生徒会の青春   作:ハクヨウハ

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五月第二週「放送する生徒会」

「他人との触れ合いやぶつかり合いがあってこそ、人は成長していくのよ!!」

 

 机を挟んで反対側。小学生みたいな先輩が、どっか別の場所で聞いた覚えのある言葉をさも自分が考えましたって顔して叫んでいた。この間の怪談騒ぎのときにこの先輩はこの生徒会のメンバーから怪談をいやというほど聞かされるというぶつかり合いがあったにもかかわらず、さして成長があったようには見えないのだが。身長的にも、精神的にも。具体的には小学生もかくやという身長とか、前フリの言葉からまったく議題が類推できない頭脳面とか。

 

「これから生徒会で、ラジオをやるわよ!!」

 

「ラジオって、あのラジオですか?可愛い声の声優さんがキャピキャピしてる。」

 

「そうよ、アキ!そのラジオよ!!最近声優さんのラジオも増えたらしいし。美少女がたくさん集まってキャピキャピ喋りあってたら男性リスナーなんてコロッと騙されるはずよ」

 

「なんで二人のラジオの認識は【声優さんがキャピキャピしてる】で統一されてるんですか!?というか会長は声優やパーソナリティとか、リスナーを舐めてるでしょう!?謝ってください!俺以外の男性に!」

 

「杉崎さんは騙されるんですね。さすがです。さすがのクズ具合です」

 

「お前本当に俺にだけは辛辣だよな!?」

 

 この間も言ったじゃないですか。性別を間違えるような相手に払う敬意などないと。

 

「……えと、あの、会長さん。真冬、そういうのは放送部の仕事だと……思っていたのですが……。」

 

 まあ、常識的にそうだよね。僕だって同じツッコミをしただろう。【この生徒会に入って一週間くらいの】という修辞句が【僕】の前につくけど。いや、一週間じゃあ、まだツッコミできるほどここの人たちに慣れてなかった気もするけど。

 

「何を言ってるの!生徒会は生徒を纏める立場にある組織よ!政見放送みたいなことをしないといけないわ!」

 

 この生徒会長に、常識的な発想を期待するだけ無駄なのだ。この先輩の発想の源泉は最近見たテレビと、漫画あたりなのだ。紅葉さんと杉崎さんは今日の思いつきの出所がもうわかっただろう。昨日、視聴率15%越えのクイズ番組で、政見放送をテーマにした問題がでてたのである。ほら、紅葉さんがそれをネタに軽く弄った。いや、弄んだ。

 

「なあ、会長さん、なんでラジオなんだ?政見放送っていうなら映像の方がいいんじゃねえか?」

 

「放送部に機材貰いに行ったら【今用意できるのはこれだけ】って言われたのよ。はい、マイクスタンド。」

 

 よく見ると、パソコンにコードが繋がっていた。窓際を見るとマイクで拾った音を統合して音量を調節する機械が置いてあった。……あっちに置いてあるということは放送中にこれの調整とかしないのか。音楽かけたりはしないで放送中ノンストップで喋りっぱなしということなのだろうか。いや、マイクの電源の方を切るのか?……僕がやろう。スタッフ役。

 

「キューシートとかないんですか?どんな風に番組進めていくとかの事前情報が欲しいんですけど。」

 

「えと、政見放送……?」

 

「椎名、先輩が最初になんて言ったか覚えてるか?政見放送をしようじゃなくて、ラジオをやるって言ったんだよ?」

 

「フフフ……アキ、そんな……えと、きゅーしーと?なんて必要ないんだよ!いつも通りに喋ってればいいのよ!5人もいれば会話が尽きることも無いでしょうし。あ、杉崎は放送コードに引っかかっちゃうから喋らないでね。」

 

「ひでぇ!?」

 

「じゃあ、僕の代わりに杉崎さん喋ってください。完全なる僕の代弁者として。」

 

「自分で自分を罵倒しろとでも言うのかお前!?」

 

