百姓スペちゃん~このニンジンあげません!! 作:牛乳大好き
年々、牛乳の消費量は低下しつつある。牛乳の消費量が減っているという事は、日本人の牛乳消費量が低下していると言うことだ。その代わりなのか、肉牛の需要がどんどん高くなっており、酪農家は牛乳→肉牛にジョブチェンジする農家さんが増えてきている。そうなると、残った酪農家だけで必要な牛乳を賄わなくてはならず……負担が大きくなってしまう負の連鎖が起きるのだ。それに、牛乳の消費量と需要が減ると言うことは、牛乳の値段と出荷量も減ってしまい……酪農家の収益も低下してしまうのだ!!
「申し訳ございません!!牛乳の需要が減ってるので、生産量を減らして出荷も減らしてください」
「「「来やがったぁぁぁあ!!」」」
そして、それは日本総大将スペシャルウィーク、日本史上最強馬or衝撃の英雄ディープインパクトの生まれ故郷である十勝の牧場にも影響を与えた。行政のお方がサンデー牧場、御影牧場、駒場牧場に牛乳の生産量を減らすこと及び出荷を減らすように告げてきたのだ。
ざっくり言うと「牛乳の需要低くなったから、余分な牛乳捨てろ、生産量も減らせ」である。
「こう言う時、兼業やってて良かったと思うな」
「サンデーさんの所は馬鈴薯とかの作物、御影牧場と駒場牧場は㈱GINSAJI に対しての家賃収入も有りますからね」
「駒場さん所は一流スター選手と成った一郎からの仕送りもあるし、御影さん所はばんえいリーグ(ばんえい競馬のウマ娘)の収益も有るからな。生活に困らないとは言え、この光景は悲しいな」
下水処理される牛乳を眺める親父殿と八軒。頑張って生産した牛乳が行政の都合で捨てなければならない、これは非常に悲しいことだ。そして生産量を減らせっという事は……成績の悪い乳牛を廃棄しろという事でもあるのだ。
「行政ってバカだろ?唯でさえ、酪農減ってるのに」
そしてそれから暫くすると……
「牛乳は要らない!!でもバターがない!!」
「バターを作れ!!バターを作れよ!!何とかしろよ!!」
「バターを作るには牛乳が必要!!牛乳を出せよ!!」
市場では牛乳の生産量が減らされたこともあり、深刻なバター不足が発生!!バターが高騰してしまい、消費者の皆さまは怒り心頭だ。当然、バターの消費が高まると再び行政が動き出す。
「お願いします!!牛乳の生産量を増やして欲しいんです!!」
「あ゛?」
だが、考えて欲しい。行政の方針で、乳牛を一部処分する羽目に成ったサンデー牧場……そしてその次は生産量を増やして欲しいである。乳牛がお乳……牛乳を出すためには妊娠して出産を経験する必要があり、そんなに直ぐには増やせないのだ。
「消費者ども……生産者嘗めてるのか?貴様等が牛乳飲まないから、ウチの可愛い牛さん4頭処分する羽目に成ったんだぞ?食に感謝を忘れてるんじゃないのかな?」
親父殿、ぶちギレる。
「てっ事が有ったんですよね」
「あったあった。激おこのお父ちゃんって何をしでかすのか、分からないっプイ」
宝塚記念からちょっとしたある日、世間はバター不足が深刻化していたのであった!!
