マリン「にしても...この船長が本当に世界を救えるんですかねぇ...」
マリン「......ん?あれは...建物?」
しばらく砂浜を探索していると、遠くに建物があった。こうなったら今日はあそこを目指したい。
マリン「まって...もしかしてこれ水の力で何とかならないかな...」
ゼルフィス『よく気付いたな』
マリン「うわぁ?!」
独り言を喋ってると横から最初に会った神様が現れた。乙女の独り言聞くなんてサイテー!
ゼルフィス『俺の水の魔法は状態を変化させて水を足場にしたりサーフィンみたく移動手段にも使える。』
マリン「船長ポニョにでもなるんですかね...」
ゼルフィス『いいから行ってみろ』
言われた通り海へ近づくと普通に海の上に立つことが出来た。魔法ってスゲー…
マリン「地面のように歩けるじゃないですか...」
ゼルフィス『波を作れば更に移動出来るぞ。』
マリン「えぇ...?本当ですか?」
すると乗っていた海が勝手に動き出してサーフィンをしている感覚になってた。いやいや...これ便利過ぎてずっとこれで移動したいですよ...
マリン「すげぇ!!!あっという間に着いたじゃないですか!」
ゼルフィス『当たり前だろ、俺の魔法は一級品だ。』
そして見えていた建物に近付くと、そこは港町のようだった。船長を見る度そこに住んでる人達がだんだん集まってきていた。
村人「な、なんだあれ!?」
村人「服装から見て海賊か...?」
村人「いやでもこの膨大な魔力...相当な奴だぞ...」
マリン「なんか...騒がれてません?」
ゼルフィス『魔力が隠しきれなかったか、そのせいで村の奴らが集まってきたな。』
マリン「うーん...多分それ以外もありそうですね...」
とりあえず砂浜に降りて階段に上がって町を見てみた。やっぱりThe 港町みたいな雰囲気ですね。
ゼルフィス『とりあえず自由にしていいぞ』
マリン「え?自由って言われても...」
そう言って神様は直ぐにどっかに消えてしまった。
マリン「町の人達から変な目で見られるし...まぁこれはこれでいいかも...」
???「そこの女海賊、止まれ。」
後ろから男の人の声で止められふとその場で止まったしまった。振り向くと明らかに体の大きい男の人が立っていました。
マリン「えぇと...悪い事はしてませんよ...?」
護衛官「俺はこの町の護衛をしてる者だ。」
マリン「えっと...宝鐘マリンです。」
護衛官「お前は何をしにここに来た。」
マリン「神様に世界を救えって言われてまずは近くにあったこの港町に来てみました。」
護衛官「...?何を言ってるんだお前は。」
マリン「ゼ...何だっけ...ゼルフィスさん!その人に頼まれました!」
護衛官「不思議な事を言うなお前は。一旦来てくれ。」
マリン「えっ...?あ、はい。」
そう言われて着いて行きました。気付くと小さな牢屋を入れられてました...いやいやなんで!?
マリン「なんか悪いことしました!?」
護衛官「こっちからしたら海賊は厄介だ、それに変な事を言う海賊は尚更めんどくさい。だからしばらく牢屋にいてもらう。」
マリン「はぁ!?訳分からないんですけど!?」
護衛官「大人しくしてればすぐに出す。」
そう言って牢屋の前から誰もいなくなった。すると横からゼルフィスさんが出てきた。出てきた瞬間怒りを全部ぶつけました。
ゼルフィス『たとえ俺がこうやって出てきてもお前にしか見えないぞ、唯一俺から受け継いだ魔力だけは分かるぞ』
マリン「うーん…とりあえずどうしますかね…」
ここで大人しく待つのはそれはそれで船長は嫌です。なので思いつきました。
マリン「水を操る能力ってどのくらいの距離までなら操れますかね?」
ゼルフィス『心から感じ取ってみると水の位置が分かるぞ、そうしたらどのくらいの距離かが分かる。』
マリン「随分大雑把ですね…」
心から感じ取る…どうしたらいいんですかねぇ...あっ、目を瞑ってみましょう!
マリン「水...水はどこ...」
ゼルフィス『それじゃただの命乞いしてる人に見えるぞ。』
マリン「こちとら今水の場所を感じ取ってるんですよ...!」
ゼルフィス『そんなので感じ取るのか?』
マリン「じゃあやり方を教えてください!!!!!!」
船長がイライラしてるのを分かってるのかあえてちょっかいかけてくるのが更にイラつきますね......