 それも面白そうだな、とか考えた自分は生徒会の空気に染まってきているのだろうか。でもどうせ杉崎さんは黙ったりはしないだろう。先輩のアレも単なる(下ネタ発言に対する)牽制であろうことは明らかだ。ちゃんとマイクスタンドは人数分ある。マイクは足りないとかの嫌がらせも無い。椎名は気力を失った様子でマイクを突っついている。椎名さんは腕を組んで堂々としていた。紅葉さんは軽く咳払いをしてのどの調子を確かめていた。諦観から来るものかもしれないが、全員がとりあえず覚悟を完了させていた。

 

「さあ!始めるわよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ON AIR

 

 

 

先輩「桜野くりむの!」

 

アキ「オールナイト全時空!」

 

杉崎「放送範囲でけぇ!」

 

 

♪オープニングテーマ:椎名深夏キャラクターソング【ライジングエア】♪

 

 

先輩「さあ始まりました。桜野くりむのオールナイト全時空」

 

紅葉「夜じゃないけどね」

 

杉崎「というか会長、ちょっと待って下さい!なんでアキが一緒にタイトルコールやったんですか!?」

 

深夏「だいたいなんであたしのキャラソンがオープニングなんだよ!普通そこは【Treasure】だろ!」

 

先輩「タイトルコールは私がお願いしたからだよ?二人で言った方がそれっぽいじゃない。」

 

アキ「選曲は僕の一存で決めていいとの事だったので、一番オープニングっぽかった【ライジングエア】にしました。【熱血太郎】と迷いましたが、タイトル的にこっちの方が締まるので。」

 

深夏「どっちにしろあたしのキャラソンじゃねえか!」

 

杉崎「確かにオープニングテーマっぽいけど、これじゃバトルアニメのオープニングだろ!」

 

アキ「エンディングは紅葉さんの【地下室~黄昏アンバランス~】でいくつもりだったんですけど。アリプロっぽくてエンディング感でそうでしょ?」

 

真冬「だからどうして岸野君は素直に【妄想☆ふぇてぃっしゅ】を使おうという発想が出てこないのでしょう……」

 

アキ「しょうがないですね。日常系アニメのエンディングにふさわしそうな曲を探しときます。」

 

紅葉「【No merit to me】に変えるとか言っちゃダメよ?」

 

アキ「…………わかりました。紅葉さんのキャラソンは諦めます。」

 

先輩「この番組は富○見書房の一社提供でお送りします。」

 

アキ「二次創作にまで提供するとか懐広いですね。」

 

杉崎「止めるんだアキ!!!!」

 

先輩「まあ、ギャラもないし、単なるラジオっぽさの演出の為だけに提供読んだんだけどね。うん、今のところとってもラジオっぽいわ!」

 

杉崎「マジですか!?会長にとってこの流れはラジオっぽいんですか!?」

 

先輩「お便りのコーナー!」

 

杉崎「ツッコミを無視!?ラジオなのに言葉のキャッチボールを拒否!?」

 

紅葉「それがアカちゃんクオリティ」

 

杉崎「知弦さん!そんな要所要所だけで喋らないでもっと舵取りしてくださいよ!」

 

紅葉「…………」

 

杉崎「ラジオで無言はやめましょうよ!あのままだと放送事故……というか通信事故を疑われますよ!」

 

先輩「一通目のお便りです」

 

杉崎「会話の流れ無視ですかっ!」

 

先輩「ラジオネーム【現実迂回者的現術破壊(パラダイスロスト)】さんからです、『生徒会の皆さんこんばっぱー!』はい、こんばっぱー!」

 

杉崎以外「こんばっぱー!」

 

杉崎「俺以外の共通認識なの!?その恥ずかしい挨拶!」

 

先輩「『オールナイト全時空、いつも楽しく聞いております』ありがとねー!」

 

杉崎「これ第一回放送ですよね!?」

 

先輩「時系列など瑣末な問題よ。」

 

杉崎「さすが【全時空】!」

 

アキ「あ、杉崎さん、気づいてなかったですか?これ録音だけじゃなくてリアルタイムでも放送してますよ。」

 

先輩「聞いてる人少ないだろうから、明日のお昼にも放送するけどね。」

 

杉崎「どうりでメールが来るはずだよ!っていうかだったらもっと発言に気を付けてください!」

 

先輩「はいはい、じゃあメールの続きね。『皆さんに質問なのですが、皆さんはどんな告白をされたら嬉しいですか?どんな風に告白すれば私のこの思いをきちんと伝えられるのかと困っています。くりねぇ!ぜひアドバイスをお願いします!』」

