッター……あぁ、お前が今「張り付いた」と言葉にした通りよ この有様を見ろ』
ハニー「あ……ぁ」
『ただの影と霞にしかすぎん 誰かの身体を借りて初めて形になることができる そんな存在になれ果ててしまった 俺様を』
『俺様を こんな姿にしでかした お前がついに、目の前におる』
『俺様が誰か は 分かっているのだろうな? 魔法界の英雄 そう呼ばれている お前ならば』
ハニー「……ヴォルデ、モート」
ヴォルデモート卿『いかにも だが 正しくは ヴォルデモート卿だ 覚えておけ』
ヴォルデモート卿『まあ すぐに何の意味もない記憶に成り果てるがな』
ヴォルデモート卿『今にお前は 俺様のこの有様より無残な姿となる そうとも 俺様のこの、今の霊魂にも劣る惨めなもの、よりもな』
ヴォルデモート卿『これまで、長かった 長きに渡り 力を維持することだけしか出来なかったのだ』
ヴォルデモート卿『しかし俺様には 常にその心に入り込ませてくれる誰かがいる 俺様に心を許し 身体を任せる者が 己から寄ってくるのだ』
ハニー「……心を」
ヴォルデモート卿『そうだ それこそ俺様の 強大な力のなせることだろう』
クィレル「そうです、そうですとも、ご主人様」
ヴォルデモー卿『口を挟むな、クィレル さぁ、ポケットにある『石』をよこしてもらおうか そうすれば俺様は 完全な姿を創造できるのだ」
ハニー「っ、っ!!っ!」
ヴォルデモート卿『愚かな真似はよせ ハニー・ポッター』
ヴォルデモート卿『眼を見れば 分かる』
ヴォルデモート卿『そのすくんだ足と 抜けた腰で 何ができるのだ』
ヴォルデモート卿『……お辞儀 か?』
ハニー「っ、誰がっ!!!あんたなんかに!!!!」
403: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 19:10:30.82 ID:yRu1OPvD0
ヴォルデモート卿『そうだ、お辞儀するのだ ハニー・ポッター 命を粗末にするな 俺様の側につくがいい』
ハニー「だから、誰が、誰があなたなんか!あなたは、私のパパとママを殺したわ!」
ヴォルデモート卿「そうだ おまえの両親と同じ目に合う事となるぞ お前の両親も、最後は命乞いをして死んでいったのだ』
ハニー「黙りなさい!私の、わたしのパパと、ママがそんなこと!する、はずが!」
ヴォルデモート卿『なんと、胸を打たれるねぇ あぁ お前はダンブルドアに教えられているのだろう 大方』
ヴォルデモート卿『死した者を想う限り お前の元にいるのだ とでも?』
ハニー「……そうよ。パパとママは私の中で生きてる。私は私の、わたしの中の二人を信じてる。二人は、あんたなんかに命乞いなんてしない。そんな、こと」
ヴォルデモート卿『勇敢なことだ 俺様に刃向かうとは そうだ 俺様は勇敢な者を常に讃える』
ヴォルデモート卿『ハニー・ポッター 俺様はお前よりもずっと お前の両親を知っているのだけれどなあ』
ヴォルデモート卿『お前の両親は確かに勇敢であった まずは父親を殺した それまで勇敢に戦ってきたがね 最期は俺様には遠く及ばなかった」
ヴォルデモート卿『お前の母親は死ぬ必要はなかった だが、お前を守ろうとして死んだ』
ハニー「……わた、し……を?」
ヴォルデモート卿『……』
ニヤァァァァァ
ヴォルデモート卿『そうだ おまえの せいで 死んだのだ ハニー・ポッター』
ハニー「……」
ヴォルデモート卿『どうしてこの俺様が お前のような小娘に しかも 赤子のお前に敗れたと思う?』
ヴォルデモート卿『母親だ お前の母が命を散らし お前を助けたに過ぎん』
ヴォルデモート卿『さぁ ハニー 母の死を無駄にしたくなければ このままみすみす死ぬのではない』
ハニー「……」
ヴォルデモート卿『俺様の側につけ さすればこの 世界は俺様のもの さぁ、『石』を……」
ハニー「……」
ハニー「黙り、なさい」
ヴォルデモート卿『なんだと?』
ハニー「黙りなさいって、言ってるでしょ!!何度も言わせないで!」
ハニー「……わたしのママが、わたしにくれた命を!!あんたなんかの為に使ってたまるもんですか!!!」
405: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 19:18:39.39 ID:yRu1OPvD0
