百姓スペちゃん~このニンジンあげません!! 作:牛乳大好き
時は20✕✕年。ある出版社から1つのエッセイが出版された。
「スペシャルウィークさん!サイン下さい!!」
「良いですよ。はい、どうぞ」
「ありがとうございます!!」
そのエッセイは漫画形式であり、子供でも分かりやすい見やすい物だった。なんでも昔、トゥインクルシリーズで活躍して日本総大将と称されたとあるウマ娘が、自分で書いて出版した代物である。
著者の名はスペシャルウィーク。平成と呼ばれた時代、トゥインクルシリーズで日本ダービーやジャパンカップで活躍した、今でも根強いファンが居るウマ娘であり、現役を引退してトレセン学園を卒業した今は東京と故郷の北海道をいったりきたりする日々を過ごしている。そんなスペシャルウィークであるが、トレセン学園にやってくる前は実家の牧場で農業に従事していたのだ。
そんなスペシャルウィークの体験談、農業の楽しさと難しさ、そして周囲の人々のハチャメチャさを知ってもらいたくて、スペシャルウィークは本を引退後に出版したのだ。その本の名前は『百姓スペちゃん』百姓と自身の愛称でもあるスペちゃんを足した安直なネーミングである。
「まさか、実体験書いただけで、こんなに売れるなんて思わなかったな……」
因みにここのスペちゃんは、実の両親が健在であり……幼少期は北海道の十勝で、両親とティナおばさん(原作お母ちゃん)と過ごした。
実家は酪農と畑仕事をしており、牛乳の他にはニンジンに馬鈴薯などを主に栽培している。当然、スペシャルウィークも幼少期から両親とティナおばさんのお手伝いをしてきており、軽トラ処かダンプさえ乗りこなす(私有地なら免許はいりません)
※お母ちゃんが生きていて、所在不明のお父ちゃんが居るわけですが……百姓貴族の親父殿ネタをするためである。
「北海道の農家では普通の事なんだけどな~」
「いや、普通の民間人からしたら全然普通じゃないからね!?」
と、そこにスペシャルウィークのトレセン学園時代の友人であるキングヘイローがやって来た。キングヘイローは現在、東京都でデザイナーとして働いており、様々な衣類をデザインして働いているのだ。
「キングちゃん!来てくれたんだ!!」
「たまたま近くを通っただけよ、本当に本を出したのね」
キングヘイローは嘘のような本当のことである、スペシャルウィークの百姓貴族っぷりの生活を知っている。
スペシャルウィークが中学二年生の終わり、農業高校に通うのかトレセン学園に転入するのか迷っていたスペシャルウィークは悩んだ末に、自身の夢である日本一のウマ娘に成るためにトレセン学園にやって来たのだ。転入当初から同じクラス、同期として共に戦って青春を過ごしたキングヘイローは当時から色々と知らされた。
『えっ!?東京では野菜はかうのかべ!?地元じゃ、馬鈴薯やニンジン、カボチャにメロンは買ったことないのに!!全部、物々交換や規格外品でただで手に入れたのに!!』
『はっ!?牛の出産…………なんだ、バイクの音か』
と転入したばかりのスペシャルウィークは染み込んだ酪農生活の習慣が、抜けきれていなかった。
地元では野菜は貰うもの、作るもの、買ったことは一度もない。牛の出産が始まる声と新聞配達のバイクのエンジン音は似ており、それで間違えて起きてしまったり様々だ。
「キングちゃん。一冊どう?」
「ええ、買うわ」
キングヘイローは一冊買って中身をペラペラと見る。トレセン学園時代に、スペシャルウィークの実家で農業体験を行ったこともあり、スペちゃん一家の事も知っている。
デタラメ過ぎるお父ちゃんこと親父殿(真名 サン○ーサイレ○ス)、少し病弱だが家庭を支えてくれるし娘達には自由な進路を与えたお母ちゃんことキャンペンガール、最強過ぎる素質を備えた義弟……親父殿が拾ってきた男の娘(スペちゃんはディープちゃんと呼んでいる)等々の濃すぎるメンバーだ。
「てっ!!親父殿……おじ様なにやってんの!?軽トラで川飛び越えるし、トラクターで川の中走ってるし!!」
「えっ?それでも軽く書いたよ?お父ちゃんのネタ、書いたらもっとドン引きされるネタもあるし。だって心臓病の進行を根性と気合いで3ヶ月遅延させたり、バスで事故に巻き込まれてもピンピンしてるしね」
「おじ様、本当に人間!?人間の皮を被った化物じゃないの!?」
「農業実習で来た輓バのウマ娘のお姉さん、お父ちゃんの規格外っぷりで唖然としてたよ」
更にペラペラとページを捲るキングヘイロー。
「でも、子牛や子豚は可愛いわね」
「男の子なら直ぐに去勢されるけどね。子牛や子豚のときに去勢しないと、お肉が固くなっちゃうんだよ。だから、キングちゃんが先日食べた牛肉や豚肉も元々は、去勢された子だよ?」
「ちょっ!!想像しちゃうからよしなさいよ!!」
皆が普段食べてるお肉も元々は、去勢……大事なタマタマ取られた牛さんや豚さんだよ?因みに牧場の牛や豚は基本的に、雄は産まれて直ぐに去勢されてしまう。
「だからこそ、お肉を食べるときは命に感謝しないといけないよ?犠牲に成った牛や豚は勿論、それを育てた生産者、加工してくれた加工業者に」
「ええ、そうよね……」
現在、この国の食料自給率はたった38%!!どんどん低下しており、日々輸入に頼っているのが現状である!!自国内で国民の腹を半分も満たせないこの国に、未来は有るのか!?いやない!!
そんな日本で中学二年生まで、日本の食料庫と言える北海道で農業に従事し、日々人々を飢えから守るために働いていたウマ娘が居た。その者の名前は日本総大将 スペシャルウィーク!!
特技はトレセン学園で磨いたダンスや歌の他に、フードファイティング、大型特殊車両の操縦、トラクターの運転、ミッション車の運転、牛の乳搾り、馬鈴薯とニンジンの選別である。
農家の子供は子供の頃から、トラクターとか軽トラとか敷地内で乗ってます(笑)多分、スペちゃんも乗ってたかも
もし、番外編を書くなら?荒川ワールド全開に成るかも
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