魔法"少女"から戻れないんですけど? 作:饅頭
取り敢えず餅付け
「じゃあこれより、第一回オカルト研究議会をしようと思う」
白衣を纏った少女がそう言うのに合わせ、会話していた僕達は静かにする。これから始まる事に耳を傾ける為だ。
「初めての議会でこれは重いかもしれないが、皆しかと目を逸らさずに見て欲しい」
目線がこちらに向いたので、雰囲気に合わせて重苦しく頷いた。吹き出しそうになっている隣は早々に視界から遠ざけた。
「あんまり長いと皆退屈するだろうから、早々本題に入ろうとしよう。ズバリ!今回の本題は《空飛ぶパンツ》についてだ」
プロジェクターに投影されたスクリーンには、クソダサ虹色フォントで《空飛ぶパンツ》と書かれている。駄目だ、ツボが刺激される。何も考えるな。隣は赤くなった耳と共に顔を伏せて、ヒューヒュー音を立てていた。
「この空飛ぶパンツは、一週間前に偶然目撃された物らしい。画像はこれだ」
そう言って二枚の
『なぁ、ロリ桜帰ろうぜ……クッ。このままじゃ死ぬぞ。マジで』
「でも時間はまだあるし、時間潰そうって言ったのそっちじゃん」
『別の場所で潰せば良いだろ。何でパンツで潰せばいけないんだよ。花のjkだろ?』
「多分それ死語だよ」
「死語?何を言ってるんだい?大島桜」
ギロリと言う効果音が出そうな程、コチラを見つめる部長。どうしよう、なんとかしてくれよとエトの方を見ると何故か驚いた顔をしてスクリーンを見ていた。
『俺とお前が持っているパンツと同じだな、アレ。凄い偶然だ』
そんな事今どうでも良いんだよ。そりゃあ量販店で買ったんだから、被るだろうけどさ。
「あ、えと仕事です。仕事!実はバイトが入っていたのを思い出しまして失礼します!」
『あ、待て!ナンテヤローダ。ブチョウノイケンモキカズニデテイクナンテ。チョットオイカケテキマス』
「……はぁ。また、スカウト失敗か。また頑張るしか無いか」
「ん?何々?」
「まさか、たまたま入った空き教室が部室だったなんて」
『知らない部長のお話付きでな。付いて無さすぎるだろマジで。ちょっと早いけど行くか』
「うん、行こう」
廊下を歩いていると、窓から人だかりが見えた。もう来ているらしい。
『にしても気になるなぁ、あのパンツ』
「気にしすぎ」
『いや、それがさ。あの投稿の日と時間。俺らがパネリストで空飛んだ時間と似ている様な気がするんだよなぁ』
「だったら後で葉桜にでも聞いてみれば分かるんじゃない?」
『だな』
それで話を終わらせて、僕らはモチ論本舗の出張出店に向かった。あの時、貰った餅を食べてから虜になってしまい一日に一個は食べないと気が済まなくなってしまった。
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