ヴォルデモート卿『ほう……威勢のいい。それに、勇敢でもある』
ヴォルデモート卿『だがな、小娘 お前は勇敢なだけで 一体 何をもっている?』
ハニー「っ!」
ヴォルデモート「何もない 俺様と戦う術は何もない ただ喚くだけの子供が』
ヴォルデモート卿『俺様の邪魔を できるとでも?」
ハニー「……そうよ。私には……わたし、何にも力なんて、ないわ。あなたを倒せたのだって、ママのおかげだって分かった。英雄なんかじゃない、ホントは女王様でも、なんでもない」
ハニー「ただの怖がりで、臆病で……すぐに腰がぬけちゃう、ただの……生意気な女の子よ」
ハニー「でも、でも!!いや!!わたしの大事なもの全部が、あなたのせいで壊されるかもしれない、のに!」
ハニー「『何も無い』だけで、それだけであなたに怯えてばかりなのは、絶対にいや!!!」
ハニー「勇気なんかじゃないかもしれないけど、無謀だってなんだって、わたしは、わたしはあなたには、屈さない!!死んでも、頭なんかさげない!!!」
ハニー「……このわたしを、誰だと思っているの!!」
ハニー「ヴォルデモート!あなたを一度ぶっ倒した、ハニー・ポッターよ!!!!!」
408: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 19:26:09.88 ID:yRu1OPvD0
ヴォルデモート卿『もはや呆れて 同情さえ沸いてくる』
ヴォルデモート卿『俺様を倒した? それが間違いだったと 今知ったばかりではないか』
ヴォルデモート卿『見よ、クィレル これはかつての貴様のようではないか』
クィレル「っ、ご主人様、お許しを。私も……弱かったのです」
ハニー「……どういうこと」
ヴォルデモート卿『この愚かな若者は 俺様とアルバニアの奥地で出会った時 何も持たぬ弱き者であった』
ヴォルデモート卿『親からも愛されず 友もおらず そうだな、クィレル』
ヴォルデモート卿『そんなお前が 俺様を探し 何を成そうとした 言ってみよ』
クィレル「あぁ、あぁ……私、私は……えぇ……自分には才能があると思っていました……ですが、誰も私を認めてくれなかった」
クィレル「魔法使いとマグルの両親はいつも喧嘩をし……私の方など、見てもくれなかった」
ハニー「……」
クィレル「誰も彼も、私から離れていきました……才能ある私を、臆病な私をやっかみ、気味悪がり、酷い仕打ちをしてきた……」
クィレル「私は私が善だと信じてやまなかった。だから、私を拒絶するものを悪として、また私からも拒絶した……」
クィレル「闇の魔術に没頭し、理論を身につけ……私ならこの力を使いこなせる、そして、今世紀最悪と呼ばれる……我が君の何某かの痕跡の存在を突き止め、探し出そうとした」
ヴォルデモート卿『……それだけで俺様の全盛期のどの部下よりも優秀だがな貴様』
クィレル「いいえ、いいえ!我が君、おぉ、なんて愚かな考えだったのでしょう、ご主人様。あなた様を利用できるなどと……あなた様のお力を知りもしない私などが」
クィレル「善と悪ではなく……力と、力を求めるには弱すぎる者が存在するだけなのに……あなたに真実を賜ることで、私は……変われたのです」
ヴォルデモート卿『そうだろう、貴様は力を持つ者になれたのだ』
ヴォルデモート卿『誰あろう 俺様直々の 闇の眷属になることによって な』
ハニー「……」
ヴォルデモート卿『言葉もないか ハニー・ポッタ』
ハニー「えぇ。そうね」
ハニー「ばっっっっかみたい!!!」
ヴォルデモート「!?」
ハニー「言葉回しとか、一人称とか……さっきから薄々感づいていたけれど……あなた、思春期抜けてないわね。発想がプレティーンだわ。痛々しいったらありゃしないもの。黒歴史真っ只中の黒豚ね、あなたなんて」
410: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 19:35:02.52 ID:yRu1OPvD0
ヴォルデモート卿『ぷ、プレ……待て小娘!黒豚とは貴様!俺様に向かって、なんの 』
ハニー「黙りなさいよ……クィレル先生、いいえ……クィリナス」
クィレル「!?ど、どうして……私の、名前を……」
ハニー「候補は調べておくのが私のけじめよ。ねぇ、あなたはどうして、諦めてしまったの?」
