都市の地獄の日々   作:語部歯車

18 / 28
第16話 偽る者/作られた者

 

 ?「私は、旋律を追う者だ」

 

「な?!」

 

 旋律を追う者だと?いや、待て。ピアニストを指しているとは、限らないだろうが!落ち着け!冷静になれ!残響もいるだろう!

 

 ?「錯乱し過ぎじゃないかい?それに現実逃避も止めたまえ。私の指す存在がピアニストであることは、彼の存在を知っていればこそ、明白であることを誰よりも知っているのは、君自身だろうタケル。ピアニストの間近にいながらにして生き残った人間」

 

 タケル?「あぁぁぁ……」

 

 ?「なぜ、そこまで恐れる。名を隠し、顔を隠し、真の思いを隠し、そこまでしてなぜそこに立つ?なぜ、人の近くに居ようとする?人は、お前を騙し、裏切る。なのにお前は自身の感情さえ殺し、そいつらと居ようとするんだ?」

 

 タケル?「……」

 

 ?「不合理だ。全ては、お前を裏切り、傷つけ、苦痛を与える。その苦痛から逃れたいと思わないのか?対して(ピアニスト)は、自由だ。自身を傷付ける全てを蹂躙し、心を解き放っていた。

 俺の研究は、その状態になる『ねじれ』を調べ人工的に発生させる研究だ!全ての者が、都市から解放されるのだ!だからこそ、彼の者を知るお前へ提案する。俺の研究に協力しないか?お前の苦しみを取り除いてみせよう」

 

 タケル?「…………」

 

 思考をせず、ただのシ協会のフィクサーとして体を動かす。体の上に乗っかる何かを肉塊へと切り刻む。倒れた体勢からそのまま地面を蹴り加速する。手に持った(凶器)を男へ向けて振るうが、男が何処からか取り出したナイフで刀が弾かれた。

 

 ?「芸が無いね。ただの力任せの攻撃なんて俺でも弾けr

 」

 

 話している男の脇腹へ柄頭を叩き込み、蹴り飛ばす。起き上がる時間を与えないために、すぐに接近しもう一度刀を振るう。手応えと同時に男の蹴りによって後ろへぶっ飛んだ。受け身を取れず動きが止まる。

 

 ?「腐っても1級フィクサーって事か。片腕を持ってかられた。途中までは、計画通りだったんだがな。まあ、このままやったて、勝ち目がないのは明白。じゃあ何をするかり相場は決まっている。さあ、刮目しな。俺たちの実験に付き合ってもらおうか。人口ねじれの『ドリー』だ」

 

 扉の正面、部屋の奥にあったカプセルの中の液体が抜け、中にあった。いや、居た何かがカプセルの中からカプセルの縁に手を掛け、出てくる。人形をしたそれは、本来人、生物が持つべき肉を持たず、本来持つべき臓物を持っていないのにも関わらず、骨格しか持たぬ者の表情を読むことなど不可能であるのに、その場にいる者全員が直感的にこいつは、嗤っているのだと理解した。ジャックは、そのドリーと呼ばれた存在が発する異様な雰囲気に捨てていたはずの思考が本能の危険信号によって戻ってきた。

 ヤバい……こいつは、ピアニストに匹敵する。それどころか、こいつが発する殺気がヤバい。ピアニストは、周りにいる存在に明確な殺意、害意は、なかった。だが、こいつは違う。明確に、俺たちを殺す意図とその思考が存在している。まさしく、都市の星級そのものだ。まず、全体への報告と退避を優先だ。こいつ相手に一級以下は、全員、ほぼ足手纏い。二級以下は囮にすらならない。

 

こちら、第三課ジャック!全隊!!緊急退避!!都市の星級の暴露!!二級以下は、すぐさま、この場から半径5kmの範囲まで撤退だ!!

最終回の方向性について(エンディング)

  • 幸せでもいいじゃない(ハッピーエンド)
  • 最後まで都市らしく(バットエンド)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。