百姓スペちゃん~このニンジンあげません!! 作:牛乳大好き
ある日のこと。
『オルフェーヴル先頭!!オルフェーヴル先頭!!暴君が仕掛けた!!金色のウマ娘が飛び出した!!ウィンバリアシオンが迫るが、突き放す!!ジェンティルドンナとゴールドシップは3番手争いか!?そこにヴィルシーナとジャスタウェイが続く!!』
ディープインパクトが居ない3年ぶりの有馬記念。沖野T率いるチームスピカ、お花さん率いるリギル、謎多き元秘密工作員疑惑のある南坂T率いるチームカノープス、そしてくーちゃんの古巣でトリプルティアラを目指すウマ娘が多く在籍しているチームアスケラを含めた主力チームは確実に有馬記念に勝つために最高戦力をぶちこんできた。
スピカはゴルシ、ゴルシのマブダチであるジャスタウェイという海外留学から帰ってきた新人を投入。
リギルはトリプルティアラを達成した鬼婦人 ジェンティルドンナ、最高戦力であるシンボリルドルフを投入。
カノープスはブロンズコレクターやシルバーコレクターとも言われるメンツが揃っているが、G1を勝っているウマ娘も居る(この世界では)。それはオルフェーヴルのライバルであり、素質なら三冠馬に匹敵するウィンバリアシオンである。
くーちゃんの古巣であるアスケラからは、キャプテンのキングヘイロー、ジェンティルドンナのライバルであるヴィルシーナを投入。
打倒シリウス。そのため上記の4チームは勿論、アルデバランからはブライアンの姉であるビワハヤヒデ等が参戦。それに対して我らが農民チームシリウスからは、暴君オルフェーヴルただ1人。
「ぐるるるぁぁあ!!」
何処から声を出したのか、オルフェーヴルは唸り声を上げて限界を超える、超える、超える、音さえも置き去りにする程に持てる全てを爆発させる。
『オルフェーヴルの加速は停まらない!!ウィンバリアシオンが追ってくるが、その差は8馬身!!いや、十馬身!!』
「いけぇぇぇぇえ!!オルフェーヴル!賭け事関係無しに、事情を聞いたらお前を応援せずにいられらない!!」
ジェンティルドンナとゴルシの投票券(別の世界では馬券)を握りしめ、チーズ仏陀である中島先生が叫ぶ。
そう、このオルフェは誰にも停められない。ただ1つの約束、その約束の為にオルフェーヴルは一時的にディープインパクトを上回る力を手に入れたのだ。
『息子が……オルフェーヴルの大ファンなんです』
1ヶ月前。凱旋門賞のダメージが癒えず、天皇賞(秋)とジャパンカップを回避したオルフェーヴル。そんなオルフェーヴルに1本の電話が入る。それはオルフェのファンである5歳の男の子の母親からであった。此処までならファンレターのような物だろう。だが、違った……
『息子はまだ5歳で、難病で年を超せるか分からないんですけど』
その男の子は難病に犯されており、今年を超せるかどうか分からなかった。手術が成功できる保証もなかった。
それを知ったチームシリウスは使えるコネ全てを使い、男の子とオルフェを会わせたのだ。
「余は必ず……いや、私は必ず有馬記念を勝つっす!!」
暴君オルフェではなく、ただのオルフェーヴルとして男の子と出会い、オルフェーヴルは約束した。必ず有馬記念を勝つと(実話です。池添さんには遊びたいからちょっかいを仕掛け、他の人には噛みつくオルフェーヴル号はその子には一切危害を加えさせず、男の子が満足するまで頭を撫でさせ続けた)
だが、有馬記念の2週間前。男の子の容態が悪化したと連絡が入る。だからオルフェは決意した……男の子に届くように圧倒的力を見せると(なお、オルフェーヴル号が唯一本気で走ったレースとも言われてます)
『目に焼き付けよ!!これが……これが!!』
(ありえねぇ……オルフェーヴルは凱旋門賞で限界が来てた筈だろ!!)
(あり得ないわ……まさか、オルフェーヴルは本格化を迎えてなかったの!?それでクラシック芝ダート三冠!?そんなのあり得ないわよ!!てか、背……伸びてない!?)
