百姓スペちゃん~このニンジンあげません!!   作:牛乳大好き

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国産牛肉=和牛とは限らない。


国産牛肉とダービー

日本ダービー……全てのウマ娘が14歳~15歳の時しか走ることを許されない生涯1度のレースであり、最も名誉があると言われているレースである。

 

ダービーだけは特別であり、その歳に産まれた全てのウマ娘が目指す夢の舞台。同い年のウマ娘の中でも選ばれたウマ娘が18人までしか走れない、運が強いもの、圧倒的な実力を誇る天才、選ばれた18名しか走ることを許されないのだ。

 

「大相撲とダービーだったら、ダービーかな?大相撲も良いがね」

「ダービー?真っ先に予定を開けたわ。ダービーは特別だもん。ところで、ディープの調子はどうなのかしら?」

 

アメリカの大統領だってこう言ってたし、我らがtheQueenだってダービーの予定だけは真っ先に開けているのだ。

ダービーは文字通り、誰もが恋い焦がれ……夢を、希望を、勇気を、大好きなウマ娘や頑張るウマ娘にかけるのだ!!

 

「「緊張やべぇぇぇぇえ!!」」

 

ダービーは国賓待遇のゲストが来ていたら、勿論見に来る可能性が非常に高いレースでもある。そんな日本ダービーであるが、アキねーちゃんとスペちゃんは毎年来ている筈のダービーだが、去年やオルフェーヴル、そして英雄ディープインパクトのダービーと比べて物凄く緊張していた。

 

「しかし、なんで御影はスーツなんて着てるんだ?」

「沖野くん!!余計なこと言わないの!!兎に角、私達は自由席から出ないようにね!!間違っても、いつもみたいにVIP席に行ったらダメよ!!」

 

普段はVIP席でレースを見るリギルのお花さん、どうしてスペちゃんとアキねーちゃんが緊張しているのか分からない沖野Tであった。

 

「やべーよ、トレーナー……お花さんや……流石のゴルシ様も今回ばかりは大人しくするぜ」

 

とそこに『ドゥラメンテ焼き肉弁当』『キタサンブラック祭り弁当』『サトノクラウンサンドイッチ』『シュヴァルグラン入魂弁当』を売っているゴルシが足をガクガクと震わしてやって来た。

 

「ゴルシ!?どうしたんだよ!!」

「やべーよ……ディープが軍服姿だったからよ、後を着いていったら……アメリカ大統領やイギリス首相、アイルランド国王とかのウルトラVIPが居たんだけど……マジでやべーよ!!」

 

そう、ダービーは場合によっては国賓の方々がやってくるのだ。

事実、過去には実際に国賓で来ていた国家元首のお方も見に来ていたし、あるときは時の総理大臣が当時のアメリカ大統領を大相撲か日本ダービー……どちらに招待しようか迷ってたそうだ。

 

「マジ?」

「マジ……ジェームズ・ボンドとSPのウマ娘に締め出された」

「マジよ!!沖野くん、たまにはスマホを見なさいよ!!」

 

因みに日本国は天皇陛下と総理大臣、2つのトップがいる立憲民主制。イギリスは国王陛下(女王)と首相の立憲君主制。そしてウマ娘ワールドのアイルランド王国は絶対君主制である……つまり、国王が絶対的な頂点にたつのだ。

 

 

「…………アキさん…………ディープちゃんから呼び出しです。イギリスの首相とアイルランド国王が、私とアキさんに会いたいそうです」

「ディープくぅぅん!!なんとか断ってよ!!誰かジェームズさん呼んできて!!」

 

そして、アキねーちゃんとスペちゃん、海外のお偉いさんからお呼びだしを受けて、物凄く緊張して吐き気を我慢してVIP席に向かっていった。因みにアキねーちゃんはスーツ、スペちゃんは制服である。

 

 

 

 

そして日本ダービーが始まった。

 

「なんだ……このプレッシャーは!?」

 

レース後半、追い込みから繰り出された爆発力でキタサンブラック、シュヴァルグランを抜いたドゥラメンテ。キタサンブラックは先行よりの逃げ、シュヴァルグランは先行だ……スタミナ配分等から考えても多くのトレーナーやウマ娘はドゥラメンテの勝ちを確信した。しかし……

 

(差を広げられない!?)