 

杉崎「【くりねぇ】って呼ばれてんだ!?こんなにロリなのに!」

 

先輩「そうねぇ、恋愛経験豊富な私に言わせれば――」

 

杉崎「男と手を繋いだことも無いでしょう……」

 

先輩「普通に告白すればいいと思う」

 

杉崎「なんか適当なアドバイスした――――!」

 

先輩「知弦はどう思う?」

 

紅葉「そうね。好きにすればいいと思うわよ。私には関係ないし。」

 

杉崎「パーソナリティがリスナーに冷てぇ――――!」

 

先輩「真冬ちゃんはどう?」

 

真冬「え?そうですね……真冬は……。……わかりません」

 

杉崎「まさかの『わかりません』発言来た――――!」

 

先輩「深夏は?」

 

深夏「当たって砕けろ!以上!」

 

杉崎「もっとリスナーのハートを丁寧に扱おうよ!」

 

先輩「アキは?」

 

アキ「今かかってるBGMを参考にして下さい。」

 

杉崎「何をかけてるの今!?俺達の聞こえないとこで何のBGM流してるの!?」

 

アキ「【私が神様だったら】ですが何か?」

 

杉崎「またキャラソンかっ!てかどうやって参考にしろと!?」

 

アキ「鞭振りかざしたりとか『たとえ倫理を塗り変えてでも、いま運命を越えてみせます』と告白してみたりとか?」

 

杉崎「やめろ!そんなことをリスナーに推奨するな!」

 

アキ「でも杉崎さんは参考にしなきゃいけないんですよ?もっとディープな【地下室~黄昏アンバランス~】も。」

 

杉崎「…………」

 

先輩「じゃ、杉崎が黙ったところで次のお便り行くわよ。『妹は預かった、返して欲しければ……』ちょっとスタッフー!しっかりしてよ~変なの混じってたわよ!」

 

アキ「すいません。チェックしないで渡してたもので。」

 

先輩「じゃ、次行くわね。」

 

杉崎「スルーしていいの!?その内容簡単にスルーしていいヤツなの!?」

 

先輩「『生徒会の皆さんこんばっぱー!』」

 

杉崎以外「こんばっぱー!」

 

杉崎「なんでここだけ皆ノルの!?女子だけで打ち合わせとかしてたの!?」

 

アキ「…………僕を、また女子扱いしましたね?」

 

杉崎「あ、いや、すまん。わざとじゃないんだ……」

 

先輩「『くりねぇ、どうしよう!妹がさらわれちゃった!両親が金策に走り回ってるけど集まらなくて……どうしたらいいかなぁ』」

 

杉崎「ディープなお悩み来た――――!ってかここにメール送る前に警察に電話しろよ!それにさっき読みかけたあのメール関連だろ、絶対!」

 

先輩「う~ん、そうねえ。分かった。ラジオネーム【被害者の家族】さんには富○見書房から【まとまったお金】をプレゼント。本当に送られるかは富士○書房次第ね。」

 

杉崎「なんでそんなに偉そうなんだ!」

 

先輩「よし、じゃあここで一曲。先日私が出したニューシングル【妹はもう帰ってこない】を聞いていただきましょう。」

 

杉崎「空気読め――――!!」

 

先輩「どうぞー」

 

 

♪【妹はもう帰ってこない】フルver♪

 

 

アキ「さて、聞いていただきました【妹はもう帰ってこない】。同じく先輩が歌っている【弟は白骨化していた】と合わせて是非お求めください。」

 

杉崎「なんでアキはサラッと営業トークしてんの!?」

 

アキ「うっさいです少年と少女の区別がつかない野獣。」

 

杉崎「一曲フルではさんでも機嫌直らないんだ!?」

 

先輩「じゃあ、ここで恒例のコーナー【椎名姉妹の姉妹でユリユリ♪】」

 

杉崎「……。……それは、ちょっと聞いてみたいかも」

 

真冬「先輩!?ちゃんとツッコンでくださいよ、そこは!」

 

深夏「そうだ!聞いてないぞ、そんなの!」

 

アキ「あ、コーナー用のBGMかけますね。」

 

 