ゼルフィス『ほら、奥に水が少し落ちてるだろ。あの小さな一粒からデカイ水源に辿り着けるんだ。』
マリン「それ最初から言ってくれないですかねぇ…」
部屋の奥の壁の隅から水が落ちてきていてそれに向かって手をかざし力を込めた。すると落ちていた水が空中で静止し、水がこっちにきた。すると急に地鳴らしが鳴ってきた。
マリン「なんか嫌な予感がしてきました…」
ゼルフィス『これから楽しいことが起こるぞ』
だんだん水の量が多くなって船長が居る部屋が崩壊していつの間にか目の前には大きい水の球体が出来上がっていた。騒音を駆け付けてきた護衛官や港の人達が駆け付けていました。みんな驚いた顔をしていますね。
護衛官「な、何やってんだお前!」
マリン「出してください!じゃないとこの水が......どうにかなりますよ!」
護衛官「何言ってんだ...あとその力と滲み出てる魔力のオーラはなんだ...」
どうやら魔法を使ったせいなのか船長からはオーラが溢れ出ているようです...やっぱりこの美貌に魅了させるオーラが溢れ出ているんですねぇ...!
護衛官「錠」
男の人が一言言うと船長の腕には手錠が掛けられていた。は!?この美少女に手錠をかけるなんて!サイテー!
マリン「ちょっと!何してくれてるんですか!」
護衛官「あまりにも怪しすぎるからかけさせてもらった。」
マリン「この魔性の女で美少女なマリンを!?!?」
ゼルフィス『待った、お前の体を介してやりたい事がある。』
そう言ってマリンの守護神が何かを考えていたけど...待って何する気?
ゼルフィス『下々の民よ、我は水の神ゼルフィス。』
マリン「空から声が...?」
護衛官「ゼルフィス様...!?」
声を聞いた人達が次々と跪き、マリンの方を向いてきた。これってこの人の影響...?
ゼルフィス『この女は俺の連れだ、今起きている厄災を止める為にこの女に取り憑いてる。』
マリン「えっ...連れ?そんなマリンをそんな目で見てたのねっっ!!」
ゼルフィス『お前1回黙ってくれないか...』
護衛官「すいませんでした...今錠を外します。」
そう言って護衛官の人が手錠を外してくれた。神の力ってすげー!港の人が街を案内してくれてようやくこの世界に関してわかってきた気がする。
ゼルフィス『ここで1泊したらこの大陸の中心部、クロスロード王国に向かうぞ。』
◇◇◇
翌朝、港町の宿屋にて——
マリン「ふぁ〜……おはようございます、異世界。」
ふかふかのベッドに感動しながらも、昨日の騒動で少し疲れていた船長は、ゆっくりと眠ることができた。朝日が差し込む窓からは、波の音と港の喧騒が聞こえてくる。
マリン「なんか...こういうの、ちょっとワクワクしますね……!」
ゼルフィス『そろそろ出発の準備をしろ。クロスロード王国までは時間がかかる。』
マリン「えぇー……朝ごはんとかないんですか?」
ゼルフィス『もう宿の下に用意されてるだろう。港町の人間たちは、昨日のお前の“パフォーマンス”に感謝してるからな。』
マリン「パフォーマンスって……牢屋ぶち壊したやつのことですか!?」
ゼルフィス『そうだ。見事な破壊だった。』
マリン「褒められてる気がしない……」
◇◇◇
港町の広場にて
護衛官「……昨日はすまなかった。ゼルフィス様の連れなら、これを持って行け。」
そう言って、護衛官が渡してきたのは、クロスロード王国への通行証だった。どうやらこの国は、各地の移動に厳しい規制があるらしく、正式な証明が必要らしい。
マリン「おぉ〜……ありがたいですね!」
護衛官「王国に着いたら、“アカデミア”という施設を訪ねるといい。最近、そのあたりで妙な魔力の揺らぎが観測されているらしい。」
マリン「それって……もしかして、“厄災”関係?」
ゼルフィス『その可能性は高い。何かが動き出している。』
しばらくして港に着いた。
マリン「……さて、じゃあそろそろ行きますか!」
港に停まっていた船に乗り、マリンはクロスロード王国を目指すことになる。神に導かれながらも、次第に自分の力で道を切り開く航海が、ここから本格的に始まっていく。
港の人々が、名も知らぬ女海賊を見送りながら、不思議な感覚を口にしていた。
村人「なんだか……あの娘、本当に世界を変えるかもしれないな」
マリン「船長、出航します〜っ!!」
ゼルフィス『……せめて“神の使徒”らしい雰囲気を出してくれ。』
マリン「それは無理ですねぇ〜」
波しぶきを越えて、船は大海原へと滑り出していく。次に待つのは、知と魔法の中心地「クロスロード王国」。そこに、マリンの運命を大きく左右する“出会い”が待っている——。