 

ドゥラメンテは知らない。ドゥラメンテはリギルのデータ論による管理主義、そして一族の者からも英才教育を受けて同年代の誰よりもスペックは高いかもしれない。

だが、彼女とリギルの誤算は……農民ブーストを受けたキタサンブラックとシュヴァルグランであった。

 

『くせぇぇぇぇ!!』

『うっっひぐぅ!!』

 

朝5時起床からの牛さんのお世話。同年代のウマ娘がまだ寝ている時間から、キタサンブラックとシュヴァルグランの1日は始まる。牛さんのお世話、搾乳、牛のうんこ……牛糞を回収しては堆肥にするために作業を行う。堆肥にするための牛糞は多いし、重たいし、臭いし……大変だ。

 

『どんだけあるの!?』

『キリが……キリがない!!』

 

農園ではほぼ無農薬故に、雑草と戦ったり、カボチャの剪定地獄を経験したり、終わりの見えない作業を繰り返す。

 

『グズグズグズグズ規格外規格外規格外』

『規格外規格外規格外グズグズグズグズ』

 

苦労して収穫した作物を出荷するための選別。余りにも多すぎるグズと規格外に泣きそうになるが、市場に出すためには仕方がない。

 

そんな大変な農作業と栄養満点の御影豚、美味しい牛乳がキタサンブラックとシュヴァルグランの運命を乗り越える力を授けたのだ。

キタサンブラックとシュヴァルグランは慣れなさすぎる農作業を毎日行ったお陰で、根性はUに到達しており、筋力(農筋)はAに到達しているのだ。

 

『キタサンブラック!!シュヴァルグランが差しかえす!!』

「「させぇぇぇぇえ!!」」

 

VIP席ではイギリス首相、スペちゃんが身を乗り出してエールを送り出す。

 

「姫様!!」

「キタちゃん!!シュヴァっち!!頑張れ!!」

 

ディープくん、ジェームズさんも2人にエールを送り出す。

 

「全力を出し尽くしなさい!!ダービーは生涯1度だから!!最初で最後のダービーだから!!後悔がないように、全部出しきるんだよ!!」

 

側にアメリカ大統領、イギリス首相、そしてアイルランド王国国王が居ても……教え子2人にエールを送るアキねーちゃん。

 

「いけぇぇぇぇぇええええドゥラメンテ!!お前に全部かけたんだ!!」

 

自由席ではチーズ仏陀こと、中島先生が大量のドゥラメンテの投票券を握り締めて叫ぶ。そう、今回の中島先生は王道に一番人気に全ぶっぱしたのだ。

 

そしてほぼ同時に、ドゥラメンテ、キタサンブラック、シュヴァルグランはゴールした。

 

映像判定の結果……

 

『1着はシュヴァルグラン!!繰り返します!!1着シュヴァルグラン!!2着キタサンブラック!!3着ドゥラメンテです!!』

 

シュヴァルグランは運命の壁を超えたのだった。そしてチーズ仏陀は膝から崩れ落ちた。

 

 

 

 

その日の夜。

 

「それじゃあ、シュヴァっちのダービー制覇を記念して、キタちゃんは菊花賞への制覇への願掛けとして……かんぱーい!!」

「「「「かんぱーい!!」」」」

 

チームシリウスはシュヴァルグランのダービー制覇、そして惜しくも2着に敗れたキタサンブラックの菊花賞への願掛けとして食べ放題の焼き肉にやって来ていた。

勿論、アキねーちゃん、未成年のウマ娘達はソフトドリンクである。

 

「杯を飲み干して乾かすと書いて」

「「「「乾杯!!」」」」

 

そして隣の席では、アプリトレーナー、沖野T、チーズ仏陀、成人済みのゴルシ、ジェームズさんがお酒を飲みながら焼き肉を楽しんでいた。

 

「とりあえずロース20人前」

「すいません。厚切り牛タン10人前、カルビ10人前ください」

 

店側赤字確定のフードファイティングが始まった。

 

「そういや、この国産牛肉って全部和牛なんですか?」

「ホルスタインの子も国産牛肉ですよ」

 

国産牛肉と和牛とは分かりやすく言えば、別の意味である。

国産牛肉とは日本で育てられた牛さん全部が、お肉になると国産牛肉と成るのだ。つまりホルスタインも廃棄となったりしてお肉になると、国産牛肉としてスーパーに並ぶのである。

 

「スーパーで買った国産牛肉でも、たまに乳臭いの有るでしょ?あれ、廃牛に成ったホルスタインが大体ですね」

「和牛は?」

「和牛は品種やブランドですね。大体の黒毛和牛は但馬牛がルーツだと言われてます」

 

黒毛和牛は種類であり、神戸牛や近江牛はブランドなのだ。

 

「但馬牛の中でも選別が有りまして、その中から選ばれたエリートお肉が神戸牛を名乗れます!!神戸牛は世界のセレブ達から美食家などから愛されるお肉なんです!!」

 

国産牛は産地、黒毛和牛は種類、神戸牛や但馬牛はブランドと覚えておこう!!因みに神戸牛などの最高級の肉牛の種牛の精子ストローのお値段は……噂であるが数十万するとかしないとか(笑)

 

 

 

「あっ……ありがとうございました……」

「「「「御馳走でーす!!」」」」

 

その後、焼肉屋は絶大な赤字と成ったとか。




因みに、アイルランド国王の次女はトレセン学園に居ます

スペちゃん達に作ってもらいたい食品

  • 生ベーコン、パンチェッタ
  • 洋風焼豚?ポルケッタ
  • ヨーグルト
  • 男風呂ヨーグルト
  • アイスクリーム
  • ジビエ 鹿
  • タケノコ料理
  • ジビエ 猪
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