仮面ライダーマガツ   作:めたるくらすた

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正真正銘初投稿です



一 禍なる者

『悪しき人間共の手により失われた彼を、今宵こそ奪い返さなければならない。』

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『目を覚ませ、少年』

 

なんだ、この声は

 

『君には果たすべき使命がある。』

 

『そして、止めるべき運命がある。』

 

使命?運命?知らねーよ、そんなの。

んな面倒くさそうなの言われてもやらねー。

つーか誰だお前。

 

『我が力を手にし、悪しき者達を滅するのだ。』

 

悪しき者…?

 

 

 

 

 

「……はっ!?」

 

…夢か。

なんかえらく訳の分からない夢を見ていたが…つまり、面倒な役割を押し付けられるであろう可哀想な俺は居なかった…ってコト!?

やったね!!

 

「火折ー!?母さん仕事行ってくるから、朝ご飯食べてなさいよー!?」

 

「あーい…」

 

下界から響く母の声。

いつもの事だ。毎度朝に出掛け、夜まで帰って来ない。話すのは夕食の時くらいである。

 

「…仕事だし、しゃーなしか…。」

寝ぼけ眼のまま階段を降り、1人で朝食を貪る。

前は兄もいたが、いつからか居なくなってしまった。

 

現在朝9時45分。

ある時から学校には行かなくなった。

 

それもこれも、全て兄のせい。

 

 

「━━━━ッあぁ…良い朝、良い光。まさに良い日だ。」

背伸びし、日課の散歩を始める。

元は引きこもり解消&運動不足解消の為だったが、そこら辺の木々とか生物の鳴き声を聞くだけでも中々どうして楽しいものである。

 

近所の家々、我が母校たる小学校、小さい頃に遊んだ森…都会の様に煌びやかでは無いが、どれも思い出深い。

 

 

諸々の思いに浸りながら、森の中を歩く。

確かこの森、入っちゃいけないゾーンがあるとか何とかで大人達が我々を遠ざけようとしていた森だったか。

まあなんだかんだそんな事は無視して遊んでいたが。

 

「うーん、木漏れ日が綺麗……んお?」

 

なんか蹴った。

 

足元にあったのは

 

「なんだこれ、カード…というより」

御札か。

丁度カードゲームとかで使うカードと同じぐらいのサイズ感。

中心には五芒星と…

「何だこのマーク…文字というか…分かんね。」

なんかどっかで見たことあるような気がしないでもないが…

 

まあいいか、と歩を進める。

 

 

 

 

『…ソコに居られたか、アヤカシ……』

 

 

 

 

 

 

 

「確かこの辺だったよーな………お、見っけ。」

 

森の中に作った秘密基地。

幼き頃、兄と作った物だ。

この辺は入っちゃいけないゾーンにうっすら抵触していた故、できるだけ見つからないように上から枯れ葉とかそこら辺から取ってきた草て覆い隠したのだ。

まあ諸々の年月と風雨とかその辺で最早見る影もないが。

 

「……何で居なくなっちまったかね、兄貴…。」

 

数年前、兄は突然消息を絶った。

それまで兄弟仲は良かった方だし、両親や友人との仲も悪くは無かった。

 

だがそれを機に、周りの皆は俺に対する態度を豹変させた。

両親は消息を絶った理由は知らずとも、皆の態度の理由は知っていたのだろう。その理由は俺には教えてくれなかったが、皆の言い分を聞いてその辺は察していた。

 

現在地から少し進んだ所に、古びた祠がある。

怒られるのは嫌だったから近付いてはいないが、その祠の中には『アヤカシ』なるものが封印されていたらしい。

だが、兄はその祠からアヤカシを持ち出し、そのまま紛失してしまった様だ。

アヤカシは村の守り神のような存在として老若男女から認識されており、それを盗み出した上に失くしたともなれば、兄貴や俺への態度の変わり様は納得できる。

 

だが俺は、その時から皆を恐れて学校に行かなくなった。

そこからみるみる内に両親の夫婦仲も冷え切り、今では母が女手一つで俺を育ててくれている。

 

 

「…何やってんだろうな、俺…。」

 

重い思考を振り切るように、森の奥へと足を動かす。

今はとにかくリフレッシュ。思考が変わればやる気も起きるはずだ。

 

 

 

『貴様か、アヤカシを持ち出したのは。』

 

 

ん?