♪椎名姉妹の姉妹でユリユリ♪用BGM:椎名真冬キャラクターソング【スペックだけ使い切ったゲームソフトのようですぅ】♪

 

 

真冬「なんでこのコーナーのBGMが真冬のキャラソンなんですか!?」

 

アキ「美少女というハードのスペックだけは使いきったけれど、種の保存と言う目的には反した百合というソフトに焦点をあてたコーナーだからね。」

 

先輩「このコーナーは、リスナーから送られてきた恥ずかしい百合っぽい脚本を、椎名姉妹が演じるという人気コーナーです。あ、アキ、脚本読んでる時は耽美なBGMでお願いね。」

 

杉崎「人気な設定なんだ……。俺が言うことじゃないけど大丈夫か、ここの生徒……」

 

アキ「…………さすがにキャラソンで耽美な曲はないですよ?」

 

杉崎「キャラソン縛りとかないから!!」

 

アキ「…………」

 

杉崎「また無言か!知弦さんと言いアキと言い、ラジオで無言はヤバすぎだって!!」

 

深夏「つーか、【耽美】って、あたしらに何読ませる気だよ!」

 

先輩「もう脚本は送られてきたヤツがあるからね。はい、これ。あ、ラジオネーム【現実迂回者的現術破壊(パラダイスロスト)】さん、ありがとねー」

 

杉崎「最初に恋愛相談してきたあいつか、百合脚本送ってきたヤツ!?」

 

真冬「うぅ……ホントにやるんですか?」

 

深夏「うわ、なんだこれ!こんなの読んでられっかよ!」

 

先輩「こら深夏、逃げないで!これを乗り越えてこそ真の副会長よ!」

 

杉崎「副会長の資格と何の関係も無いでしょう……」

 

深夏「……やるしかねーようだな」

 

杉崎「何で納得してんの!?」

 

真冬「真冬も……覚悟を決めました。」

 

杉崎「何キッカケで!?」

 

紅葉「ふ……それでこそ椎名姉妹よ」

 

杉崎「貴方はどうして変なところだけ思い出したように発言するんですか!」

 

アキ「じゃあ、BGM変わりまーす。3・2・1・キュー!」

 

 

♪BGM:杉崎鍵キャラクターソング【ラムチョップのソテーと仔牛のスペアリブ(カラオケver)】♪

 

 

『真冬……。あたし、もう……』

 

『あぁ、おねぇちゃん……。んっ、あ、はぁはぁ』

 

『真冬、可愛いよ……。真冬……』

 

『おねぇ、ちゃ……んん!』

 

 

杉崎「待て待て待て待て!個人的にはドキドキワクワクだけど、これは校内放送でやっていいレベルじゃないでしょう!?」

 

先輩「う、うん。そうね……。こ、これは、なんか、やり過ぎたわ。」

 

真冬「ええぇぇぇ!?こ、これだけやらせておいて!?」

 

深夏「ひでぇ!そういう反応されるとあたしたち本格的にいたたまれねーじゃねーか!」

 

アキ「燃え過ぎなんですよ、二人とも。適当に棒読みですませとけばよかったのに。あんな濃厚な絡みまで披露して……」

 

深夏「披露してねえよ!ラジオで映像がないからってありもしないことをねつ造しようとすんじゃねーよ!?」

 

紅葉「……椎名姉妹の絡みは放送コードに引っかかるわね。そういうディープなのはプライベートだけに留めてくれるかしら」

 

深夏「なんで知弦さんはアキの援護射撃に回ってるんだよ!?ねーから!あたしらのプライベートにこんなシーンねーから!!」

 

真冬「そ、そうです!リスナーの皆さん、信じないでくださいっ!」

 

知弦「……そうね。うん、ここはそういうことにしておくべきだったわね。軽率な発言をしてごめんなさい、二人とも。」

 

椎名姉妹「もうやめてえええぇぇぇ!」

 

杉崎「というか、ツッコムタイミングを失ったけど、結局【耽美なBGM】はキャラソンを使ったんだな……。しかも俺の。」

 

先輩「さ、さて、じゃあ次のコーナー!【杉崎鍵の『殴るなら俺を殴れ!』】」

 

杉崎「なんですかそのコーナー!」

 

 

