百姓スペちゃん~このニンジンあげません!! 作:牛乳大好き
トレセン学園!!御存知、東京に有るウマ娘の花舞台であり、トゥインクルシリーズに参加するウマ娘が在籍するアスリート教育施設!!
レースに適した体質をもつ基本的なウマ娘(サラブレッド種)だけでも年間7000人~8000人が産まれる!!更に筋肉の化身であるウマ娘(ばんえい)や少し小柄なウマ娘(道産子)、もっと小柄なウマ娘(ミニチュアホース)等も含めるともっと沢山のウマ娘が産まれている!!
しかし、トレセン学園は国公立の学舎であり、入学の定員は決められており、悲しいことに裕福なお家のウマ娘達が沢山入学してくる(メジロ家、シンボリ一族、華麗なる一族)が、勿論一般家庭のウマ娘もやって来る。
だが、国公立とは言え、厳しい受験戦争や転入試験を突破した子達が入学するところであり、多くのウマ娘はトレセン学園に入学するために、小学校から勉強に励んでいるのだ!!
そんな今日はトレセン学園のオープンスクール!!トレセン学園入学or転入を考えるウマ娘(小学生or中学生or高校生)がトレセン学園の見学にやって来る日なのだ!!
「キタちゃん!!此処がトレセン学園だね!!」
「そうだね!!ダイヤちゃん!!」
トレセン学園の正門を潜る、パンフレットを大事に持った小学生程のウマ娘が2人やって来た。
1人はキタサンブラック、通称キタちゃんと呼ばれるウマ娘の小学生であり、嘗てはチームファーストに所属していたやんごとなき血筋のウマ娘 ブラックタイド(祖父母がエリザベス女王のもち馬)と某演歌歌手との間に産まれた娘だ。因みにブラックタイドは王族を既に離れているとか。
もう1人はサトノダイヤモンド。ゲームや音楽業界で、大きな影響力をもつサトノグループのウマ娘であり、キタサンブラックと同じ小学校に通ってる。
サトノグループ……サトノ一族のウマ娘はチームカペラというチームに所属しており、サトノダイヤモンドも何れはそのカペラに所属する予定なのだ。超絶金持ちで資産はうん兆円。
そんなキタちゃん+ダイヤちゃんは将来、入学するためのトレセン学園の様子を見にオープンスクールに参加したのだ。志望校の様子を確認するのは、当然の事である。
「ダイヤちゃん、トレセン学園の倍率凄いらしいよ!勉強も頑張らないとね!!」
「そうだね!!キタちゃん!!」
カペラに入ることを決めているサトノダイヤモンドはともかく、キタサンブラックはこのオープンスクールで、入部希望のチームを決めるのも良いだろう。
「やっぱり、トウカイテイオーさんの居るチームスピカかな?」
「私はカペラって決めてるもん!!」
未来に期待を膨らませる2人の幼いキタサンブラック、サトノダイヤモンド。
「「えっ?」」
トレセン学園側もオープンスクールで、新たな新人を確保するためにチーム側もスカウトを行ったり……「入学したらチーム入りなよ」とツバをつけたりもしているのだ。
だからこそ、各チームは出店を出したり、オープンスクールでやって来た子供達に声をかけたりしているのだ。
「はーい!!寄った寄った!!チームシリウスが農園で作った無農薬野菜だよ!!」
「チームシリウスが作ったベーコンが有ります!!衛生法に基づいて作ってるので、安心ですよ!!無添加です!!」
「チームシリウスが作ったウインナーはどうですか?御影豚100%ですプイ!!」
チームシリウスに関しては完全に、農業の出店と化しており、野菜、ベーコン等の加工食品、更には㈱GINSAJI が開発した(特許申請済み)の移動式石窯を使ってピザも焼いていたのだ。
「おのれシリウス!ゴルシちゃんの焼き蕎麦より、面白い事をしやがって!!トレーナー!!こっちはピラフやんぞピラフ!!」
「なんでピラフなの!?てか、なんでお前も対抗して焼き蕎麦焼いてんの!?」
因みにチームスピカは、ゴルシがチームシリウスに対抗して焼き蕎麦を焼いては子供達に振る舞っていた。
「お姉ちゃん、スピカは焼き蕎麦だって?」
「ふふふ、業スーで買った焼き蕎麦麺ですね。こっちはエゾノーから取り寄せた小麦粉から作ったピザ生地!!此方の方が遥かに美味しいですよ」
しかし、ゴルシが作っている焼き蕎麦の麺は、学生の諸君が文化祭等で使う業務用スーパー……通称業スーの焼き蕎麦麺。だが、チームシリウスは違う!!チームシリウスはエゾノーから取り寄せた小麦粉を使っており、生地からピザを作っているのだ!!ピザのチーズも手作りのモッツァレラチーズであり、完全手作りなのである!!