 

何の声だ今の。

 

さっきまで俺以外に何もいなかったはず。

 

ゆっくりと後ろを振り返る

 

「…ッ!?」

 

『貴様…俺が見えているな?』

 

背後に立っていたのは、等身大ではあるが人では無い。

なんなら他の動物でもない。

 

怪物。

形容するならそれ以外の言葉は見つからなかった。

 

 

『見えているなら話は早い。そのアヤカシ、俺に渡せ。』

 

「あ…ぇ……ッ」

 

恐怖でマトモに声が出ない。

人間というものは、本当の恐怖を感じると喉も身体も動かないようだ。

 

「ッ…!!!」

どうにか体を動かし、森の中を走る。

 

『待てッ…!!』

 

後を追う怪物。

 

その速さは人並みでは無い。

いや、何ならTVで見るようなトップアスリートさえ奴には追いつけないし、奴から逃げることも儘ならないだろう。

だが

 

「え…え…!?」

 

何故だ

何故俺は奴から逃げられている

 

何なら寧ろ引き離している。

 

火事場の馬鹿力と言うやつか?いや、それにしても速すぎる。

人間にここまでのポテンシャルが秘められているとは到底思えない。

 

 

いろいろ思考を廻らす内、古びた祠の前に辿り着く。

 

「ここは…」

 

『手こずらせおって…。さあ、それを渡せ。渡せば出来るだけ楽に殺してやる。』

 

どうあっても死あるのみだ。

 

いよいよもって人生の終わりか…

 

 

 

 

 

《悪いが、私はお前らの所になんぞ行くつもりは無い。》

 

「『!?』」

 

謎の声。

 

その声は、俺のポケットから聞こえている。

まさか

 

 

「コレか…?」

 

《よくぞ私を見つけてくれた。感謝しよう。》

 

「お……お…!?」

 

御札が喋ったァァァァァァァ!?

 

え!?

え!?

人生初めての経験で超ショックにござる

 

『何故です!?何故我々の元では無く悪しき人間の元等ッ!?』

 

《少年、奴の言い分になど耳を傾けるな。奴らは人に仇なす魔人、悪しき者だ…!》

 

悪しき者…まさか

 

「今朝の夢の正体…まさかアンタか!?」

《おお、矢張り届いていたのだな!ならば話は早い。私と共に、奴らと戦ってくれ!》

『なっ!?』

なんか凄い勢いで話が進む。

だが

 

なんかヒーローっぽい。

 

小さい頃に憧れていた様な、悪を倒して皆を守るヒーロー。

 

それが出来れば、皆も俺を認めてくれるかもしれない。

 

「…分かった。どうすればいい?」

《有難い!では、これは君への餞別だ。》

 

御札の声の後、祠が光り出す。

 

「おお…!?」

その光は祠全体を包み、小さくなって俺の手元に飛んで来る。

光が消えて手元に残ったのは、少し大きめの祠を模した何か。

それこそ、ヒーローの変身アイテムにも見える。

 

「…コレは…」

《アヤカシオビ。それに私自身、このアヤカシフダを装填することで、君は私の力を得て奴と戦うことが出来る!》

 

なんだかよく分からんが…

やるだけやってみよう。

 

《アヤカシオビを腰に当てろ!》

「こうか…?」

 

アヤカシオビから放出された帯が腰に巻き付く。

「なんだこれ!?」

《次に私をアヤカシオビの中心に装填、襖を閉じろ!》

「お、おう…中心ってのは…ここか。んで襖ッ…!」

 