♪杉崎鍵の『殴るなら俺を殴れ』用BGM:杉崎鍵キャラクターソング【ハーレム崩壊ラプソディ】♪

 

 

先輩「このコーナーは、校内でもし誰かを殴りそうなほどカッとなったときには、とりあえず杉崎を対象にして発散しようというコーナーです。」

 

杉崎「俺の人権は!?」

 

アキ「考慮されないことが普通と化してますが何か。」

 

杉崎「今日のお前はえらく攻撃的だな!?」

 

先輩「生徒のいざこざを解決することも生徒会の仕事。今日も揉め事があれば二年B組の杉崎までご連絡を……」

 

杉崎「するな――――!アキにツッコミ入れてる間に何しようとしてんですか!?」

 

先輩「仕方ないわね……今日は希望者もいないみたいだし、このコーナー飛ばすわ。」

 

杉崎「なんで俺のコーナーだけそんなコーナー何すか……」

 

アキ「さっきの【椎名姉妹の姉妹でユリユリ♪】も大概なコーナーだったんで、杉崎さんだけってわけでも……」

 

先輩「じゃあ、次は私のコーナー!【桜野くりむへのファンレター】!」

 

アキ「すいません。杉崎さん。ツッコミ入れていいですよ。」

 

 

♪桜野くりむへのファンレター用BGM:桜野くりむキャラクターソング【うさまろ ハンター】♪

 

 

先輩「匿名希望さんからのお便り。こほん。『桜野くりむ様。貴方の可愛らしさを見るたびに僕の心はいつもドキドキとときめいて――――』」

 

杉崎「それファンレターというかラブレターじゃないですか!誰だ俺の女に手を出そうとしたヤツは!いい度胸だ、出てこ――げふっ」

 

先輩「な、何を口走ってるのよ貴方は!」

 

杉崎「だ、だって、俺の彼女にラブレターなんて送るヤツがいるから……」

 

先輩「私は杉崎の彼女じゃないよ!ラジオで変なこと言わないの!」

 

杉崎「うぅ……すみません。カッとなってやりました。反省も後悔もしてません。」

 

先輩「ふてぶてしいわ!反省くらいしなさいよ!」

 

杉崎「で、でも、そのコーナーはマジで勘弁して下さい……俺が嫉妬に狂ってしまって、耐えられません。」

 

アキ「狂えばいいじゃないですか。今だって、男女の区別がつかないくらい狂ってるんですから。」

 

杉崎「今日のアキは本当にそのネタ引きずるな!?」

 

アキ「…………」

 

杉崎「無言はやめろって!てか、もうそれ三回目!もういいかげん通じないと思うけど!?」

 

先輩「ああ、もう!……調子が狂うわね。こほん。……じゃあ、次のコーナー……」

 

真冬「あ、なんだかんだいって先輩の希望通り手紙の続き読むの止めるんですね。」

 

アキ「……『わたしをたたえる手紙を用意しなさい』って僕に言ってきたくせに最後まで使わないなんて……うぅ……」

 

杉崎「あれの投稿者お前か――――!?」

 

知弦「酷い自作自演を見た。」

 

先輩「う、えと、とにかく次!【岸野アキの学園5・7・5】」

 

 

♪岸野アキの学園5・7・5用BGM:椎名深夏キャラクターソング【生徒会戦隊ガクエンジャー】♪

 

 

深夏「なんでアキのコーナーであたしのキャラソンなんだよ!?」

 

アキ「残念ながら僕は自分のキャラクターソングなんて無いので。」

 

杉崎「……ここにきてなんで、急にありふれたコーナーに?」

 

先輩「ネタ切れだもん。」

 

杉崎「言っちゃうんだ!?」

 

先輩「このコーナーは、リスナーが考えたこの学園にまつわる面白おかしい5・7・5を紹介するコーナーです。」

 

杉崎「本当にありきたりすぎて、逆に危機感を感じますね。」

 

先輩「じゃあ、アキ。まずあなたが見本を見せるのよ!」

 

アキ「えと、僕のコーナーなのに先輩が仕切ってるのもどうかと思いますが……では一句。」

 

 

『性別を 違える者に 荒縄を』

 

 