クィレル「諦める……?」
ハニー「そうよ。誰からも愛されなかった。誰からも拒絶された。そうね、凄く分かるわ」
ハニー「だって、わたしも同じだったもの」
クィレル「……おな、じ……」
ハニー「……」
ハニー「鏡、今から私が思い描くものを見せて。それで……クィリナスにも、同じものを見えるようにして」
ハニー「それが、私の『のぞみ』よ」
鏡「……」
スゥゥゥ
クィレル「これは……この」
クィレル「……ボロをまとった、髪の伸び放題の、おかしな、子供、は?」
ハニー「……わたしよ」
ヴォルデモート「クィレル、小娘の言うことに耳を貸すな クィレル!聞いておるのか! くっ、こんなことなら身体の自由もとっとと奪っておけば……クィレル!!貴様!!!」
415: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 19:40:18.51 ID:yRu1OPvD0
ハニー「私はそこの発想力が貧困な黒豚に両親を殺されてから、唯一の肉親だったおばさんのところに預けられたわ」
ハニー「……魔法の『魔』の字も一言だって教えてくれなくて、私のことを徹底的に、辱しめて、罵って、虐め抜いた抜いた家で、ね」
クィレル「あ……あぁ……こんな、なんで……それじゃあ、何、なんで、お前は……いや」
クィレル「君は、一体……なぜ……」
ハニー「……なぜ、あなたのようにならなかったか?」
ハニー「そうね。あなたは、わたしがどこかで行きついていた先の姿なのかもしれない」
ハニー「だけど、わたしは諦めなかったわ。一度は絶望したけれど、わたしは、決めたのよ」
ハニー「愛されないなら、わたしの、方から!目一杯、愛してやろう、って!」
クィレル「……!?」
ハニー「知ろうとしたわ、人を。変えようとしたわ、自分を。それで……それで、いま、とっても困ってることも、あるんだけれど」
ハニー「……なれたわ、幸せに。あなたとおんなじだった、わたしでも」
クィレル「……」
ハニー「あなたは、そいつに救われたつもり!?違うわ!そいつはあなたを道具にしているだけ!あなたを貶めているだけ!」
ハニー「あなたの良いところも悪いところも全部投げ捨てて、諦めて、無くさせて!あなたを都合のいい人にしているだけ!」
ハニー「そんな人との繋がり方、絶対に間違ってる!!」
ハニー「クィリナス、わたしはあなたを諦めない!!」
ハニー「そいつの下でそんな可哀想な目にあう、あなたを放っておけない!!」
ハニー「だってあなたは、わたしだから!!どこかで泣いていた、わたしだから!」
ハニー「ヴォルデモート、あんたは怖いわ!だけど、わたしは……クィリナス!あなたを怖がらない!」
ハニー「だって!!だって!!!」
ハニー「私が愛を注ぐ相手を、怖がる必要なんて、ないんだもの!」
クィレル「…………」
ハニー「そうでしょ?」
418: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 19:50:02.86 ID:yRu1OPvD0
ヴォルデモート卿『クィレル! もうこ奴の小言は聞き飽きた』
ヴォルデモート卿『青臭い 小賢しい あぁ、ハニー・ポッター!貴様は正に ダンブルドアの教え子よ』
ヴォルデモート卿『くだらぬ愛を説き!現実が見えない 見ようともしない!』
ヴォルデモート卿『愚かな小娘の 戯言にすぎん!!』
クィレル「……」
ヴォルデモート卿『殺せ!クィレル!!!この小娘を 殺して 奪って』
ジュウウウウウウウウ
ヴォルデモート卿『……っあああ!?』
クィレル「あ、ァ、アアアアア、うわああああああああ!?!?」
ヴォルデモート「な、なんだ!?何故だ!?なぜ こやつと俺様を結ぶ魔法が、崩壊していくのだ!?」
ハニー「あら、当たり前よ。あなたのそれは……『あなたに心を許した者』にしか、とりつけないんでしょ?」
ヴォルデモート「こ、小娘、貴様、貴様!!クィレル!身体の動きの自由もよこせ!小娘、貴様を殺すまでは……」
クィレル「うわあああああああ!?!?」
ヴォルデモート「!?!?クィレルの手が小娘に触れたところが、焼け焦げる!?なんだ、これは!?何が起こっている、貴様!何をした!!何の力を……」
ハニー「あら、あなたが言ったでしょ。わたしは……何の力も、持ってなんかない」