妙にギミックが多い…

 

困惑は隠しきれないが

 

「っし…!」

《そして叫べ!変身と!》

 

 

 

「━━━━━━━変身ッ!!」

 

 

 

 

アヤカシオビから光が放たれる。

 

『コレはッ…!?』

光に怯み、顔を覆う怪物。

 

光が晴れ、手を退けた怪物が見たものは

 

 

 

《マガツ降臨!天魔来迎!》

 

 

黒く輝く鎧の戦士であった。

 

 

「何その台詞。」

 

《ただの景気付けだ、気にするな。》

 

『何故だ…あなたも我々と同類のハズ!!』

 

《奴の言葉など放っておけ。攻めろ!》

 

「合点承知之助ッ!」

 

アヤカシと呼ばれた御札の指示に従い、地面を蹴る。

 

「うおっ!?」

凄まじい力。ただのジャンプで物凄い跳んだ。

というか地面が!地面が!

割れとる!

 

「うおらぁッ!!」

『ぐぅッ…!?ハァ!!』

「うぉっと!?」

 

激しい攻撃の応酬…のように見えて、戦況はマガツ有利。

怪物の攻撃を避けに避け、嵐のような猛連打を浴びせる。

 

「よっこいッ……!しょォッ!!!」

『ぬぅあッ!?』

 

割と強めにブン殴ると、いい感じの勢いで怪物がすっ飛ぶ。

 

「おー、よく飛ぶ。」

《少年、本当に初めてか?中々筋がいいな。》

「そりゃどーも。つーか俺、少年じゃなくて間勝 火折っつー立派な名前があんだよ。」

《火折…か、了解した。私はアヤカシだ。よろしく頼む。》

「アヤカシか。よろしく。んで、このまま戦っても長引きそうだが。どうする?」

《ならば、もう一度襖を操作するんだ。》

「襖ね。了解ッ…!」

言われた通り襖を操作。

 

アヤカシオビから再び強い光が発され、その光は脚へと流れて行く。

 

《跳べ!火折!!》

 

「とぉッ!!」

 

先程よりも更に高く跳躍。

 

地上に残された怪物に狙いを定め、脚を突き出す。

 

「はァァァァァァァァッ!!!」

 

流星に見紛わん程の光とその速さを持って、怪物の身体を打ち抜く。

 

『ぐぉォッ…!!何故!?何故だァァァァァァァァッ!!??』

 

「おんどりゃァァァァァァァァァァァッ!!!!」

 

 

 

撃ち抜かれた怪物の身体は地に倒れ付し、そのまま土塊と化した。

 

 

「ッ…ふぅ…。」

 

《お疲れ様。良くやってくれた!》

「そうなのか?まだどうにも状況が掴めないけど……」

《そこはアレだ、これから私が色々と教える奴だ。》

「そうですか…なら1つ、聞いてもいいか?」

《ああ、構わない。》

 

「これ、どうやって戻るの?」

 

 

《…》

 

しばしの沈黙。

 

「…え?まさか戻れないとか言わないよね?」

《え?ああ、戻れるとも!》

「じゃあ今の間なんだよッ!?」

《いやあ、こんなカッコよくて強い力手に入れたんだから戻るつもりないかと思って…》

「な訳ねーだろッ!?はよ教えてくれ!!」

《まあそう焦るんじゃない。時間はたっぷりあるだろう?》

「むぅぅぅぅ…!!」

 

 

 

その喧騒…というかゴタゴタを

 

森の奥から覗く影。

 

 

『渡ってしまったか、アヤカシよ…』

 

 

 




初投稿、とんでもない駄文と思われますがご拝読ありがとうございました。
続きは書けたら描きます。そもそも続き書く気力が湧くかどうかすら怪しいんやけどなガハハ
あとわたくし、こういうお話し書く時は基本的にその場のノリで書いてるので、次回予告とかもできないです許して
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