杉崎「俺のことか!?何!?【荒縄を】って何!?その荒縄でどうするの!?」

 

アキ「御想像にお任せします。」

 

杉崎「怖ーよ!想像すればするほどに怖ーよ!」

 

アキ「では、次からは投稿されたものです。まずはこちら。ラジオネーム【リーダー】さんからです。」

 

 

『燃えちまえ メラメラ燃えろ 杉崎家』

 

 

先輩「……素晴らしい歌ですね。情景が目に浮かぶようです」

 

杉崎「…………」

 

先輩「?えっと、杉崎?ツッコマないの?」

 

杉崎「いえ……リアルに身の危険を感じて、テンションが上がりにくいです……」

 

深夏「確かに、ちょっと笑いのレベルを超えていたよな、今のは。」

 

真冬「真冬も、若干引いてしまいました。」

 

アキ「放火はダメですよ。というか火事は無関係な人たちの家にまで甚大な被害が出ます。これの送り主、今すぐ名前と住所を送ってきてください。放火未遂で警察につきだしますから。」

 

紅葉「まあ、でも、基本的にキー君の立場ってそうよね。皆の憧れである生徒が集まるコミュニティで、自分から『攻略する』だの『ハーレム』だの宣言してるんだから……自業自得?」

 

杉崎「うぅ……ええい!構うか!ここは俺のハーレムだ!文句あるヤツ!喧嘩なら買う!買うから……火つけるのだけは勘弁して下さい。すいませんでした。」

 

先輩「……杉崎がラジオなのに泣きながら土下座したところで、次のお便り行こうか……」

 

アキ「はい。では、続いてのお便り。ラジオネーム【財布】さんからです。」

 

 

『金がない 勢い余って 人攫い』

 

 

杉崎「犯人こいつか――――!」

 

アキ「そうみたいですね。名前とか住所とかはないですけど、追伸で『二万円も請求してやったぜ!』って書いてます。」

 

杉崎「二万円かよ!安いなウチの生徒の妹の身代金!なんで両親用意できねーんだよ!」

 

真冬「というか、岸野君はさっきの杉崎先輩へのメールには結構辛辣な反応してたのに、こっちはシラッとながしちゃうんですね。」

 

杉崎「なんか、この事件割と浅い気がしてきた。」

 

アキ「間違えて生徒会にメール送るような犯人なんですから、どうせギャグのノリで解決する類のものだったんですよ。最初から。」

 

杉崎「いや、まだ解決してないけどね。」

 

アキ「賭けてもいいですよ。放送中、というか収録中には解決しますよ。というか、解決しましたってメールがその内来ますよ。どうせ。」

 

杉崎「どうせ、とか言ってやるなよ……」

 

アキ「続きまして、ラジオネーム【プレハブ小屋より愛をこめて】さんからです」

 

 

『真面目にさ 仕事をしろよ 生徒会』

 

 

杉崎「一般生徒の素直な反応来た――――!」

 

先輩「まったく、失礼しちゃうわね。やるべきことはちゃんとやってるわよ!」

 

紅葉「やらなくていいことも大量にやってるけどね。」

 

先輩「不愉快だわ!このコーナー終了!」

 

杉崎「そういう態度がダメなんだと思います!」

 

アキ「いや、確かにもう投稿されたモノはないからいいんですけど……」

 

先輩「じゃあ、そろそろ終わりも近いし……」

 

アキ「あ、ちょっといいですか?曲のリクエストが来てるんですが」

 

先輩「じゃあ、かけていいわよ。」

 

アキ「では、ラジオネーム【チート】さんからのリクエストで、桜野くりむの【弟は白骨化していた】です。どうぞ」

 

 

♪弟は白骨化していた フルver♪

 

 

杉崎「……タイトルからは想像できないくらいにノリのいい曲でしたね。」

 

先輩「じゃあ、もう終わりも近いし、フリートークしましょうか。」

 

杉崎「今までも十分自由でしたけど……」

 

アキ「あ、杉崎さん。誘拐事件の終報です。ラジオネーム【被害者の家族さん】。メールありがとうございます。」

 

深夏「どれどれ……『妹が誘拐されていた件ですが、無事解決しました。』良かったじゃねーか!」

 

紅葉「チッ」

 