チームシリウスにはサンデー牧場から定期的に低温殺菌牛乳が届いており、なんならテンポイントの実家(牛乳加工会社)からバターも届くので関係無い。
と、そんなシリウスであるが……あれからメンバーもちょっと増えた。
「スペ先輩とディープくんの実家は牧場ですよね?収入とか大丈夫なんですか?」
「「次々の収入はまだ大丈夫だし、秋には作物の収益が纏まって入るから大丈夫」」
チームアスケラから移籍したラインクラフト。チームアスケラは牝馬クラシックことトリプルティアラを目指すチームでもあり、ラインクラフトはそこでトリプルティアラを目指していた。三冠コース(この学年ではディープインパクト被害者路線)と異なり、アスケラの所属メンバーは牝馬三冠路線を目指すのだ。
ラインクラフトはそこでトリプルティアラを目指していたが、桜花賞は勝利したものの、オークスはシーザリオに敗れてトリプルティアラの道は途絶えた。そして短距離としても活躍の道を見出だした時に、急性の心臓病発症(史実の急性心不全)で現役は絶望であった。しかし……
『プイ。くーちゃん、御影豚食べる?』
英雄ディープインパクトからの差し入れ、御影豚であった。ディープインパクトと同じく、御影豚のお陰で抵抗力が限界突破したラインクラフトは心臓病を返り討ちにして、復活……その後……短距離のG1であるスプリンターズステークスを優勝した。
その後、悩んだ末にティアラを目指すアスケラから、自分の進む道を歩む少数精鋭農業チームシリウスへと移籍することを選んだのだ。余談だが、チームの移籍は珍しくない、チームスピカだってモブウマ娘2人が出ていったし。
「大変ですわ!!ディープ先輩、スペ先輩!!店頭からバターや生クリームが無いんですの!!私の好きなメロンパフェも……生クリーム不足で販売停止に」
そんな時だった。部室に悲しそうな表情をしたマックイーンこと、マックちゃんが現れた。マックちゃんが言うには、バター不足からの高騰、牛乳の生産量低下と共に生クリームも少なくなり……マックちゃんの好きなメロンパフェが販売停止に成ったそうだ。
「メロンパンだけでなく、トレセン学園近くのパン屋さんも値上がりなんですの!!」
バターが値上がりしてしまえば、バターを使うパンも値上がりしてしまう!!
「バターが無いなら作れば良いじゃありませんか」
さらっとスペちゃんが告げる。そう、バターが無ければ作れば良いのだ。そして、スペちゃんの言葉を聞いたディープくんは速やかに準備にとりかかり、何処から用意したのか低温殺菌牛乳×人数分と空のペットボトル×人数分を出したのだ。
「バターって作れるのです!?」
「素人でも作れるんですか!?」
「出来ます。簡単ですよ?」
そう、バターはその気になれば作ることが出来る。生クリームは遠心分離機が有れば良いが、バターは低温殺菌牛乳からでも作れるのだ。
スペちゃんがラインクラフトとマックちゃんに説明している間、ディープくんは準備を進める。先ずはサンデー牧場産の低温殺菌牛乳を用意(他の低温殺菌牛乳でもOK、出来ればノンホモ牛乳)、その低温殺菌牛乳をペットボトルに半分ほど入れる。
「プイッ」
「「どうも……」」
準備が出来た低温殺菌牛乳INペットボトルを全員に手渡すディープインパクト。準備は完了だ、あとはこれを……
「全力で振ります!!」
振るだけだ!!振るだけでバターが出きるのだ。
「どれほど振れば良いんですの?」
「「6月だから1時間位かな?」」
バターを作る場合、気温は低い方が好ましい。夏場に作ると時間がかかるのだ。
「「1時間!?」」
マックちゃんとラインクラフトの悲鳴が響くが、スペちゃんとディープくんは馴れた手付きでペットボトルを高速シェイクする。
そして……1時間頑張り、マックちゃんの腕がしんどくなったころ……
「1時間頑張ってこんだけ……」
ちんまりとしたバターが完成した。
「食べ物を作るのは大変なんです。そこから食塩を加えて練って練って練って!!ようやく、お店に並ぶバターに成ります!!」
「氷水の中で振ればもっと早いっプイ」
食べ物を作るのは大変なのである。
そういや、ウマ娘って卒業後の進路はどうするんですかね?在校生全員がレースで結果を残せるとは限りませんし……
もし、番外編を書くなら?荒川ワールド全開に成るかも
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