百姓スペちゃん~このニンジンあげません!! 作:牛乳大好き
トラクター。御存知、農家の皆さまが使う乗り物である。スピードは遅いが、小型のトラクターでもパワーは凄まじく、連結した農作業機械にパワーを伝えて作物の収穫や田植え、肥料の散布など様々な事が出来るのだ。
そんなトラクターであるが、普通の免許では運転できない。運転するためには大特……大型特殊免許が必要なのだ。大型特殊で運転できる物はトラクターの他に、ロードローラー、ショベルカー、クレーン、そして戦車さえも運転できる。
「ディープ先輩……トラクター運転できるですか!?」
「農家なら子供の頃から乗せられるプイ」
トレセン学園のダート練習場所。そこはトレセン学園の農園(今は半ばシリウス専用化)の近くに有り、理事長(10歳)が何処から持ってきた巨大ダート整地大型トラクターのハンドル操作を誤って行動不能になったトラクターを、ディープインパクトが乗り込んで手足のように動かしていた。
「うむあっぱれ!!流石は伝説のトレーナーサンデーサイレンスの倅だな!!」
なお、理事長ちゃんは危ないという理由でトラクターから降ろされ、スペちゃん、キタちゃん、くーちゃん、アキトレーナー、オルフェの隣に立っている。
「理事長ちゃん。これ、何処に持っていけば良いの?」
「うむ、あっちじゃ」
こうして、理事長の大型トラクターはディープくんの手で無事に車庫に納められた。
「トラクターってパワーが凄いんですけど、恐ろしい面も有るんですね。農家さんは必須品ですけど」
今日はそんなトラクターのお話である。
場所は変わってトレセン農園の農工機置き場。今日は農業初心者であり、トラクターの乗り方も分からないキタちゃんの安全講習も兼ねているのだ。
「これがトラクター。もし、キタちゃんが望むなら乗り方教えるよ?」
「私、免許無いですよ!?」
「「「この中じゃアキねーちゃんしか免許ないよ」」」
私有地ならトラクターの運転は問題ない。スペちゃんとディープはサンデー牧場で運転させられてたし、アキトレーナーは御影牧場で中高生の時から軽トラと共に運転していた。広大な牧場で生きるためなら、広すぎる私有地で楽に移動するために覚えてしまうのだ。
「私とディープちゃんはサンデー牧場で、お父ちゃんの手で覚えさせられたもん」
「プイ」
スペちゃんとディープくんは幼少期の頃から、親父殿の手でトラクターの運転を叩き込まれていた。
「私も実家の手伝いで覚えたな」
アキトレーナーも実家の手伝いで必要だったから覚えてしまったのだ。
「私はトレセン学園で覚えたっす!!」
周りにシリウス+キングヘイローなどの事情を知るメンバー以外の人々が居ないためか、王様キャラではなく、素の後輩キャラで告げる。なんならチームシリウスは新人のキタちゃん、親父殿から甘やかされているマックちゃん以外はトラクターを一通り運転できるのだ。
「キタちゃん。この連結部分は絶対に跨がないでね?」
トラクターには農作業機械に動力を伝えるための、回転連結部分がある。トラクターのパワーは凄まじく、そのエネルギーをこの連結部分から農作業機械に伝えているのだ。
「スペちゃん先輩。跨ぐとどうなるんですか?」
「尻尾や髪の毛が巻き込まれて、骨がバキバキに砕けます」
農作業機械での事故は結構多い。大根の収穫機械を導入して、僅か30分で指が切断された農家さんも居るし、機械に巻き込まれて大怪我した農家さんも多いのだ。
サンデー牧場では出来るだけそんな怪我をしないためにも、最新の注意を払って作業を行っている。
「タイヤのパワーも凄くて、僕なんて5歳のときにバックしてきたトラクターに曳かれたっプイ」
「日本競馬史上最強がトラクターの犠牲になりかけたの!?」
ディープくんが親父殿に引き取られ、サンデー牧場にやってきて少したったある日のこと。親父殿がトラクターをバックすると、トラクターの後輪にディープくんが軽く曳かれてしまったのだ。
トラクターを急発進すると、ゴッツイタイヤでディープくんの皮膚が大変なことに成る!!そこで親父殿は慎重にトラクターを発進させて、ディープくんは無傷で済んだ。
「スペちゃん先輩のお父さんが凄いのか、ディープ先輩が頑丈なのか分からないんですけど」
因みにシリウスの頑丈さランキングはオルフェーヴル>ブライアン>キタちゃん>スペちゃん>チゲゾー>ディープインパクト(豚肉ブースト無かったら病弱)>くーちゃん(豚肉ブースト無かったら現役続行出来なかった)>マックちゃん(温室育ち)である。
「話しは戻ります。この連結部分に巻き込まれた哀れな男が1人居ました。その人の事故の事を話します」
時は遡ること、昨年度のある日。夏休みという事もあり、合宿でサンデー牧場で強化トレーニング&農作業に励んでいた時だった。
「ディープ先輩、くーちゃん先輩、これはどうしたら良いっすか?」
「あそこプイ。あと、北海道の牛さんは東京より大きいから気をつけてプイ」
オルフェーヴルにとっては初めてのサンデー牧場であった。
そんな時、偽名を使わせてもらう。Tさんという男性が居た。
Tさんは暑かった事もあり、ツナギの上着を脱いで腰に巻いていた。そしてその状態でトラクターの連結部分を跨いでしまい、ツナギの上着が連結部分に巻き込まれてしまったのだ。
「ひっ!?助けて!!」
Tさんは巻き込まれたら死ぬと判断し、思いっきり踏ん張った。その結果……
ブチンブチンブチチチチチン!!
布が裂かれる音が響き、Tさんは無事だった。しかし、社会的には無事だったとは言えなかった。
ツナギとパンツは連結部分に持っていかれてしまい、TさんはTシャツ姿で下半身は産まれたままの姿で立ち尽くすしか無かった。
そう、ツナギとパンツ………………もって……いかれたぁぁあ。
「一瞬で下半身が真っ裸と成りました。ねぇ?恐ろしいでしょ」
「ああ、なんて悲しい事故なんですか」
因みに、そのTさんはアプリトレーナーである。
「トラクターに関しては大型化、自動化、AI搭載型とか沢山あるので別の機会で。
サンデー牧場じゃ、自分で修理できないからと普通のトラクターしか無いですけど」
他のトラクターに関しては別の機会で。
次回は豚肉。命の有り難みを知る。
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