杉崎「すげー聞こえてますけど、知弦さん。その舌打ち。」

 

紅葉「何のことかしら」

 

杉崎「録音&放送されてるのに、何ですかその自信満々な開き直り!」

 

紅葉「でも随分あっさり解決したわね。どんな犯人だったの?」

 

真冬「えと……なんだか、最終的には攫われた妹さんが自分で犯人を叩きのめしたらしいです。犯人さんは今……重体です。」

 

杉崎「二万円欲しかっただけの犯人――――!」

 

真冬「妹さんとしては、犯人さんに遊んでもらっていただけらしいんですけど、このラジオを聞いて自分が誘拐されていることに気づいて、慌てて犯人をボッコボコに……その犯人は意識を失う前に『この、子の姉に……貸したままの、二万円を……返して……ほしかっただけなのに……』と言って倒れたらしいです。」

 

杉崎「いたたまれね――――!そして諸悪の根源は姉か!リスナーか!」

 

深夏「メールは『悪は滅びるのよ!あっはっはっは』で締めくくられてるな」

 

杉崎「このラジオのリスナーはろくでもないな!……放送終わったら、俺、犯人のところに見舞いに行くわ。助かってくれ。」

 

先輩「こ、コホン。ええと、色々ありましたけど、このラジオもそろそろお別れの時間が来たようです。」

 

杉崎「やっとか……。短い時間の割に驚くほどディープだった……」

 

先輩「最後は【今日の知弦占い】でお別れです。それでは皆さん、また来週」

 

 

♪今日の知弦占い用BGM:紅葉知弦キャラクターソング【No merit to me】♪

 

 

紅葉「では、今日の知弦占いを。

当校の獅子座のあなた。近日中に『世にも奇妙な物語』っぽい事件に巻き込まれるでしょう。注意して下さい。真っ黒いサングラスをかけた男性からは全力で逃げることをお勧めします。

ラッキーカラーは【殺意の色】。各々のイメージに合った【殺意の色】であれば大丈夫です。どす黒くても、真紅でも。

ラッキーアイテムは【核】。常に持ち運ぶのがベスト。あなたがメタルギアや鉄腕アトムならそれも可能でしょう。

最期に一言アドバイス。

 

死なないで

 

以上、今日の知弦占いでした。」

 

杉崎「怖いですよ!獅子座の人間、今日が終わるまでビクビクですよ!」

 

紅葉「また来週、この時間に会いましょう。……獅子座以外。」

 

杉崎「獅子座あああぁぁぁああああぁああぁあぁぁぁぁ!!」

 

アキ「では、某動画サイトにて『なにかのエンディングのようだ』というコメントをもらっていたこの曲を聞きながらのお別れです。」

 

先輩「またね――――!」

 

 

♪エンディングテーマ:椎名真冬キャラクターソング【ただいま(^o^)/おかえりm(__)m】♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オリジナルキャラ:プロフィール

名前:岸野 アキ

1年C組所属男子出席番号7番 碧陽学園人気第5位獲得 生徒会常任委員
保有属性:男の娘 メガネ
一人称:僕

呼び方(5月第二週現在)

桜野くりむ:先輩 ⇔アキ
紅葉知弦 :紅葉さん ⇔アキ君
杉崎鍵  :杉崎さん ⇔アキ
椎名深夏 :椎名さん ⇔アキ
椎名真冬 :椎名 ⇔岸野君

【本人情報】
本二次創作作品【生徒会の青春】における碧陽学園生徒会議事録作成者。
会議の録音に使用しているボイスレコーダーはアキの私物だったりする。
現在、知弦さんに、とある相談に乗ってもらっている。
鍵と会長以外の三人と話すのはまだ少し苦手。

【作者より備考】
アイディアの出所は原作「生徒会の火種」にて知弦さんが言及していた【引っ込み思案で生徒会を辞退したいと熱望していた今年の五位の子】。
作者が書いてるうちにどう見ても初期の真冬ちゃんよりもアグレッシブかつ毒を吐きまくるキャラになってしまったが、原作でも生徒会を辞退したいと(希望ではなく)“熱望”できるくらいにはアグレッシブな子だったらしいのでいいかと流して修正しないことにした。
……と思ってたけど、次の幕間で修正(?)を加えます。
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