百姓スペちゃん~このニンジンあげません!! 作:牛乳大好き
年明け冬休みが終わって某日。トレセン学園に家畜運搬車両が沢山やって来た。
「おらーい!おらーい!ご苦労である!!」
トレセン学園の理事長である理事長ちゃん、本名を秋川やよい(10歳)は突如として思いつきで何をしでかすか分からず、いきなり超大型トラクター+整地マシーンを思いつきで購入して操縦したり(後に操縦不可になり、ディープの手でことなきをえた)、思いつきで大会を開いたりと様々だ。
理事長ちゃんの母親はひじょーに優秀な女性であり、前理事長として数多の人々からも尊敬されていた。だが、前理事長は欧州やアメリカなどにもトゥインクルシリーズの仕組みや制度を広めるためにも、海外で活動しており、理事長ちゃんは未熟でちびっこと言えども理事長として頑張ってるのだ。
そんな理事長が今回、思いつきで始めたのが……なんとトレセン学園で牧場である。農園は有ったのだが、今回からなんと酪農まで手を伸ばしたのだ。
以前は回転寿司を実費で導入しようとして、トキノミノルから怒られてしまったが……今回はトキノミノルは所用でサンデー牧場に出掛けており、不在。その保護者であるトキノミノルが居ないことを良いことに、理事長ちゃんは沢山の初妊牛(初めて妊娠した乳牛、出産すると牛乳が出るし、子牛もゲット出来る)や乳牛をゲットしたのだ。
「うむ!!シリウスの皆が美味しい牛乳を飲んでいた!これで、他のチームのウマ娘達も美味しい牛乳を飲ませてあげられるぞ!!」
と……言いたかったが、その3時間後。
「理事長。牛を育てるのがどれほど大変なのか、理解できてますか?」
「子牛の出産は大変です。逆子の場合、命に関わります」
「毎日お乳を絞らないと、乳牛は病気になるプイ。思いつきで行動するのは良くないプイ」
牛さんの飼育をぶっちゃけ嘗めており、マネーイズパワーで何とかしようとした理事長ちゃんであったが、実家が農家であるアキトレーナー、スペちゃん、ディープくんからお説教を受けていた。
「牛さんは一頭当たり、1日100リットルのお水を飲みます。飲み水だけでこれが必要です。食事は牧草や飼料を食べますし、朝5時に起きてお世話をしないといけません」
この作品を読んでサンデー牧場の日常をだいたい理解した皆様は御存知かと思うが、牛さんのお世話は大変である。正に1日仕事であり、牛が中心の生活となる。人間の朝ごはんの前に、牛の朝ごはんと搾乳、お掃除と様々だ。
「うんことおしっこは、だいたい1日50キロ+10リットル前後します」
「そんなにか!?」
牛は1日に50キロのうんこ、10リットルほどのおしっこを行う。それに犬猫のように決まった場所で行わず、適当に行うのでお掃除も大変なのだ。
「そして注意点だけど……あぶない!!」
スペちゃんが理事長ちゃんを引き寄せ、ディープとアキが素早くしゃがむ。その瞬間、近くに居た牛がくしゃみを行い……うんちが弾丸のような勢いで飛んできた。
うんちは理事長ちゃんの頭上を通過して、壁に当たってとまった。
「うんちしてるときに、くしゃみをすると……このようにうんちが飛んできます」
牛さんがうんちしてるときは、牛さんのくしゃみには気を付けよう。
「乳牛は暑さに弱いです。十勝はともかく、東京の夏は暑いですからね?」
ホルスタインは暑さに弱く、そこも気を付けなければならない。東京は十勝より暑く、牛さんの体調も夏になれば崩れてしまうかもしれないだろう。
「そして有事の際は……牛さんを処分することも考えないといけない」
ウマソウルが濃すぎるために、前世?の記憶があるディープが告げる。家畜を飼育すると言うことは、家畜を処分しないといけない覚悟も必要なのだ。
家畜を含めた経済動物は簡単に命を切り捨てられる。乳牛はお乳が出なくなったり、脱臼などの怪我をすればお肉になってしまう。ホルスタインの雄は去勢されてからのお肉になる運命。卵を産む鶏だって、卵を産む成績が悪くなればお肉にされてしまう。競走馬なんて、馬主の意向で勝てなかったらお肉になるのか様々だ……レース中の事故で怪我をすれば安楽死もある。
「命を預かる、育てるというのは思いつきで始めてはいけません」
一教育者として、この場にいる唯一の大人としてアキトレーナーが厳しくも理事長ちゃんに告げる。
酪農を始めると言うことは、命を預かるとおなじなのだ。生産者の感情で生き死を左右する経済動物と言えど、命の責任を持たなくてはならない。
「放牧する土地は有りますか?2~3haは必要です」
「それは問題ないっ!土地なら有るぞ!!」
トレセン学園は土地ならめちゃくちゃ有り、それは問題ないのだ。
「ですけど、流石に牛さんの世話は用務員さんじゃ難しいですし……役所にも届けないと……」
「衛生面はしっかりとしないといけませんね」
「牛さんの数は今、こんだけだから……搾乳設備はなし?せめてパーラーは欲しい」
その後、チームシリウスの農民の皆様で、役所の届け出などが行われて……無事に乳牛の飼育は出来そうだ……ただし。
「「「搾乳の時間だ!!」」」
未だパーラー(牛の搾乳設備)は届いておらず、5時からバケツとタンクを担いだスペちゃん、ディープ、アキトレーナーが出勤して搾乳と牛さんのお世話を開始。
「「東京でも5時起き!?」」
キタちゃんとシヴァっち、早朝から駆り出される。
「「餌やりだ!!」」
牛さんの餌やりをオルフェとくーちゃんが行い。
「なんで私まで!?」
チームシリウスの早朝出張に、1度巻き込まれたゴルシまで駆り出される。
「こんなに大変だとは思わなかったのだ!!」
理事長ちゃん、酪農の大変さを理解する。
「ディープくん、スペちゃん!!出産が始まったよ!!ロープ持ってきて!!」
「「ラジャー!!」」
やがて、理事長は知るだろう。日本の牛に角がない理由を……
トキノミノル「理事長……なんですか?この領収書?えっ?初妊牛を買った?最近、初妊牛はめちゃくちゃ高いんですよ?」
理事長ちゃん「ウマ娘の皆に……美味しい牛乳を飲んでもらいたくて……ほら、ディープインパクトが強いのは牛乳が関係してるんじゃないかって……オルフェーヴルだって……」
トキノミノル「どちらかと言うと豚肉かと」
次回……牛の巻。元ホルスタイン部、現獣医の相川くんが来るよ。
スペちゃん「牛の角を切らないと、此方が死にます」
やってみたい農業体験は?
-
牛の乳搾り
-
乗馬
-
馬鈴薯収穫
-
大根一通り作業
-
トマト収穫(エゾノー)
-
ウインナー作り
-
養鶏と卵
-
地獄のバター