約束ブーストが有るとはいえ、ディープインパクトを除く有馬記念制覇したウマ娘に匹敵する走りを見せるウィンバリアシオンを突き放し、独走するオルフェーヴルを見て沖野Tとお花さんは常識が破壊される。
『オルフェーヴルだぁぁぁぁあ!!』
オルフェーヴル、有馬記念を圧勝する。
ゴールしたオルフェーヴルは無言で涙を流し、右腕を空高く突き上げた。
「ドラマがある……だから競馬は面白い」
ホロリと涙を流す中島先生。だが、実際の競馬なら500000失ってるとか言わない。
その後、男の子の容態が回復したと連絡が入り、チームシリウス全員でお見舞いに行ったのは内緒だ。
年明け。年明けの休みにレースの予定がないシリウスは、再び試される大地北海道にやって来ていた。
「おはよう!!良く来たね」
此処は御影牧場。シリウスの美女トレーナー、御影アキの実家であり、農地の貸し出し+酪農、馬鈴薯やニンジンにキャベツ等を栽培してる兼業農家さんである。
㈱GINSAJI の養豚場を貸している所でもあり、此処では牛や御影豚等の家畜の飼育もされている。
「皆、私の両親、そんでキタちゃんは会うのが初めてだね?私の婚約者の八軒勇吾だよ」
「「「おはようございます!!」」」
オルフェーヴル圧勝の熱気が冷める前に、チームシリウスは御影牧場に遊びに来ていた。今日は豚に着いての勉強である。
「てか、アキ……仕送りは辞めてくれ……額が可笑しすぎる!!」
だが、アキトレーナーのお父さん……御影父はアキトレーナーが送る実家の仕送りが多すぎるので、勘弁してほしいとのことだ。
トレーナーは月収の固定給+担当ウマ娘のレース賞金が出るのだが……これは担当ウマ娘との契約書で金額が変わり、アキトレーナーはディープとお金を半々と契約していた。だが、ディープインパクトの潜在能力が化物染みたものだと理解したアキは、ディープくんに契約書の書き直しをようせい……余りにも自分がもらう金額が多すぎる為だ。
『えっ?ダメ。頑張ってる人は報われなきゃだめ。前世でもユタカや池江のおじちゃんももっと貰えて当然だったもん』
とのこと。
その後、オルフェーヴル、くーちゃん、キタちゃんとも契約したが、彼女達もディープの意見に賛成した結果……アキトレーナーのお金事情は天元突破したのだ。
「仕送りであの金額ってなに!?送りすぎよ!!」
(そんなこと言われても……)
御影母にも言われ、アキは視線を反らした。
(待てよ?トゥインクルシリーズって賞金でるよな?)
八軒は考える。そう、トゥインクルシリーズは賞金が発生するし、億単位の金が動く。更に凱旋門賞などの海外レースはトゥインクルシリーズは無いため、高校生+社会人レースであり賞金も大きい……そんな凱旋門賞に勝ってしまったオルフェーヴルとディープインパクト、賞金はお察し下さい!!
(あれ?アキ給料、月収換算にしたらGINSAJIの総資産より多くね?マジで!?
可笑しいな……北海道の金融機構と協力して、ロシアに豚肉市場広げて儲けめちゃくちゃ出た筈なのにな……)
八軒勇吾、嫁さんに逆らえない事が確定であった。
「これが御影豚の赤ちゃんだよ。可愛いだろ?」
「うわぁぁ!!ペットに出来そう!!」
「可愛いですわ!!」
御影牧場にあるとあるフロア、そこでは御影豚の子豚が飼育されており、めちゃくちゃ可愛い。
まだ農民に染まってないキタちゃん、親父殿に唯一甘やかされているマックちゃんは、その子豚を見て可愛いと言ってしまう。
「今日はこの子達を去勢する。雄の豚は子供の内に去勢しないと、美味しくないんだ」
「「去勢!?」」
そう、肉用家畜に産まれた雄は去勢される運命にあるのだ。こうしないと、美味しくないからだ。
次回、御影豚ウインナー作り。
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