「チームシリウスは走ることだけじゃないよ?農業を通じて、人間的に成長したり、作物の販売で多目的に成長できるようにサポートも行います!!」
チームシリウスは毎朝5時起き!そしてトレセン学園に居る時は、畑仕事を行ったりしてレース以外にも学べる(農業)し筋肉もつく(農業筋肉……縮めて農筋)し、作物の販売で働く喜びや大切さも学べるのだ!!
「「農業って大変そうだね……」」
農業+学業+レース及び練習、聞くだけでもハードな内容にキタサンブラックとサトノダイヤモンドはシリウスの前から去ってしまった。
「ぐすん……ぐすん……」
そんな時だった。1人のウマ娘が泣きながら歩いていた。光の加減で金色にも見える綺麗な茶色の毛を靡かせたそのウマ娘は、恐らくは中学生だろうか?近くの中学の中学校の制服を着ているが、歳の割には小柄だと思われる。
「どうしたんですか?」
そんな少女を見てか、スペちゃんは店から出て少女に話しかけた。
「私……なんでもないっす……」
此処で皆さんに1つ補足しておこう。ウマ娘は競走馬の擬人化であり、身体能力はウマに匹敵する。当然、聴力も高く……なんならシャチやコウモリと同じく音で何処に物があるのか判別できる反響定位さえ使うことが出来るのだ。その為なのか……
(オルフェーヴルのやつ、チビのくせに三冠馬に成るんだってよ)
(へ、あのオルフェだよ?成れるわけないね)
と聞こえてくる心ない声。恐らくだが、このウマ娘は学校で苛められていたのだろう。いじめっこ達も人の多いところでは手を出さない……だから逃げるように人混みの多いオープンスクールのトレセン学園にやって来たんだろう。
「君たち、トレセン学園希望かい?」
「「「はい!!目指すは三冠ウマ娘!!トリプルティアラです!!」」」
そのいじめっこ達もトレセン学園に入りたいのだろう、他のチームのブースに行ってはアピールを行っていた。
「君、走るのは好き?」
このウマ娘が心も身も傷付いていると、理解したチームシリウスは店番をアプリトレーナーに任せ、総出で駆け寄ってきた。
「うっす……大好きです」
「なら丁度良いね。もし、君が良ければトレセン学園に来なよ?農業は大変だけど、チームシリウスに来ない?」
アキトレーナーの言葉を受けて、少女は前を見る。
「私が……シリウスに?」
「君が良ければ……ようこそ!!その前に転入しないとね」
サトノダイヤモンドとキタサンブラックには逃げられたが……チームシリウスは一先ず、1人のウマ娘をスカウト出来た。そのウマ娘は後に……こう呼ばれる。
最狂の三冠馬、暴君 オルフェーヴルと。
「勝ったぞ……少年。見ているか?余は……私は約束を果たしたぞ」
涙を流し、オルフェコールと共に右腕を空高く突き上げ、難病の男の子に誓った有馬記念勝利のエピソードであった。
世間からは暴君と呼ばれるが、彼女……そして彼女のウマソウルの名馬は誰よりも優しく、人の痛みを知っているのだから。
漫画より小説より普通に泣けるオルフェと男の子のエピソード。
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