クィレル「あああああああ離してぇええええええ!!手、手が焼けるぁあああああ!!」
ハニー「クィリナス。私を受け入れなさい!そいつになんか、負けちゃダメ!そいつを……あなたの中から、追い出して!!!」
ヴォルデモート「ぬぁああああああああああ!!クィレル、俺様を裏切るとどうなるか、今更言う必要は、っぐぅうううああああ!!」
クィレル「あぁ、ああ!!!」
ヴォルデモート「お辞儀するのだ、クィレル!!!」
ハニー「このわたしに跪いて、ヒンヒン言いなさい!!クィリナス!!!私の可愛い豚!!!!!」
クィレル「————」
クィリナス「ヒンヒン!ヒーーーーーン!!!!!!」
ヴォルデモート卿『…………は?貴様、何…………ぬぁぁぁあああああ!!!!!!なぜ、なぜだああああああああああああ!!!!』
ジュワァァァァァァァァァッ
418:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 19:50:02.86 ID:yRu1OPvD0
クィリナス「」ドサッ
ハニー「っ、っ、はぁ。やった、わ。あいつは……クィリナスの後頭部、は」
ハニー「……何も、ないわ……焼け焦げたような痕だけで……消えて、いったのね……いっ、っつ……」
ハニー「……傷跡、痛い……クィリナスの手に触れたときから、割れる、くらい……」
小娘、小娘ぇ……ハニー・ポッター……
ハニー「っ!」
許さん、許さん……!
ハニー「あなた、まだ……!」
いつか……貴様を!必ず、必ず俺様が……
ハニー「い、った。あぁ、もう。意識、が……」
ギュッ
「————もちろん、わしがそうはさせんがのう」
貴、様ぁああああああ!ダンブル、ドアああああ!!!!
ハニー「……ダンブル、ドア……先生?」
ダンブルドア「そうじゃ、ハニー。ワシじゃよ」
あぁ———あぁ—————その顔を—————いつか—————歪ませて—————
ザァァァァァァァ
ダンブルドア「……ハニー、ようやった。よう、やってくれた……もうあやつはここにはおらん。ホッホ。なんとかギリギリ、わしの出番も……」
ハニー「……遅すぎるのよ、この……豚!……」
ガクッ
ダンブルドア「……ヒンヒン」
419:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/10(水) 19:50:02.86 ID:yRu1OPvD0
2スレ目はこれで!まさかの三分割になってもうたな!
完結スレはまた近いうちに!
じゃあの!
全スレタイリスト
これから順次書き直していくつもりですが
いつまでかかるやら気長な話になりますので
続きをお急ぎの場合はこちらのスレタイを検索ください
賢者の石編
ハニー・ポッター「私が、魔法使い?」
ハニー・ポッター「賢者の石、ですって?」
ハニー・ポッター「賢者の石は、どうなったのかしら」
秘密の部屋編
ハニー・ポッター「秘密の部屋?なぁに、それ」
ハニー・ポッター「スリザリンの継承者?なんなの、それ」
アズカバンの囚人編
ハニー・ポッター「脱獄囚の、シリウス・ブラック……?」
ハニー・ポッター「『エクスペクト・パトローナム!』」
ハニー・ポッター「『守護霊よ、来たれ!』」
炎のゴブレット編
ハニー・ポッター「勝つのは私、そうでしょ?」
ハニー・ポッター「何が来ようと、受けて立つわ」
ハニー・ポッター「いつか必ず、来るものは来るのよ」
ハニー・ポッター「来るものは来る、来た時に受けて立てばいいのよ。勝つのは、私よ」
不死鳥の騎士団編
ハニー・ポッター「騎士団、いいえ。私の豚団ね、そうでしょ?」
ハニー・ポッター「『私は、嘘をついてはいけない』……?」
ハニー・ポッター「誰一人だって、欠けさせないわ」
ハニー・ポッター「進まなきゃ、前に。そうでしょ?」
謎のプリンス編
ハニー・ポッター「プリンス、だなんて。なんなのかしら」
ハニー・ポッター「暴いてみせるわ、マルフォイの企み」
ハニー・ポッター「どうして、スネイプなんかを」
ハニー・ポッター「アルバス・ダンブルドアと、わたし」
死の秘宝編
ハニー・ポッター「分霊箱を、探す旅」
ハニー・ポッター「死の、秘宝……?」
ハニー・ポッター「最後(いやはて)の、敵なる死だって……超えてみせる!」